インタビュー
制作体制を変えて望む「DARK SOULS II」。ディレクターが宮崎氏ではなくなる理由とは――「DARK SOULS II」特別インタビュー
「DARK SOULS II」公式サイト
まだタイトル名が発表されたのみで,具体的な内容も発売時期も明らかになっていない本作は,いったいどういう方向を目指し,どのような進化を遂げていくのか。4Gamerでは,さっそくフロム・ソフトウェアに取材を申し入れた。
取材に対応してくれたのは,本シリーズの源流となる「Demon's Souls」を作り上げ,前作「DARK SOULS」でもディレクター&プロデューサーを務めた宮崎英高氏と,新たに「DARK SOULS II」でディレクターを務めることになった渋谷知広氏のお二人。
さっそく,本作がどんな方向性を目指しているのか,詳しく聞いてみることにした――のだが,話によれば,なんと本シリーズの顔とも言える宮崎氏が,今回はディレクター/プロデューサーという立場からは一歩後ろに引いた形となり,「スーパーバイザー」という肩書きで,間接的に関わることになるのだという。
マニアックな内容であるにも関わらず,全世界で180万本以上を売り上げ,近年新たに立ち上がったIPとしては,屈指のタイトルとも言える「DARK SOULS」。さらなる飛躍を目指す「DARK SOULS II」は,フロム・ソフトウェアにとって,文字通り正念場の作品になるはず。それだけに,ここに来ての宮崎氏の降板(?)には,いったいどんな理由があるのかは気になる。また,期待作である「DARK SOULS II」を任される渋谷氏とはいったいどんな人物で,氏が目指す「DARK SOULS II」の方向性とはどのようなものなのか。いろいろ話を聞いてみることにした。
新たな体制で制作されている「DARK SOULS II」
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。
宮崎氏:
よろしくお願いします。
4Gamer:
先ほど,「DARK SOULS II」の開発では宮崎さんが直接関わらないというお話を聞いて,とてもびっくりしたのですが……。
はい。「DARK SOULS II」のディレクターは渋谷が担当することになります。これまで主に「Another Century's Episode」シリーズ,直近では「R」を制作していた人間ですね。
4Gamer:
でもそれだと,宮崎さんはどうなってしまうんですか?
宮崎氏:
どうなってしまう,というのはなんだか大事(おおごと)ですね(笑)。肩書としては,今回は「スーパーバイザー」になります。監修といったニュアンスでしょうか。
4Gamer:
けれど,やっぱり宮崎さんあっての「DARK SOULS」シリーズというか,「Demon's Souls」と「DARK SOULS」を作り上げた宮崎さんが離れることに,不安を感じるプレイヤーさんは少なくないと思うんです。
宮崎氏:
うーん,それはどうなんでしょうか……?
まあいずれにしても,そういう意味で不安を感じて頂く必要はないかと思います。ディレクターの渋谷は,私よりも遥かに,経験も実績もある開発者ですし,「DARK SOULS」の狙いや,微妙なニュアンスも理解してくれますので,まずは信頼してもらって大丈夫かと思います。
4Gamer:
そもそも,宮崎さんはどうして「DARK SOULS II」の開発から離れる形になったんですか?
宮崎氏:
そこは,最終的には会社の判断ですね。
「DARK SOULS」については,個人的にも本当にいろいろあって,得るものや感情も多く,とても愛着のあるタイトルですから,寂しくないと言えば嘘になります。
4Gamer:
それはそうですよね。
宮崎氏:
けれど,ディレクターの交代自体は,とくに後ろ向きな話ではありません。自分で言うのも憚られるのですが,私は「DARK SOULS」のゲームベースは大きな可能性を持っていると思っていて,今回は,その可能性を“私自身の狭い枠,制限”から解放する機会になればと思っています。「DARK SOULS」のゲームベースを作ってきた人間としても,その可能性を見てみたい,という思いがあるんです。
そして,別軸の話としては,私がディレクターとしては別のものを制作している,ということもあります。
4Gamer:
えっ。それはそれで,かなりのニュースのような気が……。その話は記事にしていいんですか?
宮崎氏:
まあ,いいんじゃないでしょうか。何も作っていない,というのも不自然ですしね。ただ,それ以上のことを言える段階ではまったくありませんし,今回は「DARK SOULS II」のお話ですから,そのことについてはこれでお終いにしましょう。
4Gamer:
では,話を戻しますが,「DARK SOULS II」での肩書きは「スーパーバイザー」になるとのことで,宮崎さんの役割は具体的にどういったものになるんですか。
宮崎氏:
役割は大きく2つですね。1つは,「DARK SOULS II」の大枠の方針みたいなところを決める部分です。
4Gamer:
それは,いわゆるプロデューサー的な仕事ですか?
宮崎氏:
少し違います。プロデューサーの仕事の内でも,とくに最初のところだけをやった,という感じでしょうか。
ここでの私の役割は,ありていに言えば「私がワガママを言った方が早い」ことを最初に決定してしまうことです。十分な予算であるとか,テストを含んだ制作期間であるとか,そういう話であったり,もう少しユーザーさんに近い部分で言えば,「今回はゲームサーバーを立てましょう」というところもそうです。あるいは,少しずれますが,「武器やアイテムをばら売りする類のDLCはやめましょう」という話とか,そんなところですね。
4Gamer:
もう1つの方の役割とはなんですか?
宮崎氏:
少し偉そうで好きじゃないんですが,いわゆる「監修」です。
とくにゲームメカニックについて,「DARK SOULS」の続編として外すべきでないコアと,多くあった私ないし我々(前作の開発チーム)の反省点をしっかりと伝え,そこにズレが生じたときに,改めてコンセプトを説明し,その修正を検討してもらえるようお願いする,といったことでしょうか。
実際に,そうしたことは既に何度かありましたし,状況によっては「監修」の領域を再考することもあると思います。
4Gamer:
そこを,直接的な指示などではなくて,あくまで間接的な立ち位置で行うということになるんですか?
宮崎氏:
必要以上の口出しをするつもりはありません。やはりゲームは,最終的にはディレクターの統一された意思によって作られるべきですし,その方が良い結果になると思っています。先ほど言ったコアの周辺には,修正や改良,あるいは整理すべき部分が多く存在していると思いますし,世界観やストーリー,アートワークなどについては,個人のセンスというか,好き嫌いによる部分が多くなってしまいますので,口出ししないよう気をつけています。
とはいえ,繰り返しになってしまいますが,渋谷は経験も実績もある開発者ですから,実際のところあまり監修は必要なく,また望まれてもいないとも思いますけど。
4Gamer:
だけど,作る人が変わってしまうと,ゲームの方向性だったり,芯みたいなものがブレたりする心配はないんですか?
宮崎氏:
一般論としては,そうした懸念は分かります。
ただ「DARK SOULS」について言えば,多くのメディアさんやユーザーさんの,とても熱く素晴らしいレビューや感想,評価や評論,ご意見やご批判があり,そうしたものの多くが,実は同じ方向を向いているという,これは制作者としても非常に幸せな,得難いタイトルだということもあります。
それらは「DARK SOULS II」の方向性や芯がブレないための貴重な財産ですし,そうしたことも踏まえ,まずは新しいディレクター,制作チームを信じてもらえれば,と思っています。
ということで,後は渋谷の方から直接語った方がよいでしょう。私が適当なことを言って,彼やチームに余計な迷惑をかけてしまうようでは,あまり宜しくありませんしね(笑)
生まれ変わる「DARK SOULS II」
4Gamer:
さきほど,渋谷さんが「DARK SOULS II」のディレクターに就任した経緯については,宮崎さんからお聞きしました。
渋谷氏:
はい。本日はよろしくお願いします。
4Gamer:
渋谷さんは,フロム・ソフトウェアの中でもかなり古株のディレクターだとお聞きしましたが,直近では,どういったものを担当されていたんですか?
直近では,弊社の新しいグラフィックスエンジンの開発指揮であったり,新しいミドルウェアの検証などを行っていました。その前は「Another Century's Episode」シリーズなどでディレクターを務めています。
4Gamer:
新しいグラフィックスエンジンですか! もしかして「DARK SOULS II」では,その新しいグラフィックスエンジンが実装されているのでしょうか。
渋谷氏:
はい。「DARK SOULS II」の話とは別に,エンジンの研究開発が進められていて,より本格的に世界市場を視野に入れていこうということからグラフィックスの強化は欠かせないだろうという話になり,新しいエンジンの導入が決まりました。
4Gamer:
「DARK SOULS」のグラフィックスエンジンでは古い,ということですか?
渋谷氏:
そういう意味では無く,「Demon's Souls」,「DARK SOULS」と来ましたのでグラフィックス的な印象を変えていこうという話になりまして,本作ではグラフィックスエンジンを載せ替えようという話になりました。
4Gamer:
なるほど。じゃあそういう背景もあって,渋谷さんがディレクターを担当することになったということですか。
渋谷氏:
「DARK SOULS II」では,技術的にも新しい挑戦が必要になってきますし,そういう意味では,ちょうど新しいグラフィックスエンジンを手がけていた私が噛み合った……というのはあるかもしれません。
4Gamer:
ともあれ,グラフィックスエンジンの刷新に伴って,表現周りはかなり強化されると考えていいんですか?
