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山寺宏一さん,遠藤 綾さん,浅野真澄さん,そして主題歌を歌うMay'nさんがゲスト出演してその魅力を語った,「戦場のヴァルキュリア3」プレス発表会レポートを掲載
先ほど「こちら」の記事でお伝えしたように,この発表会では,「戦場のヴァルキュリア3」の主題歌や未発表だったキャスト,そしてOVA化といったニュースが発表された。ここでは,本発表会のレポート,およびゲストとして出演した,May'nさん,山寺宏一さん,遠藤 綾さん,浅野真澄さんへの合同インタビューの模様をお伝えしていこう。
なお,本日より「戦場のヴァルキュリア3」の体験版の配信が開始されており,4Gamerからダウンロードできるようになっている。体験版のプレイレポートも掲載しているので,以下の記事をチェックするとともに,体験版をぜひプレイしてみてほしい。
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続いては,「戦場のヴァルキュリア3」のオープニングムービーが上映された。このムービーが上がってきたのは昨夜だったらしく,上映前に内容を確認したセガのスタッフは片手で数えられるほどという,まさに本邦初公開のものだった。
本山氏はオープニングムービーについて,「戦場の重厚さとそこで生きる人達の辛い境遇,そして後半の『自分たちは希望を失っていないぞ』『辛い状況に立ち向かっていくぞ』という想いを表現したオープニングに仕上がったと思います」と感想を述べていた。
オープニングムービーの感想を聞かれたMay'nさんは,「壮大な世界観を映像から感じることができました。一瞬,涙が流れそうになる映像になっていると思います」と絶賛した。その言葉を受け本山氏は「そこはMay'nさんの曲が乗ってこそかな,という気がします」と述べた。
また本山氏は,「『戦場のヴァルキュリア3』のテーマでもある戦場の過酷さ,そこに生きる人達の強さを表現するときに,前半部分のすごく落ち着いたところから始まって,サビで一気に盛り上がるという落差の部分をきっちり表現できる人って,やっぱりMay'nさんしかいないんじゃないかなと思いました」と,May'nさんに楽曲を依頼したいきさつを語っていた。
May'nさんは主題歌について,「『戦場のヴァルキュリア3』の世界観を壊したくないという想いがあったので,壮大なスケール感や各キャラクターが抱えている悩み,そしてそこから這い上がりたいという感情を歌っています」と語る。
本山氏も「作詞の段階から,『こういう歌詞でどうでしょう?』といったように,いろいろと話し合いをさせていただきました。僕らがこのゲームにかける想いを歌詞にたくさん取り入れていただきました。収録スタジオにお邪魔した際にも,ちょっとした部分にまですごくこだわっていただけたので,端から見ていて大変恐縮でしたね」と話していた。
なお「もしも君が願うのなら」は,May'nさんのセカンドアルバム(2011年2月23日発売予定)のリード曲になるとのこと。このことについて本山氏は,「本当に光栄です。アルバムの一番最初の曲に『もしも君が願うのなら』を採用していただけるというのは,非常にありがたいですね。そこまでやっていただく以上は,僕らもどんどんプロモーションをがんばっていきますし,この曲を大事に使わせていただきたいなと思っています」と,コメントした。
そしてリエラ役の遠藤 綾さん,イムカ役の浅野真澄さんがステージに上がったあと,主人公達と対立する帝国軍特殊部隊「カラミティ・レーヴェン」の指揮官・ダハウ役を,山寺宏一さんが担当していることを発表。その山寺さんがゲストとしてステージに招かれた。
そして3人は,オープニングムービーを観た感想を以下のように語った。
山寺さん:
May'nさんの楽曲も映像も素晴らしかったです。一番ホッとしたのは,ダハウが映っていたことですね。未発表でムービーにも映ってなかったらどうしようかと思いました(笑)。
遠藤さん:
公式サイトで観られるPVとはまた違った映像だったので,これからどうなるんだろうって感じがしました。すごく続きが観たいなと思いましたね。
浅野さん:
May'nちゃんの曲を今回初めて映像と一緒に聴けました。「こういう雰囲気なんだ……」って,ちょっと切ない感じがしましたね。あと,シリアスなシーンと一緒に,ちょっとはにかんだりするような映像があったので,早く続きが観たいなと思いました。
