ムービー
[G-Star 2013]「PERIA CHRONICLES」では自分だけの世界を作り出せる。地形の変更やパーツを組み合わせてのアイテム生成などが明らかにされた,プレス向けイベントをレポート
次に,11分ほどのムービーが上映された。ムービーは「こちら」の記事にも掲載しているが,女の子(ゲーム中の重要キャラクターで,レナというらしい)がゲームのさまざまな要素を紹介してくれるという内容になっている。
「PERIA CHRONICLES」公式サイト
レナの話によると,大衝突(おそらく2つの世界の戦争のことだと思われる)以来,人間達は,想像したものを具現化できる力を得たという。ムービーではまず,レナが谷に橋をかけたり,地面を掘ったりしているが,このように,地形を変えることができるのだ。
ただし,ムービーでは簡単そうに見えるが,実際にはさまざまな資源が必要になったりするらしい。
続いてレナは,空き地に村を作ろうとする。ムービーには宙に浮かぶ四角いオブジェクトが出てくるが,これは結界を張って村を守る機能や,村の規則を決める機能を持っているものだという。このオブジェクトの周りに村を作っていきましょう,ということだ。
また,もう一つの錬成の方法としてアイテムの合成要素があり,錬成陣に材料を乗せて合成し,新たな部品を作ることもできる。ムービーで錬成したのは「スイッチ」だ。
面白いのは,このスイッチを使ったアイテムの例で,ここでレナは
- 「ソケット」パーツに「蓄電池」(青い縦長のパーツ)を入れて,エネルギーの供給源を作る
- それに棒と,電球の代わりになる「発光石」を接続
- 最後にスイッチを搭載
パーツを選んでオリジナルアイテムを作れるというだけでも,かなり凝ったゲームシステムだと感じるが,ここまでいろいろと組み合わせられると,夢も膨らむ。さらにムービーでは,パンケーキと目玉焼きを合わせて料理を作っているシーンもあり,生産好きの人なら心惹かれる要素ではないだろうか。
ちなみに,アイテム「念写機」と「本」を組み合わせて作ったもので,何かのアイテムを撮影すると,その姿と設計図がアルバムに保存される。その写真と部品さえあれば,村の工房で対象を簡単に復元できるという。
なお,「本」はそれ以外にもさまざまな用途で使われるそうで,例えば,村の刑法や商法を記録することができる。村の議会では,本に記載された法律を変更し,規則を変えられるとのこと。
レナは,「私がしゃべっているこのセリフも台本に書かれたものです。皆さんも台本やクエストの本を作って,友達に配ったりできます」と言っているが,もしかすると,村にいるNPCのセリフなども自分で設定できるのかもしれない。
続いて披露されたのは,建物の錬成だ。ムービーでは,あっというまに家を建てているが,これはデモンストレーションで,実際は設計図と材料,錬成装置が必要になる。
また,ムービーで錬成されたのは普通の空き家だが,これを商店などにできる。商店を開くには,店番の雇用が必要だ。
ムービーでは,「愛らしい外見と流暢なトークで,物を売るのが得意」とアピールするピエロのようなキャラクターと,「ダンジョンで見つけ出したレアアイテムを販売できるが,雇用費が高い」という眼鏡くんが志願してきたので,眼鏡くんを採用するというやり取りが見られる。
ムービーの後半では,大きく地形を操作した世界の様子が見られるが,ここまでくると,まるで「Minecraft」。とにかくとんでもない規模で自分だけの世界を作り出せてしまうようだ。もちろん,ほかのプレイヤーを自分の世界に招待することも可能だという。
ちなみに,サンウォン氏は,これだけの規模の世界を作る場合,「作成の手間よりも,協力者を集めることに時間がかかると思います」と述べていた。おそらく,地形変更などにかかるリソースの量から,1人ですべてを作り上げるのは難しく,複数人で作り上げていく必要があるということだと思うが,それにしても,壮大な話だ。
ムービーの最後で紹介されているのは,本作の戦闘シーン。画面下にカードのようなものが表示されており,これによっていろいろなキャラクターを召喚している様子が見られるが,実は彼らがキラナだ。
ゲーム中,キラナは敵として登場するが,説得などで仲間として迎え入れることができ,仲間になったキラナは,戦闘スキルのように活用することが可能。彼らのさまざまな特性を生かして,戦っていくことになるようだ。
なお,装着できるキラナの数は決まっており,その中でいかにうまく戦っていくか,自分ならではの戦闘スタイルと戦略を作り上げていくことが重要になるという。また,キラナとは戦闘だけでなく,親交を深めて親密度を上げていくといった要素も用意されている。
ムービーの上映が終わると,サンウォン氏は,本作の目標がUCC(User Created Content),つまりゲームの世界にユーザーの制作したコンテンツが取り入れられる仕組みを用意することにあると述べた。そのため,地形を自分で変更したり,アイテムを生み出したりできる要素などを実装したのだそうだ。
これからの目標としては,ダンジョンやAI,モーションやテクスチャなどをUCCとして導入できるようにしていくほか,MODもサポートしたいとのこと。
また,サンウォン氏は本作を,戦闘やストーリーなど,与えられたものを遊ぶだけのゲームにするつもりはなく,いろいろなコンテンツからプレイヤーがどれを楽しむか選択できるようなゲームにしたいと話していた。
昨年のG-Star 2012で本作が発表されたときは,「アニメ調のMMORPG」として期待したものだが,本作が目指すものは非常に個性的であるようだ。世界をこれだけの自由度で変えられるというのは,MMORPGというよりシングルプレイのゲームを思わせる。
一般的なファンタジーMMORPGをベースに,自分用のプライベートエリアで村の作成を行うのか,それともまったく違うシステムのゲームになっているのか,現時点ではまだ分からない。しかし,いろいろな意味で革新的な一作になりそうで,続報を楽しみに待ちたいところだ。
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