インタビュー
「Webパワードール」についにあのキャラも登場? 開発に関わるガマニアと工画堂のスタッフに話を聞いた
最近ではついに完全新規デザインのローダーまで登場しており,今後は3月中旬以降と,4〜5月にもさらなるアップデートが予定されているとのこと。以前行ったインタビューでは,「ストーリーが動き始めるのは,正式サービスから2,3か月後」といった話も出ていたことから,いよいよ本格的なドラマが動き出すことが期待される。4Gamer編集部では,そのアップデート内容と開発スタッフの意図を聞いてきた。
話を聞かせてくれたのは,ガマニアのWebパワードール開発プロデューサーの安本英律氏と運営ディレクターの芳賀雄一郎氏。そして,設定などを監修している工画堂スタジオの上松 章氏だ。上松氏は,「パワードール2ダッシュ」の頃からシリーズに携わっており,「パワードール1」から開発に携わっているグラフィックス担当の百瀬 寿氏とともに,工画堂スタジオでWebパワードールの世界設定面の監修を行っている。ゲーム性を高めるためのアップデート内容だけでなく,新ローダーの登場にまつわる設定周りについても熱く語っていただいた。
なお,記事の最後に,新規登録者を対象とした4Gamer限定のプレゼントキャンペーンの情報も掲載しているので,お見逃しなく。
「Webパワードール」公式サイト
「パワードール1」や「2」のキャラクターがいよいよ登場
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。これまで続々と新キャラクターなどが登場してきたWebパワードールですが,近日中にもアップデートが立て続けに行われるそうですね。
はい。まず,「パワードール1」「2」に登場した初代DoLLSと戦うことのできる「指令」を追加します。
4Gamer:
以前のインタビューでは,時代的にWebパワードールはパワードール1,2の時代から100年以上経っているので,そのままでキャラクターを出すのは難しいということでしたが。
安本氏:
100年前のキャラクターですので,「オムニ軍」本部から「伝説のDoLLS」と擬似的に戦えるシミュレータプログラムとして各基地に配備されることになります。パワードール1,2には多数のキャラクターがいましたが,3月に導入するのは2キャラクターです。ジュリア・レイバーグとアリス・ノックス。まずは,この2人のプログラムと戦うことになります。
4Gamer:
これは「指令」として受諾するんですか?
安本氏:
そうです。100年前のキャラクターをそのまま入れて,「過去のキャラクターが登場します」というのも難があるので,指令という形を取っています。
ただし,いくら「伝説のDoLLS」といっても,まったく勝てないのでは面白くありませんので,難度を2段階用意する予定です。まず1段階目は実力を抑えたプログラムと戦ってもらって,それに勝利するとより難度の高いプログラムに挑戦できるようになります。
4Gamer:
2人のタッグと戦うことになるのでしょうか。
安本氏:
1人ずつですね。ジュリア・レイバーグのプログラムは3月15日から投入予定で,アリス・ノックスはその2週間後の3月28日を予定しています。
ジュリア・レイバーグ 大企業の重役を父に持ち、幼いころから英才教育を受けて育つ。戦闘能力は初代DoLLSの中でもトップクラス |
アリス・ノックス オムニ屈指の資産家であるノックス家の一人娘。高貴な家の育ちとは裏腹に人懐っこい性格をしている |
4Gamer:
これまでの指令のインタフェースでは,敵のグラフィックス表示がありませんよね。せっかく原作のキャラクターが登場するのに,それでは寂しい気がするのですが……。
安本氏:
今回はシステムに手を入れて,グラフィックスの表示を追加します。「パワードール1」「2」であった,ミッションコンプリート時に表示されていた画像を,今回特別に指令をクリアしたときに表示したいなと。
パワードールシリーズをずっと遊ばれていたプレイヤーさんは「あのときの画像か!」と思われるでしょうし,Webパワードールから始めた方々も,1と2の100年前の世界には,これだけキャラクターがいて,こういった世界の時代考証で動いているのだという,より深いところに触れていただけるかと思っています。
もちろん,今回の2キャラに限らず,定期的にほかの「伝説のDoLLS」も実装していく予定です。
4Gamer:
最終的には全員が登場するのでしょうか。
芳賀氏:
出したいですね。期間限定での追加を検討していますので,原作が好きな方にはぜひ,戦える期間中にログインしていただきたいです。
4Gamer:
原作には人気キャラが本当に多かったですよね。
上松 章氏(以下,上松氏):
