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PCの続きをそのままスマホやタブレットで。「三国志を抱く」は良い意味でブラウザゲームらしくないMMORPGだ
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印刷2013/04/05 00:00

プレイレポート

PCの続きをそのままスマホやタブレットで。「三国志を抱く」は良い意味でブラウザゲームらしくないMMORPGだ

 ネクソンが国内サービスの開始に向けて準備を進めている新作ブラウザMMORPG「三国志を抱く」。現在はクローズドβテスターを募集中だ。募集は2013年4月9日まで受け付けているので,ぜひ応募してみてほしい
 4Gamerの三国志を抱くサテライトサイトでは,同作の魅力や新情報を随時お届けしていくが,今回はCBTを前に,本作がどういったゲームなのかを紹介していこう。

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「三国志を抱く」PCブラウザ版およびAndroid版のクローズドβテスター募集がスタート。4Gamer読者枠は1000名分を用意

「三国志を抱く」公式サイト



小説「三国志演義」のストーリーをMMORPGで追体験

劉備・関羽・張飛らを従え,中国大陸に覇を唱えよ


 さて,三国志のブラウザゲームといっても,数え切れないほどの種類が国内でサービスされていることはご存じだろうが,三国志を抱くはその中でもかなり特殊なタイトルだ。よくある“村ゲー”ではなく(コンテンツの中に似たようなものはあるが),カッチリとした3DMMORPGになっているのである。

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 基本的なゲームの流れは,拠点エリアでクエストを受けて冒険に赴き,要所でメインストーリーを進めるというもので,一般的なMMORPGのそれだと思ってもらえばいい。バトルは,シンボルエンカウント形式で,四角いマスが並べられたフィールド上で,歩兵や騎兵,弓兵,攻城兵器などのユニットに対し,制限時間内に命令を繰り出していくターン制のシミュレーションRPGとなっている。
 プレイヤーは,劉備,関羽,張飛らを“従える”架空の武将という扱いとなるので,三国志に登場する武将の中から自分だけの部隊を作り上げ,黄巾の乱や官渡の戦い,赤壁の戦いなどのエピソードを戦い抜き,中国大陸に覇を唱える武将達の生き様を目の当たりにすることとなるのだ。

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 ネクソンのMMORPGで,シンボルエンカウントのターン制バトルというと「アトランティカ」を思い浮べる人もいるだろう。実は同作を手掛けた韓国NDOORSのキム・テゴン氏は,三国志を抱くの開発プロデューサーでもある。キム・テゴン氏といえば,ほかにも「巨商伝」「君主 online」を手掛けるなど,オンラインRPGに政治や経済の概念を取り込むことを得意とするクリエイターだが,そういった要素が本作にどのように取り込まれるのかも気になるところだ。

 そして,メインストーリーも三国志を抱くの大きな見どころの1つとなる。本作では,小説「三国志演義」のストーリーを辿っていくことになるが,原作にかなり忠実な内容となっているのだ。先に述べたとおり,プレイヤーは架空の存在ではあるものの,ストーリー中でプレイヤーキャラクターが登場するようなパロディ要素は一切ない。三国志をまったく知らないという人も,そのストーリーを学べそうなぐらいに徹底した原作重視で,「三国志を本気で描こうとする三国志のオンラインゲーム」という,むしろ珍しい存在と言えるだろう。

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PC/スマートフォン/タブレット間で連動

どのプラットフォームでも遊べる


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 ここまでであれば,単純に「ブラウザゲームとして作られた普通のMMORPG」と思うかもしれない。しかし,本作は間違いなく“普通”のブラウザゲームではない。最大の特徴として,忠実に描かれる三国志のストーリーや,MMORPGとしてしっかり作られた基本システムと並び強調しておきたいのは,本作が「PC,スマートフォン,タブレットの3プラットフォームで展開されている」ということである。

 “スマホ用”と聞くと,「どうせプレイを補助するアプリが動くんでしょ」というようなライトなものを思い浮かべるかもしれないが,三国志を抱くのすごいところは,いずれのプラットフォームでも「同じMMORPG」として動作するということ。データも連動するので,例えば,自宅ではPCでプレイして,外出したらスマートフォンでその続きを楽しむといったこともできる。戦闘システムも,スマートフォン版だからといって簡易版になるわけではなく,PC版と同じ戦闘が楽しめるのである。
 言ってみれば,「手のひらの中でPC用のMMORPGが動いている」という感じで,実際に触ってみるとちょっとした感動を受けるはずだ。

 ちなみに,スマートフォンやタブレットでは,インタフェースがタッチ操作に最適化されているほか,オートで敵を攻撃してくれる自動戦闘機能も用意されているので,なかなか快適だ。もちろん,PCではマウスとキーボードで普通にプレイできる。

PC,タブレット,スマートフォンで同じ場所に集まってみた。PCに比べると,タブレットとスマートフォンのグラフィックスは多少簡易表示にはなるのだが,それでもPCと同様に戦闘や冒険ができるのは,なかなか珍しい仕様だ
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Unityエンジンを使った
ブラウザゲームとは思えないグラフィックス


 ここ数年におけるブラウザゲームの進歩はめざましいが,三国志を抱くの3Dグラフィックスのクオリティは高く,ここも特徴の1つと言っていいだろう。
 本作のゲームエンジンには,Webブラウザ上で軽快な3D処理が行なえることで定評のある「Unity」が採用されている。その実力が一番分かりやすい形で現れているのが,メインストーリーの随所に盛り込まれるムービーシーンだ。例えば,関羽や張飛との出会い,劉備・関羽・張飛の3人が義兄弟の契りを交わす「桃園の誓い」などでは,それぞれムービーが流れるのだが,まさかブラウザゲームのRPGで,気合の入ったムービーによる演出を見られるとは思わなかった。プレイ画面の周囲にブラウザの枠が無ければ,クライアント型のMMORPGと言われても納得してしまうような出来映えで,一度プレイすれば,「ブラウザゲームはしょぼい」と思っている人も,認識が変わることだろう。

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 なお本作では,すでに見たムービーを後でまた閲覧することも可能だ。最初から順に再生していくと,三国志のダイジェストムービーのような感じになるので,ストーリーを追体験するという意味でも,この力の入り具合は嬉しい。


 このように,三国志を抱くには良い意味でブラウザゲームらしくないコンテンツやグラフィックス,そしてクロスプラットフォームによる展開と,かなり挑戦的な要素が盛り込まれている。三国志を扱ったタイトルは数あれど,ここまで尖った作品もなかなかないだろう。
 加えて,スマートフォンやタブレットで「そのまま遊べる」ことのインパクト。これはは,実際に触ってもらうのが一番だ。三国志ファンもあまり知らないという人も,ぜひクローズドβテスターに応募して,その一端に触れてみてもらいたい。

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