プレイレポート
最弱美少女「キャサリン」と共に出撃,新たな物語が展開する「ソウルワーカー」クローズドβテストレポート
先に行われたワールドプレミアテストではレベルキャップが15だったが,今回のクローズドβテストは25に引き上げられ,新エリア「カンダスシティ」マップでのメインストーリーを楽しむことができた。
本稿ではクローズドβテストの様子をお伝えしていこう。
異空間に呑み込まれて,自身の“トラウマ”を源とする特殊能力を身につけた「異能力者」。なかでも強力なパワーを持つ者は「ソウルワーカー」と呼ばれる。図らずもソウルワーカーになってしまった少年少女達が,世界を滅ぼそうとする謎の敵と戦うアクションRPG。それが「ソウルワーカー」だ。
ライトノベルを思わせる設定とアニメ風のグラフィックス,そしてアクション性が高く爽快なバトルを展開できるのがポイントとなっている。
アクションゲームとしてのレスポンスは軽快で,画面内を縦横に動き回る派手な戦いを簡単な操作で楽しめる。詳しくはこちらの記事を参照されたい。
今回のクローズドβテストでは,前回に引き続いて「ソウラムソード」「ガンジャズ」「ミストサイス」の3クラスでプレイできた。
まずはそれぞれのクラスの性能をおさらいしていこう。
■ソウラムソード
大剣を携える少女。大剣によるなぎ払い攻撃をメインとしたスタンダードなクラスで,スキルも突進や範囲攻撃,攻撃力アップのバフなど一通りのものが揃っている。前衛パワー型という位置づけなのか,同じ近接型のミストサイスと比べると攻撃力や防御力,ダメージ減少値も高く設定されており,前線でガンガン戦うことを想定されているクラスだ。通常攻撃の範囲も癖が無く,近距離型というコンセプトも相まって使いやすい。
ヒロイン的な位置づけであり,キャラクター作成時でも左端に配されたクラスではあるのだが,初期状態における通常攻撃のラストがくせ者。大剣を地面に叩きつける技で,一度出してしまうとすぐにキャンセルも効かない……と癖のある性能となっている。できれば出さない心構えのもと,「ファストブレード」や「スピンカッター」といったスキルや,回避でキャンセルすることを心がけたいところ。叩き付けの硬直が辛くて苦戦するようなら,ゲームに慣れるまでほかのクラスに乗り換えるのも手だ。
■ガンジャズ
二丁拳銃を操る少年。見た目に遠距離型だが,実際には通常攻撃のリーチは密着〜中距離といったところ。遠距離アタッカー的な立ち回りができるのは「フォーカスショット」や「ガイデッドショット」といった特定スキル使用時のみと考えた方がいいだろう。
通常攻撃の速度が速く,回避やスキルによるキャンセルも掛けやすいため,攻撃中にとっさの回避を行うなど,状況の変化に対応しやすいのも長所。貫通&大火力の「ガイデッドショット」で遠距離から一発も狙えれば,雑魚のただ中に突っ込み,映画「リベリオン」に登場した拳銃格闘技「ガン=カタ」の如く周囲を打ちまくる「コンバットマスター」で広範囲の雑魚を巻き込むなど,キャラクター特性を理解し,スキルを適切に使い分ければ柔軟に立ち回ることができる。
ただし,通常攻撃の攻撃範囲には結構癖があり,とくに両手を開いて周囲を掃射するモーションは判定の問題なのか敵を撃ち漏らすことがある。周囲に敵がいないようであれば,その前の段階でスキルか回避を使い,通常攻撃を最初からやり直すなどの小技も必要だろう。総じてアクションゲームが得意な人向けのクラスだ。
■ミストサイス
巨大な鎌を振るう少女。攻撃範囲に優れた近距離型だ。ほとんど全周囲に判定が出っぱなしなのではないかという優秀な通常攻撃。敵を引き込んでまとめる「イビルスラッシュ」や「フィアチェーン」「デスサイス」といったスキルと通常攻撃の相性の良さ。そして回避にも使える特殊攻撃など,取っつきの良さという点では3キャラクター中一番。尊大&ツインテールというキャラクター造形もあってか,クローズドβテストでもやたらと見かけたあたり,すでに人気も高いものがあるようだ。
とにかく攻撃範囲が広いうえ,敵を引き込むスキルを初期状態で所有しているため,ゲームスタート直後のメイズで3桁台のヒット数をたたき出すことさえ可能で,後述するコンボボーナスの恩恵を受けやすいところもメリットだろう。ただし,ソウラムソードと比べると攻撃力が低いため,ボスの「スーパーアーマー」ゲージをなかなか削れず,体勢を崩せないデメリットもある。この辺りはパーティを組んだり,「グリムカウントダウン」のスキルを使うなどしっかり対策したいところだ。
ソロでも楽しめるソウルワーカー
