企画記事
これから楽しむ「戦国IXA」――長きにわたって人気を博すブラウザ向け戦国SLGの始めかた,序盤の内政,武将育成,合戦の進めかたを紹介
プレイヤーは日本全国12か国に分かれた各勢力のいずれかに所属する武将となり,自分の領地を発展させるとともに武将を集めて軍備を整えながら,定期的に行われる合戦で活躍することを目指していく。今年(2024年)の8月でサービス開始から14年を迎えた今も,本格的なオンライン戦国SLGとして多くのプレイヤーに支持され続けている長期サービスタイトルだ。
本稿では,そんな「戦国IXA」を今からプレイを始めようとする人のために,あらためてこのゲームの遊び方を解説していこう。
「戦国IXA」公式サイト
今から始めて楽しめる? そんな不安をなくしてくれるプレイ時間による格差を上手く解決したゲームの仕組み
「戦国IXA」のようなブラウザゲームの良さは,何といっても手軽に遊べること。インストールなしで気軽に始められて,低スペックPCでもプレイでき,さらにスマホ版ブラウザへの対応で外出中のちょっとした空き時間にも遊べる。同じ歴史モノや戦略ゲームが好きな人たちが集まる場としての魅力も見逃せない。
と言っても,「気軽に飛び込めないのでは?」という印象を抱く人も多いだろう。
実際こういったゲームは,ログイン時間の多寡やタイミングによってゲームの面白さが大きく左右されてしまうことは多い(実際に筆者はとある戦略級ブラウザゲームで,数時間チェックを怠ったことが原因で自国を滅亡させてしまったことがある)。また,なにより長期サービスが続くゲームとなると,長く遊んでいるプレイヤーに追いつけないし,ゲームを十分に楽しめないのでは? と思う人もいるだろう。
それらは「戦国IXA」に限らず,ほかのプレイヤーとの交流や競争要素があるオンラインゲーム作品にあてはまるが,今から始められるのかという不安はあるはず。
では「戦国IXA」はどうかというと,上記のような印象をもたれがちな長期運営タイトルだが,実際にプレイしてみるとプレイ時間による格差の問題を上手く解決できているゲームと感じさせる。
これから紹介する基本の進めかたを押さえておけば,新規プレイヤーでもその楽しさが見いだせるだろう。
プレイヤーの分身となる城主を作成し,12の勢力が競い合う戦国時代に身を投じよう
もちろんこれとは別に,各プラットフォームで遊ぶためのユーザーアカウントの作成も必要となるが,スクウェア・エニックス版の場合,アカウント未作成でもゲームを始められる。とりあえずは試してみて,本格的にプレイしようと思ったときに本登録を進めるという始めかたもアリだ。
本稿ではスクウェア・エニックス版をもとに紹介していくが,ほかのプラットフォームとの違いはID登録や課金方法に関する点のみ。どのプラットフォームで始めてもゲームの進めかたは基本的に共通している。
なお,「戦国IXA」には「ワールド」と呼ばれるサーバーが複数用意されているが,初めてプレイする場合は,番号の一番大きい(つまり最新の)ワールドを選ぶことをおススメしたい。このようなワールドでは総プレイ時間が比較的近いプレイヤー同士で対戦できるため,プレイヤー間の格差をさほど感じずに遊ぶことができるだろう。
なお,最新ワールド公開のタイミングには,100連分の戦国くじを引けるといったプレイヤーにはうれしいキャンペーンが行われることもある。こういった情報も見逃さないようにしよう。
プレイヤーが所属できる勢力は日本各地から選ばれた12カ国。例えば現在のゲームバージョンであり,伊達政宗に焦点を当てている「梵龍天翔〜岐立十二龍門」では,相馬,最上,佐竹,徳川,直江,真田,北条,前田,豊臣,蒲生,藤堂,小早川という,史実でも伊達政宗と縁の深かった戦国大名が中心に選ばれている。
ゲーム内ではこれらの勢力が総当たりで戦うわけだが,勢力ごとの有利不利はない。好きな武将に仕えてもいいし,プレイヤー自身の出身地や住んでいる場所に近い勢力を選んでもいいだろう。また,4種類用意されている最初の武将カードも能力値に大きな差はないので,純粋に自分の好きな武将を選んでほしい。
新規プレイヤーは,まずは指南クエストから攻略しよう
城主を作成し,利用規約に同意したらいよいよゲームスタートだ。まずは基本的な操作方法や用語,システムを学べる,いわゆるチュートリアルにあたる「指南クエスト」を進めてみよう。PCブラウザ版のレイアウトではちょっと目立たない位置にあるので見逃さないよう注意しつつ,初心者の人はぜひ挑戦してほしい。