渋谷氏:
シェーダやライティング技術等により,より自然な空気感,キャラクターやモンスターの表現力を演出できるのではないかと思っています。
4Gamer:
ちなみに開発チームとしては,「DARK SOULS」のメンバーをそのまま引き継いでいるのでしょうか。
渋谷氏:
そこは,“混成チーム”というのが正しい表現になるかと思います。もちろん,「DARK SOULS」に携わった一部のメンバーも一緒にやっていますが,その他にも,優秀なメンバーたちに参加してもらっています。
想像力を掻き立てるゲームにしたい
4Gamer:
では,改めて「DARK SOULS II」についてお聞きしたいのですが,本作は,前作との世界観的なつながりがあるんでしょうか?
渋谷氏:
続編的なストーリーではないのですが,世界観が完全に切り離されているというわけではありません。というのも,世界自体は前作と同じで,そのなかの別の場所の,別の人間達(プレイヤー)のお話になっています。
4Gamer:
前作のキャラクターが登場したりというのは……。
渋谷氏:
まだ詳しくは言えませんので,現時点ではご想像にお任せします。
4Gamer:
マップがオープンワールドになったりだとか,そういう方向性の変化はあるんですか?
渋谷氏:
マップに関しては,DARK SOULSの従来の形(エリア単位で構成された)を踏襲することになると思います。オープンワールドのような形は考えていません。
4Gamer:
宮崎さんから「大枠のコンセプトから渋谷の方にお任せしている」というお話がありました。その“大枠の方向性”について,渋谷さんはどのように考えているんですか。
渋谷氏:
「DARK SOULS」自体,すでに多くのファンが付いている作品ですから,まずその方々の期待を裏切らないことが大切だと考えています。ですから,「DARK SOULS II」でも,大枠の部分から変えることは考えていません。むしろ,前作の良さをより引き立てるといいますか,そういう方向性を念頭に置いています。「DARK SOULS」の持つ良さはそのままに,メジャーグレードアップを図ろうというコンセプトですね。
4Gamer:
そのなかでもとくに重視したい部分はどういったところになるんでしょうか。
渋谷氏:
これは言葉にするのがとても難しいのですが,一つは,その場の情景なり雰囲気をより奥深いものにしたいという気持ちがあります。なかでも一番やりたいのは,“プレイヤーさんの注意力を利用するようなアイディア”を盛り込んでいきたいというところです。
4Gamer:
それは具体的に言うとどういう要素なんでしょうか。
渋谷氏:
例えば,目の前に血が流れてきたら,この血はなんだろう?どこから?と考えるようなシチュエーションでしょうか。つまり,「なぜ?」と疑問がわく状況であるとか,行く先に感じられる死の予感であるとか,そういう部分をより充実させていきたい。普段は気にしないところでも,注意深く観察すれば,実はそこに道があるとか。そういう情景の作り込みを意識しています。
4Gamer:
「Demon's Souls」や「DARK SOULS」でも,先の方に宝が見えるけど,なんかやばそう!みたいなシチュエーションはありましたが,そういう演出をさらに強化するという意味ですか?
