スマホゲームのセルラン分析（2022年12月1日〜12月7日）。今週の1位は「パズル＆ドラゴンズ」。韓国でも高い人気の「ウマ娘」を擁するCygamesの深掘りも

　データ分析を専門に行うSensor Towerによると，2021年におけるスマートフォン向けゲームの国内収益は約2兆3746億円に達している（※関連記事）。そんな世界有数のスマホゲーム大国となった日本で，現在最も売れているタイトルを始めとした，さまざまなデータを毎週お届けするのが，本連載「スマホゲームのセルラン分析」である。

スマホゲームのセールスランキング

（2022年12月1日〜12月7日）

順位	前週	タイトル	DL数の前週比	収益の前週比
1	6	パズル＆ドラゴンズ	36%	72%
2	3	プロ野球スピリッツＡ	-18%	15%
3	1	勝利の女神：NIKKE	5%	1%
4	8	モンスターストライク	-10%	3%
5	2	ウマ娘 プリティーダービー	5%	-11%
6	5	Fate/Grand Order	-11%	9%
7	10	原神	-23%	102%
8	8	Pokémon GO	-2%	41%
9	14	ドラゴンクエストウォーク	10%	103%
10	15	放置少女	1%	62%
11	7	荒野行動	4%	-7%
12	47	LINE：ディズニー ツムツム	8%	392%
13	18	メメントモリ	-20%	51%
14	9	パズルサバイバル	-12%	-4%
15	36	ヘブンバーンズレッド	105%	211%
16	26	にゃんこ大戦争	5%	86%
17	17	プロジェクトセカイ カラフルステージ！ feat. 初音ミク	-3%	2%
18	20	ドラゴンボールZ ドッカンバトル	-12%	11%
19	11	ONE PIECE バウンティラッシュ	-16%	-31%
20	45	ディズニー ツイステッドワンダーランド	14%	161%
21	13	ロマンシング・サガ・リ・ユニバース	35%	-27%
22	32	LINE ポコポコ	-24%	51%
23	16	あんさんぶるスターズ！！Music	-5%	-26%
24	184	陰の実力者になりたくて！マスターオブガーデン	127%	870%
25	初	信長の野望 覇道	-	-
26	38	日替わり内室	3%	62%
27	12	七つの大罪 光と闇の交戦	-33%	-48%
28	19	ドラゴンクエストタクト	10%	-26%
29	31	雀魂	-1%	22%
30	23	アズールレーン	-34%	-26%
31	25	eFootball 2023	67%	-1%
32	28	ガーデンスケイプ	3%	4%
33	29	ホームスケイプ	21%	4%
34	59	アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ	21%	91%
35	44	モリノファンタジー	73%	51%
36	51	ブルーアーカイブ	-4%	62%
37	22	ドラゴンボール レジェンズ	15%	-41%
38	42	三國志 真戦	-13%	37%
39	82	白猫プロジェクト	317%	164%
40	30	マフィア・シティ	4%	-12%
41	57	転生したらスライムだった件 魔王と竜の建国譚	16%	20%
42	90	機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE	172%	186%
43	63	エボニー	-41%	62%
44	61	Echocalypse	-4%	58%
45	37	PUBG MOBILE	3%	3%
46	27	FFBE幻影戦争	62%	-27%
47	43	Age of Origins	-12%	18%
48	50	リネージュW	5%	25%
49	54	オリエント・アルカディア	-14%	23%
50	56	ひなこい	-17%	27%

※掲載データはSensor Towerから引用したものです。データの無断転載を禁じます
※iOSとAndroidの収益の合計をもとにしたランキングです。マルチプラットフォーム展開を行うタイトルでも，PCや家庭用ゲーム機向けの収益は含まれていません

1〜25位の収益グラフ。縦軸（収益）の数値は非公開

　今週のランキング1位は，「パズル＆ドラゴンズ」（iOS / Android）である。本作では12月5日に「仮面ライダー」とのコラボイベントがスタートしており（※外部リンク），これが収益の原動力となったようだ。

パズドラにおける過去1か月間の収益推移

　なお先日，Android向けアプリの1年を締めくくる恒例イベント「Google Play ベスト オブ 2022」が行われたが（※関連記事），今年は長期運営のアプリを称える「オンゴーイング部門」が新設されている。FGO，プロセカ，モンスト，原神と，本連載のセルランでもおなじみのタイトルが名を連ねるなか，パズドラが大賞を受賞している。

Cygames内でのセールスランキング

（2022年07月01日〜09月30日）

　今回は，前四半期で世界20位（日本のゲームメーカーでは4位）の収益を上げた（※関連記事），Cygamesのスマホゲームに関して，Sensor Towerのデータをもとに深掘りを行っていく。

　以下に掲載するのは，同社内で売上を確認できたスマホゲームのセールスランキングである。各タイトルの右には参考用として，ワールドワイドにおける日本の収益の割合を添えている。

順位	タイトル	日本の割合
1	ウマ娘 プリティーダービー	70.7%
2	プリンセスコネクト！Re:Dive	67.9%
3	シャドウバース	90.8%
4	グランブルーファンタジー	100%
5	ワールドフリッパー	30%

※注：Sensor Towerでは，Cygamesを含むサイバーエージェント系列のパブリッシャがまとめて集計されている。実際には，ウマ娘をはじめとするCygamesのスマホゲームが収益の上位を占めているため，本記事では同社のタイトルのみを紹介する


　前四半期で最も収益が高かったCygamesのタイトルは，「ウマ娘 プリティーダービー」（iOS / Android）である。Cygamesの全収益のうち82.6％が本作のものだ。

　ウマ娘の国別の収益割合に関しては，1位が日本（70.7%）で，2位以下は韓国（20.4％），台湾（5.1％），香港（3.7％）と続いている。日本の競走馬をモチーフにした本作を，海外のユーザーがどのように楽しんでいるのかは，ちょっと気になるところ。
　韓国市場に関しては，「リネージュ」シリーズをはじめとするRPGが上位を独占しているかと思いきや，ウマ娘がしっかりと食い込んいるのも結構すごいことだろう。以下に掲載するグラフを見ても，現地でのサービス開始直後となる7月は相当な勢いだったようだ。

ウマ娘の前四半期における国別収益の推移

　ウマ娘といえば，発表から正式サービス開始までの間に紆余曲折がありまくりだったことを覚えている読者もいるだろうが，現在は見てのとおりCygamesの大黒柱である。そして，あらためて他のタイトルも含め俯瞰すると，ちょっとやそっとの難局程度では頓挫せず，また正式サービス開始後も大切に扱われていることに気付かされる。

　2016年に最初の発表が行われた「GRANBLUE FANTASY: Relink」は，2023年1月に初の試遊が行われる予定だ（※関連記事）。また，リアルタイムストラテジーの「リトル ノア」（2016年）は，今年6月にアクションゲームのスピンオフ作「リトル ノア 楽園の後継者」が登場している。リアルタイムタクティクスとして2017年に発表された「LOST ORDER」も，長らく音沙汰がないが，現在も水面下で開発作業が続いていてもおかしくないだろう。

　Cygamesは2011年の創業後まもなく，「神撃のバハムート」「アイドルマスター シンデレラガールズ」をヒットさせている。そうして得た資金で，更なるチャレンジを続け，このサイクルが雪だるま式に膨れあがった結果，現在のウマ娘の成功があるのだろう。同社の「最高のコンテンツを作る会社」というスローガンはぴったり合ってそうだ。

Sensor Tower 日本語公式サイト

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