攻略
「Hearthstone」軽量呪文の連打と大量ドローで攻める「ミラクルローグ」を紹介
TCGにおけるミラクルという言葉は,「マジック:ザ・ギャザリング」から生まれたとされており,軽量呪文の連打による大量ドローと,バフをメインコンセプトにしたデッキのことを指している。キーカードのひとつであった隠蔽がスタン落ちしてしまったが,それでもなお現環境での存在感は大きい。
現在のウンゴロ環境では,もっともコンボに寄ったデッキになるので,多くのカードを使ってコンボを決めるのが好きなプレイヤーや,一度に大量のカードを引きたいプレイヤーには,とくにオススメのデッキだ。
デッキ内容と基本戦術
カード名 | 枚数 | マナ | 魔素 | セット | |
---|---|---|---|---|---|
偽造コイン | 2 | 0 | 100 | 仁義なきガジェッツァン | |
死角からの一刺し | 2 | 0 | - | ベーシック | |
段取り | 2 | 0 | 400 | クラシック | |
怪盗紳士 | 2 | 1 | 40 | ワン・ナイト・イン・カラザン | |
幻覚 | 2 | 1 | 40 | 大魔境ウンゴロ | |
レイザーペタル・ラッシャー | 2 | 2 | 40 | 大魔境ウンゴロ | |
腹裂き | 2 | 2 | 40 | クラシック | |
SI:7諜報員 | 1 | 3 | 100 | クラシック | |
エドウィン・ヴァンクリーフ | 1 | 3 | 1600 | クラシック | |
ナイフの雨 | 2 | 3 | - | ベーシック | |
擬態の卵 | 1 | 3 | 100 | 大魔境ウンゴロ | |
死体花シェラジン | 1 | 4 | 1600 | 大魔境ウンゴロ | |
ヴァイルスパイン・スレイヤー | 2 | 5 | 400 | 大魔境ウンゴロ | |
海賊パッチーズ | 1 | 1 | 1600 | 仁義なきガジェッツァン | |
ブラッドメイジ・サルノス | 1 | 2 | 1600 | クラシック | |
クエスト中の冒険者 | 2 | 3 | 100 | クラシック | |
ガジェッツァンの競売人 | 2 | 6 | 100 | クラシック | |
魔力の巨人 | 2 | 12 | 400 | ワン・ナイト・イン・カラザン | |
デッキコスト:9920魔素 |
基本的には,軽量コストの呪文を一度に唱えつつカードのドローを進め,死体花シェラジンや魔力の巨人などで,相手ヒーローの体力を削りきるのが勝ち筋だ。最大のキーカードとなっているのはガジェッツァンの競売人。このミニオンを場に出した状態で呪文カードを使って大量にドローしつつ,そこからフィニッシャーへつなげていくという動きを狙うことになる。
また,死角からの一刺しや偽造コインなどを活かして,エドウィン・ヴァンクリーフを巨大化させるのも,1つの勝ち筋だ。とくに対アグロデッキ戦では,コンボまでヒーローの体力がもたないという展開もままあるので,そのような相手に対してはとくに有効だ。手札が揃っていて,6/6以上に強化できるようであれば,積極的に狙っていきたい。
採用カードの解説
偽造コイン
仁義なきガジェッツァンから新たに加わったローグ専用のマナブーストカード。性能は後攻時に手に入るコインと同じものだが,自分でデッキに組み込めるという部分が大きい。とくにローグは,ガジェッツァンの競売人やエドウィン・ヴァンクリーフといった相性が良いカードが揃っているため,それらのカードと組み合わせて使うのが良いだろう。
死角からの一刺し
黎明期から現在まで使われ続けているローグ伝統の0コスト除去カード。条件はあるものの,マナを使わずに2点を与えられるのは強く,かつガジェッツァンの競売人,エドウィン・ヴァンクリーフ,SI:7諜報員など,相性の良いカードも多い。単体で使うよりは,それらのカードと組み合わせて使うことを強く意識しておこう。
段取り
呪文のコストを一時的に下げられる0コスト呪文。基本的にはガジェッツァンの競売人と組み合わせて使うのが強く,6ターン目に競売人を出すと同時に使用することでドローを進められる。また,序盤のアグロデッキに対して腹裂きなどのカードと一緒に使って盤面処理するのも良い。エドウィン・ヴァンクリーフを巨大化させるために使うのもオススメだ。
幻覚
ウンゴロで新登場したローグの1コスト呪文。1コストで手札を補充できるという効果も及第点だが,ローグにとっては何よりも1コストの軽量呪文という点が嬉しい。ガジェッツァンの競売人などと組み合わせてコンボ材料にしていきたいカードだ。
怪盗紳士
1コスト1/1の能力を持ちつつ手札を補充できる優良カード。海賊パッチーズもお供で呼んできてくれるため,対アグロデッキの序盤における盤面の取り合いで,大きく活躍してくれる。またコストが安いので,ローグが得意とする各種コンボカードとも相性が良い。
レイザーペタル・ラッシャー
本体のスペックそのものは平凡だが,このカードの特筆すべきところは,1コストの呪文を手札に加えられるという点だ。ガジェッツァンの競売人など,各種コンボの潤滑油となるので,地味に良い働きをしてくれる。また,呪文そのものの1ダメージ効果も,対アグロデッキでは序盤を凌ぐために役に立ってくれる。
腹裂き
コンボ効果を発動させれば,2コスト4点ダメージという強力なダメージ呪文として活用できる。序盤や中盤を凌ぐ術としても働き,終盤に相手のライフを詰めるときにも役に立ってくれるので,腐ることがない。状況に応じて臨機応変に活用していこう。
SI:7諜報員
素のスペックは3コスト3/3と平凡だが,コンボ効果を発動することで,選んだ相手に2ダメージを与えられる。とくに対アグロデッキにおいて働くカードで,後攻で2ターン目コインからこのカードを出す動きが強力。アグロデッキとの対戦で後攻を引いた時は,ぜひとも手札に引き込んでおきたいカードだ。
エドウィン・ヴァンクリーフ
黎明期から現在までずっと活躍し続けているローグのレジェンドミニオン。偽造コインなどと組み合わせれば,いきなり序盤から8/8や10/10といったスペックまで巨大化できるため,序盤にこのカードを出すだけで勝負を決めてしまうことも珍しくない。対アグロデッキ戦においては,6/6以上に成長したこのカードが勝負を分けることもあるので,覚えておこう。
ナイフの雨
全体1ダメージ+1ドローという効果を持つ3コスト呪文。1/1をたくさん並べてくるタイプのアグロデッキには強力だが,コストがやや重めなので,使いどころはしっかりと見極めていきたい。ガジェッツァンの競売人を出した状態で段取りと共に使用したり,ブラッドメイジ・サルノスと共に使って全体に2ダメージを与えたりする使い方もオススメだ。
擬態の卵
デッキから引くカードは1枚だが,引いたカードをコピーするため,実質2ドロー相当の効果となる。このドローで軽量コストの呪文を引いてきて,コンボの潤滑油として使用していきたい。
死体花シェラジン
大魔境ウンゴロで新しく登場したローグ専用のレジェンドミニオン。復活の条件はローグだとかなり達成しやすく,ガジェッツァンの競売人コンボのついでにこのカードを復活させることも可能だ。継続的に盤面をプッシュできるため,対コントロールデッキ戦でボディブローのような仕事をしてくれる。
ヴァイルスパイン・スレイヤー
コンボ効果を発動させることで任意の相手ミニオンを破壊できる。同じような効果を持つ暗殺が5コストの呪文であることを考えると,こちらは3/4のミニオンまでついてくるという破格のカードだ。とくに相手のコントロールデッキの大型ミニオンに対して有効に働くカードなので,うまく使いどころを見極めていこう。
海賊パッチーズ
