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「100万人の信長の野望」と「本能寺の変 431年目の真実」のコラボイベントについて,シブサワ・コウと明智憲三郎氏のメールインタビューを掲載
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印刷2016/02/10 16:45

インタビュー

「100万人の信長の野望」と「本能寺の変 431年目の真実」のコラボイベントについて,シブサワ・コウと明智憲三郎氏のメールインタビューを掲載

後日,「Weekly 4Gamer」でシブサワ・コウと明智憲三郎氏の直筆サイン入り書籍(1名)をプレゼントする予定だ。お見逃しなく
画像集 No.002のサムネイル画像 / 「100万人の信長の野望」と「本能寺の変 431年目の真実」のコラボイベントについて,シブサワ・コウと明智憲三郎氏のメールインタビューを掲載
 コーエーテクモゲームスは,Yahoo!モバゲーでサービス中の「100万人の信長の野望」PC / iOS / Android)と,文芸社が発行する書籍「本能寺の変 431年目の真実」とのコラボレーションイベントを,2016年2月10日から実施する。

 明智光秀の謀反により,織田信長が立ち寄り先の本能寺で討たれたことで知られる「本能寺の変」。この事件における信長の行動や光秀が謀反に至った理由には釈然としない謎が残されており,諸説はあるものの,どれも“あいまいな解釈の史実”として語られている。
 「本能寺の変 431年目の真実」は,本書の著者であり明智光秀の子孫という明智憲三郎氏が,そうした謎について,さまざまな史料から証拠を調べ上げる「歴史捜査」を実施し,蓋然性の高い結論を提示したことで話題となった歴史捜査ドキュメントだ。歴史書としては異例の37万部を売り上げており,すでに読んだという歴史ファンも多いだろう。

 今回,この書籍「431年目の真実」とゲーム「100万人の信長の野望」がコラボレーションし,ゲーム側では431年目の真実をテーマに,明智氏が監修を行ったゲームイベントが開催される。一方,書籍側では,カバー帯にゲームのメインビジュアルを飾る織田信長と,今回に合わせて新たに描き下ろされた明智光秀が描かれた書籍「本能寺の変 431年目の真実」が販売される。

 さて,4Gamerはこのコラボイベントの実施にあたり,シブサワ・コウことコーエーテクモゲームス 代表取締役会長 襟川陽一氏と,「本能寺の変 431年目の真実」の著者 明智憲三郎氏に,メールでインタビューを行った。そもそも,明智氏がなぜ「本能寺の変」の真実を追い求めたのか,襟川氏が本書を読んでどのように感じたのかなど,いろいろ聞いてみたので,一読してほしい。

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――今回のコラボに至った経緯を教えてください。

襟川氏:
 「100万人の信長の野望」の藤重(和博)プロデューサーから,「本能寺の変 431年目の真実」を読み,とても面白かったのでコラボを実施したいという提案がありました。明智光秀の末裔が「歴史捜査」を進めて「本能寺の変の真実」を解明するという内容がとても面白く,それをゲームでも楽しめるというコラボ案も魅力的だったため,すぐに提案書をまとめさせ,版元の文芸社様にコンタクトをとらせました。

――コラボが決まったときの感想はいかがでしたか?

「本能寺の変 431年目の真実」の著者 明智憲三郎氏
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明智氏:
 「やった!」の一言ですね。若い方々にぜひ読んでいただきたかったので。定説に凝り固まっていない柔軟な頭で読んでいただきたいです。

襟川氏:
 「信長の野望」シリーズファンの皆様は,私が「本能寺の変 431年目の真実」を読んだ際に感じたワクワクを,「100万人の信長の野望」の中で展開する「本能寺の変の真実」という歴史捜査に対して感じてくれるのではないでしょうか。

――明智さんにお伺いしたいのですが,明智光秀の子孫ということで,これまでの人生/生活にどのような影響があったでしょうか。

明智氏:
 子供の頃はつらかったですね。「(一般的なイメージが)主君を恨んで殺した謀反人」でしたので。学生時代は明智小五郎のおかげで切れ者と勘違いされました(笑)。会社に勤めてからは初対面の方に即、名前を覚えていただけて得をしましたね。今は本能寺の変の真実解明というライフワークができてとても感謝しています。これがなければ68歳の現在,「教育と教養(今日行くと今日用)のない人生」だったでしょう。

――では,本能寺の変にまつわる歴史を検証/執筆するに至った理由には,何があったのでしょうか。

明智氏:
 先祖の起こした事件の真実を何としても知りたかったのです。でも,学者任せで待っているだけでは解明がまったく進まない。その状況を打破するには,真実を解き明かす強い意志と,これまでの経歴で科学的,論理的,経営的手法を身につけてきた自分がやるしかない。そう思って50代半ばで本格的な捜査を始めました。
 その結果,定説とはまったく異なる,自分でも驚くような“真実”が明らかになりました。ぜひ,広く皆さんに知っていただきたいと思って一生懸命に本を書きました。

――ちなみにゲームはプレイされたりしますか?

