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ゴールデンウィークにトラックで味わうヨーロッパ旅情。「Euro Truck Simulator 2」の魅力を紹介
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印刷2018/04/28 12:00

プレイレポート

ゴールデンウィークにトラックで味わうヨーロッパ旅情。「Euro Truck Simulator 2」の魅力を紹介

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 あるときは大型トラックを自分で運転し,またあるときは運送会社の社長として会社を切り盛りしながら,ヨーロッパ各地へ期日内に荷物を配達するシミュレーションゲーム「Euro Truck Simulator 2」。
 2012年の発売以来,DLCでさまざまな地方が追加され続けており,拡張パック「Going East!」ではポーランド周辺,「Scandinavia」でスカンジナビア半島南部,「Vive La France!」では南フランス,そして「Italia」でイタリア半島全域が登場。さらにバルト海周辺諸国からロシアのサンクトペテルブルク一帯にかけての広大なエリアを舞台にした新たな拡張パック「Beyond the Baltic Sea」が現在開発中で,ヨーロッパ全域をカバーする勢いだ。

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 運送会社の経営シミュレーションと聞くと,「トラックの運転は難しいのでは?」とか「すぐに会社を破産させてしまいそう」などと尻込みする人もいるかもしれない。しかし,実際にはヨーロッパ各地を巡って,旅の風情を楽しむことができ,インタフェースが日本語化されていることもあって,非常に取っつきやすいゲームだったりする。
 また「Project Japan」「Tokyo Bayshore」といったMODを導入すれば,日本の北陸地方や東京湾岸を走ることも可能だ。本稿では,ゴールデンウィーク中はとくに予定がないという人でも,自宅で気軽にトラックに乗って旅行気分に浸れるETS2の魅力をお伝えしたい。

「Euro Truck Simulator 2」公式サイト

「Euro Truck Simulator 2」Steamプロダクトページ



リアルなトラックを運転し,お金を稼いで愛車を買う


 ETS2におけるプレイヤーの立場は,上述のとおりトラックドライバー兼運送会社社長だが,ゲーム開始直後は自分のトラックを持っておらず,従業員もいない。まずは「クイックジョブ」という雇われ仕事をこなして,お金を貯めなければならないのだ。これは,プレイヤーが行ったことのある都市での仕事を紹介してくれるというもので,トラックだけでなく高速料金などの諸費用はクライアント持ちとなる。手っ取り早くお金を稼ぐには,もってこいというわけだ。

最初はトラックすら持っていない状態で,かなり貧乏くさいガレージからスタートする(上段)。トラックを借り受けて荷物を運ぶのが「クイックジョブ」。最初は安い仕事しか請けられないが,レベルを上げてスキルを獲得すれば,高額の荷物や危険物の運送も可能に(下段)
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 クイックジョブのもう一つの魅力は,仕事ごとにいろいろな種類のトラックを扱えること。本作には,メルセデス・ベンツ,ボルボ,ルノー,スカニアなど,実在するメーカーのトラックが実名で登場する。もちろん運転席もしっかりと再現されており,ハンドルのデザインやインパネのレイアウトの違いなどが楽しめるのだ。

 ただ,実際に運転する際には,ゲームオリジナルのカーナビを見ていればOK。全機種共通のレイアウトで,現在の速度や制限速度,目的地までのルートや車体のダメージといった重要事項を知らせてくれるため,操縦席の違いを考えなくても問題はない。このあたりはゲームとして遊びやすくするための配慮と言えるだろう。

スカニアの公式サイトから,Rシリーズの操縦席(左)。ゲーム内でも忠実に再現されている(右)
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スカニアRシリーズはエンジンを始動するとディスプレイにグリフィンのロゴが浮かぶ(上段)。ボルボのFHシリーズはメーター類が中央にまとめられた作り(下段)
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 本作はキーボード操作だけでなく,ゲームパッドやステアリングコントローラなどの各種周辺機器にも対応している。ステアリングを回してハンドルを切り,自分でクラッチを踏み込みつつ,シフトレバーを動かしてギアを切り替える……といった,実車さながらの操作も可能だ。こう書くとハードルが高そうだが,もちろんキーボードとマウスでもプレイできる。

