「FNO」で大型アップデート「目覚めし龍の力」がついに実装。龍騎士への転職クエストはボリューム満点のアップデート要素を紹介

　ベクターが運営するMMORPG「Finding Neverland Online -聖境伝説-」において，2012年8月16日に大型アップデート「目覚めし龍の力」が実装された。本アップデートでの主なコンテンツは，龍の力を保有する新ジョブ「龍騎士」と新システム「装備成長」の実装，そして領地戦の仕様変更の3つだ。今回は，アップデートされた内容と「目覚めし龍の力」をプレイした感触をお伝えしよう。

龍の力を宿す戦士「龍騎士」。その能力とは

　まずは，本アップデートの名称「目覚めし龍の力」の由来になっている新ジョブ「龍騎士」を紹介する。
　龍騎士は戦士や聖騎士などと同じく，近戦防御系のジョブで，プレイヤーレベルが現在の最高値である70になると，転職クエストを受けられる。転職クエストについては後述するが，以前の賢者の転職クエスト同様，かなりのボリュームだ。

　龍騎士は，本アップデートで新しく実装された両手武器“スピア”を得意とし，パリィが発動するとHPが回復したり，攻撃と同時に離脱を行うスキルを習得できる。また龍の力を具現化した自己バフ系のスキルを持ち，使用後にほかのスキル能力を上昇させる効果を持つ。その際，単純にスキルの攻撃力が上昇する以外に，ヘイトを上げたり，ターゲットのスキルを強制的に失敗させたりといった効果を持つものもある。つまり状況に応じて，スキルを連携させていく戦術が重要となってくるジョブと言えるだろう。龍騎士が習得できる専用スキルは以下の通り。

＜龍騎士のスキル＞
ドラゴンファング
物理攻撃力が上昇し，指定のターゲットまで突進後，攻撃命中時に自身を中心とした範囲にダメージを与える。使用後「レイジング」と「バーンウィング」のダメージが20％アップする。


アークドラゴン
30秒間，自身の防御力と最大HPがアップする。使用後「レイジング」で反撃成功するとHPが1500回復し，ヘイトを付加する効果と，「ドラゴンスパイク」にはターゲットのスキル発動を100％失敗させる効果を付与する。

ドラゴンスパイク
魔法攻撃力が上昇し，自身の周囲にいるターゲットに火属性のダメージを与える。使用後「レイジング」と「ドラゴンフォース」のダメージが20％アップする。


レイジング
発動後，1秒以内に敵の攻撃を受けると，自動で対象に反撃を行う。発動中は敵の攻撃によるダメージを受けない。また使用後に「テイルウィップ」と「バーンウィング」のダメージが20％アップする。

フレアドラゴン
30秒間，自身の物理攻撃力と物理CR率がアップする。使用後「テイルウィップ」にターゲットの物理防御力を50％ダウンさせる効果と，「ドラゴンファング」にはターゲットのHPを毎秒減少させる効果を付与する。

テイルウィップ
物理攻撃力が上昇し，ターゲットにダメージを与えると同時に後方へ後退する。使用後「ドラゴンファング」と「ドラゴンフォース」のダメージが20％アップする。

バーンウィング
魔法攻撃力が上昇し，扇型の範囲にいるターゲットに火属性ダメージを与える。使用後「テイルウィップ」と「ドラゴンスパイク」のダメージが20％アップする。

ダークドラゴン
30秒間，自身の魔法攻撃力と魔法CR率がアップする。使用後「ドラゴンフォース」で攻撃中のターゲットに対して，同じ威力の「ドラゴンフォース」を追撃する効果と，「バーンウィング」には範囲内のターゲットを後退させ，相手の受けるダメージが20％アップする効果を付与する。

ドラゴンフォース
魔法攻撃力が上昇し，遠距離のターゲットに対して火属性のダメージを与える。使用後「ドラゴンファング」と「ドラゴンスパイク」のダメージが20％アップする。

　龍騎士の専用スキルは攻撃に特化しているので，近戦防御系ではあるが，パーティではアタッカーとしての役割が多くなりそうだ。スキル連携での付与効果をうまく使い，戦闘をコントロールしていきたい。
　また，龍騎士が修得するスキルのなかには，スピア装備時でないと発動しないものもある。ほかの武器も装備できるが，龍騎士はスピア一択といえるだろう。スピアは本アップデートで実装され，ほかの武器と比べ，攻撃力と魔力が高い傾向にある。実装されたスピアをいくつか紹介しておこう。

ソウルティアー	ヘブンセルク
ヘルゲータ	スピリッツエッジ
ブレイニル	ドラゴンコンカー

龍の力を手に入れるための長い道のり。転職クエストを紹介

　続いて龍騎士になるための転職クエストを紹介する。龍騎士に転職するには，前述のとおりプレイヤーキャラクーのレベルが70であることが条件だ。他国から訪れた龍騎士フィロとの出会いから転職クエストがスタートする。フィロと共にクリスタルのエネルギーを集めたり，フィロの過去に遡ったりと，クエストのストーリーはさまざまな方向に展開していく。ボリュームはかなりの量だが，「FNO」の世界観がかいま見えるし，内容も感慨深いものだ。ぜひとも最後までプレイヤー自身で体験してほしい。

