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オーソドックスなMMORPGながら,世界観や遊びやすさは魅力的。「疾風西遊記」クローズドβテストのインプレッションをお届けしよう
「疾風西遊記」公式サイト
まず,疾風西遊記のゲームジャンルは,クリック操作タイプのオーソドックスなMMORPGだ。
西遊記をベースにした世界観が特徴で,シナリオには三蔵法師をはじめ孫悟空,沙悟浄,猪八戒などといった,お馴染みのキャラクターが登場する。「武侠系」と言われると手が出し辛いという読者でも,「西遊記の世界」と言われると,気になる人はいるのではないだろうか。
プレイヤーが選べる種族は,仙族と妖族の2種類。両勢力は世界の主導権を握るべく対立しており,ゲームの序盤から中盤にかけては,活動エリアそのものが完全に隔てられている。両者が相まみえるのはレベル40以降で,そこからPvPやRvRに挑戦できるようになる。
プレイヤーキャラクターは,作成時に基本職(門派)を三つの中から選択する。そしてレベル10になった段階で,各基本職からそれぞれ二つに分かれた上級職を選べるようになる。ちなみに,仙族と妖族のどちらもクラスシステムは同じ。外見もほとんど違わないので,勢力は好みで選んでも問題ないだろう。
3種類の基本職を具体的に見ていくと,近接攻撃タイプの「猛剣士」,遠距離攻撃タイプの「刺客」,そして魔術タイプの「星術士」がある。各基本職は2種類の武器が使えるようになっており,上級職になると,どちらか一方の武器に特化する形だ。
猛剣士を例に挙げて紹介すると,基本職の段階で「両手剣」と「双剣」の2種類が扱える。そして上級職へクラスチェンジすることで,両手剣に特化した「神威」と,双剣に特化した「烈風」に分かれるという具合だ。
自動移動や自動狩りなどが完備
ストレスフリーのゲームシステム
疾風西遊記の最大の特徴といえるのは,ゲームプレイ中にストレスを感じないように,さまざまなサポートが用意されていることだ。
例えばクエストを受けると,次に具体的に何を行えばよいのか,その内容がミニウィンドウに表示される。それだけなら昨今のオンラインRPGでは珍しくないが,本作はミニウィンドウ内に表示されたドロップアイテムや依頼主などをクリックすると,そこまでオートで移動してくれる。エリアをまたいでの移動もきっちり行ってくれて,すこぶる楽ちんだ。
そのため,実際のプレイでは「クエストを受ける」→「目的地へオート移動」→「その場所で敵を倒す」という流れが簡単に進められる。しばらくプレイした後,ゲーム内の地理をまったく覚えていない(=覚えなくても大丈夫)ことに気がついて,その良し悪しはともかく驚いてしまった。方向音痴な人にとっては嬉しいシステムだ。
ちなみに,クエストとは関係なくても,マップ画面内の任意の地点をクリックすることで,その場所へオートで移動してくれる。
狩りそのものに関しても,例えばモンスターの再出現は,序盤のエリアでは5秒弱とやたらと短く設定されている。これはボスモンスターも同じなので,ほかのプレイヤーと狩り場の奪い合いになることは,まずないだろう。
さらに極めつけといえるシステムが“自動狩り”である。「モンスターの選択及び攻撃」「回復アイテムの使用条件」「ドロップ品を拾う」といった項目を個別で設定でき,例えば全部をオンにすることで,回復アイテムがある限り,何もせずとも延々と戦ってくれる。「モンスターの選択及び攻撃」がオンになっていると,近くにいる相手を無差別攻撃する点に気をつける必要があるが,それ以外の二つは常時オンで良いだろう。
ゲーム展開は比較的オーソドックス
オンラインRPGの定番ジャンルが好きな人向け
ゲーム内のマップ構成は西遊記にちなんでおり,例えば仙族でキャラクターを作成すると「北倶芦州」,妖族だと「東勝神州」と,別々の広域エリアからスタートする。それぞれのエリアで育成したキャラクターは,やがて「南眺部州」という広域エリアへ活動の場を移し,ここでようやく仙族と妖族が相まみえることになる。
ちなみに,西遊記でいうところの浄土を示す「西牛架州」も,ハイレベル向けのエリアとして登場する。
ほかにもマイキャラの乗り物として「筋斗雲」が登場したり,三蔵法師を救出するクエストがあったりと,西遊記に詳しい人なら随所で「おおっ」と唸らされるはず。ただ,北倶芦州などの地名まで知っている人はそこまで多くない気がするので,公式サイトで世界観に関する紹介があると,より楽しみやすくなるのではないかと感じた。また,西遊記の世界観を除けば,いわゆる武侠系のオンラインRPGと変わらないプレイフィールなので,なんらかの形でのひと工夫がほしかったなと,個人的には思った。
ゲームバランスに関しては,上述した便利機能の数々が便利で,レベル20辺りまでは,まったくストレスを感じずにプレイできた。コレクター心をくすぐるモンスターの「図鑑」収集や,ペットシステムやデイリークエストなど,MMORPGの一般的な機能は揃っており,CBT時点でもできることは多い。
ネトモがサービス予定の「疾風西遊記」は,現在はCBTを終えて次の展開に向け準備中だ。MMORPGとしては比較的オーソドックスな作りなので,全体的に大きな驚きこそないものの,本作の魅力はやはり冒頭でも述べたのように「西遊記」の世界観にある。本稿を読んで興味がわいたという人は,オープンβテストや正式サービスで本作に触れてみてほしい。
「疾風西遊記」公式サイト
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