渋谷氏:
そういうシチュエーションや演出を,映像や動きや音を使って表現していきたい,ということですね。
4Gamer:
それは,「より探索感が増す」という理解でいいのでしょうか……。なんか違う気もしつつ,お聞きしてしまいますが。
少し違うかもしれませんね。探索感が増すっていう言い方ですと,「ああ,じゃあマップが大きくなったのか」とか,「マップが複雑になったのか」みたいなイメージで捉えられがちだと思うのですが,目指している物は,もっと局所的なところの情景の作り込みの部分です。
4Gamer:
想像しやすいシチュエーションで例えると,どんなものがあるんでしょう。
渋谷氏:
そうですね。例えば,井戸があります。その井戸から敵が出てくる,もしくは覗けば宝物がある。プレイヤーが新しい井戸を発見した時に,「あ,今回はどっちだろう」って立ち止まって考え,井戸を眺めるとか,そういうイメージですね。プレイヤーさんに井戸というものを意識させることで,そこで想像したり,考えたりするようになってほしいわけです。「DARK SOULS II」では,そういう部分を作り込んでいきたいと考えています。
4Gamer:
なんというか,「大作志向」「世界市場に向けて」みたいな話になると,普通は“もっと派手で分かりやすい演出”というんでしょうか,「God of War」であるとか「Call of Duty」のような,“ああいう方向”に舵を切るのかな?と思っていたんですけど,お話を聞いていると,フォーカスするところが凄く地味というか,むしろ,そこが面白いですよね。
渋谷氏:
現在のゲームでは,本当になんでも表現することができます。それは良いことでもあるのですが,一方で,プレイヤー側が“考えていく面白さ”というものをスポイルしてしまっていると思うのです。その面白さ(想像する面白さ)を提供してゆきたいと。そこが,今回の一つのコンセプトだと考えているので。
4Gamer:
ゲームのボリュームもかなり増えるのでしょうか。
渋谷氏:
ゲームのボリュームそのものを,前作から大幅に増やすというようなことは考えていません。前作よりも微増する程度になるだろうと思います。ゲームのプレイ時間も,だいたい前作と同じくらいになるでしょう。どちらかというと,先ほどもお話させて頂いたようなシチュエーションだったり情景の作り込みにリソースを割きたいと思っていていますので。
4Gamer:
物量よりは質を重視するということですか。
渋谷氏:
そうですね。魅力の1つとして“冒険感”があると思います。一歩一歩,手探りで進んでいくような感覚は表現したいですね。
「DARK SOULS II」では“刻(とき)”が大きなテーマに?
4Gamer:
先ほど「すでに多くのファンが」というお話がありましたけど,「DARK SOULS II」では,難度の調整をどのように考えているんですか? 既存のファンと新しいプレイヤーのニーズって,正直な話,相容れないものだと思うんですけど。
渋谷氏:
ご指摘の通り,難しい課題だと思っています。そこは,序盤は比較的新しい人でも入り込みやすい設計にしておきつつ,途中から「ここからが本番ですよ」というアプローチを考えています。
4Gamer:
まさに「ここからが本当のDemon's Soulsだ」的な。
渋谷氏:
はい。実際「DARK SOULS II」で,少なからず新しいプレイヤーさんは入ってくると思いますが,既存のプレイヤーさんの割合も大きくなると思うので,そこのニーズは外さないようにしないといけないと思っています。
4Gamer:
そういえば宮崎さんから,今回は,オンラインシステムを運用するために専用のサーバーを用意するというお話がありましたが,今作では,マルチプレイを念頭に置いているんですか?
渋谷氏:
そうですね。まずスタンドアローンゲームとしてのゲーム性を軸として,専用サーバーにてオンライン要素やマルチプレイ要素に力を入れていこうという考えを持っています。
4Gamer:
これまでのオンライン部分の仕様だと,「血痕システム」にしてもメッセージにしても,“ゆるいつながり”というコンセプトがあったと思うんですが,「DARK SOULS II」でも,その方向性は変わらないんでしょうか。
渋谷氏:
はい。そのコンセプトは維持しつつ,拡張させられるような内容を想定しています。
4Gamer:
なるほど。ところで,話が飛んでしまうんですが,最近ゲーム以外でハマってるものとかってありますか?
渋谷氏:
最近は「ウォーキング・デッド」という海外ドラマにハマってます(笑) あの,なんとも言えない切なさがいいんですよね……。
4Gamer:
ああ,「ウォーキング・デッド」は面白いですよね。ゾンビ物には,人間の根源的な感情を刺激する何かがあるなっていつも思うんですけど,「DARK SOULS」にもどこか通じる部分があるようにも思えたりするんですよね。
渋谷氏:
私は,「ウォーキング・デッド」のサバイバル要素だったりアクション要素はあまり見ていないのですが,人の想いの移り変わりとか,連れ去られた時の情景であるとか,淡々としたなかでもポイントポイントでぎゅっと締まった話が織り込まれたりしているのは,見ていて「うまいな」と感じています。
4Gamer:
「ウォーキング・デッド」はどこまで見ました?
渋谷氏:
今のところはシーズン2までですね。ほんと,切ないシーンが多くていいですよね……と,「ウォーキング・デッド」の話はこの程度にしておきましょう。
4Gamer:
すいません。作品を作るうえで渋谷さんが大事にしている部分というか,そのあたりを知りたいなと思ってお聞きしてみました。クリエイターさんのそうした視点って,どこかで作る物に反映されると思っていて。
そういう意味ですと,私は“孤独感”と“絶望感”という前作のキーワードに加えて,今作では「切なさ」というキーワードを盛り込みたいと考えています。
4Gamer:
ちょっと想像しづらいですが……。
渋谷氏:
ゲーム中の何気ない風景が語りかける切なさだったり,倒してしまった時などに芽生える感情としての切なさというか……そういうものを盛り込みたいのです。
4Gamer:
もしかして,新たな「体験」だったり「感情」をどう刺激するかって話ですか。
渋谷氏:
そうです。前作「DARK SOULS」では,ゲームをプレイした“体験”として,“孤独感”だったり“絶望感”という感情があったかと思います。
「DARK SOULS II」では,もちろんそれらはあるのですが,それだけですと“新しい体験”は味わえない。だから「DARK SOULS II」を作るにあたって,どんな新しい体験なり感情なりを入れ込むのか,そこが私らの仕事でもあります。
4Gamer:
そういう意味でいうと,「Demon's Souls」や「DARK SOULS」って,クチコミで売れた作品だとよく言われますけど,そのクチコミ自体が凄い特徴的というか,面白いなって思うんですよね。
渋谷氏:
それは,どういうことでしょうか?
4Gamer:
なんといいますか,「Demon's Souls」や「DARK SOULS」のクチコミって,みんな「自分の体験」を語るじゃないですか。ここで死んだとか,ここで罠にはまったとか,あそこで心が折れたとか。ストーリーがどうとか,面白かった,つまらなかったじゃなくて,ダイレクトに“体験が語られてるゲーム”だなぁって感覚があって。
渋谷氏:
なるほど。そういった部分は大事です。
4Gamer:
「DARK SOULS II」においては,そこに「切ない」って体験が盛り込まれる……ということなんでしょうか。
渋谷氏:
そうですね。あと「DARK SOULS II」の大きなコンセプトとしては,“刻(とき)”というものを考えています。
4Gamer:
お,それはどういう要素ですか。
渋谷氏:
あ……,(同席している広報の顔を見ながら)そこはまだ言っちゃダメらしいところなので,今は“刻(とき)”というキーワードだけで勘弁してください(笑)。
大きな期待を寄せられる「DARK SOULS II」
4Gamer:
しかし,「DARK SOULS II」は,いまや世界的にも期待の大きいタイトルになっていると思うのですが,宮崎さんや渋谷さんの方でプレッシャーに感じたり……みたいなところはあるんですか?
渋谷氏:
その期待感の大きさみたいなものは,もうひしひしと感じているので,楽しみにしているプレイヤーさん達の気持ちは裏切れない……と考えています。
宮崎氏:
ユーザーさんの期待に応えたいという気持ちは,私にも強くあります。
ですが,今回はスーパーバイザーというはじめての立場で,開発に直接関与もできませんので,そうした気持ちにもどかしさを感じてもいますが,そこはなんとか,うまくやっていきたいですね。
4Gamer:
話が変わりますけど,「DARK SOULS with ARTORIAS OF THE ABYSS EDITION」が「PlayStation Awards 2012」でユーザーチョイス賞を受賞されましたね。おめでとうございます。
ありがとうございます。発売のタイミング的にも,本当に集計期間ギリギリだったはずで,とても驚きました。改めて思いましたが,ユーザーチョイス賞は,何度受賞しても嬉しいものですね。投票して下さった皆さんに感謝します。
4Gamer:
「Demon's Souls」や「DARK SOULS」って,最終的な販売本数はどのくらいだったのですか?
宮崎氏:
「Demon's Souls」については,数字を申し上げる立場にないのですが,「DARK SOULS」については,少なくとも150万本は超えていたかと思います。販売本数にあまりこだわる方ではないので,少し古い数字かもしれませんが。
4Gamer:
「DARK SOULS II」で,さらなる飛躍を遂げることを期待しております。では,最後にお二人から読者に向けてコメントを頂けますか。
宮崎氏:
まずは前作「DARK SOULS」のディレクターとして,また開発メンバー皆を代表して,改めてユーザーさんに感謝をお伝えしたいです。「II」の発表がこんなに注目して頂けること含めて,「DARK SOULS」は,ユーザーの皆さんに育てて頂いたゲームだと思っています。本当にありがとうございました。そしてぜひ,今回の「II」にも,ご期待頂ければと思います。
渋谷氏:
私たち開発チーム一同,本当に精一杯頑張って作ってますので,ぜひ発売を楽しみにしていてください。
4Gamer:
宮崎さん,渋谷さん,本日はありがとうございました。
宮崎&渋谷氏:
ありがとうございました。
今回公開されたデザイン画の一覧
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新規デザインされた杖 |
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(c)2012 NAMCO BANDAI Games Inc. (c)2011-2012 FromSoftware, Inc.
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