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Call of Juarez: The Cartel 日本語マニュアル付英語版

Call of Juarez: The Cartel 日本語マニュアル付英語版
公式サイト http://game.e-frontier.co.jp/callofjuarez/the-cartel/
発売元・開発元
発売日 2011/12/22
価格 5000円(税込)
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このゲームの読者の評価
65
グラフ
読者レビューについて
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  • Pages: 1
  • 確かに面白いが、続編とは思えない 65
    • 投稿者:のらくろ(男性/30代)
    • 投稿日:2011/09/20
    良い点
    西部劇を取り扱ったCall of Juarezシリーズ、今作では舞台を現代に移し、
    ロサンゼルスの麻薬取締局の爆破事件をきっかけに、
    犯行に及んだと思われる麻薬カルテルに対する
    FBI(連邦捜査局)・EDA(麻薬取締局)・LAPD(ロス市警)から選ばれた
    それぞれの事情と思惑を抱えた3人による特殊チームが結成される。
    爆破事件の真相は?そしてそれぞれの組織・個人が抱える思惑とは一体?

    そんなストーリーを持つこの作品、前作・前々作とは舞台を一新し、
    現代アメリカ・メキシコでの西部劇を描いた一種の刑事物へと変化しました。
    刑事といえどかなりやりたい放題に3人は暴れ回るので、
    そのクライムアクションっぷりに代わりは無く、さらにシングル限定だった
    前作とは打って変わり、ストーリーモードは基本的に3人のCoop(協力プレイ)で
    進行させるという挑戦的な仕様を採用しています。
    前評判(家庭用機版のバグ)の悪さ故に人が少なく、パブリックで募集しても
    一行にマッチングされる気配も無く、フレンドもプレイ予定が無かったため、
    シングルプレイを元にしたレビューとなりますのでご注意ください。

    まず挙げたい良い点は3人の主人公の独立性です。
    3人はそれぞれが固有の能力を設定されており、
    LAPDに所属するガンマン風のBenはリボルバーの素早いリロード、
    FBI所属の紅一点Kimはどの武器も二段ズーム可能で精密射撃が可能、
    EDA所属で映画なら中盤辺りに敵と相討ちになりそうなEddieは
    2丁サブマシンガン撃ちが可能と、好みの能力でキャラを選ぶ楽しさがあります。
    能力だけで無く、ストーリーも3人には組織・立場による違いが出て、
    共通のシナリオを進みつつも、一時的に仲間達とは離れるシーンが多々発生し、
    その際には物語の裏側を垣間見る事が出来、
    仲間と共に追っている人間が実は内通者で、敢えて逃したりと
    陰謀や裏切りが渦巻くストーリーは一見の価値があります。
    また、選んだキャラによっては見えない物語の一面が必ず用意されいるので、
    リプレイ性は中々あると言えるでしょう。
    特に物語の最後の場面の緊張感はUBIのCoopらしい、素晴らしい物がありました。

    前作とは大きく舞台が変わったため、前作の良い点が多々消えてしまいましたが、
    今作でも健在だった扉の前に並んで立ち、仲間と同時にドアを蹴破って
    室内の敵を射殺する室内突入システムは相変わらず臨場感と雰囲気があります。
    前作では非常にマニアックな銃が多数登場していましたが、今作では
    残念ながらそこまで珍妙な銃はありません。ですが、銃の発射音やギミックは
    撃っていて爽快感があり、その良さは前作に劣ってはいませんでした。

    前作の要素だけが良いという訳ではありません。
    今作で導入された、現代らしいカーチェイスシーンも良い点として挙げれます。
    このゲームは普通のFPSパートからカーチェイスパートへの移行がよく発生します。
    その際プレイヤーは運転手となるか、座席から乗り出して銃撃するかの
    どちらかの役割に割り当てられるのですが、
    シングルプレイでは主に運転手に割り当てられます。
    シングルFPSでのカーチェイスでは主に射手になって撃つゲームは多いですが、
    運転手となって銃弾を避け、時には体当たりをして追跡を妨害する
    敵の車を炎上させるカーアクションが出来るのは中々の新鮮味がありました。

