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「Hearthstone」アグロにもコントロールにも隙を見せないオールラウンダー「ハイランダープリースト」の基本戦術を紹介
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印刷2017/09/27 13:15

攻略

「Hearthstone」アグロにもコントロールにも隙を見せないオールラウンダー「ハイランダープリースト」の基本戦術を紹介

 今回の「Hearthstone」PC / iOS / Android)「Hearthstone」デッキガイドでは,「凍てつく玉座の騎士団」の環境で台風の目となっている新アーキタイプのデッキ「ハイランダープリースト」を紹介しよう。
 ハイランダープリーストは,影刈アンドゥインと,デッキにカードを1枚ずつ積んだ“ハイランダー”構成で効果を発揮する縛鎖のラザカザカスを軸としたデッキだ。そのため,別名「ラザカスプリースト」と呼ばれることもある。

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 このデッキは,8月に新環境がスタートしてから翡翠ドルイドに次ぐ活躍を見せている。先日のアジア太平洋地域の夏季プレーオフ大会でも,出場者74人中66人がハイランダープリーストを持ち込んでいるほどだ。
 また,先日発表された各種カードのnerfの影響を受けていないデッキであることも追い風になっていて,現環境を語るうえで避けては通れないデッキといえる。

デッキ内容と基本戦術


カード名 枚数 セット
回復の輪 1 クラシック
沈黙 1 クラシック
ノースシャイアの聖職者 1 ベーシック
狂気ポーション 1 仁義なきガジェッツァン
真言・盾 1 ベーシック
縮小ポーション 1 仁義なきガジェッツァン
聖なる一撃 1 ベーシック
光熱のエレメンタル 1 大魔境ウンゴロ
密言・痛 1 ベーシック
影の幻視 1 大魔境ウンゴロ
霊魂鞭打 1 凍てつく玉座の騎士団
密言・死 1 ベーシック
蜃気楼の呼び手 1 大魔境ウンゴロ
オウケナイのソウルプリースト 1 クラシック
カザカス 1 仁義なきガジェッツァン
宴のプリースト 1 ワン・ナイト・イン・カラザン
密言・恐 1 旧神のささやき
ホーリーノヴァ 1 ベーシック
太陽の砕片ライラ 1 大魔境ウンゴロ
縛鎖のラザ 1 仁義なきガジェッツァン
ドラゴンファイア・ポーション 1 仁義なきガジェッツァン
預言者ヴェレン 1 クラシック
影刈アンドゥイン 1 凍てつく玉座の騎士団
ブラッドメイジ・サルノス 1 クラシック
初級エンジニア 1 ベーシック
戦利品クレクレ君 1 クラシック
終末予言者 1 クラシック
暴蝕ウーズ 1 大魔境ウンゴロ
苦痛の侍祭 1 クラシック
ノームの発明家 1 ベーシック
デッキコード
AAECAa0GHgmKAe0B+wGXApwCtALlBO0FyQalCdIK0wrXCvIM+wyhrAKStAKDuwK1uwLYuwLovwLqvwLDwQLRwQLYwQLTxQK+yALwzwKQ0wIAAA==

 今回紹介するサンプルデッキは,夏季のアジア太平洋地域プレーオフで優勝したsurrender氏のハイランダープリーストだ。預言者ヴェレンを用いた非常に火力の高い構成になっているのが特徴的となる。
 縛鎖のラザでヒーローパワーのコストを0にし,影刈アンドゥインでデスナイトに変身したのち,一気に相手ヒーローの体力を削るというのが勝ち筋だ。デスナイト変身後の“2ダメージを与える”効果を持つヒーローパワーは,カードを使うことで何度でも復活するため,その瞬間火力は絶大。一度コンボを決めた後の動きが強力なので,対コントロールデッキのような長期戦に強い。

 また,速攻型のデッキに対しても決して弱いわけではない。終末予言者狂気ポーションカザカスなどで相手の横並べに対処できる。各カードが1枚積みなので,やや安定感に欠けるという短所もあるが,それを補って余りあるデッキパワーを持っているので,凍てつく玉座の騎士団の環境をプレイする人には第一にオススメしたいデッキの1つだ。

