インタビュー
「戦国炎舞 -KIZNA-」のセールスランキング上位を維持する秘訣とは。弱冠27歳のプロデューサーに聞いた
今回4Gamerは,弱冠27歳で本作のプロデューサーを務めている竹内恒平氏に,そんな率直な疑問をぶつけてみた。運営におけるこだわりや今後の施策についても教えてもらったので,その内容をお届けしたい。
「戦国炎舞 -KIZNA-」ダウンロードページ
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弱冠27歳のプロデューサー
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずは,竹内さんが戦国炎舞のプロデューサーを務めることになったキッカケから教えてください。
竹内恒平氏(以下,竹内氏):
もともと戦国炎舞のプロデューサーは桑田(サムザップ 代表取締役社長 桑田栄顕氏)が担当していたのですが,2015年10月に僕が引き継ぐことになったのが始まりです。以前から引き継ぐという話は社内で出ていたので,いざ任されることになったときは,自然に受け入れられましたね。
4Gamer:
その時期というと,すでに人気タイトルとしての地位をキープしていた頃ですね。
竹内氏:
僕自身,戦国炎舞にはサービス当初からずっと関わっていました。これまでプロジェクトマネージャー,メインプランナー,そしてディレクターを担当してきたので,プロデューサーになったからといって,環境に大きな変化があったというわけではなかったですね。ただ,これからは最終判断を自分が下さなければならない。そこに少しプレッシャーを感じていました。
4Gamer:
竹内さんご自身は,サムザップへ入社する前からゲーム関係の仕事をされていたんですか?
竹内氏:
僕はもともとBtoC(Business to Consumer)のサービスを作りたいという気持ちがあって,2012年に新卒でサイバーエージェントへ入社しました。その頃はちょうどパズル&ドラゴンズがリリースされたタイミングで,今後拡大していくだろうなと感じられるほどマホ市場がものすごく活気づいていたときでした。
配属前にゲームの現場で働く人達の話を聞いているうちに,これは面白そうだなとも純粋に思い始めて,子会社であるサムザップに配属を希望し,今に至るという感じです。
4Gamer:
面白いと感じたのは具体的にどういったところなんでしょうか。
竹内氏:
ある人が「ゲームは世界で戦える産業だ」と言っていたんですね。僕はそれを聞いたとき,妙に納得したんです。それにタイトルによっては,想像を超えるような市場規模ですし,そんな大きな事業に関わるチャンスというものは滅多にない。そこにすごくワクワクしたんです。
4Gamer:
戦国炎舞を立ち上げるとき,竹内さんから見て会社はどういう雰囲気でしたか?
竹内氏:
「絶対に戦国炎舞をヒットさせる」という空気に支配されていましたね(笑)。なので戦国炎舞の企画を立ち上げるときは,桑田を始めとした各職種の精鋭が先頭に立って,それこそ総力戦というような勢いで開発を進めていました。
4Gamer:
結果的に戦国炎舞はヒットしたわけですが,この秘密はどこにあると分析されていますか。
竹内氏:
やはり「GvG」(ギルドバトル)の面白さを突き詰めたという点ではないでしょうか。「仲間と一緒に戦って勝つ」というGvG本来の楽しさを十分に感じられるゲーム性にできたのが良かったです。この魅力をどれだけ多くの人に感じてもらうかが勝負どころだったと思っていて,お客様同士のコミュニケーションが広がって連帯感が生まれる環境を揃えられたことがヒットにつながった大きな要因かもしれません。これに関しては,今後も力を注がなければならないと思っています。
激しくインフレするゲームには,したくない。
運営を続けていくうえで心がけているゲームバランス
4Gamer:
とはいえ,GvGは昔からある王道のゲームシステムですし,現在でもGvGをベースにした面白いタイトルが多数存在します。それだけがヒットの要因とは考えにくいのですが,例えばゲームバランスなどにも工夫があるのではないでしょうか。
竹内氏:
インフレをさせすぎないというのも,大きなポイントだと思います。例えば強いカードを出すと,それまで使われていたカード,戦術が役に立たなくなることがありがちですが,戦国炎舞ではあまり起こらないようにしています。サービス開始当初からあるカードが未だに人気なのがその証拠です。サービスの資産を守り,お客様に安定して遊んでもらえる環境作りに取り組んでいるのも,継続につながっているポイントかなと。
4Gamer:
プレイヤーさんの資産がしっかりと守られているんですね。ちなみに,そのインフレさせないという方針は,桑田さんが決めたものなんですか?