昔からのファンには,ハーディ・ニューランドとヤオ・フェイルンが不動の人気キャラクターなんですけど,並んで人気が高いのが,タカス・ナミとファン・クァンメイ,それと,セルマ・シェーレですね。セルマは人気だけでなく,パラメータも高いので出しどころが難しいです。
それと,ミリセント・エヴァンスは索敵や工兵といった技能を持っていて,かつ能力もそこそこ高く,キャラクター自体も可愛いので,根強い人気があります。
4Gamer:
長く続いているシリーズなだけに,どのキャラクターにもファンが付いているので,今後の実装を待ち望んでいるプレイヤーも多そうです。
上松氏:
ほかにも,アヤセ・ミノルは顔が日本人の好みに合っているのか,ウケが良いですし,フェイス・スモーレットも途中から副隊長か何かになり,戦場で行方不明にならないことから人気がありますね。
面白いのはマフィル・ハティです。彼女にはコアなファンが付いていましたね。射撃能力がマイナスで,撃ってもほとんど外れるので,普通に使うにはつらいキャラなんですけど,その不器用さが一部の方の心に火をつけたようです。「これを育てたい!」「俺のマフィルが!」と言われていました。
安本氏:
指令クリア時,画像に合わせて過去のキャラクターのエピソードを表示したり,公式のプロフィールなども報告書の中には記載したいと思っています。そのキャラクターを初めて見た人も「ああ,こういったキャラが100年前にいたんだ」と分かっていただけるほうが良いですし。もちろん,原作のキャラをよくご存じの方は「そうだよね」と振り返っていただきたいと思っています。
4Gamer:
過去の作品をプレイしている人であれば,思い出のコレクションになりますね。
安本氏:
今後の実装キャラクターを決めるにあたって,原作キャラの人気投票をしてみるのも面白いかもしれませんね。「誰のプログラムと次に戦いたいのか」だけでなく,「誰のクローンを作ってもらいたいのか」も聞いてみたいです。
4Gamer:
サラっとおっしゃいましたけど,クローンキャラクターの実装予定があるんですか?
まだ検討中の段階ではありますが,話には上がっています。プレイヤーさんからも「過去の人たちはまだ出ないの?」という意見はものすごくたくさんいただいているので,どうにかうまい形で登場させられないかと,方法は常々考えています。
安本氏:
パワードールは,しっかり作り込まれてきた世界観が魅力の作品ですので,ご都合主義な部分は極力排除した上でやりたいです。「過去のキャラが人気あるから,はい,出しました」というのだけは,やりたくないですね。
4Gamer:
単純に,ある日突然「配属されました」と言われても,「あれ?」という感じになりますよね。
ところで,原作キャラクターの登場というところでは,「3」以降のキャラクターも出る可能性があるということですか。
安本氏:
そうですね。まだ登場していないキャラクターも,出せれば面白いとは考えています。
4Gamer:
原作のキャラクター以外にも,Webパワードールからの新しいキャラクターがだいぶ増えてきました。
安本氏:
ええ,100人近くなってきました。
4Gamer:
100人……それだけいると,設定を考えるのもかなり大変なのでは?
安本氏:
かなりキツいです(笑)。でも今後も,今のペースを維持できるよう頑張ります。
上松氏:
これからもっと苦労すると思いますけどね。私が過去パワードールを作っていただけに,よく分かるんですよ。20人を超えたあたりから個性が付けにくくなってくるんです(笑)。
安本氏:
考えるのは大変ですけど,新キャラも設定は作り込んでいるんですよ。「この隊員とこの隊員ってどういう関係なのか」という部分も考えていますし,中には,原作のフェイエン・ノールを非常に尊敬してオムニ軍に入ったという設定のキャラクターがいたりします。
今後そういった人間関係をお見せできるように,特定のキャラ同士を組み合わせたときに,初めて出撃できる指令なんかも実装していきたいですね。設定面はこだわりたいところなので,キャラクターとキャラクターとの間に,どのようなエピソードがあるのか,工画堂さんと相談しながらしっかり作ろうと思っています。
そういえば,オペレーターも節々のタイミングで変えていきたいなと思っていまして……。
芳賀氏:
以前も一度変えた経緯があるのですが,ちょっとずつまた変えていこうかなと思っています。それがこちらです(と,制服を着たケイティ・イングリッドのイラストを見せる)。
4Gamer:
あれ,もしかして転職ですか?(笑)
いま隊員として登場しているキャラクターを,あえてオペレーターとして出していこうかと。逆に,現在のオペレーターの子が,3月21日に追加されるクエストでテストパイロットに挑戦します。
4Gamer:
「私……リストラですかッ!?」と言っていたのには,そういうオチがつくわけですね。ケイティは,隊員として使っている人もいますが,オペレーターは兼任になるんですか?
