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[Gamescom]「Hitman: Absolution」の新しいオンライン要素「Contracts」が公開。マップの中でターゲットを自由に選べる意図はどこにあるのか
ここで発表されたのが,新たなオンラインモード「Contracts」だ。これはシングルプレイとは別に用意されたモードで,最近流行の非同期によるマルチプレイといった趣のもの。カンファレンスの終了後,Gamescomの会場であるケルンメッセのスクウェア・エニックスブースで,Hitman: Absolutionのディレクターを務めるTore Blystad氏から話を聞く機会を得たので,ここで簡単に紹介しよう。
Contractsの基本は,シングルプレイと同じマップで,任意のターゲットを選べるというものだ。Blystad氏がまず見せてくれたのは,2011年のE3のプレイデモにも登場したシカゴの図書館(関連記事)。通常のシングルプレイでは,警官達の目をかいくぐって脱出ポイントに向かうことが目的なのだが,Blystad氏は,Mayerという名前の1人の警官をターゲットに選んだ。Blystad氏の話によると,彼は口うるさい嫌われ者の巡査なのだそうだが,標的に選ぶことで彼の頭上にタグが表示されるようになった。エージェント47はそれを目印に,こっそりMayer巡査の背後に近づいて,サイレンサーの引き金を引いたのだ。
このようにして,Blystad氏は次々にターゲットを選んでいったが,ターゲットの変更はワンボタンで行えるので,「あ,こいつはちょっと難しいな」と感じたときは,すぐに別の,より簡単そうな相手を選び直していた。そして,いくつか用意された脱出ポイントに来て,脱出を選べば(続けることも可能),そのマップは終了となる……という感じだ。
ひとつのマップで最終的に設定できるターゲットは3人までとのことだが,さすがにマップ上のすべてのNPCを暗殺の対象にできるわけではない。また,例えばチャイナタウンの群衆から1人,といったことは難しいらしい。それでも,かなりの数が暗殺対象に選べるという。
面白いのは,このようにしてマップをクリアしたとき,それを“Contract”としてセーブできるという点だ。Contractsモードで“Contract”がセーブできるという話で,うう……。まあ,そのセーブデータをサーバーにアップロードすれば,ほかのプレイヤーが挑戦できるようになるということ。Contractには,自分の好きな名前やメッセージが付けられ,また,難度によって報酬も変わってくる。ターゲットには,簡単な相手もいれば,常に衆人環視のもとにある難しい相手もいるので,Contractの難度は上から下まで,かなりの幅があるはずだ。もっとも,上記のようなシステムなので,少なくとも制作した本人はそのミッションをクリアしているはず。誰もクリアできないようなContractを作ることは難しいわけだ。Blystad氏は,やりこみ系のゲームが好きな日本のプレイヤーに,ぜひものすごく難しいContractを作ってほしいと語っていた。
「ヒットマンシリーズにマルチプレイが導入される」と聞いた人は,それがどういうものになるのか非常に気になったはずだ。ヒットマンシリーズは,もともとシングルプレイがメインであり,ものすごく立ちまくったキャラクターが主人公で,ストーリーに大きな比重が置かれている。そのため,プレイヤー全員がエージェント47になってドンパチといったマルチプレイでは誰も納得してくれないだろうし,かといって,エージェント47が出てこないのでは,なんのタイトルを遊んでいるのか分からないだろう。
Blystad氏は,それらを勘案しスタッフ全員で十分に話し合った結果として生まれたのが,このContractsモードなのだという。ヒットマンの熱心なファンの多くは,サイレントアサシンを目指して,あるいは最新火器を使って一暴れしたくて,同じマップに何度も挑戦することが多いとBlystad氏らは考えている。そういう傾向に対しても,このモードは相性がいいはずだ。普通とは違うターゲットを設定するだけで,同じマップが驚くほど難しくなるなど,新たな面白さが生まれてくるからだ。
もちろん,上記のように別のプレイヤーが作ったContractに挑戦するのも面白いはず。とくに腕に自信のある人ほど,困難なターゲットの暗殺に熱くなってしまいそうだ。
Blystad氏によると,開発は今,非常に難しい段階にあるという。別々に作られた多くの要素をひとまとめにして一本のゲームに仕上げるのだが,思いもしなかったことが起きたりもしている。それらを取り除き,磨き上げるため,やらなければならないことがまだ数多く残っているとのことだ。ただし,「発売は遅れないよ」とハッキリと語ってもくれた。日本のゲームが大好きで,それらと一緒に育ち,そしてとうとう,自分達が作ったゲームを日本のプレイヤーに見せられる日がきて,非常に嬉しいと語るBlystad氏のがんばりに期待したい。
「HITMAN ABSOLUTION」公式サイト
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