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[G-Star 2012]大規模戦争を少人数で行う。一見矛盾したシステムがウリのMMORPG「Titan Siege Online」を紹介
その中にあった中国COGのブースには,世界7大文明の神話をモチーフにして,ストラテジー要素が盛り込まれた西洋系ファンタジーMMORPG「Titan Siege Online」が出展されていたので,その内容を紹介しよう。
本作は,人間と残虐な神との戦いを描いたという作品だ。現在のバージョンでは,北ヨーロッパの神話(おそらくケルト神話だろう),お馴染みのギリシャ神話,エジプト神話に関連する要素が実装されており,今後のバージョンアップで,マヤ神話,東洋神話,インド神話,アトランティス神話が追加されていくという。
プレイヤーキャラクターの職業は「戦士」「黒魔法」「白魔法」「召喚師」「刺客」などが用意されている。なんとなく,一部の職業名が某大作RPGのようだが,資料を日本語に訳すときに,若干の影響があったのかもしれない。ともあれ,黒魔法は攻撃魔法を得意とするウィザード系,白魔法は回復魔法を得意とするヒーラー系だと思われる。
同社のスタッフによると,本作は自社開発のゲームエンジンにより,陸海空に広がる3次元の世界と,クオリティの高いグラフィックス,傭兵(NPC)を含めた総勢3000人以上で戦える攻城戦が楽しめるのだという。
とくに,本作ではリアルな世界を感じさせる工夫が随所に凝らされている。基本的に見える範囲のどこにでも行くことができるほか,樹木の太い枝の上などにも乗ることが可能だ。一方,傾斜がきつい地形の場合は,自然と滑り落ちるといった計算が行われている。
さらに,プレイヤーが水中から見上げたときに,水面を通して見える地形が揺らめいていたり,巨大なクリスタルの塊に,周囲の地形やプレイヤーキャラクターの姿が映り込んだりと,グラフィックスにもかなりのこだわりが見られた。
本作では空を飛ぶモンスターに乗って移動できるのだが,地上すれすれになると,マウントが羽ばたきから足での走行に移行するところなどは,なかなか細かな表現だと感じた。なお,モンスターには2人乗りができるものもあるとのこと。
また,マウントだけではなく,本作ではボスを含めたすべてのモンスターをペットにすることも可能だという。ペットにしたモンスターは,プレイヤーと一緒に成長し,レベルが上がっていく。
もちろん最終的には適切な大きさ,位置で呼び出されるようになるとのこと。開発中の画面につき,ご了承を……というやつだ。
本作のPvEでは,モンスターの情報を前もって検索でき,ドロップする素材や属性,POP位置までもがチェックできるのだという。ちょっと親切すぎないかと思うのだが,攻城戦をウリとしている本作としては,PvEの難度を下げて,攻城戦の比重を高めようという意図なのかもしれない。
さて,そのメインコンテンツとなるであろう攻城戦だ。
プロモーションムービーでも確認できるように,本作の大規模戦で数え切れないキャラクターや巨大な生物,攻城兵器が侵攻する様は強烈なインパクトを与えてくれる。
ところが,実はこのシーンの攻撃側プレイヤーは10人ほどなのだという。プレイヤーはそれぞれが傭兵を雇ったり,攻城兵器を用意したりできるので,10人程度のプレイヤーでも,ムービーのような壮大な戦争シーンが生まれるというわけだ。
もちろん,傭兵を雇うためには,資金や資材が必要になるので,無制限に用意できるわけではない。この少人数で大規模戦を行うという発想は,日本への進出を見越したものだという。たしかに中国市場だけを考えるなら,こうした施策なしに1000人規模の大規模戦が実現するのだろう。
本作は近々βテストが行われる予定で,2013年第1四半期には,台湾でサービスが開始されるとのこと。現在のところ日本でのサービスは決まっていないが,日本向けのシステムが取り入れられたタイトルだけに,今後の情報に注目しておきたい作品だ。
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