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「LEGO Harry Potter: Years 5-7」を,おそらく日本一のレゴゲームライター(推定)が紹介する今週の「海外ゲーム四天王」だ
今週の「海外ゲーム四天王」は,ハリー・ポッターの世界とデンマーク生まれのLEGOが絶妙にマッチした「LEGO Harry Potter: Years 5-7」を紹介しよう。日本での人気は残念ながらいまひとつという雰囲気がなきにしもあらずだが,欧米では,なんでもかんでもLEGOにすればいいってもんじゃないだろうというぐらい,さまざまなヒット映画をベースにした作品がリリースされており,いずれも高い人気と評価を誇っている。
そんなLEGO版ハリー・ポッターを,LEGO一筋ン十年,宇宙一のレゴゲームライターを自称したいと思っているUHAUHA氏が紹介する。ところで,ハリー・ポッターをフランス語読みすると,アリー・ポッテールになるって本当ですか?
ハリー・ポッターの世界をLEGOで堪能だ
筆者はデンマーク生まれの「LEGO」(以下,レゴ)が大好きである。これは,子供の頃にサンタにお願いした際に,(高価であるため)サンタに断られたせいだろう。そんなトラウマを抱えていたため,大人になって念願のレゴデビューを果たして以来,これまでに購入したレゴは約450セット。組立用と保管用で2つ買っているものもあり,いよいよ自宅に置けなくなってきた。そのため,隣接する母屋にも保管しており,なんというか,実に大人な感じだ。
安いセットは数百円で買えるが,高いものだと日本円にして5万円以上するものもあり,これまでに使った金額はなるべく考えないようにしている。ちなみに2010年の初めには,7万円もするレゴを2つも購入し,家族からひどく怒られた。もはや病気といえるだろう,ふふふふ(不敵な笑い)。
そんな筆者だけに,当然レゴ関連のゲームもプレイする。すごくする。これまで「レゴ ハリー・ポッター」「レゴ スター・ウォーズ」「レゴ インディ・ジョーンズ」「レゴ バットマン」「レゴ パイレーツ・オブ・カリビアン」など,人気映画をレゴで再現したアクションゲームが数多く登場しており,この「海外ゲーム四天王」でもいくつか取り上げてきた。おそらく町内では一番,レゴ関連のゲームをプレイしているゲームライターと呼んでもらって,差し支えないだろう。
「LEGO Harry Potter: Years 5-7」公式サイト
というわけで今回は,「ハリー・ポッター」の世界をレゴで再現したレゴゲーム最新作「LEGO Harry Potter: Years 5-7」をお届けしよう。止めても無駄である。
本作は前作「LEGO Harry Potter: Years 1-4」に続く,レゴ ハリー・ポッターシリーズ最新作となる。前作は第1巻「ハリー・ポッターと賢者の石」から第4巻「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」をベースにしたものだったが,本作では第5巻「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」,第6巻「ハリー・ポッターと謎のプリンス」,そして完結編「ハリー・ポッターと死の秘宝」までがベースとなっており,前作と本作をプレイすれば小説と同様,レゴ ハリー・ポッターシリーズも完結というわけだ。
本作を含めたレゴゲームシリーズは基本的に映画がベースだが,登場するキャラクター(レゴ ミニフィグ)は唸ったりジェスチャーするだけで,込み入ったストーリーはあまりよく分からない。したがって,映画を見てからプレイするのがオススメだ。そうすれば,随所に挿入される映画の名シーンのパロディに思わずニヤリとできるだろう。映画を取り込むことの巧みさは,これまでずっとレゴゲームシリーズを手がけてきたイギリスのデベロッパ TT Gamesだけに,かなり光っており,そのへんは本作で一段と磨きがかかったという印象だ。
これまでのレゴゲームと同様,アクションゲームとしては低年齢層から楽しめるような作りで,シリーズ作品をプレイしている人ならば操作などもすぐに分かるだろう。基本的に,二人同時プレイを前提としたシステムになっているが,一人でプレイする場合は,もう一人のキャラは自動操作となる。二人同時プレイでは双方のキャラ位置によって同一画面/画面分割がシームレスに切り替わるので,相手の位置により自分の行動が制限されるといったことはなく,自由に動き回れるシステムは何度プレイしても素晴らしい。
ゲームは主人公のハリー・ポッターだけでなく,ハーマイオニー,ロン,さらにそれ以外の多くのキャラクターを操作することになる。常に複数のキャラを切り換えて進めて行くわけだが,キャラごとに魔法や特殊能力などが異なり,それぞれの能力を使い分けないと先に進めないシーンは前作よりも多い。このパズル要素が本作の面白さになっているのだが,上記のように低年齢層向けということもあって,頭を悩ませるような高難度のパズルは登場しない。とはいえ,キャラクターチェンジは単純に面白いギミックだ。
本作の楽しさ,そして気持ち良さを引き立てているのが,レゴの特徴をバランス良く取り入れているところだ。レゴのミニフィグである愛嬌あるキャラクターだけでなく,ゲーム中のさまざまなオブジェクトもレゴであり,バラバラのブロックを組み立てて利用するのは当たり前。当然ながら破壊も可能で,破壊するとジャラジャラと小さいブロックが大量に散らばり,それを集めることでポイントが溜まっていく。飛び出すブロックは前作よりも多く,また吸い取られるように回収できるところも気持ちよく,ついついオブジェクトの破壊に熱中してしまうほどだ。
前作に比べてこれといって目新しい要素はないが,ハリー・ポッターという映画の世界とレゴの融合が絶妙で,シンプルなアクションゲームであるにもかかわらず,プレイしていて非常に楽しいのは見事。収集要素も用意してあり,長く遊べるだろう。残念ながら,日本での人気はいまひとつという雰囲気のシリーズだが,普通とはひと味違うハリー・ポッターの世界を楽しんでみてはいかがかしら?
■■UHAUHA(ライター/四天王)■■
レースゲームやアクションゲームなどを好んでプレイする,反射神経系のライター。とはいえ,人間が相手だとつい熱くなってしまうので,マルチプレイはちょっと苦手。高いところと,ホラー系が不得意で,高い場所が出てくるゲームと,怖いゲームもちょっと苦手と意外と弱点も多いが,とくに悲壮感はない。4Gamerがスタートした頃からライターをやっている,ベテラン中のベテランだ。特技は,遠距離通勤。
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