ここで山寺さんが,「キャストは変わらないですよね? ぜひこのままのキャストで!」と質問すると,本山氏はすべてゲーム版と同じキャストだと公言。この発言にゲストの3人は皆喜んでいた。
最後は,遠藤さん,浅野さん,山寺さん,本山氏が,それぞれ以下のようにスピーチを行ない,発表会をしめくくった。
遠藤さん:
ゲーム,アニメ,ねんどろいどまで幅広く展開するっていうのはすごく嬉しいですし,発売したらもっともっと広まるように新しい展開が生まれたらいいなと思っています。
浅野さん:
私自身もアフレコをしているとき,この作品のファンになってしまいました。とにかく見せ場がたくさんあって,本当に面白い作品になっています。たくさんの人にプレイしていただきたいですし,これからもいっぱい展開していくといいなと思っています。
山寺さん:
戦場のヴァルキュリア3が皆さんの心に残るゲームになればいいなと思っております。OVA,ねんどろいど,そして映画化,そして……ハリウッド! 日本の映画がハリウッド映画になるってありますよね。なぜ「3」だけという話が出てきそうですけど(笑),これから世界中で盛り上がるくらい,皆さんに育てていただければいいなと思っています。
本山氏:
戦場のヴァルキュリア3は2011年1月27日にまずゲームが発売されますが,その後もOVAやねんどろいどなどさまざまな周辺展開を含め,どんどん盛り上げていきたいと思います。そして,「戦場のヴァルキュリア」シリーズ全体が盛り上がればいいなと考えています。今後ともよろしくお願いします。
また,発表会終了後には,May'nさん,遠藤さん,浅野さん,山寺さんへの合同インタビューの場が設けられた。本稿の締めとして,その内容を掲載しよう。
――「戦場のヴァルキュリア3」について,ご自身が演じたパートやストーリーの感想を聞かせてください。
遠藤さん:
リエラはヴァルキュリア人という設定なので,重い宿命を背負っています。最初は人と深く接することはできなかったんですけど,いろんな人達と出会ったり,いろいろな経験をすることで,彼女は成長していきます。
重い宿命を背負いながらも明るく振る舞うことのできる大人の女性かなとも思ったんですけど,クルトと話すときにはとっても女の子らしい表情をするので,いろいろな面を持った女性だなと思いました。
山寺さん:
ダハウはダルクス人独立のためにがんばっていて,優秀な人間なら敵でも認めるという度量の大きさも持っている男です。敵対しているものの中にも同じ民族がいれば「私と一緒に進もうじゃないか」と提案して,それで賛同を得られるくらいの人間なので,そういう風に聞こえるように演じました。
クライマックスでダハウが理想のためにどうするのか,というシーンもすごく印象に残っているんですけど,そこはまだ言っちゃいけない部分みたいなので(笑)。
May'nさん:
私はPVを見てからレコーディングをさせていただいたんですけど「自分自身を取り戻したい」というドラマをキャラクターに感じました。
浅野さん:
リエラに対して,「死ねー!」って言って殺そうとするシーンがあるんですけど,そこがとにかく印象的でした。ヒロインが二人いて,殺し合うというのは面白い設定だなって感じましたね。もちろんそこには深い理由があったりするんですけど,その時の我を忘れたイムカは,すごく気持ちを込めて演じました。
――山寺さんはダハウと自分で似ているところはまったくないと言っていましたが,遠藤さんと浅野さんは,自身が演じるキャラと似ている部分はありましたか?
遠藤さん:
役との共通点は探さないようにして演じているので,リエラは私とは似てないかなと思いました。
リエラって重いものを背負ってるんですけど,意外に可愛らしい部分もあったりして,果たしてそれは隠しているのか,それとも本心で楽しんでいるのか分からないところがありましたね。そこはストーリーが進むにつれて明らかになっていくので,自然に感じ取ってもらいたいと思います。
浅野さん:
イムカは突いたら割れちゃうガラスのような堅さがあると思うんですね。
本当は復讐にとらわれずに,仲間と分かち合ったりすればいいんですけど,仲間も頑なに番号で呼んだりするような壊れそうな部分も,実は彼女の魅力だと思っています。
なので共通点はないんですけど,キノコが食べられない部分だけは似てると思います。私,本当にキノコが嫌いなんです。目の前で食べられるのも嫌なくらいで(笑)。イムカもすごくキノコが嫌いらしくって,こんなにキノコが嫌いなキャラを初めて演じました。
――収録中に苦労した部分などはありましたか?