安本氏:
期間限定のスポット参戦,みたいなものと考えていただければ。まだ構想段階ですが,複数のオペレーターの中から,プレイヤーが任意に選べる機能も入れたいと考えています。各画面でよく見るキャラクターなので,好みのキャラクターに変えて遊んでもらえるようにしていきたいですね。
今後もさまざまなバリエーションの新型ローダーが登場
キャラクター周りを中心にお話をいただきましたが,パワードールといえばローダーについてもぜひ聞いておきたいです。最近,新機軸のローダー「高機動特化型 XX-xc」が実装されましたね。
安本氏:
XX-xcは,すでに所有されているプレイヤーも多数いらっしゃいますね。第2弾の「威力偵察歩兵、高機動型 XR-11」も実装予定です。
芳賀氏:
XR-11は「蒼穹のファフナー」でメインメカニックデザイナーを務めた,鷲尾直広さんにデザインしていただきました。「モーレツ宇宙海賊」や,「機動戦士ガンダム00」でも機体をデザインされていた方ですね。鷲尾さんは,昔からパワードールのファンだったそうですよ。
安本氏:
これらの新しいローダーも,設定はすべて工画堂さんに監修していただいています。ガマニアからは「高機動型で,兵装はこんなイメージでいかがでしょう」とイメージだけ提案させていただいて,工画堂さんが「そのローダーがどの機体をベースに作られているのか」「どういった技術をなぜ使っているのか」という細かなところまで設定をしてくださっています。
4Gamer:
XX-xcやXR-11は,どういった設定なんですか?
上松氏:
まずXX-xcは,見た目どおり高機動型の軽量機体としてデザインされています。それでいて白兵戦に特化した,クローズドコンバット用ローダーというコンセプトです。
今までの白兵型というのは,撃たれても耐えられる重装甲を持った,お相撲さんのようなイメージでしたが,それとは逆の発想をした機体が「パワードール5」に試作型として存在していたんです。XR-11はその派生型なんですね。
背面の腰のところに尻尾のようなバランサーを付けているのが,機体シルエットの特徴になっています。
芳賀氏:
そして,機体制御を優先してほとんど装甲を搭載していませんので,非常に脆い機体という設定です。
4Gamer:
イメージ的には,エース向けのピーキーな機体,という感じでしょうか。
上松氏:
そうですね。熟練パイロットや,そういう才能に特化した人だけが操れる試作機です。パイロットの能力を極限まで引き出せますが,被弾しないことが前提。C型などの白兵型とは思想が逆ですが,被弾率が低く,相手に一気にダメージを与えられます。結果的に戦果は非常に高くなるというわけです。
4Gamer:
もう一方のXR-11はどうでしょうか。
XR-11は,機動性を上げるために宇宙開発で使われている作業用ローダーのバランサーやブースターを使用している,という設定です。各所に姿勢制御用のバーニアを装備しています。特徴的なのは肩のバランサーですね。XX-xcは腰に付いていましたが,こちらは肩に搭載されています。
安本氏:
ゲーム的には,「X5R」の流れで,索敵歩兵の系譜を継いでいるものとしてパラメータを設定しています。本職には及びませんが,ある程度の索敵能力を持っています。
上松氏:
1対1で戦ったときに,速度や白兵戦の能力は,XX-xcに軍配が上がりますが,XR-11は,ほかの機体と組み合わせて敵を探したり,隠密能力の高い敵と戦ったりと,さまざまなシチュエーションに合わせて活躍できる機体に調整していければと思っています。
安本氏:
いずれにしても,いま登場している通常機より全体的に高性能ですので,ぜひプレイヤーの皆さんには手に入れて乗りこなしていただきたいです。
4Gamer:
ところで,新ローダーのパーツは入手手段がイベントになっていますが,イベント実施期間を過ぎてしまうともう手に入らないんですか?
安本氏:
限定イベントが復活する可能性はありますが,現段階では直近での再登場予定はありません。今後も,次々と新しいローダーのパーツも出てきますので,欲しい機体はなるべく出てきたときに集めていただければと思います。
4Gamer:
今後実装されるローダーは,どういったイメージのものになるのでしょうか。
重装型や狙撃型,ほかにも隠密に特化したもの,索敵能力の高いもの,指揮官専用機など,これからもさまざまなバリエーションを追加していく予定です。今,ラフの届いているローダーの中にも,外見的に既存のローダーとはかなり違っているものがあったりします。
4Gamer:
そういう意味では,XX-xcのシルエットにも驚きました。「こういう方向もありなんだ」と感じましたね。
安本氏:
そんな新ローダーをどうやってゲームに登場させていくのかについても,いろいろと考えています。今のような「パーツを集めましょう」だけでなく,特定の遊び方をすることで手に入るようにしたり,エクスプローラーで入手できたりと,さまざまなかたちで散りばめていきたいです。
4Gamer:
ローダー以外で,武器の追加はないんですか?
