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[AMショー2011] ハイレベルすぎる名勝負が続いた,「太鼓の達人 ドンだ〜! 日本一決定戦2011」の模様をレポート
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印刷2011/09/18 15:49

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[AMショー2011] ハイレベルすぎる名勝負が続いた,「太鼓の達人 ドンだ〜! 日本一決定戦2011」の模様をレポート

 アミューズメントマシンショー2011の最終日となる2011年9月17日,バンダイナムコゲームスブースでは「太鼓の達人 ドンだ〜! 日本一決定戦2011」が開催された。ちなみに「ドンだ〜」とは「太鼓の達人」を遊ぶプレイヤーのこと。ドンだ〜日本一を決める,いわば「太鼓の達人」全国大会だ。

 この大会は7月から日本全国で予選が行われているが,もっとも若い参加者はなんとわずか13歳だったという。ゲームセンターでの店舗予選,そしてエリア予選を勝ち抜いた選りすぐりのドンだ〜22名がAMショーの会場に結集した。

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 「太鼓の達人14」でプロデューサーを務めるバンダイナムコゲームスの藪下達久氏は「『太鼓の達人』は10周年を迎えますが,この大きな節目にイベントを行えて嬉しく思います。みなさんも今日一日がんばってください」と開会の挨拶を述べた。
 ここではドンだ〜の皆さんによる名勝負をピックアップ,会場の雰囲気を伝えていこう。


1回戦からハイレベル! 驚異の889コンボ対889コンボ


 「日本一決定戦2011」はいきなりハイレベルな試合で幕を開けた。
 決勝大会1回戦,最初のカードは近畿エリアA代表の「のだっち」さんと四国エリアB代表の「ねるろす」さん。
 1回戦は予め決めておいたエントリー曲を互いにプレイ,その合計点で勝敗を決定する。つまり,自分の得意曲だけでなく,相手が決めた得意曲も上手くプレイする腕前が求められる。もちろん二人揃っての同時プレイとなるため,自分のペースを守る精神力も必要だ。

 「のだっち」さんは「Black Rose Apostle(裏)」,「ねるろす」さんは「やわらか戦車(裏)」でのエントリー。
審判を務める太鼓の達人プロジェクトチームのエトウ氏の「どちらもトップクラスに難しい曲なので,腕前を楽しみにしています」とのコメントの後,「ねるろす」さんの先攻で試合がスタートした。

 難しい曲であるはずの「やわらか戦車(裏)」だが二人は一歩も譲らず,ミスなく連続して太鼓を叩いてコンボを繋げていく。大会は「真打モード」で行われており,コンボ数に関係なく正確な演奏をすることが高得点の鍵となる……とはいうものの,二人とも凄まじい腕前。どちらもフルコンボとなる889コンボを決め,会場からはどよめきが起こった。

 次は「のだっち」さんのエントリー曲「Black Rose Apostle(裏)」。
先ほどと同様に互角の演奏が続くが,「のだっち」さんのコンボが途切れてしまう。そして,この接戦を制したのは2曲をミスなく演奏した「ねるろす」さん。
 エトウ氏もこのハイレベルな戦いに「二人でプレイしてるはずなんですが,お互いが上手すぎて太鼓の音が一つになって聞こえる」と惜しみない賛辞を贈っていた。
 ミスのない演奏もフルコンボも,決勝大会に残るほどのドンだ〜としては常識の範囲内なのかもしれないが,筆者を含む満場の観客は,ただただ度肝を抜かれるばかりだった。

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準決勝戦の課題曲は抽選で


 準決勝では,課題曲は抽選で決定される。
 どの曲が選ばれるかは運任せ。準決勝を制するには,どんな曲が出てきても完璧にプレイできなければならないのだ。
 準決勝第1試合は九州エリアB代表の「よすが!」さんと東京エリアB代表の「おがつき」さんの戦い。
 特別ゲストとして駆けつけた「太鼓の達人」10周年応援キャラクターの小池里奈さんが発表した課題曲は「タイコタイム(裏)」。この「『太鼓の達人14』の顔的な曲」(エトウ氏)で決勝戦を目指す戦いがスタートした。

 両者共に完璧な演奏が続くが,ついに「よすが!」さんのコンボが途切れ,続いて「おがつき」さんのコンボも途切れてしまう。しかしここでプレイが崩れないのが2人の凄いところ。即座に持ち直し,見事に難しい譜面をプレイし通した。結果,「おがつき」さんが決勝戦へ進出を決めた。

