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[Gamescom]ついにRPGジャンルの重鎮が動き出した! GDC Europeでリチャード・ギャリオット氏が基調講演で新作「Ultimate Collector」を発表
ギャリオット氏といえば,古くからのゲーマーにはすっかりお馴染み,若い世代のゲーマー達も一度や二度は耳にしたことのある名前のはず。1980年,弱冠18歳のときに「Akalabeth: World of Doom」でゲーム業界にデビューし,1982年の「Ultima: The First Age of Darkness」から1999年の「Ultima IX: Ascension」に至るまでのUltimaシリーズで,常にゲームプレイやグラフィックス面で業界最先端に立ち続けただけでなく,1997年の「Ultima Online」では,MMORPGというジャンルを切り開いたという功績の持ち主。短命に終わった2007年の「Richard Garriott's Tabula Rasa」を最後にゲーム業界からは遠のいており,スカイラブ計画に携わった宇宙飛行士の父を持つことからか,実際に宇宙旅行を体験してみたり,南極から海底まで,さまざまな冒険談でも知られる人物である。
ただ,現時点でも「The Elder Scroll V: Skyrim」のようなシングルプレイヤー用RPGは脚光を浴びているため,ソロ専用RPGやMMORPGが過去の遺物になってしまったとは言い難く,ギャリオット氏は,あくまでも自分の進化の過程を主軸に見たものとしていたが,実は,現在ギャリオット氏は,Portalariumという,ソーシャルゲームを中心にした新しいゲーム開発チームを率いており,新たなゲーム市場の開拓を虎視眈々と狙っている。
実際,MMORPGの場合,すでに欧米においても月額制のビジネスモデルが頭打ちになっているのは確かであり,ギャリオット氏は「Ultima Onlineは,たった2年でソロゲーム時代のUltimaシリーズの収益を獲得してしまうほどになったが,実際に何十時間も遊ばないとゲームの面白さが分からず,それに対して毎月の対価を払わせようというのは,消費者にとってはとんでもないビジネスモデルである」とする。Tabula Rasaでも自分なりのビジョンはあったらしく「国際化に惑わされてパブリッシャの意見を汲まなければ,もっと革命的なゲームになっていた」と話していた。
ソーシャルゲーム市場はFree-to-Play方式でユーザーには負担がなく,今回のGDC Europeでは何度か耳にした「Asynchronous Play」(遊ぶたびに違う体験をするというソーシャルゲームの素晴らしさを例えるバズワード)の魅力に惹かれ,自らも第3の波に飛び込んだというわけである。
その内容については詳しく触れられなかったものの,ギャリオット氏によると,「上記のようなさまざまな活動をゲーム内で行い,自分が作り出したものや見つけたものを,オンライン上で売買して仲間を広げていくゲーム」になるとのことである。Ultimate Collector: Garage Saleは,いわばPortalariumがソーシャルゲーム市場に参入するテストであり「まずは小さなゲームでノウハウを築く」ことに重点を置いているようだ。
- 関連タイトル:
Ultimate Collector: Garage Sale
- 関連タイトル:
Lord British's Empire
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