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「黒い砂漠」で300vs.300の大規模PvP“薔薇戦争”のプレシーズン開催。初回の模様を振り返りつつ,両軍の指揮官に参戦しての感想なども聞いた
薔薇戦争は,プレイヤーが「カーマスリビア軍」300名,「オーディリタ軍」300名に分かれ,陣取り合戦をしながら敵の城を落とすPvPコンテンツだ。各陣営は,戦争の指揮を行う「連盟主ギルド」の100名と,個人参加枠で傭兵的な「第3軍団」の200名,合計300名からなる。
以前に4Gamerでも,開発者の動画コメンタリーを元に大まかなシステムを解説したが,大枠では変更ないようだ。
「黒い砂漠」で実装予定の大規模PvPコンテンツ「薔薇戦争」を開発者コメンタリーから検証。気になるシステムの概要を紹介しよう
PC向けMMORPG「黒い砂漠」で今後実装される予定の大規模PvPコンテンツ「薔薇戦争」の開発者コメンタリーが,9月22日にYouTubeの公式チャンネルで公開された。今回はこの動画をもとに,システムの概要や見どころを検証,紹介していこう。
戦術マップ
薔薇戦争の大きな特徴が戦術マップだ。両軍の指揮官および補佐官は薔薇戦争中,戦術マップ画面から味方の状況把握や指示出しに徹することになる。指揮官や補佐官以外も戦術マップを見られるが,部隊長は自部隊の位置のみ,部隊員は自分の位置のみが分かる。
指揮官を支えるための「補佐官」を3名指名できるが,マップ上からの「スキル」は指揮官にしか発動できない。スキルには,特定の部隊を好きな位置にワープさせたり,敵から一部マップ視野を隠したり,守護者NPCを攻撃できないようにして守るなど強力なものが揃っていて,これらには再使用待機時間がある。スキルをいつ使うのかも戦術の1つだ。
薔薇戦争の準備
2月4日に行われた日本のプレシーズンでは,カーマスリビア側はギルド「CA」のAidxさん,オーディリタ側はギルド「テクノブレイカーズ」の秘色さんがそれぞれ指揮官となった。
薔薇戦争は日曜の17:00から行われるコンテンツだが,準備自体は少し前からになる。土曜日の00:00から日曜日の0:10(つまり24時間10分間)までに連盟主ギルド(指揮ギルド)の募集と決定が行われ,その後,日曜の15:05までに個人枠となる「第3軍団」の募集が行われる。そして,締め切り後に全参加者の所属が決定。17:00の戦争開始に向けて各軍はセットアップを開始するのだが,部隊編成は指揮官が1人で行うのだそうだ。
秘色さんも「開始1時間前から300人分の編成をしないといけないのがとくに大変でした」と振り返る。各プレイヤーも,消耗品,バフ,乗り物などの準備が必要だ。
カーマスリビア軍が押すも,ドラマチックな逆転劇に
17:00になっていよいよ最大2時間の薔薇戦争が開幕した。UIなどが薔薇戦争の仕様になり,チームチャットも活性化され,双方の軍勢が動き出す。
各軍は連なった「聖所」を,自軍城に近いほうから順に占領しながら,相手の城に向かって進軍していく。「聖所」を占領することで軍勢にバフが付き,戦力がアップする仕組みだ。
序盤は優勢だったAidxさんが指揮するカーマスリビア軍。しかし,要所となる「精霊の祭壇」を取りにいったところで,逆にそこをオーディリタ軍に押さえられてしまう。
カーマスリビア軍は加護バフを受けられないまま,それでもオーディリタ城前の第1聖所「S1」に攻め込みつつ,陽動としてオーディリタ城内にも部隊を進軍させたものの,S1を占領するには至らなかった。
そして,オーディリタ軍を指揮する秘色さんは,カーマスリビア軍が占領する聖所を落とすために「攻め」に転じる。聖所は,やられた際の復活地点ともなる要所だ。そこを攻撃して非占領状態に戻すことによって,カーマスリビア軍の復活位置=つまり前線を後退させることに成功する。
その後は状況が拮抗しながらも,「聖所のバフを意識しつつ,捨てるものは捨て,取れるものを取る」という動きを続けたオーディリタ軍が逆転勝利することになった。
コミュニケーションが大事
300人を指揮する貴重な体験はどのようなものだったのか,指揮官それぞれに感想を聞いた。
Aidxさん:
戦術マップ弄ってるだけでもとても忙しかったです。普段負けても次に改善できるものがあるならあまり気にしないタイプなのですが,今回は頑張ってくれた人の数が多いだけあり,負けちゃって申し訳ない気持ちになりました。
秘色さん:
普段と違い,さまざまな場所で同時に戦闘が起こり,それに対してリアルタイムでいろいろな部隊に指示を出すのは大変でした。ただ,途中からは慣れてきたことと,どのように進行すれば強いかなども分かってきて,思いどおりに進められて楽しかったです。
また,「第3軍団」とのコミュニケーションがゲームの鍵になることは間違いないようだ。
Aidxさん:
大量にある拠点の攻めと防衛の役割を,盟主と第3軍でどのように担当するか,その指揮をどう補佐官に任せるかが大切だと思います。今回は余裕がなく,コミュニケーションをあまり取れなかったのですが,次はいかにコミュニケーションを取って指示を出せるかが勝敗に大きく関わると思います。
秘色さん:
ギルドメンバーがこちらの指揮をチームチャットで連携してくれていました。傭兵側からもチームチャットで連携してくれる方がいて,第3軍とのコミュニケーションが勝因の1つとなったのは間違いないと思います。
PvP初心者が第3軍団に参加しても大丈夫?
