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本日発売の「シャイニング・ブレイド」を皮切りに,ファン感謝祭のイベントなども展開予定。澤田 剛プロデューサーへのショートインタビューを掲載
「シャイニング・ブレイド」は,剣と魔法のファンタジー世界を舞台にしたRPG。プレイヤーは,霊的なエネルギーを武器に変化させて戦うことができる戦士“霊刃使い(ソウルブレイダー)”となり,汚染された大地に精霊の力を取り戻す力を秘めた“歌姫(ローラレイ)”をめぐる戦いに身を投じることになるのだ。
本作の主人公は,剣に姿を変える“少女”を武器にするレイジ,精霊の力をドレスと武器に宿らせて,さまざまな戦闘スタイルで戦うサクヤ,パートナー3人と共に生み出す3種の霊刃を使いこなすリックという,個性がかなり異なる3人が用意されている。
また,主人公のレイジ(CV:保志総一朗さん),サクヤ(CV:水樹奈々さん),リック(CV:神谷浩史さん)をはじめ,30名以上の豪華声優陣が本作のキャラクターに声を吹き込んでいる点にも注目だ。
なお本作では,歌姫の声優陣が担当するキャラクターソングが10曲以上収録されており,イベントシーンやバトルシーンなどで,実際にその歌が流れる模様。水樹奈々さん,桑島法子さん,田村ゆかりさん,堀江由衣さん,井上麻里奈さん,早見沙織さんがキャラクターソングを担当しているので,ファンはお見逃しなく。
プロデューサー澤田氏への合同インタビュー
――「シャイニング・ブレイド」の発売日を迎えた気持ちはいかがですか?
澤田氏:
実は,セガがソフトメーカーになった頃に,新生シャイニングシリーズとして始まった「シャイニング・ソウル」から,この3月末でちょうど節目の10周年になるんですよ。
私は,最初期から新生シャイニングシリーズに関わってきたのですが,シャイニングシリーズを自分達で復活させるために,いろいろと試行錯誤をしながら続けてきました。
そういう意味では,今回の「シャイニング・ブレイド」は,セガとして「シャイニングシリーズはこうだろう」という一つの答えのようなものが導き出せた,一つの区切りとしての集大成の作品になったと考えています。
――今回は「歌」がゲームのキーワードで,歌姫達のキャラクターソングも用意されていますが,どのような部分にこだわったのでしょうか?
澤田氏:
10曲以上入っているんですが,たとえば,現実世界っぽい異世界から来たトウカは,ポップスっぽくするなど,1曲1曲,ジャンルを変えるように工夫しました。
今回は歌をコンセプトに据えたので,水樹奈々さんをはじめ,堀江由衣さん,田村ゆかりさんなど,声優として存在感のある方々に,どういう歌を歌ってもらおうかということは,キャスティングのときから考えていたんです。
遊んでいただければ分かるのですが,曲によっては若干アニメソングっぽい方向に振ってあったり,アイドルっぽい曲があったり,バラード調の曲があったり,“電子の歌姫”っぽい曲があったりと,バリエーションに富んでいると思います。
今回は,“キャラクターを味わってもらうこと”を重視したので割り切ったところもあるのですが,シリアスなシーンでアイドルっぽい曲などが流れていると,そんな状況で倒される敵がかわいそうだと感じることもありました(笑)。
――「シャイニング・ブレイド」の開発中,苦労した点はありますか?
澤田氏:
これまでTonyさんにキャラクターデザインをしていただいたタイトルでは,ゲーム内のキャラクターは2Dでデフォルメされたものでしたが,今回は,Tonyさんにデザインしていただいたキャラの等身をそのままに,初めて3Dのモデルで表現しています。
遊んでいただければ分かると思うのですが,キャラクターモデルがものすごく綺麗に描けていて,動かしても楽しい感じに仕上がっていると思います。キャラクターの魅力で引っ張ってきたところもあるシリーズなので,開発スタッフも,イラストのイメージをそのまま3Dモデルで表現するのは苦労したと思いますが,がんばってくれました。
――今回は,戦闘システムも一新されていますが,どのようなものになっているのでしょう。
澤田氏:
シャイニングシリーズはけっこうなんでもありというか,いろいろと試行錯誤してきたこともあって,ゲームシステムは毎回バラバラで統一感がありませんでしたが,「シャイニング・ブレイド」では,キャラクターやストーリーの魅力を存分に引き出してユーザーさんに味わっていただけるものになっていると思います。
もし“次”をやるとしたら,今回のシステムをバージョンアップするような形にしたいですね。シャイニングシリーズも10年という節目ですし,新たなスタートを切るからには,システム面も落ち着けていきたいので(笑)。
――シャイニングシリーズでは,ゲームのボリュームが大きいという印象がありますが,「シャイニング・ブレイド」のボリュームはどのくらいになるのでしょうか?