転職クエストのキーマンとなる龍騎士フィロ。可愛らしい女性だが，正義のために戦う強い信念と自己犠牲の精神を持つ高潔な人物

フィロと共闘し，ダンジョンを探索する。探索前にフィロから龍騎士の槍を借りることができ，探索中は龍騎士のスキルを使用できる

プレイヤーが過去のフィロに憑依し，過去のフィロに起こった出来事を追体験する試練。敵を倒す以外に，龍騎士としての資質を心身共に試される試練も

プレイヤーに与えられる最後の試練が，巨大なドラゴンとの闘いだ。ここでは，龍騎士の強さ，スキルの連携について試される

　さてクエストの難度はそこそこ高く，レベルキャップの70が条件なだけあり，状態異常を行うなど，クエスト中はなかなか手ごわい敵が出現する。プレイヤーは龍騎士のスキルを使いつつ，それらを撃退していくのだが，一人でクリアすることが前提となっているので，プレイヤースキルがないとクリアできない，ということはない。ただ，龍騎士専用スキル特有の，スキル連携を使用する場面があるので，クエストを攻略しつつ，龍騎士のスキルに慣れていくといいだろう。

愛用の武器を強化！　「装備成長」システムでさらに強くなれる！！

　次に「装備成長」システムについて紹介する。これは，武器や防具にもプレイヤーと同じく経験値の概念を導入し，それが一定値たまると武器，防具の性能がレベルアップするというシステムだ。プレイヤーのレベルアップと異なるのは，上昇させる能力を前もって決めることができる点で，自分の上げたいステータスを好きに設定できる。同じ種類の装備でも，攻撃特化で育てるか防御特化で育てるかで，最終的にかなり能力値が変わってくる。プレイヤーの個性や好みが反映されやすいアップデートといえるだろう。
　装備を成長させる方法は簡単で，成長させたい装備品を装備し，戦闘を行うだけ。戦闘でプレイヤーが経験値を獲得すると同時に，装備品も経験値を獲得するのだ。

装備品を装備し，成長させたいステータスを選択する。3つまで選択でき，序列を高くしたものほど成長の度合いが高くなる

武器以外に，防具も成長させることができる。長所を伸ばすか，短所を補うかはすべてプレイヤー次第

　なお，装備品にもレベルキャップが存在し，強力な装備品ほどレベルキャップが高くなっている。レアアイテムを育て上げるのは長い道のりとなるので，装備品の育成計画もしっかりと練りたいところだ

領地戦がより参加しやすくリニューアル

　領地戦は，より万人向けになるようにリニューアルされた。今までは参加したプレイヤーが自動でレッド軍とブルー軍に分かれ，戦場マップ内にあるクリスタルを破壊し，貢献値上位3つのギルドから勝利ギルドが選ばれていたが，今回のリニューアルでは，以下のように変更となった。

・戦場マップ内にあるクリスタルを破壊するか敵軍のプレイヤーを撃破すると，ギルド単位で“ポイント”を獲得

・占領中の自軍のクリスタルを破壊されると，自軍のポイントが差し引かれ，その分が敵軍のポイントになる

・領地戦後，クリスタル占領数の多い軍が勝利。占領数が同数の場合，両軍で獲得ポイント1位のギルドが勝利となる。獲得ポイントも同数の場合，敵軍の撃破数で決定

・勝利軍ランキング第1位のギルドが，該当マップの占領権を獲得

　ポイント制が導入され，クリスタル以外に敵を倒すこともポイント獲得につながるようになった。また，ギルドレベル4未満のギルドは，今まで勝利ギルドの資格がなかったが，今回からクリスタル破壊によるポイント獲得のみできなくなるように変更されている。これにより，極端だが，戦闘専門のギルドならレベル未満でも参加する価値がでてくるようになったといえる。


　また，報酬獲得の仕様も変更され，今まではクリスタルの破壊に貢献しないと獲得できなかったが，勝利軍のメンバーなら確実に獲得できるようになった。報酬を獲得しやすくなったので，人数が少ないギルドでも，報酬目当てで参加する意味がでたわけだ。

　領地戦については公式サイトの「領地戦特設ページ」でも解説しているので，領地戦に参加したいプレイヤーはそちらも確認しておくといいだろう。


　今回のアップデートで一番の注目は，やはり龍騎士の実装だろう。記事内にもあるが，龍騎士になるまでの転職クエストは，物語的にもボリューム，内容ともにいつも以上にかなり力が入っているようだ。転職クエスト自体，かなり時間がかかってしまうものではあるが，最後にどのような結末が待っているのか。期待しながら，龍騎士を目指してほしい。

「Finding Neverland Online -聖境伝説-」公式サイト