明智氏:
 インベーダーゲーム機が喫茶店に並ぶようになった頃にやったのが,最初で最後でした。仕事のプレッシャーから解放されて癒されるかと期待したのですが,仕事以上に緊張を強いられたので,早々に撤退しました。それ以来,無縁になっています。

――例えば「信長の野望」シリーズで明智光秀をプレイするとしたら,どのような遊び方(戦略)をしたいですか?

明智氏:
 難しい質問ですね。プレイしたことがないので。私の抱いている光秀の人物像からすると,信長様に密着し,粉骨砕身働いて信頼を得て,次第に軍師として信長様をうまくコントロールしていく立場に立ちますね。

――ゲームのイベントを監修するということで,苦労された点はありましたか?

明智氏:
 とてもよい構成をしていただきましたので,まったく苦労しませんでした。拙著の内容を的確に把握してまとめてくださった読解力・構成力は,お見事の一言です。

――「100万人の信長の野望」が書籍のカバーになりましたが,襟川さんは実物を見て,どのように感じましたか?

コーエーテクモゲームス 代表取締役会長 襟川陽一氏。写真は「こちら」に掲載した三國志13の年末インタビューでのもの(撮影:佐々木秀二)
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襟川氏:
 先日,「100万人の信長の野望」のコラボカバー帯が巻かれた実物をいただいたのですが,とてもマッチしていますよね。信長と光秀のキャラクターの対決模様がうまく表現されていると思います。小説を元にしたゲームや,ゲームを原作とした小説本が出ることはありますが,「歴史」という共通のテーマを持つ別々の本とゲームが出会い,実際にこういった本ができ上がるのは素晴らしいと思います。

――「本能寺の変431年目の真実」を読んでみて,襟川さんのご感想を教えてください。

襟川氏:
 例えば「本能寺の変の際,なぜ信長はわずかな兵のみで上洛していたのか?」など,過去の諸説では,偶然や信長の油断としてあいまいに済ませていた数々の史実について,史料から丹念に証拠を集め,蓋然性の高い結論を導く「歴史捜査」という手法でアプローチし,「信長の真の狙い」を洗い出している点が非常に面白かったですね。

――ちなみに,こうした検証や研究結果などで,シリーズにおける展開やストーリーが変化する可能性はあるのでしょうか。もしくは,ifとして追加される可能性はありますか。

襟川氏:
 歴史の新たな真実が明かされると,それをゲームに反映することもあります。一方で,プレイヤーの中にあるイメージはそう簡単には変わらないので,そのまま従来の説を使う部分もあるでしょう。そもそも歴史シミュレーションゲームは,お客様が自由にifを紡いでいくことができることが面白いんです。むしろゲームを遊ぶことで,お客様ご自身が新たなifストーリーを創造していただければ幸いです。

――「光秀の野望」ではないですが,光秀の物語を主軸とした作品を制作してみたいといったことはありますか?

襟川氏:
 明智光秀も数奇な人生を辿った人なので面白そうですね。「信長の野望」シリーズとしては,「信長の野望・創造 戦国立志伝」(2016年3月24日発売予定)のように,プレイヤーが1人の武将となって天下統一に向けて邁進するタイプのゲームも出ますし,「100万人の信長の野望」では,すでにエピソードイベントとして「明智光秀」など1人の武将の生涯に焦点を当てたイベントを実施しています。もちろん,今後もまた新たな切り口の企画を検討していきたいですね。

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――襟川さんが考える「本能寺の変」の真実があれば教えてください。

襟川氏:
 諸説ありますが,私は「信長の野望」というタイトルどおり,(明智光秀による)「野望」説です。下剋上の時代,謀反のタイミングを狙っていたとしても不思議ではないと思っています。

――明智さんは,コラボイベントで,どのようなところに注目してほしいですか?

明智氏:
 このコラボイベントで次々と驚きの真実が待っていますので,それをお楽しみください。イベントで解明できなかった方は「本能寺の変 431年目の真実」文芸社文庫をお読みください。武将の誰もが,碁でいえば本因坊戦を戦っていたスグレモノです。その理解なくして本能寺の変の真実はもちろん,戦国の真実には近づけないでしょう。

――最後に,読者へのコメントをお願いします。

襟川氏:
 昨年5周年を迎え,ますます盛り上がる「100万人の信長の野望」の新たな1年のスタートを飾るビッグイベントとなります。すでに「本能寺の変 431年目の真実」をお読みになったお客さまも,初めて本の内容に触れるお客さまも,ゲーム内で「歴史捜査」を進め,真実の解明に挑戦してみてください。

明智氏:
 本能寺の変の真実がなぜいままで解明できなかったのか? それは戦国武将の頭脳に詰まっていた戦国を生きる論理を現代人が知らないからだと思います。孫子いわく「戦とは詭道(謀略)なり」「勝利は創り出すべきもの」。信長や光秀の論理を学んで,本能寺の変だけでなく,迷宮入りとなっている安土城放火犯,千利休切腹,関白秀次切腹の謎にも迫ってください。

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