インタビュー
「英雄クロニクル」第7期のアップデート内容を一足早く聞いてきた。新能力「能力封印」や新スキル「範囲護衛」などが登場
なお,今回はプロデューサーのオッド氏と,運営担当の横山和弘氏の2名に話を聞いている。
第7期で追加/変更される要素は,「ギルド戦の大幅改修」「NPC育成機能の追加」の2つ。まず,ギルド戦については,前回インタビューでお伝えしたとおり,マッチングした相手と功績を競う現在の形から,大きく変更されることになる。
新仕様のギルド戦は,現在のような功績上位10名が参加する形式ではなく,ギルドメンバー全員が自分のキャラと功績上位9名の遠征チームを使って,ほかのギルドの防衛拠点に挑む仕組みだ。このときの遠征先は,現在のように固定ではなく,好きなギルドの拠点を選択して攻め込める。その代わり,防衛側はギルドメンバーのメインキャラ,サブキャラの中から10名を自由に選択し,コスト無制限で防衛チームを編成できるので,攻め込む側も自チームの戦力を考慮したうえで遠征先を決定することになるだろう。
面白いのは,単純に強いキャラの多い遠征先に行けば高得点になるわけではないということ。新仕様では,ギルド遠征で獲得できるポイントは,「その拠点に遠征したプレイヤーの数によって決まる」という仕組みになっているのだ。攻め込んだプレイヤーの少ない拠点であれば高得点,逆に何人も攻め込んだ拠点であればそのぶん獲得ポイントが減っていくことになる。また,この数値は拠点攻略後も変動するので,早く遠征を終わらせてしまえば良いというわけではない。
つまり,仮にどこかのギルドが,強力なキャラを使って,いわゆる「接待配置」を行ったとしても,そこを皆が攻略してしまうとポイントがあまり得られないので,メリットがないというわけだ(サクっとギルド戦を終わらせたい人向けの需要はあるかもしれないが)。
ちなみに,これまでは対戦相手に選ばれたギルドとの功績の差で,報酬として黄金の雫を獲得できたが,新仕様ではそのシステムはなくなり,ギルドメンバーのギルド戦獲得ポイントの総計によって,0〜10個の黄金の雫がもらえるようになる。オッド氏によれば,10個の雫を獲得するには,人数の多いギルドであっても,遠征先を厳選するだけでなく,防衛拠点をしっかり編成して,防衛時に敵を撃破しておく必要があるとのこと。逆に,遠征さえしていれば0個ということはなく,人数が少ないギルドであってもある程度の雫は獲得できるようになっているそうだ。
今回話を聞いたプロデューサーのオッド氏(右)と運営担当の横山和弘氏(左)
オッド氏:
自分で自由に組めない遠征チームを使って,コスト無制限の防衛部隊に挑むので,遠征先次第では,おそらくゲーム中最高難度のコンテンツになるかと思います。わざと何もしないというわけでなければ雫はもらえるので,面倒であれば,人数の少ないギルドの拠点に攻め込むのというのもアリです。
また,この実装に合わせて,遠征で敗北した時に獲得できるポイントが,「倒した敵の数」によって決まるように変更されます。そのため,ものすごく強力な拠点を攻めて全滅したとしても,敵を何人か倒していて,さらにほかのギルドがそこに攻め込まなければ,人が集中した拠点よりも大きくポイントを獲得できるかもしれません。
また,「NPC援軍」「上位NPC援軍」で編入できるNPC達も,第7期から育成できるようになる。こちらは転生という形ではないが,全プレイヤーが所持しているそのNPCの称号(例えばクラニオなら「クラニオの被験者」「クラニオの助手」「クラニオの共同研究者」の3種類)の総計によって絆が強化され,さらに全プレイヤーがNPC編入中に獲得した功績の累計によって,ステータスが強化されたり,スキルが追加されたりする。
当然,中盤戦や英雄戦に該当NPCが登場する場合,強化された状態で出撃してくるので,各国英雄は今よりもNPCにも注意したほうがよさそうだ。
オッド氏:
NPC達は,ブリアティルトの世界では相当強いキャラという設定なのですが,今のままではステータス的に貧弱で,ストーリーに出てきても滑稽に見えてしまいかねません。元々の設計では,英雄クロニクルの主人公はプレイヤーの皆さんのキャラなので,それで良いと思っていました。ただ,ストーリークエストの反響を受けて,皆さんがNPC達に愛着を持っていただいていることが分かり,そこを改めていくつもりです。いずれ,ストーリーに力を入れた時に楽しんでもらえるような土台作りの一環として,まずはNPCを強くできるようにします。
新特殊能力「能力封印」や新スキル「範囲護衛」などが実装
お次は,楽しみにしている人も多いであろう,来期の特殊能力,スキル調整を紹介しよう。まずは一覧を掲載するので,じっくり確認してほしい。
