元Blizzard Entertainmentの開発者が立ち上げたデベロッパ
Red 5 Studiosが,G-Star 2011にてオンラインゲーム
「Firefall」をプレイアブル出展しているのは先にも
お伝えしたとおり。Red 5 Studiosブースでは,PvPとPvEの試遊台がズラリとならんでおり,どちらも20分ほどのプレイが可能となっていた。ブースには多くの来場者が押し寄せ行列を作っていたが,筆者も両方のモードを体験してきたので,プレイフィールをお伝えしたい。
はじめにプレイできたのはPvEの
「Sabotage」というゲームモードだ。これは攻撃側の「Hackers」と防御側の「Defenders」に分かれて,マップ上に設置された装置をめぐって争うというもの。攻撃側は装置に隣接してハッキングを行い,その状態を一定時間Defendersに解除されなければ,装置を奪取できる。そして,今回プレイしたマップにはA,B,Cの装置があるので,これを順に奪取していくという感じだ。
ゲーム終了後は攻守を交代して再びゲームがスタートしたので,おそらく,より多くの装置を奪取できたチームが勝利になるのではないかと思われる。
さて,このモードを遊んでみた第一印象としては,いわゆるスポーツ系FPSに近い感触,といえば伝わるだろうか。ジェットパックで高低差のあるマップを飛び回ったり,ジャンプしながらプラズマキャノンを連射しあったりと,派手な撃ち合いが楽しめるのだ。ただ,移動はさほど高速ではなく,ドッジングなど特殊操作による回避もないので,そこまでゲームスピードが速いわけではない。
また,選択したBattle frame(兵科)によっては,周囲にいる敵を衝撃波で攻撃するスキルなどもあって,FPSというよりはアクションゲームっぽい要素も見られる。さらには,ゲーム中に一人称視点と三人称視点のどちらでプレイするかを任意で切り替えられるため,やっぱりFPS(TPS?)と呼んでいいのか,ためらわれてしまう。
このあたりは,
発表会で「新しいタイプのゲームを作りだすことを目指した」と話していただけのことはあって,既存のジャンルにとらわれないタイトル,ということなのだろう。
今回プレイ中に選択できたBattle frameは,
「Assault」「Engineer」「Recon」「Medic」の4種類で,それぞれ異なる武器やスキルを所持していた。例えばAssaultの場合は,グレネードランチャーとショットガンの両方を撃ち分けられるようなメインウェポン,サブマシンガンのようなサブウェポンの2種を武器として持っており,さらにジェットパックで前方に高速移動するスキルと,上述の衝撃波スキルを使用できた。
Assult以外の兵科については,残念ながら今回は確認できなかった。途中で兵科を変更できることに気付いたのがゲーム終了間際で……申し訳ない
![画像集#005のサムネイル/[G-Star 2011]「Firefall」は飛んだり跳ねたり撃ち合ったりのスポーツ系FPS……のような,違うような。PvPとPvEをプレイしてみた](/games/119/G011970/20111113001/TN/005.jpg) |
次に
PvEモードについてだが,こちらはほかのプレイヤーと協力して,大量に出現するクリーチャーの群れから,マップ上にある3つの拠点を死守する,というもの。
マップはそこそこ広めで,拠点と拠点の間が離れているので,全体マップを見てどこが手薄な拠点かを把握し,うまく防衛していかなければならない。しかもクリーチャー達はとにかく数が多く,容赦なくプレイヤーや拠点を攻撃してくるので,敵がNPCとはいえかなり白熱した戦いになる。
なんとかクリアはできたものの,結果はC拠点が半壊,B拠点が陥落とかなりの接戦で,ゲーム終了時に「Victory」と画面に表示されたのを見て,やたらハイテンションに喜んでいたプレイヤーもいたほどだ。筆者も隣のプレイヤーと目が合ったのだが,あれは「やったな,兄弟!」というアイコンタクトだったに違いない。少なくとも,筆者はそういう気持ちだった。
さて気になる本作のリリース時期は,当初の2011年内から変更され,現在は2012年上半期となっている。日本を含めたアジア市場での展開も
念頭に置かれているようなので,完成を楽しみにしたいところだ。
近年のオンラインFPSはすっかりミリタリー系が主流になってしまい,スポーツ系のタイトルは不足気味。そんな中,純粋なスポーツ系FPSとはいえないまでも,一味違った作品が出てきてくれたのは,1FPSプレイヤーとしてかなり嬉しい。個人的に,今後も注目したいタイトルである。