ホストガール達が人狼ゲームで白熱の戦いを演じたイベント，「劇団ドリームクラブ STORIA店」の模様をレ，レポート。噛んでないわ！

　昨年（2016年）……といってもほんの10日ほど前の12月30日，東京・池袋のシアターカフェ＆ダイニング「STORIA」（ストーリア）でイベント「劇団ドリームクラブ STORIA店」が開催された。

　すでに何度か説明しているような気がしてならないうえに，これを読んでいる人はとっくのとうに知っていると思うものの仕事なので書かせていただきますと，劇団ドリームクラブとは，ディースリー・パブリッシャーから2009年にリリースされた恋愛シミュレーションゲーム「ドリームクラブ」および，2011年に発売された続編（内容的には前日譚）「ドリームクラブZERO」に登場する13人のホストガール（＋受付）を現実の女優さんなどが演じるという，他に類を見ないユニークな劇団の名前だ。知らなかった人は，いい機会なので覚えておくように。

劇団ドリームクラブ公式サイト

　2013年8月の旗揚げ公演以来，ライブ活動などを行ってきた劇団ドリームクラブ。活動休止期間もあったが，2016年4月からメンバーをほぼ入れ替えて本格的に再始動し，ライブのほか撮影会，対バン，そして東京ゲームショウ2016のステージイベントなど，これまでかなり勢いよく活動してきた印象がある。今年3月には，待望の舞台公演が行われる予定で，これは楽しみだなあ。
　というわけで，2016年最後のイベントとなった今回。どういう内容かというと，ライブでもお芝居でもなく（ミニライブはあったけど），世界的に有名なパーティーゲームの「汝は人狼なりや？」をホストガールの皆さんが観客の前でやってみせるという，これまた，あんまり前例のないものになっていたのだ。

オープニングや物販コーナーなど，要所でマイクを握ったのがユウ（右）とエル（左）。ダンドリ確認中。ご存じのように，ゲームではカラオケステージのバックダンサーなどをやってくれるのだが，ほとんどしゃべらないし，接客シーンもないので，どういうキャラクターなのはよく分からない。とはいえ，劇団ドリームクラブでは，そのニュートラル性もあって，役割は比較的重要だ。司会進行もこなすし，ライブでは単独または二人のステージがあったりする，というのは知ってますよね。今のところ，ユウがツッコミ役で，エルがいじられ役という感じかな

ゲームの前には，それぞれのホストガールの意気込みが述べられた。「練習ではひどいものだったけど，それは本番のために力を隠していたから」という発言は，3人ほどかぶりで，「一晩だけでも生き残りたい」と発言したあすかは，たぶん，そんなことを言ったせいで，真っ先に人狼の餌食になった

　興味深いポイントとしては，人狼ゲームに勝ったホストガールがステージで曲を披露できるという部分が挙げられる。詳しく書くと，人狼ゲームは3回行われ，それに全勝したホストガールがステージに立てるほか，ゲームマスターを務めた魔璃のキッスがもらえるというシステムのもとにサバイバルが繰り広げられた。しかし，もし勝者が出なかった場合は魔璃オンステージになる。それはそれでいいと思うけど，さらにゲームが始まる前には，どのホストガールが勝つかをピュアな来場者が用紙に書いてご指名し，見事に当てた人には特別なプレゼントが贈呈されるというアトラクションも行われている。

ゲームマスターは魔璃。ゲームに勝ったらステージ，負けたら退去というコンセプトは，「ドリームクラブ」シリーズを制作したディースリー・パブリッシャーの新作，「アイドルデスゲームTV」を思わせるものがある

　というわけで，そんな人狼ゲームに挑んだのは以下の皆さん。ちなみに今回，いろんな意味でこの手のゲームに実力を発揮しそうな魅杏役の柳瀬晴日さんが都合で急遽欠勤したのが残念だったが，ゲームでドリームクラブに行くと，たまにお目当てのホストガールがお休みのときがあるので，まあ，そういうものだと思えばよさそうだ。
　また，ボイスチェンジャーみたいな声でおなじみの店長（正式名称はドリームエックスクリエイト代表という）も出現しなかったが，とくに残念という気はしない。さらに言うと，魔璃のアシスタントとして，表記はよく分からないけど，“しのぶ”も出演。しのぶは，ミニライブでも歌って踊ってくれたのだ。

■出演者
・澁谷えりか（玲香役）
・宇佐美愛梨（みお役）
・紫苑ゆき（るい役）
・寿々木はるか（理保役）
・蒼木鞠子（ナオ役）
・柚木成美（魔璃役）
・桜羽萌子（アイリ役）
・伊藤麻衣（遙華役）
・みゅー（ノノノ役）
・鈴原紗央（あすか役）
・ほたて（ユウ役）
・脇本美咲（エル役）
・嶋垣くらら（受付役）
・美波 忍（しのぶ役）