◆新特殊
・能力封印(小) コスト70
コマンドで発動。周囲3マス内のキャラの取得コスト50以下の任意の特殊能力、もしくはコスト50以下相当のレア要素をひとつフェイズ終了まで無効化する。消費MP10。
・能力封印(大) コスト140
コマンドで発動。周囲3マス内のキャラの任意の特殊能力、もしくはレア要素をひとつフェイズ終了まで無効化する。消費MP10。
・団結 コスト25
隣接マスの味方キャラが同能力を取得している場合、1体につき最終的な命中力、威力に+10%の補正を得る。
◆新スキル
・手加減
コマンドで発動。主武装で攻撃を行う。この攻撃で与えるダメージは最大で対象の現HP-1となる。
この攻撃には二刀、連撃、追加ダメージは発生しない。複数取得しても効果は変わらない。
・範囲護衛
範囲攻撃の対象となった時、【自身の現HP×1スキルにつき20%】がその範囲攻撃の威力の値よりも大きい場合に発動。
範囲攻撃の対象を自身のみに変更する。消費MP20。
◆調整、変更
●アイテムの仕様変更
・魔法(護符)
横1列5範囲内の敵・味方に変更
消費MPを6から8に
・魔法(短剣)
消費MPを8から6に
●効果変更
・地形活用の効果を2倍から3倍に変更
・特殊能力「阻害」の回避力の減少を威力に変更
阻害(大)
周囲2マス内の敵の命中力に-[キャラのレベル]する。
また、直接攻撃の威力に-[キャラのレベル*2/3]、間接攻撃の威力に
[キャラのレベル*2/6]、範囲攻撃の威力に[キャラのレベル*2/9]する。
阻害(小)
周囲2マス内の敵の命中力に-[キャラのレベル*1/2]する。
また、直接攻撃の威力に-[キャラのレベル*1/3]、間接攻撃の威力に
[キャラのレベル*1/6]、範囲攻撃の威力に[キャラのレベル*1/9]する。
●コスト変更
・範囲威力減少のコストを200から160に変更
・防御阻害半減のコストを50から40に変更
・加護付与のコストを80から50に変更
・地形効果無視のコストを15から10に変更
・魔法素質のコストを25から15に変更
●スキル変更
・捕捉攻撃
コマンドで発動。
対象の最終的な回避力を1スキル毎に-10%し、主武装による攻撃を行う。
1スキル毎、見切りを1レベル無効化 消費MP10
・指示
コマンドで発動。
味方1体の最終的な命中力を1スキル毎に+10%、
味方1体の最終的な威力を1スキル毎に+5%する。
・連係攻撃
消費MPをMP15からP10に変更
中でも注目したいのが,新特殊能力「能力封印(大)」「能力封印(小)」の2つ。キャラが取得しているものだけでなく,装備についているものも含めて,任意の特殊能力を無効にできるというのは面白い。コスト140なだけあって,(大)が非常に強力なのは言うまでもないと思うが,(小)も「不倒」や「報復」「反射(小)」「HP上昇」あたりを無効化すると考えれば,なかなか有用そうだ。
新スキルでは,「範囲護衛」がキャラビルドに大きく影響してきそうだ。これは,1スキルにつき現在HPの20%以下(5スキル取得すれば100%以下)の威力の範囲攻撃を,自分のみを対象とする範囲攻撃へと変えられるというもの。既存の「護衛」スキルでは,範囲攻撃から味方を守れなかったので,範囲護衛の実装により,これまでと違った防衛部隊を編成できそうだ。その代わり,最大HP以上の範囲攻撃にはまったく効果がないので,防御力のほしい壁キャラにとって,なかなか悩ましい選択肢となるのは間違いない。横山氏によれば,範囲護衛は防衛用に見えるかもしれないが,狙われやすいアタッカーや支援キャラを確実に守れるようになるので,遠征でも輝くのではないかとのことだ。
既存の能力,スキルの調整では,「阻害」が敵の攻撃の威力を低下させるようになったり,「捕捉攻撃」が「見切り」を無効化できるようになったり,「指示」が命中だけではなく最終的な威力も増加させるようになったりと,大きく変更が入っている。とくに捕捉攻撃は,現状「必中」や剣/射出の「秘技」を使うしかなかった見切りに対しての貴重な対策となるので,取得者が増えそうだ。
以上,第7期のアップデート内容をまとめてみた。新機能や新能力など,今回はゲーム内の動向に影響を与えそうな要素が多い。今のうちに,来期の所属国やキャラビルドを考えておくと良いかもしれない。
先にも述べたとおり,第7期の開始は2月28日のメンテナンス明けからとなるので,既存プレイヤーは引き継ぎの準備もお忘れなく。馬とか。
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