竹内氏:
スタッフ全員で「そうあるべき」と決めたことですが,最終判断は桑田が下していました。GvGというゲームシステムに熱心なゲーマーが社内に何人もいたからこそ,意見として重要視されたものですね。
4Gamer:
しかし,サービスを長く続けていくと,運営側としてはヘビープレイヤーの意見を取り入れがちになるじゃないですか。個人としては,そうして終焉に向かってしまったタイトルを多く見てきています。サムザップでは,どういった形でプレイヤーからの意見を取り入れて,戦国炎舞のサービスを行っているんでしょうか。
熱心なお客様のご意見はたくさん頂戴しますが,それに限らず意見にはすべて目を通したうえで,僕が客観的に判断しています。桑田を始め関わっているスタッフはサービスへの熱量が高いメンバーばかりなので,そこに学んでいる部分も大きいです。
ちなみにですけれど,お客様の中には戦国炎舞をサービス当初から続けており,プレイ日数が1000日を超える方もいるんです。本当にありがたいことです。
4Gamer:
先日のオフラインイベント(関連記事)のリリースを拝見したときにも思いましたが,3年も続いているゲームで今なおその熱量というのは,すごいことですよね。
竹内氏:
これだけ長い間セールスランキング上位を維持しているタイトルなので,驚かれる同業者の方は多いです。
4Gamer:
この盛り上がりっぷりは,やはり運営としても想定外の規模なんでしょうか。
竹内氏:
はい(笑)。社内にいるヘビープレイヤーが,1人のプレイヤーとしてリアルな意見をバシバシ投げてくれるので,それに助けられています。
先ほども挙げましたが,よく言われるのが「インフレが激しいとお客様は離れていく」ということで,ゲームバランスにはとくに気を使っています。
お客様には良い連合(ギルド)に入ってもらいたい
そのために運営がしなければいけないこと
4Gamer:
戦国炎舞における今後の予定についてもお聞かせください。
竹内氏:
取り組むべきものとしては,3つあります。
1つは,新規のお客様が良い連合(ギルド)に入るための方法を運営として模索しなければならないこと。ほかの人と一緒に楽しさを分かち合える環境がなければ,GvGの魅力が理解しづらいので,新規のお客様が入ってすぐ楽しめる連合に参加できるようにする必要があると思っています。
2つめは,ヘビープレイヤーのお客様が抱えている不便さを解消すること。開発上の都合で解決のハードルが高いものもありますが,どうやって乗り越えて改善につなげていくか。それを考えていかなければなりません。
3つめが,Android端末でのプレイ環境を改善することです。戦国炎舞はテンポ感を重視しているタイトルなんですが,Android端末での負荷問題が浮上してしまいました。現在はその問題解決に注力していて,iOS端末と同等の快適さを実現することを目指しています。
4Gamer:
このインタビューが載る頃には3周年を記念したイベントやキャンペーンが行われていると思いますが,そちらはいかがでしょうか。
合戦(GvG)においてプレイヤー参加型のミッションを開催します。また,クエストイベントでも「剣閃乱舞・祭 -祝いの傾奇酒-」といった,3周年特別仕様のイベントも行う予定です。そのほかにも,3周年記念のログインボーナスや,持っているSRを好きなSRに交換できる「SRカード交換の儀」を実施します。あと,詳しくは言えませんが,SSR確定券をもらえる可能性があるキャンペーンを仕込んでいます!
4Gamer:
ゲーム以外の展開についてはいかがでしょうか。
竹内氏:
ゲーム内で連載しているコミック「信長ストラグル -戦国炎舞外伝-」の新たな物語として,川中島の戦いをモチーフにした読み切り3話を掲載する予定です。ほかにも戦国炎舞初のキャラクター総選挙である「武将・智将 総選挙」や,戦国炎舞で熱くなった瞬間をツイートして抽選で限定グッズが当たるTwitterキャンペーンなど,盛り沢山の内容を実施予定です。LINEスタンプも近々リリースする予定で,ゲームでは見られないオリジナルのスタンプも豊富に用意しているので,楽しみにしていただきたいです。
4Gamer:
限定グッズには,どういったものが用意されるんでしょうか。
先日のリアルイベントでも好評だった戦国炎舞のリアルカードやiPhoneケース,ステッカー,手ぬぐい,扇子などを用意する予定です。各グッズのセットをAとBに分けて,当選者が欲しいものを選べる形式にします。
4Gamer:
ちなみにスタッフ側では,どのキャラクターが総選挙のトップを取ると睨んでいますか。
竹内氏:
純粋にキャラクターとしての総選挙は今回が初になるので,読めないですね……。僕は大谷吉継が好きなので,個人的には彼がトップだと嬉しいんですが,ニコ生などで大谷吉継好きをアピールしても,「渋い……」というコメント一言で流されて終わったりします(笑)。
4Gamer:
確かに渋い(笑)。そろそろお時間のようなので,ひと言お願いします。
竹内氏:
ゲームとして現状に満足せずGvGの魅力も引き上げていき,多くのお客様に興味を持ってもらえるように運営を努めていきます。仲間と合戦(GvG)で勝つ喜びを味わってもらえれば,戦国炎舞をさらに面白く感じられるはずですので,ぜひ単なるカードゲームと思わず一度プレイしてみてください。これからもさまざまなチャレンジを仕掛けていきますので,今後の戦国炎舞にご注目ください。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
3周年記念 特設サイト
3周年記念「武将・智将 総選挙」
3周年記念「戦国炎舞で熱くなった瞬間 ツイートして限定グッズをGET!」
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