 ゲームプレイのオプション設定で「シンプルオートマチック」モードを選べば,W/Sキーで前進/ブレーキ(バック),A/Dキーで左右に旋回という,一般的な3Dゲームと同じ感覚で運転することができるので,この手のゲームが未経験なら,最初はこちらで慣れるといいだろう。また,「シーケンシャル」モードを選択すると,ペダルやシフトレバーが無くても手動でギアを操作できる。停止位置の調整などで後退する際,自分でギアをバックに入れると車を運転している感覚が強まるので,運転経験のある人にオススメだ。

 さらに,トラックの諸機能がゲームとして再現されているのも見どころの一つ。雨が降ってきたらワイパーを作動させ,夜になったらライトを点けて視界を確保しなければならない。路線変更する際はウィンカーで周囲の車に知らせる必要がある(ライトをパッシングして煽ったり,ホーン(クラクション)を鳴らしたりもできるが,こちらはゲーム的な意味は無いようだ)。また,荷物が重かったり,大きかったりすると小回りが利きにくくなるため,そのぶん注意が必要になる。リアルな運転が再現されているのだ。

雨が降ると視界が悪くなる(上段)。ワイパーを作動させれば,雨がぬぐわれて視界が良好に(下段)
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夜になると真っ暗に。街灯のあるところならいいが,これでは危なくて仕方がない(上段)。夜間はライトを点けても視界が良くないことに変わりないので注意が必要だ(下段)
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 ETS2はレースゲームでは“ない”ため,交通法規を守りながら,安全に荷物を届けなければならない。信号が赤になったら止まらなければならないし,制限速度を守らなければいけない。また,国によって通行方向が異なる場合もある。例えば,ヨーロッパは基本的に右側通行だが,イギリスでは例外的に左側通行となる。もちろん,間違えると逆走したことになり,大変危険だ。

 ほかの車に接触したり,道路以外のところを走ったりするとトラックや貨物が損傷し,エンジンがかからなくなってしまったり,報酬を減額されたりしてしまう。交通違反は罰金を,トラックのダメージは修理代を支払えば解決できるが,トラッカーとして不名誉であることは確か。できるだけ安全運転を心がけたいところだ。

 安全運転のためには体調管理も不可欠だ。あまり長い間運転し続けると疲労が溜まり,過労運転として罰金を取られるばかりか,最終的には居眠りするようになってしまう。居眠り中は「zzz……」という表示と共に画面がブラックアウトし,一切の操作が不可能に。もちろんトラックはそのまま動いているため,運が悪いと壁にぶつかったり,路肩に乗り上げて目を覚ましたりといったこともある。まさに寝落ちだ。

 この,「フッと意識が飛んでしまい,気がつくと乗り物が先に進んで周囲の景色が変化している」という表現が,なんともリアル。筆者は会社員とライターを兼業していた際,睡眠不足のため自転車で寝落ちした経験があるが,そのときの感覚とそっくりで肝が冷える。これを防ぐためには,サービスエリアやホテルなどでしっかりと睡眠を取らなければならない。ちょっとだけ仮眠するようなことはできないので,あまり無茶なスケジュールは組まないほうがいいだろう。

運転を続けて疲労が溜まってくると,視界が暗くなる(上段)。それでもなお運転を続けていると,画面が真っ暗になって寝落ちしてしまう(下段)
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ホテルやパーキングエリアなどに止まれば睡眠を取れる(上段)。2時間だけ仮眠して疲労をごまかす……ようなことはできず,9時間ほど寝続けることに(下段)
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 こうしていろいろな仕事をこなしていくと,徐々に世界が広がっていく。新しい都市に着くと,そこを起点とした仕事を請けられるようになるし,カーディーラーや人材派遣業者を見つければ,自分のトラックを買ったり,NPCドライバーを雇ったりできる。自分のトラックがあればヨーロッパを自由に走り回れるし,NPCドライバーにトラックを与えれば,自分で仕事を見つけて稼いでくれるのだ。

街には人材派遣業者があることも(上段)。人材派遣業者を見つければ,NPCドライバーを雇える。トラックを与えれば,自分で稼いでくれる(下段)
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 中でも,トラックを買うのは心躍る体験だ。必死で貯めたお金を懐に入れ,仕事の最中に見つけておいたカーディーラーへ行き,いろいろなオプションを見比べつつ,予算と相談しながら購入プランを立てていく。

