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あの新感覚ホラーFPSもシリーズ6年目に突入。PC用ソフト「フィアー3 日本語版」レビュー
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印刷2011/10/06 13:27

レビュー

「ポイント・マン」と「フェッテル」,タイプが異なる2人の主人公で楽しめるシリーズ最新作

フィアー3 日本語版

Text by Chihiro


 ズーより発売中のアクションホラーFPS「フィアー」シリーズ最新作,「フィアー3 日本語版」(以下,フィアー3)。PC版はPlayStation 3 / Xbox 360版から約1か月遅れてのリリースとなったが,ゲームの基本的な内容はコンシューマ版と同様で,暴力表現の規制などもそれらに準拠している。価格は8000円(税込)だ。
 シリーズの新作として2年ぶりにリリースされた本作だが,前作まで開発を担当していたMonolith Productionsではなく,シリーズ第1作「F.E.A.R.」のコンシューマ版を手がけたDay 1 Studiosが開発を請け負っている。

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 まずフィアー3のストーリーから紹介していこう。

 主人公はシリーズ第1作と同じ,ポイント・マンという男。ポイント・マンとF.E.A.R.部隊は“スーパーソルジャーの秘密部隊を指揮する謎の男”を追って,アメリカ北西部の都市,フェアポートのアーマカム研究施設に向かう。
 そこで出会うのは,ポイント・マンの弟であり超能力を有して人を喰らうパクストン・フェッテルと,強力な超能力を持つがゆえに苦しい日々を送った母,アルマ・ウェイドであった。

画像集#024のサムネイル/あの新感覚ホラーFPSもシリーズ6年目に突入。PC用ソフト「フィアー3 日本語版」レビュー

 アルマの意識と同調し,強力な超能力でクローン兵を操り,猛威を振るうフェッテル。ポイント・マンは弟の頭を撃ち抜き,さらに街ごと破壊する爆破作戦を敢行して母アルマを殺害した……かに見えた。

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 だが,作戦から数か月経った後も,彼女の強大な超能力は街を揺るがしていた。肉体の死を超え,魂となったフェッテルにつきまとわれながら,ポイント・マンはF.E.A.R.部隊と共にさらなる戦いに身を投じることになる。

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 プレイヤーは基本的にポイント・マンを操作してゲームを進めていくのだが,クリアしたミッションには,フェッテルを使用して再挑戦することが可能だ。2人それぞれにエンディングが用意されているほか,ポイント・マンとフェッテルによるオンラインCo-op(協力プレイ)や,マルチプレイも楽しめる。このあたりの詳細は後述する。

本作の主人公,ポイント・マンとフェッテル。2人ともアルマの血を引いていることもあり,常人離れした能力を身につけている
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 操作はW/A/S/Dで移動,マウスで照準のコントロールや射撃という具合で,FPSとしてオーソドックスな作りになっている。また,Xbox 360用コントローラのボタンプロフィールも収録されているので,プレイしやすいほうを選ぶといいだろう。
 ただ,残念なのは,ゲームコントローラで遊んでいても,序盤の操作方法を学ぶシーンで画面上にポップアップするメッセージが,キーボードやマウスの遊び方「のみ」ということだ。新たな操作方法が出てきても,コントローラのどのボタンを押せばいいか分からず,キーコンフィグ画面を見なければならないというのは,コントローラ派には不親切な仕様だろう。

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プレイヤーの前にたびたび姿を表すアルマ。言葉は発しないが,何かを訴えているようにも見える。赤い服の少女姿以外に,妊娠した現在の姿(?)で登場することもある
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ゲームコントローラ向けのボタン配置はいくつか用意されているので,好きなものを選ぼう。また,振動の有無も選択可能だ



2人の主人公が絡むストーリーが展開
恐怖心をあおる演出も健在だ


 ゲームのメインモードとなるのは,全部で8つのチャプターから構成されるシングルプレイだ。
 ゲームはポイント・マンがF.E.A.R.隊員のジン・スワンから通信を受け,彼女のもとに向かうところから始まる。しかしシンプルなミリタリーFPS的な展開は待っておらず,次第にさまざまな事実が明らかになり,ポイント・マンにつきまとうフェッテルとの間にも歪が生じて,物語は複雑怪奇に入り組んでいく。

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 それぞれのチャプターに標準クリアタイムが設定されており,これは後述する「ハイスコア」に影響するようだ。筆者は一部で苦戦した部分もあったが,ポイント・マンの全パートをクリアするのに,およそ6時間程度,さらにフェッテルでもプレイし,同じくらいの時間がかかった。目安として,シングルプレイだけで10時間強は遊べそうだ。一般的なFPSと比べてみても,これは標準的なレベルだろう。