安本氏:
新ローダー専用の武器がある場合は,ローダー登場と同じタイミングでの追加を予定しています。
4Gamer:
その新型ローダーにしか装備できない武器は,研究所のレベルもそれなりに求められることになるのでしょうか。
安本氏:
そうですね。新ローダー用の特殊装備系は,研究開発のための前提条件を厳しくしているので,日々しっかりとポイントを溜めて,基地のレベルを上げておくと良いでしょう。どんなローダーが追加されてもすぐ使えるよう,日頃から鍛錬しておいてください。
加えて,3月28日からはローダーのカスタマイズも拡張します。現在も耐久度を上げられる「強化骨格」がありますが,それ以外のパラメータも強化できるようになる予定です。
例えば「X5S」に深い愛着がある場合,X-10シリーズよりも能力を高めて使っていけるようになればと思います。
4Gamer:
好きなローダーをずっと使い続けることができるようになるんですね。部隊編成の幅もさらに広がりそうです。カスタマイズ用パーツの入手確率は,今の強化骨格ぐらいになるんですか?
芳賀氏:
そうですね。それと,強化骨格にも今まで以上に効果の高いものが追加されます。効果の大きいものは手に入りにくいのですが,何度もエクスプローラーを派遣して,見つけてみてください。手間をかけるだけの効果はあります。
特殊な勝利条件を求められる限定指令やボス戦
4Gamer:
そのほか,どういったアップデートを予定しているのでしょう。
安本氏:
4月には「ボス戦」を導入する予定です。開発中なのでまだ画面はお見せできませんが,現在の指令とは異なる,特殊な指令を用意します。ボスは非常に高いHPや耐久力を持っていて,1回の戦闘では到底倒せない相手になりますので,繰り返し出撃し,「制限時間内の撃破を目指す」という仕様になります。
4Gamer:
何度も何度も出撃して,少しずつ相手のHPを削っていくという攻略の仕方になるんですね。現在も強力な敵が出てくる特別指令がありますけど,攻略法の違いで差別化する形ですか。
安本氏:
一例を挙げると,出撃させるDoLLSのレアリティなどで戦闘の効果が変わってきますので,ボスに対して有利な組み合わせを模索していただければと思います。ボスの攻撃で自分のローダーが大破する場合もあるので,制限時間内にすぐに次の部隊を投入できるよう,予備機体や武器を十分に開発しておく必要も出てくるでしょう。
4Gamer:
ボス戦は,シングルプレイ用の指令になるんですか。
安本氏:
そうですね。将来的には,もちろんほかのプレイヤーと協力しての戦闘も実装したいとは考えています。
4Gamer:
うーん,ほかのプレイヤーと協力できれば楽に倒せるかな,と思ったのですが(笑)。ボス戦は,導入時から複数種類用意されるんですか。
芳賀氏:
ボスは何度も戦えて,倒すほど強力に,かつ報酬も良くなっていく仕様を考えています。自分がどのレベルまで倒せるのか,ぜひ挑戦してみてください。
4Gamer:
イベントの特別指令もそうですけど,挑戦しがいがあるというか,通常の指令に比べて難度は高めなんですね。
安本氏:
期間限定の指令は,意図的に敵のレベルを高く設定しています。逆に,普通にゲームを進めて何回も繰り返しできる部分は,あえて難度を低くしているんです。そこでポイントを溜めてもらって,じゃあ今週1週間しか出てこない指令を,その鍛えた部隊で倒そう,といった遊び方をしていただければと思います。
4Gamer:
わざとメリハリをつけているんですね。ただ,その鍛えた部隊の武装が,例えば「スナイパーライフルが強力すぎないか」など,バランス面で指摘があることに対しては,どのようにお考えですか?
