「真・北斗無双」の先行体験会＆開発者トークショー開催。追加DLCで，新たに3人のキャラクターが追加されることも明らかに

　コーエーテクモゲームスは本日（2012年12月8日），東京のヤマダ電機LABI1池袋 モバイルドリーム館で，12月20日の発売が予定されているアクションゲーム「真・北斗無双」（PlayStation 3/Xbox 360。Wii U版は2013年1月31日発売予定）の先行体験会を開催した。発売に先駆けて同作の試遊ができたほか，プロデューサーの鯉沼久史氏とディレクターの片岡 宏氏によるトークショウも行われた，このイベントの模様をお伝えしよう。

　トークショウではまず，4分30秒にもおよぶ最新トレイラーが披露された。迫力ある戦闘シーンや，おなじみのキャラクターの姿などが確認できるこのトレイラーは来週，公式サイトなどにアップされる予定とのことだ。

「真・北斗無双」公式サイト

　トレイラーの上映が終わると，鯉沼氏は「発売までの2週間，どんどん盛り上げていきたいですね」と意気込みを述べた。本作については，原作のストーリーをすべて再現しており，ボリュームは前作の倍となるので，コアなファンにも納得してもらえるのではないかと見どころをアピール。

「真・北斗無双」プロデューサーの鯉沼久史氏

「真・北斗無双」ディレクターの片岡 宏氏

　また，リン，バット，カイオウ，ファルコ，シャチなど，原作漫画の人気キャラクターがプレイアブルキャラクターとして追加されており，全部で20人が使用できる点をセールスポイントして挙げた。
　アクションについて片岡氏は，北斗の拳ならではの「重み」を再現しつつ，一騎当千のシンプルかつ爽快なプレイ感覚も味わえるとし，北斗の拳ファンと無双シリーズのファン，双方が納得できる出来になっていると自信を見せた。

鯉沼氏によると，本作はイベントのボリュームが多すぎて，チェックするだけでも相当の時間を費やしたという。しかしそういった苦労も，作品を作り上げたことで一気に吹き飛ぶとのこと

　鯉沼氏は，本作に収められた「幻闘編」は前作同様，原作にはない“if”のストーリーが楽しめるモードで，ストーリーはすべて原作者の武論尊氏が監修していると語り，熱心なファンはもちろん，北斗の拳を知らない人でも楽しめる内容になっていると続けた。
　また，幻闘編ではネットワーク機能を使うことによって協力プレイ，対戦プレイが楽しめるとのこと。

　ここで鯉沼氏から，新たに3人のキャラクターがダウンロードコンテンツとして登場するという新情報が飛び出した。詳細については，追って公開していく予定なので，ぜひ楽しみにしてほしいとのことだ。

プレイ画面が公開

　最後に鯉沼氏と片岡氏が来場者にメッセージを送り，イベントは盛況のうちに幕を閉じた。

片岡氏
　ものすごいボリュームの，非常に面白いゲームになっています。確実に楽しんでもらえると思いますので，北斗の拳が大好きな人も，まだ原作を読んだことがない人もぜひプレイして，いろいろな名言や名シーンを味わってください。

鯉沼氏
　いよいよ12月20日に発売となります。前作のユーザーから寄せられた，さまざまな要望を取り入れていますので，内容はかなり良くなりました。冒険的な試みですが，漫画的な演出を駆使して原作を再現しています。
　幻闘編はコアなファンでもきっと楽しいですし，北斗の拳を知らないという人は，「伝説編」で「北斗の拳ってこういうストーリーなのか」ということを知ってもらえます。また昔，北斗の拳が好きだったという人なら「そうそう，こうだったよね」という感じになるのではないでしょうか。ぜひ，プレイしてください。

ラオウ編終了後のリンとバットの様子も描かれている。原作にはないシーンだ

原作漫画では最後の仇役として登場したボルゲの姿も

　トークイベント終了後，鯉沼氏に話を聞く機会を得たので以下に掲載しよう。

――ついに真・北斗無双が発売を迎えますが，感想はいかがですか。

鯉沼氏：
　北斗の拳のユーザーの皆さんは，割と年齢の高い人が多いんですが，そういう大人のプレイヤーの方々から，どういう反応があるのかが気になります。今回はまた，いろいろな演出手法を駆使して，原作のすべてを再現することにチャレンジしていますので，そのあたりのことをユーザーがどう捉えてくれるか，という点が開発者としてすごく楽しみです。

――前作でファンからいろいろな要望があったとのことですが，具体的に，どのようなものがあったんですか。

鯉沼氏：
　「このキャラがいない」とか「このエピソードが取り上げられていない」とか。アクションについては「もっと超人的に，無双らしくしてほしい」など，いっぱいありました。ですから本作は，そういった意見を取り込んだうえでの，我々の回答ということになります。
　原先生（原作漫画を描いた原 哲夫氏）からは「『ケンシロウの動きとしてはやりすぎなんじゃないの』というところまでやっていい」と言われているので，アクションに関してはいつもの無双らしくできました。
　また，ユーザーによって要望が全然違うことから，北斗の拳ファンとはいっても，全員が同じ方向に向いているわけではないということが分かりました。「今回は，漫画演出を駆使した原作の再現で行こう」という方向に舵を切れたのは，そういう理解の上に立ってのことです。

――原先生とは，開発中，だいぶやり取りをされたと聞いていますが，とくに印象に残ったことはありますか。

鯉沼氏：
　原先生に関しては，1ページで死ぬキャラクターでも本当に思い入れが強いようでして，シュレンなども何度も直されました。原先生にとって，全部のキャラクターが本当に大切なんだと実感しました。

――それでは最後に，読者にコメントをいただけますか。

鯉沼氏：
　はい。12月20日，いよいよ「真・北斗無双」が発売されます。本作は「原作である北斗の拳をキレイにすべてゲーム化する」ことを目標にがんばってきました。さらに幻闘編では，原作にないストーリーも用意されています。ファンの人とってはすごく魅力的な要素だと思いますので，北斗の拳が好きな方はぜひ買ってください。原作を知らない人でも入り込みやすいように作っていますので，初めての人にもぜひプレイしてほしいです。よろしくお願いします。

「真・北斗無双 TREASURE BOX」の中身も公開された。USBメモリ，ビジュアルブック，ポストカードなど，ファンにはたまらないアイテムがいっぱいだ

「真・北斗無双」公式サイト