プレイレポート
重厚なストーリーとROゆずりのシステムが融合。10月27日発売予定PSP「ラグナロク 〜光と闇の皇女〜」プレイレポート&ミニインタビュー
今回はその本作をいち早くプレイできるとのことで,ガンホー・オンライン・エンターテイメント本社を訪れ,プロデューサーである横山正純氏とアシスタントプロデューサーの畠山寛生氏のお二人に話しをうかがってきた。さっそくその内容をレポートしていこう。
「ラグナロク 〜光と闇の皇女〜」公式サイト
グランツリッター半島を舞台に繰り広げられる群像劇
本作はROのキャラクターやゲームシステムを元にした,シミュレーションRPG。舞台となるのは,「ブランシャルド皇国」と「連合国家アウラ」の二つの国家が勢力争いをおこなうグランツリッター半島で,この部分は元のROに存在しないオリジナル設定となっている。物語はこの2か国間の戦争に,中立的な立場を取る「トレーネ義勇団」が巻き込まれる形で展開されるという。
ゲームは,まずキャラクターメイキングからスタートし,プレイヤーはその後,トレーネ義勇団を率いるトレーネと出会うアドベンチャーパートから本作の世界に飛び込んでいくことになる。畠山氏によれば,アドベンチャーパートに主人公のグラフィックスがないこともあり,発表当初は多くのプレイヤーから「34歳のオヤジが主人公かよ!」と言われてしまい,スタッフも困惑と苦笑を隠せないでいたらしい。
「ゲームを始めた直後はトレーネが主人公っぽく見えてしまいますが,これは第1話がトレーネ義勇団の紹介も兼ねているからです。主人公はプレイヤーキャラクターのアバターとしてちゃんと存在していて,第4話から自由にルートを選ぶことができます。(畠山氏)」
最初こそトレーネと行動を共にするプレイヤーだが,畠山氏の言うように,以降は所属する勢力を自由に選びながらゲームを進めていくことができる。各ルートには,そのルートの顔となるメインキャラクターが用意されていて,主人公がそのキャラクターを傍らから眺めるような形で物語は進行していくのだ。
キャラクターメイクでは,原作ROからの10職業に加え,「ラグナロクオンラインDS」(以下,RODS)からダークナイトとシャーマンの2職,そして新たにジョンダとカプラの2職が加えられ,全14職業が用意されている。
ジョンダとカプラはROでお馴染みのNPCで,ジョンダは二丁拳銃,カプラはショットガンで戦う職業として登場する。ただし,ダークナイト,シャーマン,ジョンダ,カプラについては本作の1周目は使うことができず,2周目以降で使用可能となる仕組みとのことだ。
ワールドマップ中に表示されているフリーバトルは,いつでも入って戦うことができる。ここでレベルを上げて,シナリオマップに挑もう |
通過したシナリオは,このような形で参照できる。この画面写真は連合国家アウラをメインにシナリオを進めているが,この先トレーネ義勇団やブランシャルド皇国のシナリオに乗り換えることも可能だ |
「オーバードライブ」と「バーストストライク」――オーソドックスなバトルシステムに加えられた「ROらしさ」
ゲームのメインとなるバトルシステムは,クォータービュー式で,オーソドックスなシミュレーションRPGのそれを踏襲している。ユニットの行動順も,味方ユニットが全員動いてから敵ユニットが動き出す,いわゆるターン制の形は取られておらず,キャラクターのステータスの1つである“SPD”の高いキャラクターから行動していく仕組み――いわゆる「タクティクスオウガ」を踏襲したシステムになっている。ただし,必ずしもSPD順に行動するわけではなく,強力なスキルを使用した後は一時的に行動が遅くなるなど,戦略に大きく関わるフィーチャーも取り入れられているようだ。
敵に対する攻撃では,通常攻撃とスキル攻撃に加え,「オーバードライブ」と「バーストストライク」という特殊攻撃が用意されている。
「オーバードライブ」はキャラクターが連続でスキルを繰り出す特殊技。通常攻撃にしろスキル攻撃にしろ,1ユニットは1ターンに1度しか攻撃できないが,オーバードライブを使えば1度に大ダメージを与えることができる。