ソウルワーカーはソロプレイでも楽しむことができる。適正レベルでノーマル難度のメイズなら十分一人でクリアすることが可能で,キャラクターのレベルが上がってスキルや装備が充実すると,同じメイズでも楽に戦えるようになる。このあたりはアクションRPGの醍醐味だろう。
ソロプレイの場合,攻撃している相手のみを注視するのではなく,周囲を見渡すようにすればプレイしやすい。雑魚のなかにはプレイヤーの後方へ回り込んでくるものがいて,放置すると攻撃を仕掛けてくるからだ。回り込まれたら,攻撃を中断してそちらへ向かい,敵を前方にまとめるようにするのがコツだ。ときにはカメラをやや引き気味にし,斜め上から見下ろすような視点にするのもいいだろう。
メイズの中では「シークレットイベント」が発生することがある。「消費アイテムを使わない」「スタミナを一定値以上消費する」「決められた以上のヒット数を出す」など,ランダムに定められる条件を満たすことで,メイズクリア時に追加報酬をもらえる。プレイにメリハリが付く面白い要素だ。
このゲームでは「スキルデッキ」を設定することにより,一つのキーを押すだけでいくつものスキルを連続して繰り出すことができる。やり方は簡単で,スキルのショートカットの上に,2番め,3番めに出したいスキルをセットするだけ。例えば,「突進スキル→その場で攻撃するスキル→離脱するスキル」や「バフ(強化)スキル→一撃の大きいスキル」など,一連の動きをワンキーでこなすことができる上,後の方に出したスキルにはダメージボーナスも付くため,積極的に使っていきたいところ。自分の戦術に合わせていろいろな組み合わせを考えるのも楽しい。
力を合わせてパーティプレイ
パーティプレイをしたいときは「オートマッチング」を使えば,同じメイズに入りたいプレイヤー同士でパーティを編成してくれる。最大人数は4人で,単純にいっても攻撃力が4倍になるため,メイズのクリアがかなり楽になる。クエストの中には,通常よりも難度が高い「ベリーハード」のメイズに挑まなければならないものがあるため,そんな時はできるだけパーティを組んでのプレイが望ましい。
とくにありがたいのがボス戦である。ソロプレイのときは自分があらゆる攻撃を引き受けなければならないが,パーティプレイの場合,狙われている一人以外がフリーになるため,安心して攻撃できるからだ。ボスの向きに注意して,誰が狙われているかを判断し,標的となった人は回避を優先し,そうでない人は一気に攻勢に出れば効率がよいだろう。ガンジャズのガイデッドショットのように,高火力だが隙のあるスキルも比較的安全に使うことができる。
ただし,ボスは全周囲攻撃や広範囲攻撃を持つ者が多く,自分が狙われていないからといって不注意だと攻撃に巻き込まれかねない。こうした大技が発動する前には地面に被弾範囲を警告するマーカーが現れるため,しっかりと画面を注視したほうがいい。これはソロプレイのときと同様だ。
クローズドβテストの時点では全員がアタッカー系クラスだったが,オープンβテストでは治療や強化を得意とする「ハウリングギター」が実装される予定だ(関連記事)。彼女の登場により,パーティプレイのセオリーも変化するはずなので,今後が楽しみだ。
コンボを決めて爽快に楽しむ
高いアクション性を持つソウルワーカーだが,魅力の一つがコンボだ。コンボといってもそう複雑なものではない(打ち上げ攻撃によるちょっとテクニカルな空中コンボなども存在はするものの,対集団戦がメインなのと,ボスの多くには使えないため重要度はさして高くない)。基本的には通常攻撃を回避やスキルでキャンセルし,さらに通常攻撃をつなげていけばヒット数がバリバリと増えていく。少し慣れてくれば3桁台のヒット数を簡単に出せるようになるだろう。
とくに見逃せないのが,ヒット数が一定値に達するごとにバフ(強化)がかかるコンボボーナスだ。100ヒットで一つ,150ヒットと200ヒットでそれぞれ二つ,300ヒットで三つのバフが発動,戦いを有利にしてくれる。バフの効果時間はさして長くないものの,300ヒットを決めれば8つのバフがかかるというわけなのでなかなかお得だ。クローズドβテストで400ヒット以上を達成しても何も起こらなかったのだが,300の次は500ヒットでバフが発生する模様。
攻撃力アップや攻撃速度アップなど,バフにはさまざまな種類が存在し,どれが発動するかはランダムの模様。中でも見逃せないのが「再生」と「スーパーアーマー」のバフだ。前者はヒットポイントの数パーセント程度が回復するようだ。クローズドβテストの時点ではいわゆる回復スキルが存在せず,HP回復はアイテムか「アカシックレコード」(NPCの力を封じ込めたカードを装備することによって能力を強化する)で得られるパッシブ頼りであることを考えると,数パーセントといえどありがたい。HPが満タンの際に発動することもあるが,この辺りはご愛敬だ。
