インタビュー
アニメ「戦国BASARA Judge End」は2014年7月に放映開始。中井和哉さんや保志総一朗さんら出演声優陣が意気込みを語った記者会見レポート
今回のシリーズは「戦国BASARA3」(PS3/Wii)がベースになっており,関ヶ原を舞台にした壮大な戦国絵巻が描かれるという。放映開始に先駆けて,伊達政宗役の中井和哉さん,真田幸村役の保志総一朗さん,徳川家康役の大川 透さん,石田三成役の関 智一さん,そして「戦国BASARA」シリーズの総合プロデューサーを務めるカプコンの小林裕幸氏が出席した記者会見の模様をレポートしよう。
4年ぶりとなる新シリーズに懸ける意気込みや収録中のエピソードなどが語られたので,アニメシリーズのファンはもちろん,ゲームシリーズのファンもチェックしてほしい。
「戦国BASARA Judge End」公式サイト
――本日はよろしくお願いします。まずは,「戦国BASARA Judge End」の概要を教えてください。
小林氏:
これまで「戦国BASARA」シリーズはさまざまなメディアで展開してきましたが,その中でファンの方から「またアニメを見たい」という要望を多くいただきました。「戦国BASARA Judge End」は,そんな皆さんの声にお応えして生まれた作品なんです。
これまでのアニメーション作品では,伊達政宗が豊臣秀吉を倒して,石田三成が政宗を恨むという,ゲームとは違うオリジナルの展開が用意されていました。ただ,私としては三成が家康への復讐に燃えるという,ゲームと同じ展開もやってみたかったんです。
あと,ゲームでは政宗と幸村を“敗軍の将”の設定で描いていますが,「Judge End」ではその部分はあまり長くしないで,2人の元気な姿を描きたいですね。
――「Judge End」とはどういう意味なんでしょうか。
小林氏:
英語的にはかなりおかしい言葉ですよね。正しくは「End of Judgment」ですが,長くて言いにくかったこと,そして「Judge End」のほうが「戦国BASARA」らしいということで生まれた造語です。
まだ発表していませんが,本作には多数の武将が登場します。「End」というタイトル名のように武将達の戦いにも“決着”がつきますし,審判(Judgment)も下されます。「End」には寂しいイメージがありますけど,前向きな意味になっているので,ぜひ期待してほしいです。
――第2話の収録が終わったばかりとのことですが,「Judge End」の印象を教えてください。
中井さん:
「『戦国BASARA』ってこういうものですよ」みたいな助走はなしで,いきなり「ドーン!」と「BASARA」の真髄が見られる作品ですね。第1話と第2話は,そのスピード感を感じられる内容になっています。
保志さん:
中井さんが言われたように,1話1話,全力疾走していくような作品です。オリジナルのゲーム版「3」がそのまま描かれるのか,それともアニメシリーズならではのクライマックスが待っているのか,まだ僕も知らない部分が多いんですけど,今から非常に楽しみです。
大川さん:
ゲームのほうは毎年のように収録させていただいているので,徳川家康の役はいつも近くにいるという感じがするんです。なので,アニメの新シリーズもずっとやりたいと思っていました。
まだ1話と2話の収録しかしていないので詳しくは僕らも分かりませんが,今回はリアルな戦いがフィーチャーされている感じがします。これまでとは雰囲気やタッチが違うので,非常に期待しています。
関さん:
「Judge End」は,これまでよりもテンポの良い作品ですね。今まで培ってきたものはありますが,そういう要素をあえて壊して,新たなチャレンジをたくさん行っているんです。
来週の回が待ちきれないような,少年マンガ的な引きの強さもありますね。会話もリアリティが増してますし,それでいて「戦国BASARA」らしいケレン味も強まっているので,あっという間の30分になると思います。
――それでは,本作の見どころを教えてください。
中井さん:
終始,貫かれている「戦国BASARA」の魅力とは“群像劇”だと思っているんです。
今回スポットを当てられるのは三成と家康ですが,そのほかにもたくさんのキャラクターが登場し,皆が一国一城の主というくらいの存在感を持っています。ファンの方には,キャラクター同士が熱くぶつかり合う様を見てほしいですね。
