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[TGS 2010]従来シリーズとは一味違った世界観とダブルヒロインが特徴的。「戦場のヴァルキュリア3」声優トークショウをレポート
9月18日(土),TGS 2010のセガブースにて「戦場のヴァルキュリア3」のステージイベントが開催された。本作は先日(16日)に発表されたばかりの「戦場ヴァルキュリア」シリーズ最新作。イベントには,クルト・アーヴィング役の中村悠一さん,リエラ・マルセリス役の遠藤綾さん,イムカ役の浅野真澄さんが登場し,トークを交えたゲームプレゼンが行われた。なお,本稿では声優陣のトーク部分をメインにお伝えするので,ゲームの概要についてはこちらの記事を参照してほしい。
同イベントでは最初に,本作のプロデューサーを務める本山真二氏と,ディレクターの小澤 武氏が登場。ステージ前に集まった人の多さに驚きつつも,嬉しそうに挨拶をしていた。そしてスタッフが3日間徹夜して作ったというトレイラーが上映されたあと,声優陣が続々と登場。中村さんはトレイラーの感想について,「収録時は絵がない状態だったので,完成品を見て鳥肌が立ちました」と語っており,両氏は「苦労が報われた」と喜んでいた。
小澤 武氏 |
本山真二氏 |
また,中村さんはリエラのミニスカートについても「あんな格好で戦場に出たら大変だと思っていましたが,中にスパッツを履いていたんですね。セガならやらかすかなと思っていたんですが」と言及。それに対して本山氏は「実際に社内でパンツ論争はありました。ぶっちゃけ,ちゃんと中身作りましたよ(笑)」と衝撃の事実を告白。第一作を制作していた頃から,そこに強くこだわるスタッフがいたらしい。漢である。
また,従来シリーズと比べてダークな雰囲気のストーリーに関して,「最初は主人公達をスパイにしようかと考えていました」と初期設定を明かした本山氏。コンセプトを決めてからは,「ならこういうイベントが欲しいよね」という具合にストーリーを固めていったらしい。
なお,“ネームレス”という蔑称や“主人公たちは番号で呼ばれている”という設定に関しては,スタッフ全員で伊豆へ温泉旅行に行ったときに思いついたとのことで,中村さんから「それ,わざわざ温泉に行かなくても思いつきますよね?」と厳しいツッコミをうけていた。
遠藤綾さん |
浅野真澄さん |
中村悠一さん |
主人公達が絶望的な状況下での戦いを強いられるという部分に関して,感想を求められた浅野さんは「気になる設定を入れるのが上手いなと思いました。ギュッと掴まれるというか,“エロい”ですよね」と発言。「エロい!?」と総ツッコミをうけ,「エロティックじゃなくて! 気になるという意味で!」と言い訳をしていたが,その後も中村さんに「浅野さん大丈夫ですか? マネージャーさん呼びますか?」とイジられていた。
それから話題はキャラクターの印象へと移り,遠藤さんは自らの演じたリエラについて,「ヴァルキュリア人なので,普通の状態と変身後では見た目の印象がガラリと変わるんですよね。それで最初は演技を変えるべきなのかと考えていましたが,次第に実は普通の女の子というか,可愛らしいところが多いなということに気づいて……自然に演じることができました」とコメント。
次に,浅野さん曰く「イムカは喋り方が特徴的で,すべてのセリフに『〜ない』がつくんですよ。『悪くない』とか『やるしかない』という感じに」とのことで,それについては本山氏から「面白い設定ですよね。ライターのアイディアなんですよ。実際シナリオに起こすとなると苦労したみたいですが(笑)」という説明があった。
なお,その後早々に話の流れを切り替えたかったのか,中村さんは「ヒロイン二人のサービスシーンもあるので,みなさんご期待ください」と気になる情報をポロリ。どうやら過激な格好をしてくれる場面もあるらしい。
ステージイベントのあと,声優陣の囲み取材も行われたので,その模様をお届けして本稿の締めとしよう。
――ステージの感想はいかがでしたか?