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一歩も譲らぬ3位決定戦


 3位決定戦もハイレベルな戦いとなった。
 対するは九州エリアB代表の「よすが!」さんと,千葉エリア代表「MJ監督@五行Mずな」さん。課題曲は「はたラク2000」。「以前の大会の決勝戦で使われた曲」(エトウ氏)の再来に,会場からは歓声が上がる。この曲はとにかく音符の数が多く,画面はビッシリと無数の音符で埋め尽くされる。しかし2人のドンだ〜はひるまず演奏を続ける。両者のコンボはまったく途切れることなく,共にフルの876コンボを記録。観客席からも「凄い!」と賞賛の声が飛ぶ。前述のとおり「真打モード」におけるコンボ数は勝負を決するものではないが,演奏のうまさが分かる指標であることはたしかだ。
 点数は「よすが!」さんの方が上回り,3位の座を獲得。日本3位となったドンだ〜のコメントは「勝てるとは思っていなかったので嬉しいです」とあくまで謙虚なものだった。

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決勝戦を制した,驚異のコンボ


 ついに決勝戦。全国のドンだ〜の中から勝ち残ったのは,東京エリアB代表の「おがつき」さんと,東海エリアAの「りんね」さんだ。2人は,

 「悔いが残らないよう,がんばりたい」(「おがつき」さん)
 「ここまで来たので勝ちたいと思います」(「りんね」さん)

と,決勝戦への思いを語る。

 「太鼓の達人」が大好きという小池さんも「全国から集まった人達の中で1位,2位って凄いですよね。がんばっていただきたいです」とエールを送る。
 決勝戦の課題曲は「〆ドレー2000」。発表と同時に会場からは「やっぱり!」と声が上がる。「ドンだ〜はみんな,(決勝戦は)これしかないと思っていたでしょう。これまでの『2000シリーズ』のメドレーですし,大会のシメと掛けてみました」とエトウ氏が選曲理由を語った後,頂点を決める戦いがスタートした。

 「2000シリーズ」14曲をメドレー形式で次々演奏していくという難しさ。満場の観客に見られているというプレッシャー。そしてここまでの戦いの疲れ。悪条件は無数にあるはずだが,「りんね」さんのコンボ数は700,800,900……と増え続け,ついに4桁に突入。1000,1100,1200,このままフルコンボになるかと思われたが,1368まで増えた数字が突如元に戻った。会場からは,ため息とも悲鳴ともつかない声が上がる。しかし,4桁のコンボを叩き出し,その後も見事な演奏を続た「りんね」さんが,見事に日本一の座を勝ち取ることになった。

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「太鼓の達人」の新時代へ向けて


 「太鼓の達人 ドンだ〜! 日本一決定戦2011」も終わるときが来た。
 コメントを求められた優勝の「りんね」さん,2位の「おがつき」さんは,

 「みんなに期待されていたようなので,結果が残せて良かったです」(「りんね」さん)
 「まさかここまで来られると思っていなかったので嬉しいです」(「おがつき」さん)

 と,それぞれの言葉で喜びを語った。

 続いて登場したのは「太鼓の達人」プロデューサーの中島 徳秀氏。「『太鼓の達人』は一つの区切りを迎えます。今度の『太鼓の達人』はネットワークに対応していて,すぐに人気曲が遊べるようになったり,離れたドンだ〜同士でコミュニケーションが取れるようになっています。見かけたらぜひ遊んでください」とコメントした。
 最後に大会を締めくくったのはエトウ氏。「ドンだ〜の皆さんたちといっしょに,15年,30年と『太鼓の達人』を続け,今日の白熱した大会と同じくらいに盛り上げていきたいです。今日は本当にありがとうございました」と,「太鼓の達人」の更なる発展に意欲を示した。

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 「太鼓の達人」の日本一決定戦,いかがだったろうか。ファミリー層が楽しめると同時に,深いやり込み要素が秘められているのが分かるだろう。
 これから展開する新たな「太鼓の達人」には,コミュニケーションやカスタマイズなど,ドンだ〜同士の関係に新たな可能性をもたらす要素が用意されており,これからの大会の盛り上がりにも大いに期待できそうだ。
  • 関連タイトル:

    太鼓の達人

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