 カスタマイズできる項目はさまざまだ。シャーシを4輪から6輪にして燃料積載量を犠牲に安定性を高めたり,エンジンを高出力のものにして重量貨物を積めるようにしたりなど,トラックの性能に関わる項目はもちろん,車の塗装,屋根の形,内装の色,ドアハンドルの材質を変えたり,回転灯を乗せたりと,見た目にもこだわることができる。初めて買った車をガレージに入れるときは,胸が高鳴ってしまうこと間違いなしだ。

 自分のトラックを手に入れると,クイックジョブよりも報酬のいい仕事を請けられるようになる。その一方で,燃料代を始めとした諸経費は自分持ちになるため,より慎重な運転を要求される。こうしていろいろな都市にガレージを買い,会社を大きくしていくのだ。

トラックを買うときは,さまざまなカスタマイズが可能。エンジンを高出力のものに変えたり(上段),イギリス仕様の右ハンドルにしたりもできる(下段)
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初めて買った愛車をガレージに入れる。心が高ぶる瞬間だ
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オプションの回転灯を装備するとHキーで点灯できる。トラックの性能には影響を与えないうえ,購入にはお金もかかるので,あくまで雰囲気
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銀行から融資を受け,いきなりマイトラックを買うのもアリといえばアリ
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リアルな街並みを再現した「ETS2」で味わう旅気分


 ETS2の大きな魅力は,なんといっても本当にトラックで旅をしているかのような感覚を味わえることにある。ヨーロッパ各地の風景がリアルなうえ,ゲーム内での時間経過に従って周囲の様子が変化する。とくに,一晩中走ったあとに迎える夜明けの光景は美しい。闇が少しずつ晴れていき,眩しいほどの朝日が車窓に差し込んでくる様は格別である。

 個人的な話になってしまい申し訳ないが,筆者はETS2の夜明けを見ると,幼少時の楽しかった記憶を思い出す。それというのも,夏休みに田舎へ帰る際は,深夜に家を出発し,高速道路で夜明けを迎えるのが常だったから。車の中に差し込む夏の朝日は,旅が無事に進んでいることを示すと同時に,これから田舎での楽しい日々が始まることを告げる,嬉しい光でもあったのだ。

 ETS2の夜明けや高速道路の光景はなんともリアルで,これを初めて見たときは,子供の頃にテンションが上がってアニメの主題歌を歌い出したことや,車内で本を読んで車酔いしたこと,必死に嘔吐感をこらえながらつづら折りの峠が終わることを祈っていたときのこと,昔の酔い止め薬の金属めいた味など,車の旅にまつわる思い出が一気に甦ってきた。

美しい夜明けの光景。夜の闇が黒から青になり,そして昇った太陽が周囲を照らし出す
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 高速道路はカーブも緩やかで,運転の操作は一般道路ほど忙しくない。Cキーを押してクルーズコントロールをONにすれば,アクセルを踏み続けなくても速度は一定に保たれる。それでどうなるかというと……ヒマになるのだ。だからといって別のゲームを遊べるほどではないし,スマホを眺めて事故を起こしでもしたら大変である。

 そんなときに活用したいのが,トラックに装備されたラジオだ。自分で用意したMP3ファイルを再生することもできるが,オススメはネットラジオ。ゲーム内のラジオでは実在するネットラジオをストリーミング再生できるため,現在走っている場所のラジオを流せば異国情緒を満喫できる。ネットの回線状況やラジオ局の放送時間などでつながらないときもあるが,それがまたリアルだ。

さまざまなネットラジオをストリーミングで聴くことができる
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 ヨーロッパ各地の風景が再現されているのも大きなポイントだ。すべての道路が網羅されているわけではないので,あらゆる名所へドライブできる……というわけではないものの,ランドマーク的な建造物が再現されている場合もある。
 例えばイギリスのニューカッスル・アポン・タインを走っていると,キラキラ光るドームのような建造物を見かけるが,これは「セージ・ゲーツヘッド」と呼ばれる実在の建物で,Googleマップで確認してみると,その特徴的なフォルムがしっかりと再現されていることが分かる。
 また,フランスのサン・ローランには明らかに原発と思しき建物があるが,この場所には「サン・ローラン・デ・ゾー原子力発電所」があり,ゲーム同様,川の畔に2基の建物が建っている,といった具合だ。