オーバードライブを使うためには,画面右上の青色のオーバードライブゲージを溜める必要がある。このゲージは攻撃したりダメージを受けたりすることで溜まっていき,最大で4ゲージまでストックすることができる。これを消費することで,ゲージ数分の連続攻撃,つまり最大で4連続攻撃が可能となるわけだ。ただしオーバードライブが使えるのは1バトル/1ユニットにつき1度のみ。オーバードライブではSP消費なしにスキルを発動できるメリットもあるので,使いどころはよく考える必要があるだろう。
その一例として今回見せてもらったのが,チャンピオンのスキルである「阿修羅覇凰拳」だ。モンクやチャンピオンの必殺技として,ROでもお馴染みのこのスキルだが,発動させるには「練気功」→「爆裂波動」→「練気功」と,かなりのステップを要するという欠点がある。
これはシミュレーションRPGとなった本作でも同様で,発動までに3ターンを費やし,その間は何もできないのがネックとなる。しかしオーバードライブを活用すれば,なんと1ターンで阿修羅覇凰拳を放てるというわけなのだ。しかもオーバードライブから発動した場合には,追加スキルとして「三段掌」「連打掌」「猛龍拳」が追加され,ROの連打掌ルートでの発動に準じた演出が加えられる。
「オーバードライブの最大ゲージが4つなのは,すべて阿修羅覇凰拳のためです(笑)。ROプレイヤーの皆さんに納得してもらえる形で,本作における阿修羅覇凰拳を表現したい,というところからオーバードライブのシステムが生まれました。なので1番最初に作ったユニットもチャンピオンです(横山氏)」
「本作のシステムの根幹は,チャンピオンが作ったといっても過言ではありません。ROを代表するスキルはなんだろうという話を開発チームで行ったんですが,やっぱり阿修羅覇凰拳だろうという結論なりまして。それを繰り出す手順を説明していくうちに,このシステムに辿り着いた感じですね(畠山氏)」
なおオーバードライブにおけるこういったスキルの組み合わせは,チャンピオン以外にも各職業ごとにいくつか設定されているとのこと。これを探していくのも,本作の楽しみの一つといえそうだ。
もうひとつの特殊攻撃であるバーストストライクは,複数のユニットが協調して攻撃を繰り出す,連携技となる。バーストストライクの発動には,オーバードライブと同様,画面の右上に表示されているバーストストライクゲージが関わってくる。
バトル開始時は0から始まり,徐々に溜めていくオーバードライブゲージとは逆に,バーストストライクゲージは満タンから始まり,バーストストライクを使う度に消費されていく。消費されたゲージはバトルが終了するまで回復しないので,よく考えて使っていこう。
「バーストストライクは仲間との連携ワザなので,仲の良さや絆といったものを戦闘でも現したいと思い実装しました。(横山氏)」
バーストストライクでのゲージ消費量は,ユニットのステータスにある「battle」の数値によって変化する。battleはバトルに出撃する度に増えていくので,キャラクターを使い込めば使い込むほど,発動させやすくなっていく仕組みだ。ともに幾多の戦場を超えてきた仲間であればこそ,連携にも磨きがかかっていくというわけだ。
そのほかのシステム――「ZOC」と「お座り」
バトルシステムについて,もう一つ記しておきたいのが「Zone of Control」――いわゆるZOCについての解説だ。ZOCとは,ユニットの存在が周囲に与える影響のこと。
例えば,ZOCが設定されている味方ユニットの周囲では,敵ユニットは通常よりも高い移動コストを支払わなければならない。このため,敵ユニットは味方の前衛の脇をすり抜け,後衛に直接攻撃するようなことは難しい。シミュレーションゲームではよく採用されているシステムではあるが,本作ではこれが攻略の大きな鍵を握る要素になっているという。
また,これも本作のROらしさの一つなのだが,本作でのユニットの行動には,「しゃがむ」という選択肢が用意されている。ROと同様,しゃがむとHPとSPが回復するため,とくに後半戦において重宝する行動だそうだが,同時にしゃがみ状態で攻撃をもらうと,必ずクリティカルヒットになってしまうというデメリットがある。
「HP回復やSP回復をおこなえるユニットは少なく,回復手段の確保が重要になってきます。ゲームが進むに連れ,アイテムやスキルを使ってターンを消費するのも煩わしくなるので,戦闘を有利に進める上でしゃがむという行動は重要になってくると思います(横山氏)」