 今回メインで登場する敵は,ポイント・マンとフェッテルの生誕に関わったATC社の「アーマカム兵」(治安部隊)や,アルマのつらい記憶から生み出された「スカベンジャー」という怪物,正気を失った人間達などだ。治安部隊は銃で武装し,ときにはロボット兵器を投入してくる。スカベンジャーは一度に複数現れ,素早い動きと噛み付き攻撃でポイント・マンを苦しめる。

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アーマカム兵はアサルトライフルやショットガンで武装しているうえ,手榴弾も使いこなす。また,一部の兵士は強力なアーマーを着込んでおり,倒すのに結構苦労する
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中盤以降に登場するスカベンジャー。見た目は二足歩行の獣のようで,かなり動きが素早く,しかも複数で登場するため,的確なエイミングが必要になる

 ゲームの難度は易しいものから順に「ニューフェイス」「コマンドー」「ノーフィアー」の3段階が用意されており,一度クリアすると「クレージー」がアンロックされる。しかし一番易しいニューフェイスですら,大量の敵が一斉に襲ってくるような場面もあり,個人的には結構苦戦した。敵が多く登場するというのは,Co-opモードで敵を蹴散らす爽快感を追求した結果なのかもしれない。
 なお,ライフは自動回復制となっており,ピンチになると画面が赤く点滅して教えてくれるので,とても分かりやすい。


 本作では「ポイント・マン」と「フェッテル」の2人でプレイできることはすでに書いたが,両者のプレイフィールをまとめてみたので,以下に紹介しよう。

●ポイント・マン
 一般的なFPSと同様に,銃をバリバリ撃って敵を倒していくスタイルで遊べる。武器はハンドガン,アサルトライフル,ショットガン,手榴弾やナイフなど。銃は2つまで同時に携行でき,敵が使っていた銃や弾薬を再利用できるほか,補給ポイントも豊富に用意されている。

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 1作目からのファンにはお馴染みだろうが,ポイント・マンの大きな特徴として「スローモ」という,発動させると時間の進行を遅らせられる能力(いわゆるバレットタイム)を使える点が挙げられる。これを使用すると周囲の時間の流れがゆっくりになり,じっくり敵に狙いを定めて攻撃できるため,非常に重宝する。照準の右横にスローモのゲージが表示されていて,これが空になるまで連続で使用できる。消費したゲージは時間経過で復活する仕組みだ。

ポイント・マンの特殊能力「スローモ」を使うと,時間の進行を遅らせることができる。ここぞとばかりに正確に狙い撃ちして,敵を一掃するのだ
画像集#007のサムネイル/あの新感覚ホラーFPSもシリーズ6年目に突入。PC用ソフト「フィアー3 日本語版」レビュー

 また,「カモフラージュ」という能力も持っている。これはフェッテルも使用できるが,遮蔽物などに身を隠し,カバーポジションから攻撃できるというもの。相手の攻撃を安全にやり過ごせるため使用頻度の高いアクションになるが,フィアー3の敵AIはなかなか優秀で,隠れたままその場から動かないと手榴弾を投げ込んでくることもある。また,敵兵が同じ場所にとどまらず,こちらを狙える位置に動いてきたりするので,カモフラージュ中も気は抜けない。

「カモフラージュ」
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●フェッテル
 フェッテルは超能力を駆使して戦うのが特徴だ。とくにユニークなのが「サスペンド」「ポゼッション」という能力。
 「サスペンド」は,敵に対して使うと身動きを取れなくし,ドラム缶や手榴弾など爆発性のあるオブジェクトに対して使うと持ち上げることが可能,という能力だ。
 サスペンドで拘束した敵には,「ポゼッション」で憑依することが可能だ。なお,ポゼッションできるのはアーマカム兵や正気を失った人間などで,ロボット兵器やスカベンジャーは対象外となる。

サスペンド中の敵兵やドラム缶,手榴弾などは,さらに持ち上げることができる。敵を拘束して憑依すれば,そのとき持っていた装備を奪えるので,自分が欲しい装備を狙って敵を乗っ取ってもいい
画像集#008のサムネイル/あの新感覚ホラーFPSもシリーズ6年目に突入。PC用ソフト「フィアー3 日本語版」レビュー

 アーマカム兵に憑依すれば,ポイント・マンと同様に銃を扱うことが可能になる。正気を失った人間の場合は,ひっかき攻撃のほか,レンチやリーパーナイフ(投げナイフ)を利用可能だ。
 だが同じ肉体に永遠に憑依できるわけではなく,照準の右横にあるゲージがゼロになるか,一定以上のダメージを受けた場合は肉体から解き放たれてしまう。
 憑依している最中に敵を倒すと「サイキックエネルギー」を落とすので,これを拾えばゲージを維持できる。霊体に戻ることで時間経過とともにゲージを回復できる。
 なお,サスペンドとポゼッションを行うには,ゲージが一定量ないとダメなので,その点に注意してほしい。

