イベント
セガの名越氏も熱い思い入れを語った! DVD「クロヒョウ 龍が如く新章」発売記念トークショーレポート
またイベントの冒頭では,スペシャルゲストによるトークショーも催され,主人公「右京龍也」役を演じた俳優の斎藤 工さん,「榊 天馬」役の石田卓也さん,そして製作総指揮を務めたセガの名越稔洋氏が登壇した。本記事では,そのトークショーの模様をお伝えしよう。
「クロヒョウ 龍が如く新章」公式サイト
トークショーの冒頭で,名越氏は今回のイベント開催に感謝するとともに,自身がもともと映画に関わる仕事を志していたことを語り,「(TVドラマ制作の)チャンスを与えられたのは,個人的に感激。凄く嬉しいです」と感想を述べた。
また斎藤さんと石田さんは,今回,TVドラマに携わったことについて「特別すぎて一言では表現できない」「著名なゲームが原作ということもあって特別。関わっていて楽しかった」と,ほかの撮影現場とは少し違う感覚を得ていた口振りだった。
名越稔洋氏 |
斎藤 工さん |
石田卓也さん |
TVドラマのキャスティングに関しては,名越氏が決定したとのこと。これは「思い入れが欲しい」という理由からとのことだが,実は斎藤さんのことは全く知らなかったという。斎藤さんを選んだ決め手は,青白い炎のような“孤独なオーラ”を感じたからで,初めて会ったときに「間違いない。右京龍也がいる」と思ったそうだ。また石田さんに関しては,天馬のやんちゃで素朴,友達思いであるからこそ不器用な部分が上手く表現できたとのこと。名越氏は,全体にいいキャスティングができたとまとめた。
その一方で,斉藤さんは右京龍也について,「最初は,自分から最も遠いカラーの役という印象だった」と述べ,周囲からもそう思われていたことを明かした。しかし,そうした周囲の反応に反発して逆ギレ的なテンションで撮影初日を迎えたところ,いい結果が出たとのことで,「役者自身が“自分はこういう役”と決めるべきじゃないと感じました」と語った。また石田さんは,事前にゲームの内容を知っており,今回の話を持ちかけられたときには即座に「やりたい」と思ったとのこと。
TVドラマには,名越氏自身も出演しているのだが,ゲームのようにあとから演出に変更を加えられないので,非常に緊張したという。「フィルムは一発なので怖い。『用意!』といわれた瞬間はムズムズします。あの一瞬の緊張感にハマる人は,一生,役者でいられるんだろうなあ,と思います」と感想を述べ,「後付けのできない,いい経験をしました」と続けた。
斎藤さんは,役者としての名越氏を「共演していて,残酷なほどの存在感を意識させられる。そこにいると同時に人としての奥行きを感じられて,さすがだと思いました」と賞賛。石田さんは「名越さんがいると,現場に緊張感が生まれる」と,やはり存在感の強さを挙げた。
撮影現場となった新宿については,斎藤さんは「あまり関わりたくない人が集まっているイメージだった。しかしそうした人達も,実際にはピュアだったりする」と印象が変わった様子。さらに街中で叫ぶシーンの撮影を振り返り,「意外とリアクションがなかった。動じない人が多いんじゃないかと思いました」と感想を述べた。また石田さんは「新宿なら新宿,渋谷なら渋谷と,街によってカラーの似た人が集まっていると感じました」と述べる。
古くから新宿を知る名越氏は,「人が集まる場所なので,エネルギーと温かみがある。僕は大好き」と述べ,「(斎藤さんや石田さんらキャストが)新宿にいる絵は,非常にいいものになった」と続けた。
撮影に関して大変だった部分を聞かれた斎藤さんは,「全部」と答え,「全部大変じゃなかったら,もっと“ヌルい”作品になっていました。2か月間を息継ぎなしで突っ走るような撮影の中,“大変”が一つのキーワードになっていたんじゃないかと思います」と説明した。また波岡さんと斎藤さんはプライベートで仲がいいそうで,互いににらみ合うようなシーンでは,思わず吹き出してしまいそうになったという。そのため,相手の目を見ている振りをしながら,実際には鼻の頭や眉間を凝視していたとのこと。
発売されたばかりのDVDのジャケットについて,モデルとなった斎藤さんは「4割増しくらいの格好よさ。今,僕の携帯のメール送信画像になっています」と,かなりお気に入りの様子。波岡さんも「格好いいよなあ」と,思わず感想を漏らした。なおDVDのジャケットについては,2011年1月26日発売の「Vol. 2」は斎藤さんと石田さん,2011年2月23日発売の「Vol. 3」は斎藤さんと石黒英雄さん(「杉田春斗」役)のツーショットになるとのことだ。
最後の挨拶では,名越氏が撮影に携わったスタッフと会場に集まったファンに感謝を述べ,もし続編があるのであれば,ぜひまた斎藤さんを主役に起用したいと展望を述べた。
また斎藤さんは,「今回,右京龍也を演じて,普段だったら逃げているような作品や苦手だと思っているところとに飛び込むことで広がっていく世界があることを実感しました。この作品には“痛み”というキーワードがありますが,それは無意味な血ではなく,一つの真実です。それが皆さんに伝わって,広がっていって欲しいと思います」と述べ,トークショーを締め括った。
「クロヒョウ 龍が如く新章」公式サイト
- 関連タイトル:
クロヒョウ 龍が如く新章
- この記事のURL:
キーワード