またしゃがみ以外にも,左右や背後から攻撃を受けると大ダメージに繋がるシステムになっているので,キャラクターの位置や向き,状態には気を配る必要がある。そして安全に「お座り」するためにも,前述のZOCを駆使した戦略が大事になってくるというわけだ。
なお本作におけるZOCの設定は,後述のカードシステムによって細かく行うことができる。そちらも合わせてチェックしておこう。
主人公と行動を共にする30人のギルドメンバー達。何通りも育成が楽しめる,転職システム
所属する勢力のキャラクターとは別に,主人公と行動を共にするギルドメンバー達。ギルドのメンバーは,主人公と同様にプレイヤーが自由に作成することができる。作成は街の「リルテの酒場」で行え,最大で30人まで登録が可能だ。
ギルドメンバーのメイキングでは,主人公とほぼ同様の手順で行えるが,さらに年齢やキャラクターのレベルも決めることができる。ただしレベルについては「主人公と同じレベルまで」という制限があり,さらに登録にかかる費用も割高になる。ステータスについても予め割り振られている状態で,例えばレベル30ハイプリーストならば,「ゲームで想定された一般的なハイプリーストのパラメータ」になってしまう。なのでもし殴りハイプリなど,王道とは違うキャラクターが作りたければ,やはり一から自分で育てるしかないだろう。
また,リルテの酒場では,キャラクターの転職も行える。これについてはレベルやアイテムなどの条件はなく,いつでも自由におこなえるとのこと。転職時はベースレベルは据え置きでジョブレベルが1となるが,以前就いていた職業に戻った場合は,転職したときのジョブレベルからまた育てることができる。
「マップによっては,ある職業がいないと厳しいとか,この職業で固めた方がいいなんてこともあるんです。そういうマップが出てきたときに詰まないよう,また色々な職業を楽しんでもらいたいということもあって,転職に制限は設けませんでした(横山氏)」
なお転職した場合,転職前のスキルを使うことはできないが,特定のスキルを覚えたフラグを立てることで,新たな特殊スキル――ダークナイトの「ダークブレイド」+スナイパーの「ファルコンアサルト」で「ファルコンブレイド」などを覚えることもあるという。
「各職業,いくつか特殊スキルがあるので,いろいろと職業を試しながら探してみて欲しいですね(横山氏)」
ちなみにベースレベル,ジョブレベルともに上限は99。各スキルの上限はレベル5とのことだが,ROと違いジョブレベルが上がるごとにスキルポイントを入手できるわけでもない。すべてのスキルを取りきることは可能らしいが,その分各スキルのレベルは低くなってしまうとのこと。スキルリセットもステータスリセットもないらしいので,RO同様,育成方針には頭を悩ますことになりそうだ。
やっぱりレアカードは強い? 付け替え自在になったカードシステム
カードは装備を強化するものではなくなり,アクセサリー的な扱いで3つまで装備することができる。装備品扱いなために付け替えも自由で,思わず本家ROにも導入してほしくなるほどの利便性の良さだ。
なおカードの名前や絵柄はROでお馴染みのものだが,その効果については本作用に調整が施されている。中で最も特徴的なのが,前述のZOC関連のものだ。
本作のキャラクターは何も装備していない状態ではZOCが存在しておらず,そのままでは敵を足止めすることもままならない。カードを装備して初めてZOCが発生し,また複数のZOC関連カードを装備すれば,効果も重複させることができる。例えば周囲1セルにZOC効果を及ぼす「データルザウルス」カードをパラディンが3枚装備すれば,敵がパラディンの周囲を移動する度に,3コストの移動を強いることになる。壁役のユニットに装備させて戦線を強化したり,HPや防御力の低いキャラクターに装備させて側面や背後から攻撃されづらくしたりするなど,戦術の幅はかなり広そうだ。
すれ違い通信でアイテムやギルド情報を交換。プロダクトコードで使えるアデレイドには若干の制限も
そのほか,本作にはすれ違い通信を利用したフィーチャーも用意されている。自分のギルドから選んだ5人や武器を,ほかのプレイヤーに配信できるのだ。
