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ハロー!Steam広場 第32回:見下ろし視点でも怖いものは怖い
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー!Steam広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者の独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,1時間ごとにプレイするゲームが変わる上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第32回は,タワーディフェンス「Dungeon Defenders」に,さまざまな要素を追加した新作タイトル「Dungeon Defenders Eternity」をメインに紹介しよう。このほか,見下ろし視点のホラーアドベンチャー「Darkwood」や,“2.75次元”を謳うアルゼンチン産アクションゲーム「Fa'el - Beyond The Gate -」もあるので,お見逃しなく。
あの名作タワーディフェンスが,さまざまな新要素を引っさげて再登場。「Dungeon Defenders Eternity」
今回は,Trendy Entertainmentの新作タワーディフェンス「Dungeon Defenders Eternity」を紹介しよう。本作は,2011年にリリースされた「Dungeon Defenders」をオンライン専用に作り変えたうえで,さまざまな機能や要素を追加したアップグレード版ともいえる作品だ。
今作には,12体のヒーローがあらかじめ用意されており,それぞれ得意な武器や固有スキル,建設できるタワーなどが異なっている。いくつかピックアップして紹介すると,初めてプレイする人にオススメなのが,攻守ともにバランスがとれた戦士「Squire」だ。タワーに頼らず肉弾戦で勝負したいという人は,「Monk」や「Barbarian」を選ぶといいだろう。逆に,タワーがあってナンボという人には,魔術師「Apprentice」をオススメしたい。
ダンジョンへ向かうには,居酒屋にあるEternia Crystalにアクセスして,ステージを選択する必要がある。ステージを決めるとマッチングが始まるので,人数が揃うまで気長に待とう。ちなみに,プライベートセッションを作れば一人でじっくりと遊ぶことも可能だ。
ダンジョン内では,迫り来るモンスター達の手から, Eternia Crystalを死守しなければならない。モンスターは,Waveごとに押し寄せてくるのだが,Waveを開始するタイミングは,プレイヤーが決められるので,じっくりと戦略を練りながら,モンスターを撃退するための準備をしていこう。
ここで把握しておきたいのは,どこからモンスターがやって来るかだ。各ダンジョンには,それぞれモンスターが出現する扉が配置されており,扉を見れば,そこからどんなモンスターが何匹やって来るのかが確認できる。
出現場所を把握したら,そこからメインクリスタルまでの移動ルートを予測してタワーを建てていこう。階段や橋といった狭い場所に建てれば,モンスターを足止めしつつ,攻撃もできるので一石二鳥だ。
また,モンスターを倒したり,宝箱を開けたりすると,稀に強力なレア装備をドロップすることがある。こうしたレア装備を求めてダンジョンに通うのも楽しみ方の1つだ。全身レア装備で固めて,居酒屋で自慢しよう。
ちなみに,居酒屋にはカカシが置いてあり,これを叩くと自分のDPS(秒間ダメージ)が確認できる。ポップアップされるダメージの数値は周りのプレイヤーにも見えているので,ココぞとばかりに自分のDPSを見せつけてやろう。
オンラインプレイの強化に加えて,新規キャンペーンの追加や,細かいバランス調整など,まさにアップグレート版といった本作「Dungeon Defenders Eternity」は,タワーディフェンス好きの人にはもちろん,無印版をプレイ済みの人にもオススメできる内容になっているので,興味があればぜひ遊んでみてほしい。
「Dungeon Defenders Eternity」Steamページ(19.99ドル)
謎の病原菌に蝕まれた森林地帯が舞台となる見下ろし視点のホラーアドベンチャー「Darkwood」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,ポーランドのAcid Wizard Studioが手掛ける見下ろし視点のホラーアドベンチャー「Darkwood」を紹介しよう。
本作の舞台となるのは,旧ソビエト連邦の領土内にある森林地帯だ。ここでは,謎の病原菌が蔓延しており,これに感染した生物は,自我を失い凶暴になってしまう。それは人間も例外ではない。
ゲームの最終的な目標は,森林地帯から抜け出すことなのだが,開始時には物資が不足しているため,拠点となる小屋から,いきなり遠出することは不可能に近い。したがって序盤は,周囲を探索しながら,少しずつ物資を蓄えて,探索できる範囲を広げていこう。
森の中では,景色に変化がないので,油断すると迷子になってしまう。一応マップは用意されているのだが,拠点の位置と訪れた場所が書き込まれているだけで,現在地は表示されない。要するに,一度方向感覚を失ってしまうと,拠点に戻るのが厳しくなるということ。
また森の中には,凶暴化した野犬や,人型のクリーチャーが徘徊しているため,これらにも注意を向けなければならない。本作では,夜に近づくにつれてプレイヤーの視界が狭まっていき,深夜になると,もはや前方の視界はないものと思ったほうがいい。
そんな視界が限られた中で,突如モンスターに襲われようものならば,誰だって膝を机にぶつける勢いで仰け反るものだ。……もう会社でホラーゲームするのやめようかな。
ある程度物資が集まったら拠点に戻って,チェストなどに保管しておこう。ほかにも,深夜になって視界がなくなった時や,体力が低下した時は,一度拠点に戻ったほうがいいだろう。ただし拠点も絶対安全という訳ではない。
拠点には,出入りするためのドアが1箇所と,“穴”が1つ空いており,問題となるのがこの穴だ。勝手口としては非常に便利なのだが,モンスターも同じくこの穴から侵入してくるので,拠点に立てこもる時は,チェストなどを移動させて穴を塞いでおこう。
本作には育成要素も用意されている。プレイヤーは,森の中で発見できるキノコを拠点に持ち帰ることで,薬品を作ることができ,これを自身に投与することで,さまざまなスキルが獲得できる。野犬が友好的になったり,アイテムの所持枠が増えたりなど,どれも非常に有用だ。ただし,プレイヤーが死亡すると,覚えていたスキルがすべてリセットされてしまうので注意しよう。
レトロなグラフィックスがこれまたいい味を出しており,環境音にも力が入っているようで,見下ろし視点ながらも臨場感はかなり高い。猛暑が続くなか,冷やっとできるゲームをお探しならば,ぜひ本作を遊んでみてほしい。
「Darkwood」Steamページ(14.99ドル)
“2.75次元”を謳うアルゼンチン産アクションゲーム「Fa'el - Beyond The Gate -」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回は“2.75次元”を謳うアクションゲーム「Fa'el - Beyond The Gate -」を紹介しよう。
開発者いわく,2.75次元とは,2Dと3Dの2つの要素を取り入れたものを指すようで,いわゆる“2.5D”を少しリッチにしたものだと考えるといいだろう。まったく想像が付かないという人は,以下のプレイムービーを見ると,なんとなく納得できるかもしれない。
要は,2D風に描かれた3Dグラフィックスのことなのだが,ムービーを見ると,より立体感が出ており,グラフィックスのクオリティも高いのが分かる。また,ゲーム中に空間を移動することで,ステージの特色がガラッと変わっていくのも印象的で,システムの詳細は明らかにされていないものの,なかなか面白そうだ。
ちなみに本作で使用される楽曲は,日本の作曲家であるYamajet氏が手掛けているとのこと。クラウドファンディングサイト「IndieGoGo」では,2万ドルを目標額に開発資金の募集が9月2日まで行われており,日本語化も行なわれるとのことだ。興味のある人は“いいね”を押しておこう。
「Fa'el - Beyond The Gate -」GREENLIGHTページ
「Fa'el - Beyond The Gate -」IndieGoGoページ
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