指南クエストは,それぞれの操作がゲーム内でどのような効果を持っているのかを分かりやすく解説するヘルプ機能としても使えるのもありがたい。「あれ,このステータス/機能は何だったかな?」と疑問に思ったときは,指南クエストを読み直してみよう。
コツコツ育てるのが楽しい,箱庭型の城下町発展システム
指南クエストの3つのカテゴリである「内政」「育成」「合戦」は,好きな順番で攻略することができるが,まずは内政カテゴリを進めることをおススメしたい。
とくに生産施設の建設やレベルアップは,指南クエスト完了後も常に行っていくようにしよう。生産施設のレベルを上げて,このゲームの基本資源である木,綿,鉄,糧の1時間あたりの生産量を増加させることで,それらの資源を使って更に施設をレベルアップしたり,より多くの兵士を訓練したりできるようになる。
この手のオンライン戦略ゲームにはよくあるのが,生産施設が高レベルになっていくほど,施設を改善するのに多くの資源や長いプレイ時間が必要になっていくという点だ。
筆者がプレイした限りだと,各施設のレベルをまんべんなく5〜10にしておくだけでも,毎日遊ぶうえで極端な資源不足に陥ることはなかった。こうして苦労して育てた施設がほかのプレイヤーとの戦闘で破壊されることもないので,焦らずにじっくりと城下町を強化していこう。
根気が必要とはいえ,本丸以外には何もなかった自分の城下町を徐々に発展させていく本作の内政は,箱庭型シミュレーションゲームの醍醐味そのものだ。プレイ開始直後は微々たるものだった資源生産量が3桁,4桁へと増加していくのを見ると,何とも言えない達成感を覚える。これはぜひ体験してほしい。
武将カードは2600枚以上。さまざまな組み合わせで自分だけの軍団を作ろう
2024年10月現在,「戦国IXA」にはなんと2600枚以上もの武将カードが存在している。
本作の武将カードは,織田信長や武田信玄,上杉謙信といった超有名大名はもちろんのこと,戦国史に比較的詳しい(と自負する)筆者でも「これはいったい誰?」と首をかしげるようなマイナー武将までを網羅しており,コアな戦国ファンをも満足させる情報量となっている。
「本作で最も楽しい要素は何か?」と聞かれたら,「多種多彩な武将カードを集めて強化し,部隊の編成を考えること」だと筆者は答えたい。
武将カードは,基本的にはガチャにあたる「戦国くじ」を引くことで入手できる。戦国くじの種類は,銅銭や金を消費して引ける「戦国くじ【白】」や「戦国くじ【金】」,そして引くには特別なチケットが必要となる「戦国くじ【天戦】」などの特別くじまでさまざまだ。
各武将カードはレアリティや強さに応じて序,上,特,極,天,傑その他の等級に分かれており,高級なくじほどレアなカードが出やすくなっている。
プレイ開始直後は,クエストの達成などで入手できる銅銭や金を貯めてくじを引いていくことになるだろう。これら数種類のくじを使うだけでも,カードの強さでは再上位ランクの傑を含む200種類以上の武将を入手するチャンスがあるので,手元にはあっという間に多彩なキャラクターが揃うはずだ。
これらの武将はしっかり育てることによって,合戦でのさらなる活躍を期待できるようになる。
「戦国IXA」の武将育成は,多分野での強化が可能な自由度の高さが特長なのだが,この自由度の高さゆえに,初心者にとっては何をしてよいか分からず投げ出してしまうというケースもあるのではないだろうか。それではとてももったいないので,ここで簡単にまとめてみよう。
育成の基礎となるのは,武将カードの経験値を溜めて武将レベルを強化することだ。レベルがあがることによって,攻撃力・防御力・兵法の各ステータスも上げていくことができる。
レベルの上限は20だが,育成はもちろんここで終わりではない。レベルが20まであがった武将カードは,ほかの武将カードと合成することでランクアップさせられる(カード上は☆が1つ増える)。
ランクは8段階まで増加でき,ランクアップした武将は槍,弓,馬,器の兵科統率力を1増やすことができるほか,レベルも再び0に戻るのでさらなる強化が可能となるのだ。
ここで注意してほしいのは,合成の素材に使えるのは,ランクアップさせたい武将の1つ下以上のランクであり,かつレベル20の武将カードのみということだ。つまり,武将Aをランク2から3にアップさせたい場合は,武将Aをレベル20まで鍛えたうえで,素材としてランク1以上でレベル20の武将を用意する必要があるということになる。