浅野さん:
お客さんが多くてビックリしました。遠くの方からも熱心な視線を送ってくれる人がいて嬉しかったですね。開発秘話なども聞けて楽しかったです。
中村さん:
あらためて本作の注目度は高いんだなと感じましたね。台本に則らない話もさせてもらえたので,非常に楽しい時間を過ごせました。
遠藤さん:
聞きたかったことが聞けて楽しかったです。本作の完成がますます楽しみに思えるイベントでした。
――収録の時にはどういうところを意識しましたか?
浅野さん:
イムカはパッと見では強そうな女戦士に見えるのですが,実は悲しい過去を持っていて,女性らしい,守ってあげたくなるようなところがあるんです。そういうところを出せたらなと意識しました。
中村さん:
ストーリー上,クルトは仲間との交流でどんどん変わっていくんです。彼がより魅力的に見える部分なので,その辺は気を付けましたね。
遠藤さん:
台本にはリエラルートとイムカルートの両方が載っていたので,イムカルートを見たときは「ふ〜ん,こうんるんだ」って思いましたね(笑)。それでイムカに負けないよう,可愛く演じようと心がけました。
――ダブルヒロインということで三角関係的な展開が予想されますが,実際のところはいかがでしょう?
浅野さん:
なんて言うのか,恋の鞘当て的な(笑)。でも,リエラに対しては恋のライバルというよりも,もっと大きなところで複雑な想いがあるんです。トレイラーでも戦うシーンがありましたが,普通の恋愛の三角関係とは違い,もっと変わった関係性を描いているのでそこに注目してほしいです。
中村さん:
クルトってそういうところに関してすごく鈍感なんですよ。そこが彼の唯一の欠点でもあり魅力なんじゃないかと僕は思っています。だから,とくにヒロインどうこうという部分は意識せずに演じました。
あと,台本の作りがですね,先程遠藤さんも話していたようにイムカルートとリエラルートが続けて載っているんですよ。どっちのヒロインにもいい顔をしていて「こいつ随分な奴だな!」と一瞬思ったんですが,のちに別のルートなんだと気付きました(笑)。つまり三角関係というのは,プレイヤーがそう感じるだけで,ストーリー的にはそんなことないと思います。だからプレイヤーのみんなだけ悩めばいいと思うよ(笑)。
遠藤さん:
クルトやイムカと比べたら,リエラのほうが,まだ恋愛に関して知識があるかもしれないです。自分と接することでクルトが変わっていくことが嬉しかったんでしょうね。自然な流れで恋心に発展していったと思います。
――自分が演じた以外のキャラクターについて,魅力などをお聞かせください。
浅野さん:
いつも冷静で自制がしっかりできるところとか,クルトは好みのタイプですね。私もイムカと同じようにドキドキしながら演じていました。リエラに関しては,イムカの視点から見ると複雑なところもあるんですが,暗いキャラクターが多い中でハツラツとしていて,場を明るくしてくれるので個人的にはすごく好きです。
中村さん:
メインキャラクター達に関しては割とまともな感じですが,中にはメチャクチャな奴もいるんですよ。魅力的……と言っていいのか分からないのですが,ならず者部隊ということでメンバーの中には元放火魔もいるんです。犯罪者でも能力を買われて部隊に組み込まれていたりするんですよね。色々なタイプのキャラクターがいるのは魅力ですよね。
遠藤さん:
私もクルトは好みです。やっぱりあれだけ冷静な人だと引っ張ってもらえますしね。イムカは見ていて心配になります。母性本能をくすぐられますね。実際音声と絵が合わさったときに,どんな感じになるのか楽しみです。
――最後に,ファンへのメッセージをお願いします。
浅野さん:
ホントに面白い場面がいっぱいあって,キャラクターも魅力的です。ぜひ手にとってください。
中村さん:
シリーズのファンに対するサービスも沢山ありますし,本作からでも単体でちゃんと楽しめます。よろしくお願いします。
遠藤さん:
ダブルヒロインということで,通常の倍の楽しみ方ができると思います。ぜひプレイしてみてください。
――ありがとうございました。
「戦場のヴァルキュリア3」公式サイト
- 関連タイトル:
戦場のヴァルキュリア3
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