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採用カードの解説


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回復の輪
 単体ではあまり役に立たないが,ほかのカードとのコンボで有用なカードだ。基本は,ノースシャイアの聖職者と組み合わせて大量ドローを狙ったり,オウケナイのソウルプリーストと組み合わせて除去に使ったりする。また,終盤でアンドゥインのヒーローパワーを復活させる用のパーツとしても役立ってくれる。

沈黙
 コスト0でマナに依存しない点が魅力の呪文カード。相手の剣竜騎乗などの強力なバフに合わせるような形で使いたいが,単純に影刈アンドゥインのヒーローパワーを復活させる手段や,太陽の砕片ライラとのコンボパーツとして使っていくのも強力だ。

ノースシャイアの聖職者
 序盤に先攻で置ければアグロデッキに強く,カードのドローを狙いやすい。序盤に置けなかった場合は,できるだけヒーローパワーと一緒に使うようにして,1ドローを狙っていくのが効果的だ。コンボパーツを揃えたいこのデッキにおいて,ドローはとても重要な動きなので,できるだけこのカードの効果は無駄にしたくない。

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狂気ポーション
 対アグロデッキのキラーカードといえる存在。1コストでミニオン2体の処理を狙っていけるコストパフォーマンスの良さが魅力だ。ミラーマッチではこのカードを使って相手のブラッドメイジ・サルノスなどを奪い,ドローソースとして活用していきたい。

真言・盾
 ドローソースとしての使いやすさが魅力で,序盤から終盤まで腐らないカード。序盤はノースシャイアの聖職者光熱のエレメンタルとのコンボを意識すると良いが,それらがない場合も,早めに使ってコンボパーツを集めていきたい。もしラザアンドゥインといったコンボパーツが揃っているなら,ヒーローパワーの復活用に温存するのもありだ。

縮小ポーション
 使い勝手が良い1コストの呪文カード。プリーストは,相手の攻撃力4のカードを除去しづらいため,その対策として密言・恐狂気ポーションとのコンボを強く意識すると良い。後半はヒーローパワーの復活用として用いるのもありだ。

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聖なる一撃
 1コストで小回りが効くことが魅力のダメージ呪文。アグロデッキに対しては序盤の相手ミニオンの除去に,後半は本体火力にと有用に役立ってくれる。とくに後半は,預言者ヴェレンと共に用いることを意識していきたい。

ブラッドメイジ・サルノス
 基本的にはドローソースとして考えて良く,そこまで出し惜しみをする必要はない。ただ対アグロ戦では,サルノスと霊魂鞭打のコンボが場を凌ぐうえで有用なので覚えておくこと。ミラーマッチにおいては,狂気ポーションなどで相手に奪われドローソースとして使われてしまう可能性があるので,常にそれをケアしながら動いていこう。

光熱のエレメンタル
 呪文カードのコストを1下げられるコンボ用カード。とくに太陽の砕片ライラと組み合わせるコンボが強烈で,影刈アンドゥインに変身後,太陽の砕片ライラとこのカードを組み合わせて呪文を連発しつつ,ヒーローパワーを連打するのは必勝パターンの1つ。対アグロデッキにおいては,コンボを意識せず序盤に出すのもありだ。

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初級エンジニア
 デッキにおけるドローソースの1つ。基本的にこのデッキはコンボパーツを如何に早く引いてくるかの勝負になるので,こういうカードを使ってどんどん出してデッキを回していこう。

密言・痛
 対アグロデッキに有用な除去呪文。単体で用いてももちろん強力だが,アタック4以上のユニットに対しても縮小ポーションと組み合わせれば除去することができるので,覚えておこう。

影の幻視
 デッキ内の呪文をコピーできる2コスト呪文。状況に合わせて必要なカードを引けるので,手札に盤面への回答がなくてもこのカードで引っ張ってこれる。また,コピーしたカードはデッキの中からなくならないため,再びドローできるのも強みのひとつだ。

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戦利品クレクレ君
 序盤の盤面維持とドローソースという役割を持つカード。発動タイミングが断末魔なので,ミラーマッチでは相手の狂気ポーションなどで奪われないように気をつけて運用しよう。

