プレイレポート
「バイオハザード リベレーションズ」のレイドモードが好きだ。どこがそんなに楽しいのか,その魅力を語らせてほしい
※Nintendo Switch版は2017年発売予定。
「バイオハザード」シリーズのナンバリング作品に準じたタイトルとして,2012年にニンテンドー3DS用ソフト「バイオハザード リベレーションズ」がリリースされ,翌2013年にはPCやPlayStation 3,Xbox 360,Wii U向けに多数の改良が施された「バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディション」が発売。そして,このたび現行機向けに移植されたというわけだ。
PS4版とXbox One版はグラフィックスが1080pの高解像度に対応し,前世代機版に比べてフレームレートも向上している。さらにエクストラコンテンツ「レイドモード」には,高難度のステージや新しい武器が追加され,これまでにリリースされたDLCをすべて収録。まさに「完全版」といったところだ。
さて,ここからが本題。筆者は数年前にXbox 360版を購入して,レイドモードにハマりまくった過去を持つ。あの頃は同業の友人である本地君と,昼夜問わずに遊んでいたものだ。そこで,この場を借りてレイドモードの魅力を当時の思い出を交えつつ,余すところなく語らせてほしい。
なお,本稿に掲載している写真は,今回の執筆のためにあらためてPC版をプレイして撮影したものだ。
「バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディション」公式サイト
バイオハザード+ハクスラ=レイドモード
まずはレイドモードについて解説しておこう。レイドモードには3段階の難度がある20ステージと,特別ステージ「THE GHOST SHIP」があり,プレイヤーは計61ステージのクリアを目指すことになる。ステージは本編の一部を抽出したような構成になっており,10分から20分程度でクリアできるボリュームだ。
ステージを攻略すると経験値やBP(お金のようなもの)を獲得でき,キャラクターを強化していく成長要素もある。また,ステージやクリア時に入手できる武器は性能の一部がランダムになっているため,“ハック&スラッシュ”(ハクスラ)の要素も楽しめる。
「バイオハザード」シリーズといえば,入手できる弾薬に限りがあり,節約しながら敵と戦うイメージが強い。後半に登場する強力なマグナムは,10発撃てるかどうかといった印象だろう。
しかし,レイドモードはメニュー画面で弾薬を補充できるため,本編よりも自由に銃を撃ちまくれる。貴重なスナイパーライフルもマグナムもガンガン撃っていい。思う存分に戦闘が楽しめるというわけだ。
また,レイドモードでは各武器にレベルが設定されており,それに応じて性能が向上していく。レベル1とレベル30のガバメントでは,当然ながら後者のほうが圧倒的に攻撃力が高い。
武器のカスタマイズも夢中になれる。それぞれの武器にはスロットがあり,カスタムパーツをセットすることで,性能を強化したり,追加効果を得たりできる。「威力を上げる」「装弾数を増やす」といった分かりやすいものから,武器の挙動すら変えてしまうパーツまで,その種類は多彩だ。
ただし,スロット数は最大でも6つ。同系統のパーツは同時にセットできないといった制限もあるので,パーツの組み合わせには頭を悩ませることになる。それがまた楽しいんだけどね。
おそらくほとんどのプレイヤーは,あまり詰まることなく最初の難度「DARK」をクリアできるだろう。だが,2番目の「DEEP」になると,目に見えて難しくなる。敵のレベルが上昇するばかりか,その配置も変化。DARKでは登場しなかったボスクラスの敵が,ふいに現れたりする。しかも,すごくカタイ。
ステージには「推奨レベル」が設定されているが,それに満たない状態だと戦闘が長引き,弾薬も不足しがちになるはずだ。
このあたりから,筆者もレベル上げの必要性を実感したものだ。当時の相棒はDLC武器の「ガバメント“パーカー・モデル”」。通常のガバメントに比べて,装弾数こそ少ないものの威力が高く,発射によるブレがゼロという特徴を持つ。
さらに,装填されている弾薬をすべて高速で発射する「フルバースト」と,装弾数を増やす「ロングマガジン」というパーツをセットすれば,一瞬で数発の弾丸を撃ち込めるようになる。パーカー・モデルの使い勝手の良さは群を抜いており,もうこれがなくては何もできない体になってしまったほど。
もちろん最高難度である「ABYSS」には,もっと過酷な戦いが待つ。レベルを上げたり,武器をカスタマイズしたりして,地道にキャラクターを強化したうえで,本地君との協力プレイによって,ようやくクリアできたことを覚えている。
そうして,いよいよ最後に残されたステージ「THE GHOST SHIP」に挑むことになる。推奨レベルはレベル上限の50なので,ここをクリアすれば“ゴール”だ。……普通はそう思うよね?