ギルド情報を受信すると,相手のギルドメンバーと戦う「EXTRA BATTLE」をプレイすることが可能となる。いわば擬似的なPvPが楽しめるというわけだ。この「EXTRA BATTLE」に勝利すると,特定のアイテムを入手することができる。なおすれ違い通信での相手のギルド情報は,20ギルドまで保有できるとのこと。
またアイテムの配信は武器に限られているが,ゲーム内で入手できるすべての武器が対象となり,一定回数配信すると,その武器の「R」武器が手に入る仕組みになっている。「R」武器は配信前のものよりも強力で,なおかつこの方法でしか入手できない。
「本作の「R」武器は,ROとは違い一定期間で消えることはありません。また武器には装備レベルを設定していないので,どんどん配信して「R」武器を手に入れてほしいですね(横山氏)」
そしてテストプレイの最後には,横山氏からダウンロードコンテンツとして発表されているアデレイドについて説明が行われた。アデレイドは,早期購入特典のプロダクトコードを入力することでゲーム中でも使用が可能となる。ただし,ゲームの1周目のシナリオバトルで使用できない(シナリオに齟齬が出るため)とのことで,フリーバトルや2周目以降に活躍するキャラクターになるという。
「実はアデレイドは,ユニットとしても結構強いんです。フリーバトルでキャラクターの育成などにも貢献できるユニットなので,ぜひ早く購入して手に入れてほしいですね。もっというと,ぜひ予約を(笑)。(横山氏)」
野球ゲームに学園恋愛ADV!? 数多くの企画の中から生まれたPSP版ラグナロク
最後は横山正純氏,畠山寛生氏へのミニインタビューをお届けしよう。ROのスピンアウト作として,そもそもなぜシミュレーションRPGを選んだのかなど,気になるポイントをズバリ聞いてみたので,本作に期待している人はぜひご一読いただきたい。
4Gamer:
今回のバージョンはまだ開発版とのことですが,RODSなどに比べると,オリジナル要素がかなり強くなっていますね。本作の企画は,どういった経緯からスタートしたのでしょうか。
弊社がこれまでに展開してきたROの派生タイトル――RODSや「ラグナロクオンライン Mobile Story」などは,ROの世界観やMMORPGとしての面白さを,ほかのハードでいかに再現するか,というのがテーマでした。ですが今回は「オンライン」の部分はひとまず置いて,シングルでしっかり遊べるコンシューマーゲームを作ってみよう,というところからプロジェクトを始めたんです。
それで色々な企画を練っていたうちの一つが,本作になりました。実はこのほかにも10個くらいの企画書を作って持って行ったんですよ。
4Gamer:
コンシューマゲームの企画を,一度に10個も?
横山氏:
そうです。いま覚えているものの中では「ラグナロクベースボール」とかありました。
畠山氏:
当時はすごいノリノリでしたよね(笑)。
横山氏:
ほかにも学園恋愛ADV「ラグナロク学園」とか,いろいろなジャンルの企画を持ち寄って相談したんです。その中で,ROのシステム的な面白さ,職業やスキルなどを表現するには,シミュレーションRPGが一番ではないか? ということになりました。
4Gamer:
ラグナロク学園! それはそれでちょっとやってみたいような。ちなみにそれはいつ頃の話なんでしょうか。
横山氏:
企画の段階だと……2009年の10月頃ですね。そこからシミュレーションRPGに企画を絞り,プロトタイプの開発などを進めていきました。開発が正式にスタートしたのは,2010年の9月頃です。
4Gamer:
今回遊ばせていただいたものは,進行度でいうとどれくらいなんですか?
横山氏:
後はバランス調整を残す程度なので,90%は完成していますね。発売日まではまだ時間がありますが,今回は1から作っているタイトルになるので,バランス調整の期間を長く取りたいと考えていて。なのでシステム的な部分は,全部入っていますね。
4Gamer:
なるほど。先ほどのプレイさせてもらった感じだと,チュートリアルやヘルプが充実していて,初心者に手厚い印象ですね。
横山氏:
初心者にも楽しんでもらいたいので,その辺りは充実させてあります。ゲームバランスも,「やや難しい」ぐらいを目指しています。極端なことをいえば,主人公だけをものすごく強くすると,それだけでクリアできるぐらいです。
4Gamer:
すると,普通にシナリオを進めていけば,無理にパワーレベリングしなくとも,遊べる?
