PSO2の公式全国大会「アークスグランプリ」名古屋予選が開催。コスプレショーの模様やアニメの制作秘話と合わせてレポート

会場のポートメッセなごや

　セガゲームスは2016年1月10日，愛知県のポートメッセなごや（名古屋市国際展示場）において，同社がサービス中のオンラインRPG「ファンタシースターオンライン2」（PC / PlayStation Vita ※PlayStation 4版は今春にサービス開始予定。以下，PSO2）のオフラインイベント「ファンタシースター感謝祭2016」を開催した。

　本稿では，同時開催された公式全国大会「アークスグランプリ」を中心に，コスプレコンテストや「PSO2 ジ アニメーション」の制作秘話が明かされたステージの模様をレポートする。
　なお，1月27日に実装予定の大型アップデート「Reborn：EPISODE4」（以下，EPISODE4）の実機プレイや最新情報が公開されたステージについては，以下の記事でお伝えしている。2015年12月に開催された東京会場のレポートと合わせてご覧いただきたい。

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イベント当日は三連休の中日とあって，会場には多くのファンが詰めかけた

アークスの交流コーナーでは，それぞれの気持ちがこもったメッセージが寄せられていた

さまざまなオリジナルメニューが提供された飲食コーナー

アークスショップにはさまざまな新商品が登場

「ファンタシースターオンライン2」公式サイト

リベンジあり，男女混合チーム対決あり

見せ場が続いたアークスグランプリ

　アークスグランプリは，指定された専用クエストのクリアタイムを競い合うタイムアタック大会だ。PCとPS Vita，それぞれの部門の上位2チームが地区代表として，3月21日に行われる決勝大会（場所：有明コロシアム）に出場することになる。
　午前中から実施された会場予選を勝ち抜いて，名古屋会場の決勝トーナメントに進んだ4チームは以下のとおりだ。

（左から）シリーズディレクターの木村裕也氏，シリーズプロデューサーの酒井智史氏，EPISODE4 ディレクターの濱崎大輝氏

●PC部門
予選1位：ちくわ。（ブレイバー，ブレイバー，ブレイバー，レンジャー）
予選2位：unify（レンジャー，レンジャー，レンジャー，ブレイバー）
予選3位：四重走（quartet）（ブレイバー，ブレイバー，レンジャー，レンジャー）
予選4位：Thinker（ブレイバー，ハンター，ハンター，レンジャー）

PC部門は1チーム4人でエントリー

●PS Vita部門
予選1位：ヘルメット工房（ブレイバー，ブレイバー）
予選2位：まったり姉弟（バウンサー，レンジャー）
予選3位：UZUQLO（レンジャー，ブレイバー）
予選4位：ファントムハート（レンジャー，ブレイバー）

PS Vita部門は2人1組でクエストに挑む

　決勝トーナメントはPS Vita部門から行われ，セミファイナル グループAは「UZUQLO」対「まったり姉弟」の組み合わせ。UZUQLOはカップル，まったり姉弟は実の姉弟という男女混合チーム同士の戦いとなったが，2年連続で予選敗退に終わったというまったり姉弟が，“三度目の正直”の勢いそのままに接戦を制した。


　続くグループBは「ヘルメット工房」対「ファントムハート」。抜きつ抜かれつの戦いとなったが，東京大会で最速タイムを叩き出した「ぶた」と同じく，ブレイバー×2の編成で挑んだヘルメット工房が勝利を収めた。


　PC部門では，セミファイナルに進出した全チームの予選結果が2分を切っているハイレベルな戦いに。しかもその差が6秒以内と拮抗している。
　セミファイナル グループAは「四重走（quartet）」対「unify」。両チームともに東京大会では決勝大会への切符を手に入れられなかったという，リベンジを狙うチーム同士のぶつかり合いは，四重走（quartet）が宿願を果たしている。


　グループBは「ちくわ。」対「Thinker」の組み合わせとなった。ちくわ。は，前回の決勝大会で4位という成績を残した強豪。一方，Thinkerのリーダーも前回の名古屋大会において，3人が「オーバーエンド」でエネミーを切り刻む豪快プレイで準優勝した「Strangers」のメンバーだ。実力者同士ということで，戦いはほとんど互角の展開で進んだが，わずかに約2秒という僅差でちくわ。がファイナルへと駒を進めた。


　PS Vita部門のファイナルは，まったり姉弟対ヘルメット工房。予選の上位2チームが激突したカードは，ヘルメット工房が先行，まったり姉弟が追い上げるもなかなか追いつかない展開となった。まったり姉弟はボス戦でかなりスピーディに決着を付けたものの，ヘルメット工房のタイムには及ばなかった。


　PC部門のファイナルは，四重走（quartet）対ちくわ。という組み合わせ。事前に「1分40秒台を出したい」と宣言したちくわ。が，前回の決勝大会に進出した実力を発揮し，残念ながら宣言どおりとはいかなかったが，1分55秒47という好タイムで優勝を果たした。ちなみに，このタイムは東京大会1位の「中野区ポッキー工場」を上回るものだ。


●PC部門
1位：ちくわ。：1分55秒47
2位：四重走（quartet）：2分24秒22

●PS Vita部門
1位：ヘルメット工房：2分54秒69
2位：まったり姉弟：3分10秒79

“PSO2愛”に溢れたコスプレコンテスト

　ファンタシースター感謝祭ではおなじみのコスプレコンテストでは，発光ギミックを組み込んだり，布を自分で染めて衣装を作ったり，自作イラスト入りのウチワを持参したりと，ハイレベルな参加者が続出。さまざまな工夫が凝らされていたのが印象的だった。

細部にまでこだわり抜かれたアニメ制作秘話

　会場では，1月7日に放送開始となったばかりのアニメ「ファンタシースターオンライン2 ジ アニメーション」の制作秘話も明かされた。


　迫力に満ちた戦闘シーンは，木村裕也氏が動きや戦いの流れを文字で指示し，これを副監督の花井宏和氏が絵コンテに起こすというプロセスで制作されている。花井氏は現役のアークスということで，木村氏のアイデアをかなりふくらませた形でバトルを実現してくれるそうだ。
　木村氏はゲーム内で可能な表現を使ってバトルを展開しているとのことだが，ランチャーでガードしたり，倒れた仲間に手を差し伸べたりといった，ゲーム内では不可能な表現については，花井氏が木村氏に確認しながら制作されているという。

会場ではノンテロップ版のオープニングも披露された

アニメの放送記念キャンペーンも開催中

　また，アニメに登場するロビーのモブキャラは，実際にPSO2のキャラクタークリエイトで作成したキャラクターで，現時点で100体前後のモブキャラをアニメの制作スタッフに提出しているという。さらに，SEはゲーム内で使われているものをベースにしており，アフレコにもセガゲームスのスタッフが立ち会って用語のイントネーションなどに気を配っているとのこと。いかにPSO2の世界観を大事にしているかがうかがえるだろう。

イベントのラストは「リアルアークスダンスフェスmini」と題したダンスコーナー。「レアドロ☆KOI☆恋」で大いに盛り上がり，フィナーレを迎えた

「ファンタシースターオンライン2」公式サイト