しかし,それは間違い。THE GHOST SHIPからがレイドモードのスタートと言ってもいいくらい,“濃い戦い”が待っている。
いざ地獄の深遠,THE GHOST SHIPへ
さて,最後に残されたTHE GHOST SHIPだが,これまでとは異なり,本編の舞台である豪華客船をすべて利用するステージとなっている。プレイ時間は1時間以上かかり,相当強い敵が大量に出現する。まさにフィナーレにふさわしいステージだ。
プレイ時間が長いということは,プレイヤーが疲労するだけでなく,弾薬切れになる可能性が高くなる。所持弾薬数を最大に強化しても余裕があるとは言えず,さらなる武器強化で対策を講じるしかない。THE GHOST SHIPは難度の高さに比例して,戦利品の性能も抜群に優れている。そこで,まずはステージをクリアすることではなく,戦利品の獲得を目指すことになるはずだ。
とくに入手したいのが「グラトニー」。これは武器の弾薬が尽きてしまっても,ほかの武器の弾薬を消費して撃てるという夢のようなパーツだ。なかでもハンドガンに装備できる「グラトニーI」,ライフルに装備できる「グラトニーIV」を手に入れたい。そのほか,銃のリロードが不要になる「オートローダー」もあると心強い。
こうした欲しいパーツが見つかるか,それは運次第だ。同じグラトニーでも,マシンガンに装備できる「グラトニーIII」なんかは完全にハズレ。貴重なライフルやマグナムの弾を消費して,1発あたりの威力が最低クラスのマシンガンを撃つなんて正気の沙汰じゃない!
また,THE GHOST SHIPでも入手できない高性能パーツが存在する。これらは難度ABYSSの各ステージで「トリニティ・ボーナス」を獲得すると手に入るのだが,その達成条件がとにかくシビアだ。
レイドモードのステージには,4種類のボーナスが用意されている。そのうち,3種類のボーナス達成条件を同時に満たすと,ようやく獲得できるのがトリニティ・ボーナスである。
- レギュレーション・ボーナス……[達成条件]ステージの推奨レベル以下でクリアする
- ジェノサイド・ボーナス……[達成条件]ステージに登場するすべての敵を倒す
- ノーダメージ・ボーナス……[達成条件]1回もダメージを受けないでクリアする
- トリニティ・ボーナス……[達成条件]上記3つのボーナスを同時に獲得する
当然,ABYSSは難しい。それなのに低レベルかつノーダメージ,しかも敵を全滅させてからステージをクリアしなくてはならない。しかし,トリニティ・ボーナスの報酬であるパーツは極めて魅力的だ。なかでも,ステージ7〜9のいずれかで獲得できる「レベルキャンセラー」は完全攻略に欠かせないパーツだ。
レイドモードでは「レベル補正」があり,使用武器より敵のレベルが高ければ,与えるダメージが少なくなってしまう。逆に敵のレベルのほうが低ければ,より多くのダメージを与えられる。
各ステージを推奨レベルで挑んだ場合,ほとんどの敵は自分よりも数レベル高い。そのため,最初から不利な戦いを強いられていると言える。この状態でトリニティ・ボーナスを獲得するのは,相当に難しい注文だ。
しかし,レベルキャンセラーを武器に装備すると,こうしたレベル補正が無効化される。格上の相手と戦っても,武器本来のダメージを与えられるというわけだ。また,推奨レベルより低いレベルで挑むと,獲得できる経験値やBPが増えるため,レベル上げやBP稼ぎに効果的。何としても入手しておきたいパーツであることが,お分かりいただけただろうか。
とはいえ,対象ステージのうち,比較的簡単と言われるステージ9であっても,ノーダメージでクリアすることは至難の業だ。水中から飛び出すギオッゾに噛みつかれたら,やり直し。出現場所を覚えて,前もってグレネードを使って倒そうとするも,なかなかタイミングが合わない。1匹でも取り逃がしてしまうと,不意打ちを食らってやり直しを余儀なくされる。
