イベント
[COMPUTEX]第4世代Coreプロセッサと統合GPUの性能向上でモバイルゲーム環境に変化の兆し? Intel説明会レポート
壇上に上がったのは,Intel上席副社長 兼 PCクライアント事業本部長のカーク・スカウゲン氏だ。同氏は,発表する内容の柱として,第4世代Coreプロセッサファミリーそのものについてと,同製品とBat Trailにより,さらに個性豊かな2-in-1スタイル登場することでUltrabookが再発見されること,そしてIntelアーキテクチャベースの製品においてセンサーを活用した入力を行う時代がやってくる,という三つを掲げた。
とくに統合グラフィックス性能のデモでは,Iris Graphicsを用いてGeForce 710Mとの比較が披露された。描画のなめらかさ,DirectX 11の表現力で,エントリー向けのディスクリートGPUと互角に競えるレベルであることをアピールしていた。
なお,イベントでは,デスクトップ向け第4世代Coreプロセッサについてはほとんど触れられず,AIO(All-in-One:要するにディスプレイ一体型PC)や,AIOを構成するMini-ITXマザーボードについて触れた程度に留まった。そして行われたデモもノートブックPC,それも2-in-1スタイルPCが中心である。
Iris GraphicsのパフォーマンスをNVIDIA GeForce 710Mと比較したデモ。ディスクリートGPU不要でゲームを楽しめることから消費電力を抑えつつ,よりスリムなフォームファクタを実現するとアピールする |
4年前のノートPCと比べ,処理能力,ビデオ変換,起動時間,HD映像再生時のバッテリー動作などあらゆる面が進化しているとともに,ゲーム性能は26倍になったという |
説明会で最も時間を割いていたのが「2-in-1スタイル」についてだ。ここで言う2-in-1は,いわゆるコンバーチブル型ノートブックPCを指す。コンテンツを消費するためのデバイスであるスマートフォンやタブレットと,何かを創造するためのデバイスであるノートブックの中間解といったポジションだ。
カーク氏は,壇上に展示された各社の製品を紹介していくとともに,リビングやカフェテーブルを据えたステージ上で,2-in-1スタイルのPCを使う,というデモも行った。
デモでは,タッチディスプレイを用いた新たな操作性のゲームなども披露された。AndroidやiOSのタブレットではすでに当たり前になっているものの,PCではまだ確立されていないプレイスタイルだ。壇上では,2-in-1スタイルPCで,IdeaPad Yogaを例に「スタンドモード」を活用し,テーブル上に自立させた状態から,両手を使ってゲームを操作してみせた。
また,別の2-in-1スタイルPCでは,ラップトップモードで作業しているときの息抜きか,急にタブレットモードに変形してゲームをプレイする,といったデモもあった。素早くコンバートできる2-in-1スタイルによって,オンとオフとを行き来する,そうしたコンセプトだ。
こうしたセンサーデバイスの開発や,SENZ3Dのようなカメラの小型化に対しては,Intelキャピタルでも投資が行われており,2014年に向けて,より小型でタブレットなどにも搭載できる基板が開発中であることも明かされた。
COMPUTEX TAIPEI 2013取材記事一覧
- 関連タイトル:
Core i7・i5・i3-4000番台(Haswell)
- この記事のURL: