プレイレポート
フィギュアが大暴れするオンラインTPS「トイ・ウォーズ」のCBTプレイレポートを掲載。可愛らしいフィギュアのカスタマイズが魅力のシューターだ
本作は,日向高校という架空の高校のフィギュア部を舞台に,部員が所有するフィギュア達が持ち主の知らない間に戦っているという設定。トゥーンシェーダで表現される,ピクサーアニメのようなポップな雰囲気が特徴的な作品だ。
FPSのように銃器で戦うゲームは,その暴力表現に対する批判を受けやすいものだが,ポップな世界観の中でフィギュア同士が玩具の銃で戦うという本作は,表現も相当マイルドになっている。
「トイ・ウォーズ」公式サイト
魅力的なキャラクターのカスタマイズ性
CBTではプリンセス,ブレイカー,ディーヴァの3キャラクターが使用可能だが,最初から使用可能なのはプリンセスのみ。そのほかのキャラクターは,フィギュアを新たに購入することで使用可能になる。フィギュアの購入はゲーム内ポイント「Toy Point」を消費することで行える。
ゲーム内ショップである「購買部」では,フィギュアに装備させる武器のほか,コスチュームやアクセサリが購入できる。武器は初期状態で7種類を所持しているものの,購買部で入手できる武器のほうが性能は高いため,Toy Pointがある程度貯まったら,順次買い換えていきたいところだ。
コスチュームとアクセサリは,キャラクターごとに異なったものが用意されていて,装備させることでキャラクターモデルの見た目に反映される。また,見た目だけでなく防御力や移動速度といったキャラクター性能にも変化を及ぼすので,能力的なアドバンテージを確保しつつ容姿にこだわるのは,なかなか奥が深そう。
FPSと違って,三人称視点での操作となるトイ・ウォーズでは,常に自分の使用しているキャラクターが画面に表示されるため,キャラクターの見た目を変えるコスチュームにはこだわりたくなる。CBTの購買部ではまだほんの一部のアイテムしか公開されていなかったが,今後のアップデートでカスタマイズの幅が広がっていくことに期待したい。
コスチューム購入画面。購入前に画面左に表示されるモデルで,変更後の姿を確認できるので,装備後の姿をよく確認してから買おう |
ゲーム中にはキャラクターが個性的な声でセリフを発したり,固有のアクションを見せることもある |
気軽にプレイできる,見た目と同様にカジュアルな難度
トイ・ウォーズは,初期状態の武器でも攻撃力が高く,またキャラクターの移動速度がそれほど速くないため,相手の背後や側面から攻撃できれば労せず倒せるなど,かなりカジュアル指向なバランス調整になっている。敵に照準が合うと赤いネームプレートが表示され,敵キャラクターの周囲に青い衝撃波が表示されるほか,ヒット確認用のサウンドが鳴るのもユーザーフレンドリーだ。
また,敵に「破壊」(トイ・ウォーズでは相手に「倒される」ことをこのように表現する)されても,5秒程度でまた自軍陣地から再スタートでき,復活後の無敵時間も長めに取られているので,やられるたびに発生する不快な待ち時間はほとんど感じない。ただ,その移動速度の遅さから,再スタート位置によっては前線に着くまでに時間がかかったり,何度も同じ方向へ向かわざるを得なくなることがあったりするのは,(続けて倒されたりすると)ちょっとイラっとするポイントかもしれない。
ロビーシステムはオンラインFPSで一般的に採用されているものとほぼ共通 |
敵を「破壊」すると,その場に体力回復や弾薬などのアイテムがランダムでドロップされる |
全体的にカジュアルな作品だが,そのカジュアルさゆえに,対戦ツールとしての懐の深さがまったくないのでは? という点が心配になる。しかし,同時携行可能な,7種類の異なった特徴を持つ武器を,いかに状況や敵との距離に合わせて使えるかが鍵となったり,高低差があり入り組んだマップ上で,いかに有利な場所を確保できるかが大事だったりと,一見緩そうに見える割に底の浅さなどは感じられなかった。
ちなみに,初期状態で所持している武器と,前述の購買部で購入できる武器の性能差は結構大きい。まず初期武器では全体的に弾薬の装填数が少なく,すぐに弾切れを起こしがちだったりするが,購入武器では装填数が増えているものが手に入る。ほかにも,発射間隔が短くなっているもの,単純に威力が上がっているものなど,購入できる武器はさまざまだ。実際に使い比べてみると,ダメージ効率の差が意外と分かりやすい。
余談だが,弾薬のリロードはRキーを押して任意で行えるほか,違う武器に持ち変えるだけでも,減った分の弾薬を自動装填してくれるというフレンドリーな仕様になっていたりする。
発射可能になるまで時間がかかったり,長時間の連射に制限があったりするものの,とにかくものすごい勢いで弾を連射可能な「ガトリング」。要所を防衛するのに使いやすい |
散弾を撃ち出す「ショットガン」は遠距離で当てても雀の涙ほどのダメージしか与えられないが,近距離で全弾ヒットした際のダメージは大きい。曲がり角で敵を待ち構えるときなどには是非 |
今後のゲームモードの追加に期待
今回のCBTでプレイ可能なゲームモードは,「フリーフォーオール」「チームデスマッチ」という,いわゆるバトルロワイヤル形式の2タイプのみで,「キャプチャーザフラッグ」やオブジェクト達成型のゲームモードは実装されていなかった。そのため,単純な撃ち合いだけを楽しむものになっていた。
もちろん現状でもキャラクターを操作して撃ち合いを楽しむというTPSの根源的な楽しさは得られるが,正直,これだけでは飽きが早そうという感想にならざるを得ない。
ゲーム内のチュートリアル映像では,未実装のゲームモードが3種類紹介されており,これらのゲームモードがオープンベータテストか,遅くとも正式サービス開始までには実装されることに期待したいところ。また,フィギュアをいろいろ着せ替えられるカスタマイズ性も大きな魅力の本作だけに,今後のキャラクターコスチュームの追加も楽しみにしておきたい。
一般的なFPSに比べて,シビアなプレイヤースキルが要求されるわけでもなく,武器も扱いやすい。初心者でも遊びやすいTPSといった印象の本作。オンラインシューティング系はちょっと苦手という読者も,3月上旬に実施予定のオープンβテスト開始時には,気軽にプレイしてみよう(関連記事)。もちろん,フィギュアという要素から本作に入るのもアリだろう。
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