    なお前に述べたように、家庭用機版の評価を大きく下げていた各種のバグは
    PC版では殆ど発生しませんでした。PC版はかなり後発の発売でしたが、
    しっかりとバグ取りをしてリリースをしてくれたのは良い点と言えるでしょう。
    悪い点
    全てにおいて、"Call of Juarez"である必要性が感じられませんでした。
    まずゲージが溜まった際の特殊アクションがバレットタイム(強制スロウモード)
    とは少しだけ味の違う、簡単ではあるが自分のアクションによって
    成果が変わるユニークな物でしたが、今作では全てがただのバレットタイムになり、
    リロードタイムの加速やスロウの掛かり方がキャラによっては違うものの、
    前作の素晴らしい遺産がまったく活用されていませんでした。
    何より前作では最大の見所であった"決闘の早撃ち"を削除する必要があるほど
    素晴らしいと思える新要素は一切ありません。
    Coopという制約がある以上、完全にシングル前提のシステムが削除されるのは
    仕方が無い事ではあるのかもしれませんが、
    何のための続編なのかと疑問符が付きます。
    前作の尖った部分が全部削られ、「模範解答の寄せ集め」になってしまい、
    似た名前のゲームとは中身が全然違う、一風変わったユニークなゲームから
    似た名前のゲームと中身まで似ているクローンゲームと化してしまったのは
    やはり良い点とは言えませんでした。

    次に挙げるのはマルチプレイに必要な要素が致命的に欠けていた点です。
    Coopが主体のゲームであり、マルチプレイも用意されていますが、
    サーバーブラウザは用意されておらず、ユーザーが集まって募集を掛けるような
    ゲームロビーも無かったのはCoopの過疎となった致命的な理由と言えます。

    このゲームではステージ開始前の武器選択画面がcoopのロビーとなっていますが、
    その際に"同じチャプター"で"同じキャラを使っていない人"という条件が
    完全一致するまで待機するオートマッチング制が採用されているのですが
    まったくと言っていいほど機能しておらず、他の人がどんな内容で待っているかも
    把握出来ないので、待機状態にして神に祈るしかやる事がありません。
    発売数日後なのに一切マッチングしなかった時は神は死んだのかと思いました。
    意思疎通の出来るフレンドとプレイするならば問題はありませんが、
    PCゲームでは当たり前の動的にゲームを探したり、チャットで募集する事が出来ず、
    結果的にこのゲームの最大のユニークポイントが味わえなかったのは
    本当に残念で、他のマルチプレイ主体のゲームを研究していないのかと
    疑ってしまうような悪い点であったと言えます。
    総評
    FPSとしてはそこそこ面白く、ストーリーもまったく悪くはありませんでした。
    シングルプレイではギリギリ死なないように調整された接待難易度では無く、
    容赦無く敵が殺しに来る上に、死亡後の再開スピードは非常に早く快適で、
    現代で世紀末化していると話題になっている麻薬カルテルを扱うという
    タイムリーな内容を魅力的なキャラクターで演出しており、
    前作をリスペクトした展開も見せてはいました。
    ですが、消え失せた前作の良い点の残り香を見る度に残念に思い、
    いい意味でも悪い意味でも「模範解答の寄せ集め」という感覚が拭いきれませんでした。

    ここまで変わってしまうならば新規タイトルでやるべきであり、
    確かに面白かったとは言え、"続編"としては失格です。
    前作の良い点すらも喰うような、バイオ4のように巨大化してシリーズの
    新しいスタート地点としてゲーマーを魅了してくれそうであった
    Coopもシステムの不備のせいで死んでしまっていたため、この点数とします。

    ですが、このゲームを複数の人間でプレイすれば加点される事は間違い無いでしょう。
    ゲームの大前提が複数プレイであり、そのために用意されたシステムが多々あるので、
    シングルプレイではその面白さが一切味わえなかったが故の点数です。
    新しくプレイするならばまずフレンド誘ってから遊んで欲しい、そんなゲームでした。
    プレイ時間
    5〜10時間
    グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム
    4 5 2 3 3
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