イギリスのニューカッスル・アポン・タインにはセージ・ゲーツヘッドという有名な音楽ホールがある
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フランスのサン・ローランにある,サン・ローラン・デ・ゾー原子力発電所
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フランスのニースにある,アリアンツ・リヴィエラスタジアム
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パリのベルシー2ショッピングセンター。看板や,独特のフォルムの建物が再現されている
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 また,フランスのヴェネツィアにはTGVが走っている線路があり,イタリアとスイスの国境を越えれば峨々たるアルプスが立ちはだかる。ポーランドのシュシェチンには北欧らしく赤煉瓦の建物が並び,オランダのロッテルダムには工場が多く,ノルウェーのベルゲンは山沿いに街があり,ドイツのハンブルクは港湾都市らしくクレーンが遠くに並ぶ……と,お国柄や街の役割がそのまま風景に反映されている。ツアーで観光するのはともかく,外国の道路を自分の運転で走る機会はそうそうあるものではなく,ゲームならではの体験と言えるだろう。

ヴェネツィアには,フランスの高速鉄道TGVが走る線路がある
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イタリアとスイスの国境を越えると,雄大なアルプスが見えてくる
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赤煉瓦の建物が並ぶ,ポーランドのシュシェチン
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こちらはオランダのロッテルダム
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ノルウェーのベルゲン
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ドイツのハンブルク
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オランダのアムステルダム
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ドイツのエアフルト
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イギリスのスウォンジー
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スウェーデンのカールスクローナは軍港の街として知られ,ゲーム内でも港がある
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こちらはスウェーデンのストックホルム
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イタリア,シチリア島最大の都市パレルモ。海沿いの風光明媚な街
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イギリスの港湾都市プリマス
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イタリアのナポリ
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パリの郊外には広い広いヒマワリの花畑が
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ドイツのベルリン
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ベルギーのリール
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イタリアの首都・ローマ
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イギリスのリヴァプール
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ポーランドのワルシャワ。風力発電のプロペラがのんびりと回る
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フランス,ニースの郊外にあるトンネル
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 リアルに再現されているのは,ヨーロッパばかりではない。本作ではプレイヤーがMODを作成して配布することが可能で,「Project Japan」「Tokyo Bayshore」といったMODは,北陸や湾岸線といった日本の道路がテーマとなっている。日本的な家々やコンビニ,料金所など,かなりリアルだ。

 日本の道路はとにかく狭いため,ヨーロッパと同じ感覚でいると走るのに苦労するのだが,このあたりもなんとも現実的。この狭い道路で大きなトラックを操り,時間どおりに荷物を届けるトラッカー諸兄姉の苦労が身に染みて感じられた。現時点ではどちらのMODも開発中だが,走れる部分の完成度は高い。高いクオリティを求められるだけに開発も大変だと思うが,ぜひとも頑張ってほしいところだ。セーブデータ(プロフィール)をそれぞれのMOD用に新しく作らなければならないが,知識のある人は一度試してみてほしい。

北陸をテーマとした「Project Japan」
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湾岸線をテーマに,東京国際展示場や大観覧車などの名所を再現した「Tokyo Bayshore」
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公式フォーラムの「Project Japan」配布スレッド

「Tokyo Bayshore」配布ページ


 本作は爽快に敵を倒したりするゲームではないし,美少女が出てきたりもしない。また,世界を救ったり,太古の秘密が明かされたりといった物語的なカタルシスがあるわけでもない。有り体に言えば万人向けではないのだが,「トラックを運転してみたい」「トラックに積まれたタンクやコンテナなどを見てニヤニヤできる」「旅行が好きだ」「車でもなんでも,とにかくデカいものが最高だ」「ドライブが楽しい」という人には,ぜひオススメしたい。

海を越えて輸送する場合は,カーフェリーに乗り,駐機スペースにトラックを止めなければならない。こうしたリアルさに心惹かれる人ならば,ETS2はオススメだ
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「Euro Truck Simulator 2」公式サイト

「Euro Truck Simulator 2」Steamプロダクトページ

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