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[E3 2013]「Braid」の開発者が手がける新作「The Witness」は,パズル好きのために作られたタイトル。キャラクターも音楽もなしにパズルに集中できる
「The Witness」公式サイト(英語)
The Witnessは,2013年2月にニューヨークで開催された「PlayStation Meeting 2013」で,Blow氏自らが発表したタイトル(関連記事)。「銃や戦いといった要素がなくてもエキサイティングなものを作りたい」という想いから,開発を始めたという。
本作には明確なストーリーなどは用意されておらず,とある島を舞台に,プレイヤーはひらすらパズルを解いていくことになる。パズル自体もシンプルで,ブルーパネルと呼ばれるボードに描かれた線の上をなぞって,スタートからゴールまでつなげるというもの。チュートリアルエリアで最初に出てくるブルーパネルは,単に一本線をなぞればクリアできるが,徐々に複雑になってくる。プレゼンテーションでブロウ氏はサクサクとパズルを解いていったが,後半に登場したものはかなり複雑で,解くまでにそれなりに時間を要する印象だ。
どんな感じなのかつかんでもらうべく,以下,いくつか例を挙げてみたので,参考にしてほしい。
初めはよく分からなくてもなんとなく解ける。これは左下から右上まで線をつないでクリア |
これも左下から右上をつなぐ。ただし,マス目の中の黒丸と白丸は,つないだ線によって分かたれなければならないようだ |
マス目が増えて徐々に複雑に…… |
線を交差させることはできないので,これでは失敗 |
各エリアで最初に出会うパズルは簡単で,何も考えなくてもクリアできるが,徐々に複雑化していくため,そのエリアにおけるパズルのルールや法則性を,プレイヤーは自分で発見しなければならない。ものによっては風景に隠されているヒントを探したり,それまでに解いたパズルを元に推理したりする必要もあるとのことだ。
ブルーパネルだけを見ているとなんのことだか分からないが……(右に続く) |
(続き)奥にある木になっている実の位置がヒントになっている。このように,パズルのルールそのものを推測する必要がある |
簡単なパズルから徐々にステップアップしていくことで,プレイヤーは法則に気づきやすくなっている。そして,一度気づいてしまえば,複雑なパズルもいつの間にか解けるようになるとのことで,同じパズルゲームでも,一つ一つの謎が独立しているタイプでは,こうはいかないだろう。全部で600あるというパズルは,どれもヒントの出し方までしっかりと考えられていて,理不尽なものは一つもないそうだ。
ゲームのベースにストーリーがあると,話の筋書き通りに進ませなければならないという制約にとらわれるが,本作にはストーリーがないため,プレイヤーは自由に行動できるわけだ。
ゲームデータは常にオートセーブされるため,わざわざメニューを開いてセーブしたり,セーブポイントに戻ったりという必要もない。うっかり途中で電源を切ってしまって,セーブポイントから同じパズルをやり直す,という悲しい事態にはなりようがないのである。
本作にはキャラクターは一切登場せず,さらにBGMを消すオプションまで用意されているという念の入りようだ。まさに,パズル好きがパズル好きのために作っているゲームといったところだろう。
The Witnessは,現在PlayStaion 4とPCでの発売がアナウンスされているのみで,それ以外の情報は明らかとなっていない。リリース時期なども含め,続報に期待しておこう。
「The Witness」公式サイト(英語)
4GamerのE3 2013特設ページ
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