横山氏:
フリーバトルなどでレベル上げをせずにシナリオを進めると,結構タフなゲームになると思います。フリーバトルはレベルに応じたマップが多数用意してあるので,キャラクターの育成に役立ててほしいですね。
4Gamer:
ゲームのボリュームは,どれくらいになるのでしょうか。確かバトル数は100強ほどあるとのお話しでしたが……。
各ルートが全15話で構成されていて,全ルートだとメインシナリオが50〜60マップ,サブシナリオなどを含めると80〜90ぐらいになると思います。
横山氏:
フリーバトルとか隠しダンジョンまで含めると160以上のバトルが用意してあります。もちろんマップが同じものもありますが,敵のレベルや配置などが違っています。2周目,3周目でないと出現しないマップもあるので,遊び尽くすと相当なボリュームになると思います。
4Gamer:
やり込み要素もかなりありそうな感じですね。2,3周目という話が出たのでお聞きしたいのですが,周回による引き継ぎ要素はどうなるんでしょう。
横山氏:
ほぼ全部引き継ぎます。1周目をクリアしたデータをロードすると,キャラクターのレベルから武器,防具,カードなどアイテム類も引き継いだ状態で始まります。
4Gamer:
となると,2周目以降はすぐクリアできてしまう?
横山氏:
……実は,2周目以降は敵の強さも上がっているので,すぐクリアとはいかないかもしれません(笑)。
4Gamer:
ええっ,それはプレイヤーキャラクターの強さに応じて上がってしまうんですか。
横山氏:
いえ,今回はそういうわけではなく,こちらが考えた想定レベルで調整しています。ある程度キャラクターを強くしてクリアしてもらえれば,それほど難しくないバランスにするつもりです。
4Gamer:
では3周目になると,さらに強くなるとか?
横山氏:
2周目と3周目はそれほど変わりませんね。ただ隠しダンジョンの難度はかなり高く設定しているので,歯ごたえを求める人は,ぜひ挑戦してみてほしいですね。キャラクターのレベルももちろんですが,マップによっては特定の職業がいないと厳しいといった調整もしていますので。
4Gamer:
分かりました。シナリオを楽しんでもらいたいという話がありましたが,ストーリー的な見所はどのあたりでしょうか。
横山氏:
そうですね,大きな戦争とそのなかで繰り広げられる群像とでもいいますか。一つの戦争が,ブランシャルド皇国と連合国家アウラ,そしてトレーネ義勇団という三つの立場から見ると,それぞれまったく違う形に見える,ということが描きたかったんです。完全な悪も完全な正義もなく,勢力によっては正義や悪の概念までが,違ってしまう。そんな中で沢山の人達が,それぞれの思惑で動いている。人物に沿って物語を追っていくことで,次第に戦争の真相が見えてく。そんなシナリオ作りをしています。
なるほど,それで群像劇と。それでは最後に,発売を心待ちにしているプレイヤーに,メッセージをお願いします。
畠山氏:
ROにもミッドガッツ王国やシュバルツバルド共和国といった国があり,国同士の対立という背景があるのですが,ゲーム的にはモンスターとの戦いがメインになることもあって,実感しているプレイヤーさんは少なかったと思います。
本作では,そういった人間ドラマの部分をしっかり描きたい。勧善懲悪ではなく,それぞれの勢力に属する人々の葛藤などを掘り下げたシナリオになっていますので,そこをぜひ楽しんでいただけたらと思います。
横山氏:
本作には,シミュレーションRPGとしてのオーソドックスな要素は全部盛り込みました。そこにバーストストライクやオーバードライブといった特殊なシステムを加え,キャラクターの育成や戦略など,ジャンルが持つ面白さを十二分に体験していただけると思います。
隠しダンジョンなどやり込み要素,コレクター要素も豊富にあるので,プレイヤーさんにぜひ長く遊んでいただきたいと思います。
4Gamer:
本日はどうもありがとうございました。
今回,筆者が試遊できた時間はごく僅かだったが,実際に触ってみた感触では,シミュレーションRPGとしてのできは悪くないように思われた。少なくともこれまでに発売されたタイトルとも遜色なく,かなり長く遊べそうな印象だった。プレイフィールとしては物理攻撃に比べ魔法の威力が低いような気もしたが,バランス調整はまだまだ進行中とのことなので,今の段階で判断することはできないだろう。
またROファンとしては,原作のシステムがどのように料理されているかに,興味はつきないのだが,さすがにそこまでは試す事が出来なかったのが残念だ。
「ラグナロクオンライン」公式サイト
「ラグナロク 〜光と闇の皇女〜」公式サイト
- 関連タイトル:
ラグナロク 〜光と闇の皇女〜
- この記事のURL:
(C)Gravity Co., Ltd. & Lee MyoungJin(studio DTDS). All rights reserved.
(C)2011 GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved.