総試用時間:12時間
A8-7670K with Radeon R7 Graphics
メーカー:AMD
実勢価格:1万5000円前後(※2015年10月24日現在)
|
AMDの「
A8-7670K with Radeon R7 Graphics」(
関連記事,以下 A8-7670K)は,Kaveri世代のアーキテクチャを採用するAPUだ。2基の「St
eam
rol
ler
Mo
du
le」による4コアCPUで,GCNアーキテクチャに基づく演算ユニットを6基備えることで,eSportsの人気オンラインゲームタイトルを楽しめる程度のグラフィックス性能を備えるという。
A8-7670Kの表面(左)と裏面(右)。従来のKaveriと同様のFM2+プラットフォームに対応するため,パッケージ形状やピン配置も同じである
|
|
「CPU-Z」(Version 1.73)の実行結果。定格動作クロックは3.6GHzで,Turbo CORE Technologyによる最大動作クロックは3.9GHzだ
|
では,このA8-7670Kで,どの程度快適にゲームがプレイできるのだろうか。今回は,「
ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド」(以下,
蒼天のイシュガルド),
「
ドラゴンクエストX」
(以下,
DQX),「
Dragon's Dogma Online」
(以
下,
DDON)の各公式ベンチマークソフトを利用して,ゲームを快適にプレイできる性能があるのかを検証してみたい。
なお,テスト環境は
表のとおり。
まず,「3DMark」(Version 1.5.915)の結果を
グラフ1に示すが,さすがにスコアはかなり低い。
だが,蒼天のイシュガルドベンチマークの
グラフ2を見ると,DirectX 9モードの1280×720ドットであれば,「標準品質(デスクトップPC)」でスクウェア・エニックスが「非常に快適」とするスコア「7000」に迫る結果となった。十分にプレイ可能と述べていいだろう。
こちらもA10-7870K(DirectX 11,標準品質)のスコアと比較してみた。テスト方法は4Gamerのベンチマークレギュレーション17.0に準拠。スコア7000に届かないものの,指標で「とても快適」とされるスコア5000を大きく上回った。※グラフ画像をクリックすると平均フレームレートベースのグラフを表示します
|
グラフ3は,DQXベンチマークの結果である。「すごく快適」には届かないものの,最高品質でも1280×720ドットであれば「とても快適」相当のスコアとなり,こちらもプレイに支障はなさそうだ。
最高品質でも,1280×720ドットなら「とても快適」となる「7908」というスコアを示した
|
DDON ベンチマークソフトの結果が
グラフ4となる。このスコアも,1280×720ドットであれば最高品質でも「快適」と見なせるものであり,比較的快適なプレイができそうだ。
低品質でもスコアは100程度しか変わらなかったので,標準品質でのプレイが現実的だろう
|
グラフ5はシステム全体の消費電力変化を確認したものだが,さすがにAPU,電力消費は少ない。
ログの取得が可能なワットチェッカー「Watts up? PRO」を用いて,システム全体の消費電力を取得。OSの起動後30分放置した時点を「アイドル時」,各アプリケーションを実行したとき,最も高い消費電力値を記録した時点を,タイトルごとの実行時としている
|
まとめると,A8-7670Kは,高解像度の設定は荷が重いものの,これらのMMORPGなら,グラフィックスカードを利用せずにプレイできるだけの性能を有するといえる。サブでプレイしているゲーム用に,A8-7670Kを使って2台めのPCを組み上げるというのも面白いのではないだろうか。
※HW短評に関する注意
- HW短評は,各執筆者が,テスト経過時点でのインプレッションをまとめたものです。最終的な評価の掲載を目的とするわけではないため,次回以降のHW短評,もしくは別途掲載されるレビュー記事などとは異なる評価が掲載されることもあります
- HW短評について,お気づきの点や,「こんな追加テストをしてほしい」という要望があれば,問い合わせフォームの「記事について(掲載情報の間違いや修正依頼など)」からお伝えいただければ幸いです。ただし,ご要望にお応えできない場合もありますので,この点はご容赦ください