終末予言者
 0/7というスタッツは2ターン目に出てきた場合は簡単に除去できず,対アグロデッキ戦では非常に有用な働きをしてくれる。相手がアグロデッキだと分かっている時は,最初の手札交換でキープするようにしよう。

霊魂鞭打
 凍てつく玉座の騎士団で登場した新カード。除去を行いつつ体力を回復できるので,対アグロデッキにおいてとくに有用だ。また,苦痛の侍祭の能力の起動用として用いるのもありだ。

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密言・死
 相手の大型ミニオンに対しての貴重な除去手段。アタック5以上を除去する効果は影刈アンドゥインにもあるが,あちらはコストが重いため,序盤はこのカードに頼ることになる。このカードを早く切りすぎると,相手は安心してアタック5以上のミニオンを展開してくるので,使い所はよく見極めていきたい。

暴蝕ウーズ
 海賊ウォリアーなど,武器を用いるアグロデッキに対してのキラーカード。武器を壊すと同時に装甲も得られるので,アルカナイト・リーパーなどの武器を壊せば勝負を決める一手となる。

苦痛の侍祭
 このデッキにおけるドローソースの1つ。できるだけ2ドローを狙っていきたいので,霊魂鞭打などと共に用いると良い。相手に沈黙などで対処されて,まったくドローできないといった状況に陥らないように気を付けよう。

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蜃気楼の呼び手
 もし序盤に出すなら,戦利品クレクレ君やブラッドメイジ・サルノスといったドローソースをコピーしたい。また,終盤に預言者ヴェレンをコピーすると,ヒーローパワーで8ダメージを与えられるようになる。0コストのカードが手札にあれば一気に削れるので,覚えておきたいコンボだ。

オウケナイのソウルプリースト
 基本的には,回復の輪と合わせて全体4点除去として用いる。単体でも火力要員として活躍してくれる。

カザカス
 このデッキの核の1つで,除去にドローにと縦横無尽の活躍を見せてくれる。基本的には5コストのポーションを取り,状況に合わせて除去やドローを狙っていくと良い。初期手札にあった場合は,基本的にはほぼキープして良いパワーカードだ。

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ノームの発明家
 このデッキにおけるドローソースの1つ。盤面に余裕があれば,こういうカードはどんどん場に出してデッキを回していきたい。

宴のプリースト
 呪文を使うたびにヒーローを回復する貴重な回復要員。とくにミラーマッチで拮抗している状態では,このカードを切るタイミングが勝負を分けることもあるので,ハイランダープリースト同士の対戦では,序盤によく考えずに素出ししないように。

密言・恐
 横並べに対して強烈に突き刺さるカード。アグロデッキに対しては,このカード1枚で勝負を決めることもある。また,縮小ポーションと組み合わせれば攻撃力5以下のミニオンを一度にすべて除去できる強烈なコンボになる。

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ホーリーノヴァ
 あまり大型のミニオンは除去できないが,軽量ミニオンの横並べであればこの呪文で除去できる。カードパワーはやや控えめではあるが,地味な活躍をしてくれるカードだ。

太陽の砕片ライラ
 ランダムとはいえ,呪文を唱えるたびにカードを引いてくる効果は強力。とくに光熱のエレメンタルと相性が良く,できるだけ一緒に用いていきたい。相手が速いタイプのデッキでなければ,影刈アンドゥインに変身したあとのコンボ用パーツとして温存すると良いだろう。

縛鎖のラザ
 このデッキの核となるカードで,5コスト5/5という標準レベルのスタッツを持ちながらも,ヒーローパワーのコストを0にするという恐るべきスペックを持つ。このカードを引けている状態で影刈アンドゥインを出せると火力が大幅に上がる。そのため,ミラーマッチや対コントロールデッキ戦では,いかに速くこれらのコンボパーツを揃えるかが重要な鍵になる。

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ドラゴンファイア・ポーション
 全体5点の強力な除去呪文カード。ドラゴンに効かないというデメリットはあるが,6ターン目までの横並べはだいたいこのカードで対処できる。対アグロデッキ戦では鍵となるカードのひとつだ。