保志さん:
幸村の立場からだと,お館様(武田信玄)とのお約束の殴り合いもありますし,「3」の醍醐味である悩んでから一皮向けて,武田軍の大将になっていくという転機も描かれています。
現在,ゲームは「4」が登場して,キャラクターもかなり多くなってきていますよね。そのなかでも,今回のアニメでは幸村をはじめ,政宗や家康,三成が作品の柱となっていることが嬉しいです。アニメならではの幸村の活躍に期待してください。
大川さん:
手前味噌になりますが,今のテレビアニメシリーズでこれだけの声優陣を揃えられる作品はあまりないと思いますよ。スタジオでも妙な緊張感がありますが,毎回のアフレコが楽しみです。
今回の作品では三成と家康が軸になっていますが,三成が持っている負の感情は誰もが感情移入しやすいものだと思います。そこで,対する家康は光のような人物であることをキッチリ作ってあげないと,どちらのキャラクターも輝かない。僕自身としては,一番まっすぐに王道を歩いている家康を,あらためて一から演じたいと思っています。
関さん:
三成を演じる際は,幸村や政宗とは違うライバル像を立てていかなくてはいけません。大川さんが“絆”という言葉に象徴される,まっすぐな道を行く家康を力強く演じているので,僕は愛情の裏返しでもありますが,負の道を突き進む三成を演じていきたいですね。
年甲斐もなく,第1話からノドを枯らすくらいに叫びましたので,ぜひ“魂の叫び”を聞いてほしいです。ぶっちゃけると,収録後は1週間くらい体調が悪かったんですよ。それくらい頑張って取り組んでるということなので,この気持ちが皆さんにも伝わると嬉しいです。
小林氏:
舞台では,家康の“絆”の中身をかなりさらけ出していたんですけど,アニメでも人間臭い部分を描こうと思ってます。ゲームの「3」とは違う家康と,それに三成がどう反応するのかも見どころですよ。
幸村と政宗の関係性も新しく描きますので,2人と2人,そして4人の新たな展開を期待してください。
――最後に収録時のエピソードをお願いします。
関さん:
「Judge End」はテンポを重視して作られているので,収録中は油断していると画面がどんどん進んでいってしまうんです。最初のテストでは,僕のせいで1回収録を止めてしまいました。先輩方には「お前も歳をとったな」と言われてしまいました(苦笑)。
そこから奮起して,調子を取り戻しましたけどね! 画面では武将達が戦ってますが,現場でも声優達が自分のキャリアを懸けて戦っているということです(笑)。
大川さん:
収録って,ベテランが揃っていると何事もなく淡々と終わるのが普通なんですよ。だから,今回の収録は非常に淡々としていました。しかし,変な意味ではなく,すごく緊張感がありましたし,それぞれが失敗できないと思いながら演じている。だからこそ,トチらないんだと思います。
関さん:
僕はトチったんですけど(笑)。
一同:
(笑)。
――ありがとうございました。
「戦国BASARA Judge End」
【スタッフ】
原作:CAPCOM(「戦国BASARA3」)
原作監修:小林裕幸(CAPCOM)、山本真(CAPCOM)
監督:佐野隆史
シリーズ構成:高橋ナツコ
キャラクターデザイン:千葉道徳
総作画監督:徳田夢之介、小林利充
美術監督:陳場大輔
色彩設計:大塚眞純
音響監督:岩浪美和
制作会社:テレコム・アニメーションフィルム
【キャスト】
伊達政宗:中井和哉
真田幸村:保志総一朗
徳川家康:大川 透
石田三成:関 智一 他
【あらすじ】
時は群雄割拠の戦国乱世。
天下布武を唱える魔王・織田信長が本能寺にて、その腹心である明智光秀によって討ち取られる。
信長亡き後、圧倒的な武力をもって各地に侵攻したのは覇王・豊臣秀吉であった。
豊臣軍は抵抗を続ける関東名門・北条家の小田原城を包囲。その軍勢には、秀吉に忠誠を誓う石田三成や、同じく三河領主・徳川家康の姿もあった。
一方その頃、北条家侵攻を聞きつけた奥州筆頭・伊達政宗は、自らの高みを目指し小田原城へ進軍。無謀とも思える勝負に意気込むのだった。そして甲斐の武田軍では伊達進軍の報告を受け、真田幸村が戦場に想いを馳せていた。
乱世の先を見つめ、今時代が動き出す!
「戦国BASARA Judge End」公式サイト
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