そこで筆者が考えた作戦は,本地君との協力プレイ。1人がノーダメージを目指し,もう1人はそれをサポートするべく,ダメージ覚悟で敵を倒していくというわけだ。一見,これなら楽に思えるだろう。実際,ソロプレイよりも楽にはなるが,急に背後からクリーチャーが襲ってくることも多く,ノーダメージを目指すなら一瞬たりとも気が抜けないことは変わらない。
しかも,無事に目的を達したとしても,必ずレベルキャンセラーが手に入るとは限らない。報酬が「マジックポケットIII」になる可能性もあり,最後の最後で運も絡む。ちなみにマジックポケットIIIもそれなりに使えるパーツではあるが,THE GHOST SHIPでも入手できるので希少価値は低い。
当時,筆者は本地君と協力してステージ9に挑み,何回もトリニティ・ボーナスの獲得に失敗。そのたびに攻略法を構築し,苦労の末にレベルキャンセラーを手に入れたものだ。その達成感は筆舌に尽くしがたく,「もう,これでレイドモードをクリアしたことにしてもいい!」と思った。
さらなる高みを目指して
こうしてキャラクターを強化しまくると,もはや別のゲームと言えるほどになり,戦い方もまったく変わる。ショットガンの発射速度を大幅に強化して,全弾撃ち尽くせるフルバーストや,リロードが不要になるリローダーを装備するとどうなるか。
そう,わずか1〜2秒で70発近い弾丸を撃ち込めるショットガンの完成だ。ここまで武器に魔改造を施すと,シリーズファンにはおなじみの無限ロケットランチャーよりも強烈なインパクトを放つ。その異次元の性能を,ぜひ体験してほしい。
だが,それでもTHE GHOST SHIPの壁は高い。いや,クリアするだけならなんとかなるが,実は最高レベルの50で挑むと,ステージの最後にボスが追加されるという仕掛けがあり,より良い武器が手に入りやすい。そうなると,さらなる高みを目指すしかないだろう。
レベル50でTHE GHOST SHIPを周回できるようになると,今度はクリア時間を短縮したくなるのがゲーマーという生き物。そのためには,ショットガンよりも強力なマグナムを投入したい。
だがしかし,である。マグナムに装備できるカスタムパーツ「グラトニーV」は,THE GHOST SHIPのトリニティ・ボーナスになっているのだ。な,なんだってー!
長くて難しいTHE GHOST SHIPをノーダメージかつ敵を全滅してクリアするのは,これまた至難の技だ。トリニティ・ボーナスを獲得すれば,胸を張って「レイドモードを遊び尽くした」と言えるだろう。
ちなみに,筆者は胸を張って言えない。そう,諦めてしまった。だって,すごく難しかったんだもん。
「バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディション」のエクストラコンテンツでありながら,筆者(と本地君)を虜にしたレイドモード。本稿でその魅力の一端でも伝われば幸いだ。今回の記事制作のために,久しぶりにPC版を起動したのだが,遊び始めると止められなくなって,いつの間にか20時間を超えていた。かつてXbox 360版を120時間以上遊んだというのに……恐るべし,レイドモード。
そんな筆者だが,このたび発売された現行機版もやっぱり遊ぶ予定だ。最高難度「GHOST SHIP HELL」や新しい武器が追加されるというのだから,参戦しない理由があるだろうか。今度こそ,THE GHOST SHIPのトリニティ・ボーナスを獲得したい。我々はおかわりを待っているのですよ。
「バイオハザード リベレーションズ アンベールド エディション」公式サイト
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- ライター:板東 篤
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