憑依時に敵を倒すと,サイキックエネルギーという赤い玉を入手できる。これでゲージを維持し,能力を使える時間を延ばしていくといい
画像集#009のサムネイル/あの新感覚ホラーFPSもシリーズ6年目に突入。PC用ソフト「フィアー3 日本語版」レビュー

 霊体時のフェッテルは銃などを使用できないが,代わりに「スタンブラスト」という衝撃波のような攻撃を使って敵に直接ダメージを与えることもできる。とはいえ,霊体の状態で体力がゼロになるとゲームオーバーになってしまうので,ポゼッションで相手を乗っ取り,彼らを身代わりにしながら進むのがよさそうだ。


 どちらのパートも,プレイスタイルに多少の違いはみられるものの,基本的には敵を倒しまくるという爽快感を味わえるようになっている。
 そのほか,一部チャプターではパワーアーマー,エンハンスド・パワーアーマーというロボット兵器を使うことができる。こちらはロケットランチャーやミニガンなど,ヘビーな火器で暴れまわることが可能で,かなり楽しい。ただしフェッテルは,アーマカム兵に憑依していないとロボット兵器には乗れないので注意しよう。

パワーアーマーは圧倒的な火力で敵をどんどん倒していけるのが気持ちいい。ダメージを受けた場合は,時間経過で回復させられる
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 フィアーシリーズといえば,身の毛もよだつような恐怖心を煽る演出が特徴に挙げられるが,本作では「ザ・フォッグ」「遊星からの物体X」など,日本でも著名なホラー映画の監督で知られるジョン・カーペンター氏や,アメコミ作家のスティーヴ・ナイルズ氏らが制作に参加している。これはホラー面の演出強化などで起用されたのだろうが,結果としては従来作よりマイルドな怖さになった印象を受ける。

ゲームの舞台は監獄,スラム街,巨大な倉庫など。チャプターが進むほど舞台は異常さを増していき,気味の悪いステージが多くなる
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 とはいえ,通路を歩いていると,突然上から物が落ちてきたり,ドアを開けると血まみれの兵士の死体が転がっていたり,突如なんらかの記憶がフラッシュバックして,アルマが目の前に現れたりなど,フィアーならではの演出の数々は健在で,怖さや薄気味悪さを強く感じた。



ミッション中に発生するチャレンジをクリアし
主人公を成長させられるランクアップシステム


ランクアップで得られた特典一覧は,タイトル画面のスコアメニューから確認可能だ
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 フィアー3では「ランクアップ」という成長システムが採用されている。ゲーム内には「敵を50体倒す」「銃弾や手榴弾を30個拾い集める」など,さまざまな「チャレンジ」が用意されており,その条件を満たすことでポイントを獲得していく。ポイントが一定数に達するとランクアップして,携行できる弾薬や手榴弾の数が増えたり,特殊能力のゲージが延びたりするのだ。
 このランクはポイント・マンとフェッテルとで共有できるので,両パートをやり込むことで,2人はどんどん強くなっていくわけだ。

ゲームプレイ中にチャレンジを達成すると,画面左下にメッセージがポップアップして表示される
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 また,ステージ内には「サイキックリンク」を行える遺体がたまに転がっており,プレイヤーが干渉することで吸収できるほか,各ミッションには1つずつ「アルマ人形」というアイテムが隠されている。いずれもチャレンジに関連する項目で,吸収したり入手したりすることで,ポイントが加算される仕組みだ。

サイキックリンク可能な遺体やアルマ人形は,いわばコレクタブルアイテムといえる。これらは見つけたら入手しておくのが吉だ
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 そしてミッションクリア時にはリザルト画面で,プレイスタイルからスコア判定される。達成したチャレンジが多いほど高いスコアをマークでき,基準タイム内でゲームをクリアできればボーナスも獲得できる。やりこみの結果がスコアに反映されるため,遊び甲斐はあるだろう。

ミッションクリア時に,スコアが判定される。このときクリアタイムや,達成したチャレンジなども同時に確認できる
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シングルプレイをCo-opで一緒に遊んだり
マルチプレイを楽しんだり。充実のオンライン


 オンラインCo-opは2人だが,マルチプレイはいずれのゲームモードも最大4人まで参加可能だ。各モードにはそれぞれ3つのマップが用意されている。

●オンラインCo-op
 ホストはポイント・マン,ゲストはフェッテルとなり,シングルプレイで遊べる8つのチャプターを一緒にプレイできる。このモードでもシングルプレイ内に登場するチャレンジに挑めるほか,Co-opでしか達成できない項目もあるようだ。