預言者ヴェレン
 終盤におけるフィニッシャーとなるカードで,縛鎖のラザ影刈アンドゥインを使用した後に,このカードでフィニッシュするのが勝利パターンの1つとなる。光熱のエレメンタル蜃気楼の呼び手などと組み合わせるのが基本で,そうすることで1ターンに20点以上を叩き出すこともある。

影刈アンドゥイン
 このカードがあるからハイランダープリーストが成り立っている,と言っても過言ではないデッキの核。基本的には,このカードを使ってヒーローをデスナイト化した後,ヒーローパワーを活用して止めを刺す。雄叫び効果で相手の攻撃力5以上のミニオンを一気に除去できるので,勝負を急ぐ局面でなければ,相手が大型ミニオンを吐き出すまで温存するのもありだ。


覚えておきたい基本コンボ


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縛鎖のラザ影刈アンドゥイン
 このデッキにおける基本コンボ。このコンボの完成を目指し,0コスト2ダメージのヒーローパワーを相手に連打するのがこのデッキの基本戦術となる。

光熱のエレメンタル太陽の砕片ライラ
 呪文カードのコストを下げる光熱のエレメンタルによって,呪文を連打できるのが魅力。ヒーローパワーのコストを0にした後なら,このコンボを決めながらヒーローパワーも連打できるので,フィニッシャーとして用いていこう。

縮小ポーション密言・恐
 5コストの強力コンボで,この組み合わせでだいたいの盤面は除去できるだろう。プリーストが苦手な攻撃力4のミニオンに対処できるのが魅力だ。

ブラッドメイジ・サルノス霊魂鞭打
 全体に2ダメージを与えつつ,体力を一気に回復できるのが魅力のコンボ。アグロデッキと対戦する時はこれで勝負が決まることがあるので,しっかり意識しておきたい。

預言者ヴェレン蜃気楼の呼び手
 このコンボを行うことで,ヒーローパワーの点数が8点まで上がる。両方出すとそれだけで10コスト使ってしまうので,0コストの呪文カードと組み合わせて使うのが有効だ。


マリガンについて


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◯VSアグロデッキ
 対アグロデッキでは,狂気ポーション終末予言者密言・痛が有効に働くので,これらはマストキープ。また,先攻であればノースシャイアの聖職者をキープしたい。
 カザカスは,カードパワーが高く相手の横並べに対処できるため,キープ優先度は高めでいいだろう。また,武器が飛び抜けて強い海賊ウォリアーなどが相手の場合は,暴蝕ウーズのキープも有効だ。

 ただ,ひとつ覚えておきたいのは,このデッキは序盤に弱い動きをするとアグロデッキに対してはそのまま押し切られることが多いということ。そのため,できれば中途半端な手札で妥協せず,狂気ポーションや終末預言者といったアグロデッキに対して強烈に働くカードを強気に探しにいくのがオススメだ。


◯VSミッドレンジ,コントロールデッキ
 アグロデッキ以外の遅めのデッキに対しては,基本的に縛鎖のラザ影刈アンドゥインの2つを揃え,コンボを完成させることを最優先に動く。そのため,縛鎖のラザと影刈アンドゥインは初手からキープしていきたい。これらを揃える目的のカード以外は,基本的にほぼすべて交換してしまっても良いだろう。

 また除去とドローを同時に行えるカザカスもキープしておきたい。早い段階で高攻撃力のミニオンが出てくる可能性がある相手の場合は,密言・死も検討しよう。基本的には早い段階でデスナイトに変身してヒーローパワーで攻めていけるかどうかが重要なので,とにかくこれらのコンボパーツを揃えることを優先していこう。

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著者紹介:ルネ
カードゲームやボードゲームの攻略・レビュー記事をメインに担当するフリーライター。第1回ドミニオン世界選手権優勝,第4回ドミニオン日本選手権優勝,その他複数のアーケードカードゲームで全国ランキング入りなどの経歴を持つ。Hearthstoneでは,WESG2016 Asia-Pacific Final 3位入賞,日中対抗戦日本代表などの実績あり。主にアナログのカードゲーム/ボードゲームが大好物だが,コンシューマ,アーケードからソーシャルゲームまで,ゲームと名がつけば何でも食いつく雑食系。

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