指揮をする「連盟主ギルド」は拠点戦・占領戦コンテンツのベテランが行うのだが,傭兵的な「第3軍団」の各軍200名は個人参加枠だ(応募者多数時は抽選)。
表記攻撃力と防御力の合計が700以上というステータスさえ満たせば参加申請が可能となるが,装備の上限や調整はない無制限戦なので,自分が戦力になるか不安なプレイヤーもいるだろう。両軍の指揮官はそういった「入門者」の参加をどう考えているのだろうか。
Aidxさん:
PvPコンテンツに興味があるけれど「迷惑はかけたくないからやりたくない」と思っている人も多いと思いますが,薔薇戦争の第3軍はある意味1人ひとりの責任が軽いので,時間が合えば気にすることなく参加して,勝ちを目指して楽しんでもらえたらと思います。
秘色さん:
聖所の占領状況が良いときはステータスの差がかなりつくので,そういう時に戦闘に参加すれば容易にキルを取れるはずです。人数とステータスでごり押しが効くので,周りの味方と一緒に固まって進行してもらえればと思います。
今回両軍に見せ場があったように,聖所占領によるバフはステータス差をひっくり返せるくらいに強いようだ。秘色さんによると,戦闘の少ない外周の聖所は,攻撃力50アップや防御力50アップと強力な聖所があるのだという。とにかく聖所を取るための立ち回りに寄与することが重要となりそうだ。
搭乗兵器と注意点
薔薇戦争では乗り込める兵器がマップ上に登場する。第3軍団に参加したときは,これに乗ってもいいものかと悩むこともあるだろう。秘色さんは,「ボイスチャットで連携しながら使いたい場合もある」とのことだが,一方で「余っている兵器や,フィールドにランダムポップする大砲は積極的に使ってもらったほうがいい」とも述べている。そのときの状況や作戦次第と思われるので,可能であれば連盟主ギルドに使うべきかを確認するのがベストだろう。
2次プレシーズンも開催予定
最後に,薔薇戦争コンテンツについて感じたことを2人に聞いた。
Aidxさん:
黒い砂漠におけるギルドごとのPvPコンテンツは長い間,同じルールで行われていてかなり煮詰まっている状況でした。今回のような超大規模なPvPコンテンツは新鮮でしたし,作りこまれているのも感じられ,これからどうなるか楽しみです。
ただ,公式の解説ページだけでは事前に分からないことが多く,始まってからルールや操作方法を把握しなければいけないところがハードルを上げる惜しい点だったと思います。今回やってみてかなり理解できたと思うので,次があればもっとうまくできるように頑張りたいです。
秘色さん:
初回なのでUI周りや文言などで不便を感じるところはありました。ただ,コンテンツとしては非常に面白く,圧倒的に不利な状況から逆転勝利できたこともあり,非常に楽しい時間が過ごせました。カジュアルな大規模戦闘コンテンツとして,今まであまり戦闘コンテンツに関わってこなかった人たちも,薔薇戦争から黒い砂漠の対人戦に興味を持ってもらえればと思います。
なお,「2次プレシーズン」の開催は2024年2月18日に予定されている。次回はどのような戦いとなるのか,今から楽しみだ。
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