遠藤さん:
戦う中での専門用語とかあったので,それを,感情を込めて演じるのは難しいと思いましたね。あとストーリーで,ダブルヒロインなので“リエラ”ルートと“イムカ”ルートがあるんですよ。なのでリエラをやったあと,同じページにイムカのルートが書いてあったりするんですけど,同じ男を巡る女としてとっても辛かったですね。「ふーん,イムカだとこうなんだ」って,ヤキモチを妬きながら演じました(笑)。
浅野さん:
イムカは寡黙なのであまり喋らないし,感情も表に出さないで任務をこなすんですけど,リエラがヴァルキュリア人だというのが分かった時には,感情が爆発して我を忘れて襲いかかったりするんですね。その後,仲間なんだけど,自分が一番恐れているし,殺したいと思っているヴァルキュリア人ということで葛藤するシーンがあるんです。そこが難しくもあり興味深くもありましたね。
山寺さん:
私はダハウとはまったく違うタイプなので,とにかく自分を捨てて,イメージを膨らませて,そういう風にして切り替えて演じるしかないですよね。なるべくトイレ行っても鏡を見ないとか(笑)。
――May'nさんが歌う主題歌「もしも君が願うのなら」を聴いた印象を教えてください。
遠藤さん:
今日初めて聞かせていただいたんですけど,世界観に合っていて力強くもあり,はかなげでもあると感じました。未来を向いているような感じもするし,過去も思っているような,いろんな思いが渦巻いていると思いました。
山寺さん:
実は私,CMのナレーションもやらせてもらってるんですけど,主題歌はその時に聴かせてもらっているんですね。共演とは違いますけど,同じ作品に携われるということをすごく嬉しく感じました。こんなに可愛らしくて若いのに,いろんなものを胸に秘めている方だなって感じました。すばらしい歌声だと思います。
浅野さん:
「かっこいい!」というのが第一印象ですね。あと,ストーリーに泣きたくなるようなシーンがたくさんあるんですけど,それがMay'nちゃんの歌声を聴いていると心の奥がキューってなりました。でもその中で前を向いている感じや暖かい感じもあるので,すごいと思いました。いつもテレビを観て応援しています(笑)。
――主題歌の中で,May'nさんが「戦場のヴァルキュリア」の世界を端的に表していると感じている,お気に入りのフレーズを教えてもらえますか?
May'nさん:
全体的なストーリーを教えていただいてから楽曲の制作をしたので,要所要所でヴァルキュリアの世界観を表現するような言葉を入れました。サビの前のBメロの部分に「運命の振り子が名もなき僕らを揺らし続ける」という歌詞があって,そこはすごくヴァルキュリアの世界観を表しているなと思います。
――最後に,ゲームの発売を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
遠藤さん:
骨太のような感じがしつつも,とっても繊細な世界観なので,キャラクター一人にしてもいろいろなものを持っています。その一人一人が持つ世界観って,こんなにも寂しげで,でも暖かいっていうのがゲームを通して感じていただけると思いますので,ぜひ発売を楽しみにしていてください。
山寺さん:
今回,私はヴァルキュリアシリーズに初参加となりましたが,お気に召してもらえるかどうかが非常に心配です(笑)。とにかく心に残る感動の一本になると思いますので,発売を楽しみに待っていてほしいですね。
May'nさん:
一番の魅力である重厚な戦闘,そしてストーリー。皆さんぜひ楽しんでいただきたいと思います。
浅野さん:
アフレコをしてる時から楽しみだったんですけど,東京ゲームショウで画面を見せていただいたり,May'nちゃんの曲を聴いたりして,ますます楽しみになってきました。きっと魅力的な作品になると思いますので,ぜひ手にとっていただけたらなと思います。
――ありがとうございました。
「戦場のヴァルキュリア3」公式サイト
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