いずれにせよ,そもそも武将レベルが20になっていないと合成素材として使えないので,育成の初歩的なコツとしては「とりあえず武将レベルは20にしておく」ということになるだろう。また,何回かくじを引くだけで武将カードが把握できない数まで増えていくと思うので,高ランクまで育成したい武将とそれ以外の素材用の武将とは,あらかじめ分けて考えておくといいだろう。
武将カードでは,レベルやランク以外にも武将スキルの強化や追加が可能だ。
各武将には初期状態で1種類のスキルがセットされているのだが,武将のランクアップと同様にほかのカードを素材とすることで,そのスキルのレベルを上げたり新たなスキルを追加したりできる。将来的に主戦力にする武将カードであれば,基本的にはスキルレベルを最大の10にしておきたい。
ある程度武将が揃ってきたら,いよいよ部隊を編成するときだ。
基本的には自分の好きな武将で部隊を作ればよいが,通常部隊だとデッキコストの上限が決まっているため,最初からコストの高い強力なカードばかりで5〜6部隊を組むことは難しいことを覚えておこう。
先にも述べたように「武将カードはとりあえずレベル20にしておきたい」ということを考えると,激しい戦闘のない合戦期間以外では育成したい武将だけの部隊を作っておき,合戦に入ったら育成済みの強力な武将を中心とした編成に切り替えてみるというのも効率的かもしれない。武将の育成と同じく,部隊の編成も自由度がかなり高いので,ぜひ自分だけの最強軍団を作ってほしい。
多数のプレイヤーによる陣取りが行われる合戦にも参加してみよう
初心者にもやさしい,比較的ゆっくりしたペースで内政や武将の育成が楽しめたのに対し,「戦国IXA」最大の対戦要素である「合戦」は,1つの合戦につき2日間という短い期間で行われる。
とくに,攻守に分かれて相対する勢力が実際に戦闘を行う合戦期間は,分単位,秒単位での行軍が重要になってくる。こうした平時と戦時の時間の流れ方の違いも,本作を楽しむうえでの良いメリハリとなっているといえる。
プレイを始めたばかりで戦力の整わない状態では華々しくは活躍できないだろうし,ほかのプレイヤーの城を攻めても返り討ちにあって全滅したり,逆に攻められて落城したりと,(大きなペナルティにはならないとはいえ)よい目もみないかもしれない。しかし,例え戦闘で勝利できなかったとしても,敵陣や敵城を攻撃したり自城を防衛したりすれば,合戦終了後に報酬を入手できる。つまり参加するだけで戦果を積めるので,新規プレイヤーであっても,合戦に積極的に参加するメリットは十分にあるのだ。
なにより,ほかのプレイヤーが結成した多数の同盟がマップを埋め尽くすように陣を張り,各地で激突している様子を見ているだけでも十分楽しめる。プレイ経験を積み,自身も同盟に参加すればさらに「戦国IXA」というゲームの面白さを堪能できるだろう。
先日実装された,対戦する両勢力が攻撃と防御を同時に行う「対面合戦」によって,さらにダイナミックになった合戦を楽しめるはずだ。
以上,「戦国IXA」の主要な要素をざっと紹介してきた。ほかにも,空き地に出陣して所領にすることで,本領の兵士訓練や資源生産を加速させたり,「秘境」の探索で経験値や銅銭,新種の兵士を獲得できたり,あるいはほかのプレイヤーと武将カードを取引したりと,このゲームをより深く楽しむための手段はいくつも用意されている。
これからゲームを始める人にとっては,プレイ開始直後からいきなりランキング上位を目指すことはさすがに厳しいかもしれない。しかしマイペースで楽しめる要素が多い本作は,プレイを始めるのに遅すぎるということはない。今でも戦国ファンにおススメできるブラウザゲームだと思う。
最後にちょっとしたアドバイスを。「戦国IXA」はスマートフォンブラウザ向けにもしっかりレイアウトされており,それがかなり洗練された作りとなっている。
内政や軍事の各種画面やデータがコンパクトにまとめられているので,生産施設の建設状況をスマホでチェックし,多数の武将カードの管理や部隊編成を行う際はPCでといったように,状況に応じてPCとスマホを使い分けることでプレイをさらに効率化できるはず。これから「戦国IXA」を始める人にはぜひ試していただき,そして自分自身のプレイスタイルを追求してほしい。
「戦国IXA」公式サイト
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