　さて，2016年9月1日に掲載した記事でもお伝えしたように，10月にオープンしたばかりの「STORIA」（ストーリアと読む）とは， スクウェア・エニックスが企画・プロデュースした施設で，9月にオープンした「タイトーステーション 池袋西口店」の6階にある，“ゲーセンの中のカフェ”という珍しい存在だ。

　「日本のゲーム観戦文化を盛り上げる」ことが目的であるとのことで，例えばタイトーステーションでゲーム大会が行われていたら，その様子を「STORIA」のディスプレイでリアルタイムに上映し，食事をしながらそれを楽しんだりできるというわけだ。さらには，（時差の問題もありそうだが）ラスベガスで毎年開催される格闘ゲームのイベント「EVO」を生中継して日本のファンがそれを見て盛り上がる，といったことも視野に入っているようだ。ワールドカップのライブビューイングみたいですな。
　また，「STORIA」のステージの模様をタイトーステーション 池袋西口店の正面に設置された大型ビジョンに映し出すこともできちゃって，実を言うと今回，ホストガールの皆さんが人狼ゲームに挑む様子も池袋西口駅前広場を歩く人々に披露されており，道行く人がふと足を止め，なんだろうと画面を眺める場面も見られたりした。

意見を聞かれても，「見当もつきませんわ」とかわし，何やらモヤモヤした雰囲気を醸し出す遙華と，違うことを考えているように見えるノノノ。まいにゅ〜

　というわけで，人狼ゲームのスタートだ。展開のディテールについては端折っちゃいますけど，華麗なる足の引っ張り合いなども垣間見られた結果として3連勝したホストガールはいなくて，結局，魔璃が歌うことになったが，魔璃様の温情によって，あすかとるいもステージに立った，で終わらせるのは端折りすぎですか？

結局，3連勝した人はいなかったというオチ。次回はどうなるだろうか？

　劇団ドリームクラブの最大の特徴は，彼女達が観客が見ている限り徹底的にキャラクターを演じるというところにあると思う。実はイベントの前に「玲香・あすか合同撮影会」が行われたのだが，玲香はモデルになっているときの発言も仕草もあくまで玲香で，端から見ているとだんだん本物の玲香さんを撮影しているんじゃないかという気になってくるほどだ。うーむ。
　人狼ゲームという臨機応変の対応が求められる局面でもそれは変わらず，るいも遙華も，そうだろうなという感じのことを言ったりやったりするからたいしたもの。受付は，意外と悪知恵が働くのではないかと以前から思っていたが，案の定だった。噛んだあと，「噛んでないわ」と否定する魔璃もいい感じだったが，そんな中でもチラっと地みたいものが垣間見えたりするのも面白い。取材で行ったはずの筆者も，思わず大声で笑っちゃうほど面白かったんですよ，ホントに。理保は2回連続で，犬の役になっちゃうし。

疑心暗鬼が生み出すスリルとサスペンス。そんな中，策士ぶりを発揮したのが受付ちゃん

　続いて行われたミニライブのセットリストは以下のとおりとなる。最後の「恋・koi☆week end!」では，間違ってロングバージョンじゃなくてショートバージョンのカラオケが流れてもう一度やり直しという一幕もあったが，2回も聞けたので，こちらとしては，まあ，とってもお得。準備が整うまで場をつないだユウとエルも，よかったよー。

・ここにおいでよ！Gogo.（全員）
・横浜ラプソディー（魔璃）
・Ride on time（あすか）
・イケないLipStick（るい）
・恋・koi☆week end!（全員）

　以上でイベントはつつがなく終了したが，上にも書いたように，見ていた筆者は非常に面白く，ドリームクラブでいつものように癒やしの時間を過ごした雰囲気だ。来場した皆様ももちろん盛り上がったが，あーいきたかったちくしょうざんねんだ，というピュアな紳士淑女の皆さんに朗報がある。公式Twitterの発表によると，このホストガールによる人狼イベントは，1月28日にも開催が決定したとのことだ。場所は同じく東京・池袋の「STORIA」で，合わせて「理保・遙華撮影会」も行われる予定だという。チケット入手方法など，詳しいことは公式サイトをチェックしてほしい。……なによ，考えてないで，行きたければ行けばいいじゃない。

イベントの開始前には「玲香・あすか合同撮影会」も「STORIA」で行われた。これが撮影会の模様。楽しそうである

劇団ドリームクラブ公式サイト