●胎道
 F.E.A.R.の隊員となり,次々とやってくる敵の波状攻撃を味方と協力して撃退するディフェンス系のゲーム。壊れたドアをバリケードで塞いだり,倒れた味方を救助したりなど,それぞれが役割を果たしていかないと生き残るのは厳しい。

「胎道」では,敵の侵入を防ぐバリケードの構築がとても重要だ。波状攻撃が始まる前に,できる限り修復しておきたいところ
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●ソウルキング
 すべてのプレイヤーが人間に憑依できる霊体としてスタートする。霊体のままでは攻撃手段がなく,AIの敵兵に憑依して能力を得る必要がある。憑依した状態で敵兵を倒すと魂を落とすので,それを集め,最終ラウンド終了時に魂を最も多く集めた人が勝ちとなる対戦型のゲームだ。
 ほかのプレイヤーを倒して,集めていた魂の一部を横取りすることも可能だが,当然ながら自分が倒されると横取りされてスコアが激減するため,駆け引きは重要だ。

「ソウルキング」では,この黄金の頭蓋骨を一番集めた者がソウルキングとして勝利を収めることになる
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●ソウルサバイバー
 F.E.A.R.の隊員となり,最後の生存者を目指して戦うゲーム。プレイヤー以外にもAIの敵兵がいるので,ほかのプレイヤーと協力してそいつらを倒すもよし,協力しなくてもよし,どのように立ちまわるかは自由だ。一定量のダメージを受けるとダウンするが,限られた時間内にハンドガンで敵を倒せば復帰可能で,ダメだった場合は霊体として再登場し,F.E.A.R.の隊員に憑依できる。
 一定時間が経過した時点で生き残ったのが1人なら,脱出ポイントが用意され,そこに到達できればゲームクリアとなる。

「ソウルサバイバー」は,とにかく敵がどんどん出現するので,生き残るだけでも一苦労
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●フ**キンラン!
 F.E.A.R.の隊員となり,背後から迫ってくる「死の壁」から逃げられれば勝ちとなる協力型のゲームだ。逃走ルート上にはAIの敵兵が登場するので,彼らを排除しつつ進んでいかなければならないが,このゲームは誰か1人でも死の壁に飲み込まれるとゲームオーバーになってしまう。戦闘で仲間がダウンした場合は必ず救出しなければならないため,チームワークが試されることになるだろう。

これが背後から迫ってくる「死の壁」。よく見るといくつか人の顔が見える。誰か一人でも壁に飲み込まれた時点で終了だ。脱出の目標タイムも設定されていて,なかなか難しい
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FPSとしての完成度は問題ないレベルだが
ストーリーを楽しむなら,過去作品のプレイは必須か


 フィアー3では,シリーズ第1作で敵として登場したフェッテルがプレイヤーキャラクターとなって登場するが,ポイント・マンとはかなり異なるプレイスタイルとなっており,同じミッションでも新鮮な気持ちで遊べるのがいい。
 遊んでいて,個人的には一部ミッションでの敵の多さは気になった。理不尽なほど難しいというレベルではないので,そこは許容範囲内だろう。FPSの基本部分はしっかり作りこまれ,それでいてポゼッションによる憑依など,さまざまなオリジナル要素も盛り込まれており,楽しく遊べる作品に仕上がっている。

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 気になる点としては,ローカライズの方針が定まっていないと感じられる部分だろうか。ゲーム内では英語音声と日本語字幕,日本語吹き替えの2つが混在していて,これには疑問を感じる。吹き替えにするか,字幕にするのかを選べるようにする,あるいはどちらか一方に固定した方が良かったのではないだろうか。ほかにも,ムービーをスキップしたときに表示される字幕が途中で切れたりなど,粗い部分が目についた。
 また,オンラインには人がおらず,野良でマッチングするのはちょっと厳しいかもしれない。マルチプレイを遊びたいというのなら,自らホストになって,ソーシャルサイトや掲示板などで参加者を募るなど,ゲームとは別のところでの努力が必要だろう。

※ゴア表現注意
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 フィアーシリーズは作品全体で世界観を共有しているため,いきなり3から遊ぶと,何の話をしているのかさっぱり分からないという事態に陥ってしまうかもしれない。可能であれば1作目,2作目をクリアしてから遊ぶべきだが,もしフィアー3から入るというのであれば,最低でも,公式サイトなどで作品の概要をチェックしておきたい。

「フィアー3 日本語版」公式サイト

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