安本氏:
通常の育成のための指令を複雑にしてハードルを上げても,キャラクターを育てにくくなるだけですから,ある程度突出した性能の武器があったほうがよいと思っています。
その代わり,限定指令であったり,今後導入されるボス戦では,特殊な勝利条件を決めて戦略性を持たせる予定です。ゲーム的な歯ごたえは,そちらで楽しんでみてください。
4Gamer:
そういえば,先日配信された「死神」の指令もかなり高難度になっていましたね。
芳賀氏:
あれは,「倒せるのは選ばれた一握りのプレイヤーだけにしよう」というコンセプトで導入しました。いつもの指令と同じノリで出撃したら,予想外に強く,全滅して痛い目にあったプレイヤーも多かったようですね。あれはあれで,「この指令はいつもと違う,気をつけろ!」といった感じで,良い反応をいただけたのではないでしょうか。
工画堂スタジオと協力してこれからのパワードールを作る
4Gamer:
そういえばWebパワードールの設定は,工画堂さんがすべてチェックされているんですよね。
芳賀氏:
そうですね。こちら側で設定を考えることもありますが,「この設定だとこういった部分とうまく噛み合わないから,こうするのはどうでしょう」とご意見をいただいたりします。
4Gamer:
パワードールというIPを使うにあたって,ガマニアさんから工画堂さんへ提案があることは多そうですが,逆に,設定面で工画堂さんの側から提案や注文をされるようなことはあるんですか?
上松氏:
ガマニアさんからは,パワードールの設定をかなり理解していただいたうえでお話がきますので,こちらから注文することは少ないかもしれません。縛りみたいなものも,もともとあまりありませんし。
4Gamer:
そうなんですか。パワードールは細かな世界設定,機体設定があるので,そういった面で厳しくはないのかな,とも思っていたのですが。
世の中の流れ,時代のニーズを考えると,工画堂だけではカタくなりすぎるんですよ。キャラクターもカタいですし,設定もガチガチです。そこを時代に合わせていく,「未来のパワードール」というものを一緒に作っていくという方向性で,ガマニアさんと一緒にWebパワードールを作っていますから。
4Gamer:
時代のニーズというと,例えばキャラクターのグラフィックスとか,そういう面ですか?
上松氏:
もちろんそれもありますが,メカニックもそうです。例えば,最初のパワードールの頃は,技術的に「ここまでしかできないだろう」という設定で,機体や武器を考えていました。ですからレーザー兵器は搭載されていません。しかしシリーズが進んで,レールガンやリニアキャノンなどが現実的なものとなってきたわけです。
そういった部分をすりあわせて,新たなパワードールの世界観を作っていきたいので,工画堂としては,必要なところを守りつつも,勉強させてもらっているとことです。
安本氏:
提案に対するレスポンスが非常に早いですし,しっかりとした設定をいただけるので,こちらも助かっています。今後という意味では,Webパワードールで新たな設定を共有して,工画堂スタジオさんの新作ゲームのほうにも反映していただけたら嬉しいな,という妄想はあります(笑)。
これからも新しいシステムや新キャラクター,ローダーなどを提案し,プレイヤーの皆さんが求めているものをアップデートしていければと思います。
上松氏:
私は,ずっとパワードールに関わり続けていますが,古参の方から新規の方まで,幅広く楽しんでいただけるコンテンツを提供したいと思っています。
「パワードール」も歴史あるコンテンツではありますが,ただ長いだけではなくて,長いだけの意味があるモノをお届けしたい。ただ古いものを焼き直しているのではダメなんですよね。その時代に合わせて,パワードールの伝統も変革していかなければいけません。そこはガマニアさんと一緒にやらせていただいて,痛感するところでもありました。
Webパワードールでは新しいパワードールの世界が広がっていますので,ぜひいろいろな方にお試しいただきたいです。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
パワードールは歴史あるコンテンツだが,「過去の設定に捕らわれず,時代のニーズに合わせて新たな形として提供していきたい」というのは非常に細密な設定が特徴である作品だけに,少々意外な発言に思えた。その一方で設定面で現実とのすり合わせが必要になる部分もあるというのは,納得できる話だ。
工画堂スタジオ側も,変えていく姿勢はみせつつ,守るべきところはしっかり守って,新たな設定を考えているのだという。例えば,年齢的に幼いキャラクターを参戦させるにあたって,「そのキャラクターがどういった理由で戦場に出るのか」という設定は,世界観へ落とし込む時に議論があったそうだ。
今後もWebパワードールで,新たにキャラクターやローダー,世界設定などが追加されていくと思うが,工画堂スタジオの監修で実装される新要素はどのようなものになるのか,楽しみに待ちたい。
なお,今回,インタビュー中に話題に出た新ローダー「XR-11」が抽選で11名にプレゼントされる,4Gamer限定のキャンペーンを用意してもらった。
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賞品:第2弾新ローダー XR-11 威力偵察機高機動型
当選について:4月上旬に当選者の方へMyGASHメッセージで通知いたします
配布予定日:4月上旬
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