後者は,一定時間キャラクターが攻撃されてものけぞらないスーパーアーマー状態になるというもので,対集団戦では地味に役立つことが多かった。
100コンボ: ランダムにバフ1種
150コンボ: 「再生」とランダムにバフ1種
200コンボ: 「再生」とランダムにバフ1種
300コンボ: 「再生」とランダムにバフ2種
500コンボ: 「再生」とランダムにバフ2種
ヒット数を稼ぐには,敵に切れ目なく攻撃を当てることが一番なのだが,実は周囲にある障害物も利用できる。メイズの中には「攻撃はしてこないが破壊可能」という障害物が配置されており,これに当てた攻撃もコンボ数に加算されるからだ。初期エリアのメイズにある「ビックリ箱」や,新エリアのカンダスシティから行けるメイズにある「クモの繭」などはとくにヒット数を稼げる。コンボが途切れそうになったら障害物を使うのも一つの手だろう。
コンボボーナスのバフはあくまでヒット数に応じて発動するため,回避がメインとなるボス戦ではあまり出番がないのが残念なところ。レベル上限が上がってキャラクターが強力になるとまた事情も変わるのかも知れないが,ボス戦を彩るような調整も期待したいところだ。
ソウルワーカー達の戦いは大都会カンダスシティへ
ソウルワーカー達の戦いは,初期エリアの「ロコタウン」を越えてカンダスシティへと展開していく。カンダスシティとの中継点となる「ディストリクト6」はPvPエリアとなるようだったが,クローズドβテストの時点ではPvPが行われているのを見ることができなかった(※このエリアについては企画を再検討中で,CBT中は閉鎖されていたとのこと)。
地方都市のようなロコタウンとは対照的に,カンダスシティは大都会という趣だ。プレイヤーが所属し,異世界の敵から人々を守る「スタリーフォレスト連合」以外にも,この状況を利用して勢力拡大を画策する大企業「ネッドカンパニー」が暗躍し,「ライオンテレビ」がスクープ獲得を狙うなど,一筋縄ではいかない情勢だ。
ここから行けるメイズは,湾岸道路や下水道,不気味な洋館などがあり,バラエティ豊かなものになっている。
ボスも,高い耐久力と力任せの一撃を誇る「アスファルトゴーレム」や,闇に呑み込まれた元ソウルワーカーで格闘コンビネーションやフィールド全域を覆う黒い炎を使う「ジャンクナイト」など,個性的な面々が揃っている。戦うに当たっては,これまで以上に相手の動きをしっかり観察する必要があり,なかなかの手応えが感じられた。
カンダスシティの物語において,とくに印象的なのがワガママ少女「キャサリン」の存在だ。彼女はカンダスシティを防衛している「アーロン」大隊長の娘だ。異能力者ではあるものの,任務の度に騒ぎを拡大するため厄介者のような扱いを受けている。
そんな彼女とともに出撃するミッションがあるのも面白いところ。キャサリンのレベルはたった2しかない。「爆発するオレンジ色のキューブを生成する」という異能力で攻撃を仕掛けるが,1しかダメージを与えられないため,まったく頼りにならない。敵の体力をギリギリまで減らしてからキャサリンに任せてみたが,それでもトドメを刺すには至らない(どんなに殴られても体力が減らないことだけが救い)。ストーリー上で厄介者扱いされている理由がゲーム的に表現されているというわけだ。
物語を進めると,キャサリンが敵にさらわれてしまうという緊迫の展開が待っている。無事に彼女を取り戻せるのかは自分の目で確認していただきたいところだ。
このように先が楽しみなソウルワーカーだが,クローズドβテストではパーティマッチングを含めてまだまだ不安定な面が見られたのも事実だ。せっかくパーティメンバーが集まったもののそのままプログラムが応答しなくなったり,戦闘中にメンバーがいきなり切断されるようなことが頻繁に見られた。海外で完成したゲームを持ち込むのではなく,日本が初公開となるため,ある程度の不具合は仕方がない(そもそも,βテストの目的はこうした現象を洗い出すことにある)のだが,とくにパーティ周りはコミュニティの形成にも関わる部分なので早期の修正を期待したいところだ。
今後のオープンβテストでは,これまでにはいなかった補助系クラスである「ハウリングギター」の登場でパーティプレイのセオリーが変化するだろう。また,実装時期は未定だが,キャラクター作成画面を見ると少なくともあと2人の追加キャラクターがいる模様。アニメ風のグラフィックスと簡単操作で迫力あるバトルという点に関しては優れたものを持っているので,今後は完成度のアップに期待したい。
「ソウルワーカー」公式サイト
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