おなじみのパッチーズはここでも健在。怪盗紳士からしか出てこないが,対アグロデッキの序盤を凌ぐための鍵となってくれる。また,1コストの軽量ミニオンなので,手札に来てしまってもコンボ用としても良い働きをしてくれるはずだ。
ブラッドメイジ・サルノス
呪文ダメージ+1とドロー効果をあわせ持つので,デッキとの相性が非常に良い。とくに呪文ダメージ+の効果は死角からの一刺し,ナイフの雨と組み合わせて使うと強力だ。手札がいまいちなときは,とりあえずで場に出してしまっても良いだろう。
クエスト中の冒険者
素の能力は平凡だが,ほかのカードと組み合わせて成長させると強いカード。エドウィン・ヴァンクリーフほど一気に成長はしないが,一度場に残ってしまえば成長し続けるため,相手にとって無視できないカードとなる。できるだけ大きく成長させたくなってしまうが,アグロデッキが相手の場合は,早めに出していくのもありだ。
ガジェッツァンの競売人
このデッキの核となるドローソース。このミニオンを場に出した状態で軽量コストの呪文を一気に使ってドローを進め,魔力の巨人などのフィニッシャーにつなげるのが,このデッキにおけるメインの勝ち筋だ。本体が6コストと重めなので,偽造コインや段取りなどのカードを活かしてドローを進めたい。
魔力の巨人
このデッキのフィニッシャーとなるカード。呪文を唱えるたびにコストが下がっていくという効果は大量に呪文を使うこのデッキと非常に相性が良い。ガジェッツァンの競売人絡みで大量に呪文カードを使った後に,コストを下げたこのカードで一気にケリをつけてしまおう。
マリガンについて
VS.アグロデッキ
対アグロデッキにおいては,序盤から速攻を仕掛けてくる相手のミニオンに対処しながらコンボができるターンまでつなぐことを意識すると良い。そのため,お供に海賊パッチーズを連れてきてくれる怪盗紳士や,マナコストを使わず除去を行える死角からの一刺しなどを狙うと良いだろう。
後攻の場合は,コインと組み合わせることで除去効果を発動できるSI:7諜報員をキープしておきたい。また,エドウィン・ヴァンクリーフも優先でキープし,偽造コインなどの起動パーツと共に6/6以上で出せれば,それだけで勝ちとなることも少なくない。
VS.ミッドレンジ,コントロールデッキ
対ミッドレンジデッキにおいても,いかにコンボターンまで凌ぐかが鍵となるので,対アグロ戦と同じく,低コスト帯のカードを引けると良い。ただし,序盤が脅威にならないような遅いデッキに対しては,確実にドローコンボを決めていくために,ガジェッツァンの競売人をキープするのも選択肢として考えて良いだろう。
エドウィン・ヴァンクリーフの巨大化については,どのデッキに対しても勝ち筋となるので,偽造コインなどのパーツが揃っていたら思い切ってそれらと一緒にキープするのもありだ。
著者紹介:ルネ
カードゲームやボードゲームの攻略・レビュー記事をメインに担当するフリーライター。第1回ドミニオン世界選手権優勝,第4回ドミニオン日本選手権優勝,その他複数のアーケードカードゲームで全国ランキング入りなどの経歴を持つ。Hearthstoneでは,AmericaサーバのLegendランク2位まで到達,およびGAMERS LEAGUE Season#1でSemifinal進出経験あり。主にアナログのカードゲーム/ボードゲームが大好物だが、コンシューマ,アーケードからソーシャルゲームまで,ゲームと名がつけば何でも食いつく雑食系。
「Hearthstone: Heroes of Warcraft」公式サイト
「Hearthstone: Heroes of Warcraft」ダウンロードページ
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(C)2017 BLIZZARD ENTERTAINMENT, INC.
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