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[E3 2011]ジェスチャーで魔法を放つ! 魔法使い気分(?)が味わえる,最新作「Fable the Journey」についてピーター・モリニュー氏に聞いてきた
Fableは,いわずとしれた名作RPGシリーズ。「鬼才」とも呼ばれるゲームデザイナーで,Microsoft傘下のLionhead Studiosを率いるピーター・モリニュー氏が手がけてきた。
今回4Gamerでは,E3 2011の会場において,モリニュー氏自身による本作の合同プレゼンテーションを受ける機会を得た。開発初期バージョンが実際に動く様子を見つつ,さまざまな説明を受けてきたので,お伝えしよう。
モリニュー氏によれば,Kinectを使って遊ぶ,ストーリー性のあるコアゲーマー向けタイトルが作れないかとMicrosoftから依頼されたことが,Fable the Journeyの開発につながったという。
ちなみにモリニュー氏自身,ゲームデザイナーとしてKinectに大きな可能性を感じており,気に入っているそうだ。
やがて,KinectベースのFableを作るという方向で話が進み,アイデアをつめていった結果,馬車に乗り,300マイルの距離を旅するFable the Journeyのコンセプトに行き着いたとのこと。
本作の舞台となるのは,第3作のエンディングから2年が経過したアルビオン。第2作や第3作では,主人公は王となるべき人間だったが,Fable the Journeyではごく普通の人だそうだ。
プレゼンテーションでは,馬車の操作方法が紹介された。プレスブリーフィングでも説明されていたように,本作では,馬車に乗ると御者席からの一人称視点の画面になる。このとき,馬の手綱を操る要領で手を動かすことで,馬車を前進させられるのだ。
また,手綱をピシッ,ピシッとすばやく動かすようにすると,馬をせき立て,より速く走らせることもできる。片方の手綱を引けばターンでき,両方の手綱を引けば停止可能だ。
「馬はちゃんと感情を持っています」と,モリニュー氏は続けた。手綱で打たれすぎれば痛いと感じるし,たくさん走れば休みたいとも思うという。モリニュー氏は,本作では,旅の相棒である馬との関係性も重要なファクターになっていると述べていた。
なお,本作に登場する馬は不死身ではなく,無理をさせすぎると死んでしまうこともあるそうだ。プレイするときには,相棒の体調に気を配ろう。
ここまで読んで,馬から下りているときのキャラクターの移動方法が気になったという人もいるだろう。今回のプレゼンテーションでは詳しい説明は行われなかったが,モリニュー氏としては,テレビの前を歩き回らないとキャラクターが動かせないゲームにはしたくないと考えているそうだ。
例えば,プレイヤーの声の調子から,優しく語りかけているのか,それとも叱りつけているのかといったことまで認識する。モリニュー氏は,馬を可愛がっていればポジティブな反応を返してくれると説明していた。
ちなみに,今回のプレゼンテーションには含まれていなかったが,本作には,声による呼びかけに対し,NPCが反応するという要素も盛り込まれる予定だ。NPCもプレイヤーの感情を分析し,それに応じてさまざまな反応を返してくるという。
続いて,戦闘シーンについての説明を受けた。プレスブリーフィングでは,魔法を用いて戦う様子が紹介されていたが,Fable the Journeyでは,主人公は魔法のみを使って戦うという設定になっている。もちろん,さまざまな種類の魔法が使用可能だ。
Kinect向けに開発されている本作では,両手でさまざまなジェスチャーを行うことで魔法を繰り出せる。
ここでモリニュー氏は,両手で何かをこねくり回すような動作を行ったあと,前方に押し出すようにすることで,一種のエネルギー体を放つ魔法を紹介した。左右の手のひらをこすり合わせるようにすることで,エネルギーを増幅させるといったこともできるようだ。
モリニュー氏はさらに,左右の手のひらを合わせたあと,グイッと広げるようにすることで“魔法のヤリ”を作り出し,それをつかんで投げつけるという攻撃方法も見せてくれた。
モリニュー氏によれば,このほかにも,ハンマーやシールド,望遠鏡,釣り竿などを作り出す魔法が用意されているそうだ。
さて,筆者はこのあたりまで説明を聞いて,本作が「あらかじめ決められたストーリーに沿って進むタイプのRPG」なのか気になってきた。
この質問をモリニュー氏にぶつけたところ,モリニュー氏は,プレスブリーフィングでの発表以降,各国のメディア関係者から同じ質問を繰り返されていると答えた。それに続き,「私は,Fable the Journeyを第1作から第3作までと同じくらい,自由度の高い作品に仕上げるつもりです」と明言し,自身の後方の壁を指差した。
こうまでした以上,一本道のゲームにはできないというわけだ。なるほど,モリニュー氏らしい,ユーモアの感じられるやり方である。
モリニュー氏は,筆者を含む,その場にいたすべてのメディア関係者達に対し,ここにサインしてほしいと切り出してきた。もちろんそれに応じ,筆者もサインしてきたことを報告したい。
ところで,モリニュー氏の作品といえば,プレイヤーの行動の良し悪しがゲーム世界に影響を及ぼすという要素が印象的だし,これまでのFableシリーズでも大きくフィーチャーされてきた。
Fable the Journeyではこのあたりがどうなっているか尋ねてみたところ,モリニュー氏は,善悪は本作でも重要な概念だと答えていた。例えば,プレイヤーのNPCへの接し方,クエストでの選択,戦闘時の行動などによって,プレイヤーキャラクターの進む道が善または悪へと揺れ動くのだ。
そもそも本作における魔法は,ライフフォース(=生命の力)を利用して繰り出されるという。このライフフォースは,敵や,生き物を打ち倒す(気絶させる)ことで得られるが,とどめを刺して殺した場合,より多くの力が獲得できる仕組みとなっている。
つまり,より強力な魔法をふんだんに使いたければ,生き物をたくさん殺して大量のライフフォースを得る必要がある。ただしその場合,悪の道へと突き進むことになるわけだ。
開発作業はまだ初期段階とのことで,リリースはしばらく先となりそうな本作だが,Kinectでプレイできる本格的なRPGという意味でも,モリニュー氏の新作という意味でも,ゲームファンから大きな期待が寄せられそうなタイトルだ。
「日本のファンの皆さん,Fableシリーズを愛してくれて本当にありがとうございます。Fable the Journeyでは,皆さんにこれまでにないフレッシュな体験をしてもらいたいと思っています。Kinectのポテンシャルを実感できる作品にすべく,開発に取り組んでいますので,期待してください」(モリニュー氏)
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Fable: The Journey
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