プレイレポート
「三国志を抱く」の三国志演義に忠実なメインストーリーや戦略性のある戦闘,「領地」システムなど,クローズドβテストの見どころを紹介
本作においてプレイヤーは,小説「三国志演義」の世界に生きる,架空の君主という設定となっている。ゲームに接続して最初に行なうのは,この君主キャラクターの作成だ。基本的には,一般的なクライアント型MMORPGのキャラメイクのような感じで,名前を決めた後,体型,髪型,フェイスタイプを候補の中からそれぞれ選ぶという,おなじみのスタイルになっている。
作成した君主は,中国大陸の“幽州”へと降り立つ。当時の幽州は,宗教を柱に武装隆起した“黄巾賊”の横暴に悩まされる地域の1つで,プレイヤーはこれに立ち向かうべく名乗りを上げるという位置付けだ。そのうえで,幽州の同郷である劉備,関羽,張飛といった武将達と出会い,彼らを配下に従えて,彼らの視点で三国志演義のストーリーを辿っていくのである。
ゲームとしての大筋の流れは,一般的なMMORPGのそれと同様だ。頭上に“?”マークが付いたNPCからクエストを受け,それに沿うように操作していけば,戸惑うことなく,テンポ良くゲームが進んでいく。画面右上にあるクエストリストをクリックすると,次の目的地まで自動で移動してくれるという,最近のMMORPGらしい便利機能もある。
などとサラっと言ってみたが,こういったMMORPGのスタイルが「Webブラウザ上で」「スマートフォンやタブレットでも」同じように実現できているというのは,注目すべき部分だろう。
バトルはシンボルエンカウント&ターン形式で展開される。序盤は,行動できる武将の攻撃対象をクリックすれば,サクサクと敵を倒していけるので,しばらくはあまり細かいことを気にせずとも進められるだろう。自動で敵を攻撃してくれる「自動戦闘モード」も用意されており,このあたりは,どちらかというとスマートフォンやタブレット版で遊ぶ時に,ストレスを感じないように工夫されている印象だ。
ただ,ゲームを進めていくと,自動戦闘モードだけでは太刀打ちできない局面が出てくるので,ユニットの移動/攻撃範囲や兵科の配置を考えて,戦闘を有利に進めていく必要がある。そのほかの要素として,追加ダメージを与える「天地斬り」,一定確率でクリティカルヒットが発生する「一撃必殺」,防御力が上昇する「防御訓練」といった,アクティブ/パッシブスキルに相当する“策略”を最大3つまで各武将に習得させることが可能だ。配下の武将の能力を把握し,うまく戦略を立てて敵を撃破していこう。
村ゲーのような画面だが,MMORPG部分と深く関わる「領地」
本作にはもう1つ,自分だけの「領地」を所有し,拡大していくという遊び方も用意されている。ゲームの画面を見れば分かるとおり,いわゆる“村ゲー”のような雰囲気のシミュレーション画面だが,ここではさまざまな施設を建てたり,生産活動を行ったりでき,これによってMMORPG部分のゲームプレイが有利に進められるようになっているのだ。
ゲームを進めると,各プレイヤーに「初心者用領地」が与えられるが,そこで建てられるもっとも重要な施設が,“徴兵”が行なえる「兵営」である。本作のバトルではユニットが攻撃を受けると,いわゆる“HP”ではなく,武将の配下にいる“兵士”の数が減少する。そして減少した兵士は,兵舎から自動的に補充されるという仕組みだ。
ただし,兵舎にストックされる兵士は有限で,これが底を突くと,事実上,バトルは継続不能となってしまう。これに対し,兵営で徴兵を行なうことで,兵舎のストックを補充しておけるというわけである。
そのほか領地では,兵糧が得られる「農場」や,各種資源が採集できる「伐木場」「鉄鉱」「採石場」,人口上限を増やせる「民家」などの施設が建てられる。また,配下武将を作業に割り当てることで,各施設の増築(レベルアップ)も可能だ。
ただし,こういった領地での作業はいくらでも行えるというわけではなく,各コマンドの使用時は,画面右上に表示されている緑色のゲージ「行動力」を消費する。行動力は,君主がレベルアップするか,毎日午前6時になると回復するようになっている。
このように領地は,君主たるものおろそかにできない重要なコンテンツなので,オマケ要素と考えるのではなく,しっかりと拡大させていくといいだろう。
CBTでは黄巾の乱や董卓との戦いが展開
三国志演義に忠実なメインストーリーに注目
本作におけるメインストーリーは「幕・章」仕立てで構成されており,三国志演義の内容に沿う形で進んでいく。今回のCBTでは「第一章・第十幕」までプレイ可能だ。
この範囲における大きな見どころとしては,劉備らが義兄弟の契りを交わす「桃園の誓い」や,敵対勢力の勃興や鎮圧を描く「黄巾の乱」,政権を掌握した董卓とそれに対する包囲網,その時にキーマンとなった呂布と貂蝉のロマンスなどだ。これらを代表とする三国志演義の有名エピソードには,本作では必ずといっていいほど,3Dグラフィックスと日本語音声によるムービーが用意されている。このムービーは,あとでまとめて再生することも可能で,まるでダイジェストの“三国志ドラマ”を眺めているような気分になれること請け合いだ。
「こちら」の記事では,桃園の誓いのムービーの一部を掲載しているので,参考までに確認してみてほしい。
なお登場人物に関しては,劉備,関羽,張飛といった有名武将は当然だが,ほかにも幽州太守の「劉焉」,劉備に資金援助を行ったことで知られる豪商の「張世平」「蘇双」,黄巾賊などの討伐で名を挙げた「皇甫嵩」,黄巾賊の一武将「程遠志」など,ゲームの序盤からマニアックな名前が次々と登場する。新たな人物が登場すると簡単な説明も表示されるので,三国志演義を知らないという人も,かしこまらずにちょっと知ってみるかくらいでプレイしてみると楽しめるのではないだろうか。
ちなみに,映画「レッドクリフ」やドラマ「三国志 Three Kingdoms」の日本版監修を務めた,早稲田大学文学学術院教授で中国古代思想史を専門とする渡邉義浩氏が,本作の講義Twitterを監修している。三国志ファンは確認してみよう。
以上,本作のクローズドβテストで触れられる範囲における見どころをざっと紹介してみた。テスターの募集はすでに終了しているが,終了後はオープンβテストも実施されるようなので,今回参加できない人はそちらを待っていてほしい。
今回の記事は,PCブラウザ版をベースにしたものだが,クローズドβテストでは,スマートフォンやタブレットでのプレイも可能なので,当選者はそちらも試してみよう。
「三国志を抱く」公式サイト
「三国志を抱く」ネクソン公認サテライトサイト
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