澤田氏:
基本的に,メインストーリーをクリアするだけなら30時間くらいです。ただ,キャラクターごとのサブシナリオが全員にあって,それぞれ数段階になっているので,横にすごく広いものになっています。
仲間にできるキャラクターが20人以上いるのですが,モードチェンジも含めると30人以上いるようなものなので,キャラクターごとのサブシナリオも進めていくと,70〜80時間くらいはかかるかな,という感じですね。
好感度を上げないと発生しないサブシナリオもあるので,コンプリートしようと思うと,けっこう時間はかかると思います。
――本作では,最大で5人パーティが組めますよね。オススメの組み合わせなどはありますか?
澤田氏:
以前Tonyさんと,「5人パーティで誰を育てるかメチャクチャ悩むよね」という話をしたことがあったんですが,実際,開発スタッフがプレイしているパーティを見ても,能力で選んでいたり,趣味で選んでいたりと,構成が全員違うのは面白かったですね。僕の場合は,元気なキャラクターが好きなので,元気系で構成しています。
――ちなみに,澤田さんのお気に入りのキャラクターは誰ですか?
澤田氏:
特定のキャラクターを挙げると,「プロデューサーがひいきしている」と言われるんですけど,今回は性格的なところで,元気系ツンデレという感じのアルティナがいいなと思っています(笑)。ちなみにTonyさんのお気に入りも,アルティナでした。
――Twitterを使ったキャラクター応援キャンペーンも行われていましたよね。反響やキャラクターの人気分布はどうでしたか?
澤田氏:
ミスティとアルティナとサクヤあたりの人気が高めですが,女性キャラも分散していて,思ったより偏りはなかったという感じですね。
Twitterアイコンを百数十個も用意したので,「使ってくれるかな?」と不安なところもあったんですが,獣人系とか,渋い敵キャラの人気も意外と高かったのが,開発としては嬉しいです(笑)。
――そういえば,抽選会の参加賞でプレゼントされたクリアファイルに,シャイニングシリーズのイベントが開催されるというチラシが入っていましたが,いつごろ開催されるんでしょうか?
澤田氏:
「シャイニング ファン フェスタ 2012 Spring」は,決まっていない部分もあるので,時期的なことを含めお話しできない部分もあるのですが,シリーズ作品に出演していただいた声優さんをゲストに迎えたステージなど,シリーズのファン感謝祭的なものにしたいと思っています。詳しくはこれからの発表を,期待してお待ちいただければと。
これから「春のシャイニング祭り」と称して,いろいろなメディアでもっとシャイニングシリーズに触れる機会を作っていこうというコンセプトのもと,いろいろと発表させていただいていただこうと思っています。
――ゲーム以外の展開も広がっていくんですか?
澤田氏:
シャイニングシリーズは,今日の「シャイニング・ブレイド」発売と,アーケードの「シャイニング・フォース クロスエリュシオン」正式稼動開始を皮切りに,これから広く展開していく予定です。もちろん,家庭用の“次”もありますし,オンラインやソーシャルといった展開も検討中です。
イベントもそうですが,ラジオ番組も始まりますし,4月からは「シャイニング・ハーツ」のテレビアニメも始まります。これらで興味を持っていただけた方は,ぜひ「シャイニング・ブレイド」から入っていただければと思います。
キャラクターブランドとしてセガ的には前のめりに(笑),これからも広くやっていきたいという思いで続けていくので,シャイニングシリーズのファンの方もご期待ください。
――最後に,読者に向けてメッセージをお願いします。
澤田氏:
先に,今までの集大成であるとはお話しさせていただいたのですが,私達としては,新しいシャイニングとともに羽ばたいていくためのスタートラインだとも思っています。
これまで私が直接携わったシリーズの中で,Tonyさんにキャラクターデザインを担当していただいた作品では,キャラクターの魅力を全面に押し出してきました。それには,とくに中高生を中心とした新しい層の方々にプレイしてもらい,シリーズとしての若返りを図りたい,という意図があったからなんです。
今回の「シャイニング・ブレイド」は,若い年齢層が多いPSPというハードということもあり,今まで遊んでいない方々にも遊んでもらいたいと考えています。
旧作のキャラクターも登場しているんですけど,世界観の部分や設定も若干再構築して,初めての方でも入りやすいように配慮して作っています。今までシャイニングシリーズを遊んでいなかった方々にも,この機会に触れてほしいというのが,私達の願いです。
――ありがとうございました。
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