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新作「神様と運命革命のパラドクス」から「流行り神」映画化まで,20周年を迎える日本一ソフトウェアが多様なチャレンジを掲げたカンファレンスをレポート
そのコンセプトとなるのは“チャレンジ”。新川氏は,「私達に求められているのは,中小企業だからこそできるチャレンジ。大手企業にはできない,無茶なことやバカなことを期待されていると,改めて認識しました」と述べ,その決意を示すべく刷新したという社名ロゴを披露。このロゴは,伊藤園の「お〜いお茶」などの題字で有名な書道家の安達花鏡氏によって書かれており,新川氏は「これまで以上にチャレンジしていく姿勢を,言葉だけでなく,形でも表そうと思い切りました」と説明した。
さらに新川氏は20周年祭の中で,新規オリジナルタイトルをリリースするほか,さまざまなエンターテイメントにも乗り出すと述べ,「皆さんに楽しんでいただけるチャレンジを数多く展開することが,私たちの使命です」と宣言する。
また新川氏は,アサギについて「2004年の新規タイトルの主人公として用意したのですが,まだそのタイトルが発売されていないため,“永遠の隠しキャラ”として不動の地位を確立してしまった“悲劇のヒロイン”です」と説明。
そのアサギの衣装がこうして公開されたということは,いよいよ念願の主人公に起用か? ……と思いきや,新川氏いわく,それはまだ先とのこと。その代わりといってはなんだが,とあるタイトルに三森さんの演じるアサギが登場するそうだ。どのタイトルになるかは当面非公開だが,三森さんも「今までいろんな方が演じてきた役柄ですが,私なりのアサギを演じたいです」と意気込みを見せた。
「神様と運命革命のパラドクス」「特殊報道部」ほか20周年記念タイトルを紹介
続いて,新川氏による「日本一ソフトウェアの本気をご覧に入れましょう」「チャレンジすると宣言したからには,1タイトルでは許されません」といった力強い言葉とともに,今後リリース予定の20周年記念タイトル5本が紹介された。このうち具体的にプラットフォームが明かされているのは1本のみだが,新川氏によれば全般に据置き機寄りのラインナップとのこと。また,この5本以外の記念タイトルも用意されているという。
まずPROJECT #1として紹介されたのは,「神様と運命革命のパラドクス」。ストーリーは,ある日突然,神様に選ばれた高校生が,7人の天使達と,さまざまな願いを叶えながら成長していくといった,ライトノベルテイストの強いものになる。また既報のとおり,このタイトルのキャラクターデザインには人気イラストレーターのいとうのいぢ氏を,ボーカル曲を含めた楽曲全般の制作には音楽ユニット「妖精帝國」を起用している。
同タイトルについて,新川氏は「女の子だけでなく,格好いい男の子も出てきますので,男性のお客様だけでなく,女性の方にも楽しんでいただけます」とコメント。またメディアミックス展開も予定しているそうで,新川氏は具体的にアニメ化を検討していることを明かし,「ぜひ実現したいと考えています」と話していた。
登壇した同作のプロデューサー梁瀬涼司氏は,アドベンチャーゲーム「流行り神」のチームが開発を手がけていることに言及し,ホラーテイストを継承しつつ,多くの人が楽しめるようミステリアスな要素をフィーチャーしたと説明。プレイヤーは,テレビ局の特殊報道部の一員としてさまざまな超常現象を追いかけていき,その過程で取材,検証,そして選択といった段階を踏んで番組を制作していくことになる。
また同タイトルでは,そうしたテレビ局内や番組制作現場の雰囲気をリアルに再現するため,メ〜テレ(名古屋テレビ放送)の協力を得て,撮影やヒアリングを行ったとのこと。会場では,メ〜テレのマスコットキャラクター「ウルフィ」もゲストとして登壇した。
なお同タイトルのキャラクターデザインには,漫画家/イラストレーターの清原 紘氏を起用。また楽曲は,BGM全般を音楽クリエイターチーム「Elements Garden」,オープニング曲をロックバンド「Rey」,エンディング曲をシンガーの結城アイラさんが,それぞれ手がけている。
PROJECT #3として紹介されたのは,「Z/X(Zillions of enemy X)」(ゼクス)。同タイトルは,日本一ソフトウェアとブロッコリーが共同開発するカードゲームプロジェクトで,トレーディングカードゲームの第1弾が2012年7月27日に発売される。Z/Xは,赤/青/緑/白/黒という5つの勢力が熾烈な争いを繰り広げるというシリアスな世界観を持っており,日本一ソフトウェアが手がけるコンシューマ版は,TCG版の50年後を舞台にしている。カンファレンス会場には,TCG版のテーマソングを担当する月宮うさぎさんがゲストとして登壇した。
新川氏いわく,コンシューマ版ではカードのレベルアップや合成といったTCG版ではできない要素を盛り込み,異なる楽しさを追求していくという。またZ/Xプロジェクトは,オンラインゲームやソーシャルゲームに加え,コミカライズ/ノベライズ,ドラマCD化など,さまざまなメディアミックス展開を予定しているとのことだ。
さらに会場では,日本一ソフトウェア直営カードゲームショップ「プリニークラブ」で配布するZ/Xオリジナルプロモーションカードの絵柄も披露された。なおこのカードは,プリニークラブ以外でも,後述する20周年祭イベントにて配布される。
ちなみにProject:Dの“D”については,日本一ソフトウェアのファンなら気になるところだろうが,小酒井氏は「皆さんのご想像にお任せします」と含みのあるコメントを残した。また新川氏いわく,同社の関係者やファンに送られる2012年の暑中見舞いがヒントになるとのことだ。
以上,5タイトルのプレゼンテーションを終えたあと,新川氏は「魔女と百騎兵」にも言及し,「ちゃんと作っておりますので,期待してください」と話していた。
全国各地で20周年記念イベントを開催。「流行り神」の実写映画も制作
さらに新川氏は,20周年祭の期間中,記念イベントを開催すると発表。2012年7月21日(東京)と28日(大阪)に開催される「最強Vジャンプフェスタ」を皮切りに,2012年8月9日の「秋葉原電気外祭り」などのイベントにて,日本一ソフトウェアのブースを出展したり,ステージイベントを開催したりするとのことだ。
また全国各地の専門学校の協力を得て,イベントを開催することも発表された。このイベントは,アサギが主人公を目指してファンクラブの会員を増やしていくというストーリー仕立てになっている。会員が一定数に到達するごとにアサギの夢が一つ一つ叶えられるとのことで,例えばファンが3000人になると新曲提供,1万人でフィギュア化といった感じになるそうだ。
2013年7月には,20周年祭の締めくくりとして,豪華ゲストを招いたライブイベントを開催するとのこと。またこのイベントのゲストやセットリストについては,公式サイトにてリクエストを募る予定だ。
カンファレンスの最後には,20周年記念グッズの例として「プリニーリュック」「プリニーフードタオル」が紹介された。
また20周年記念事業の一つとして,「流行り神」が実写映画化されることも発表された。新川氏は「ハリウッドでリメイクされるような内容を目指して,鋭意制作中です」と冗談めかしてコメントし,今後の情報公開に期待してほしいと述べた。
なお新川氏によれば,今回のカンファレンスで発表されたのは,同社が掲げるチャレンジの一端に過ぎないという。今後,公式サイトなどで発表される,より具体的なアナウンスに期待が高まるところだ。
日本一ソフトウェア20周年記念特設サイト
- 関連タイトル:
神様と運命革命のパラドクス
- 関連タイトル:
特殊報道部
- 関連タイトル:
Z/X -Zillions of enemy X-
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