イベント
3700人以上のファンが集い,T-Pistonz+KMCのライブや声優陣のトークショウなど盛りだくさんの内容となった,「イナズマイレブン3発売記念 ファン感謝祭」レポート
このイベントは,ニンテンドーDS用ソフト「イナズマイレブン3 世界への挑戦!! スパーク」「イナズマイレブン3 世界への挑戦!! ボンバー」(※ともに2010年7月1日発売)の発売を記念して,開催されたもの。
事前の告知では,合計3000人が抽選で選ばれるということだったのだが,レベルファイブによれば,予想以上の応募の多さに急遽招待者枠を拡大したとのこと。結果として,3700人以上の“イナズマサポーター”達が本イベントに参加していた。
会場では,熱心なファンに向けた各種ステージが繰り広げられたほか,「イナズマイレブンWii版」の開発について,劇場版の制作が進行中であること,さらに2010年内に発売される予定のPSP用ソフト「ダンボール戦機」の展開なども発表された(関連記事)。
※(6月30日17:00頃修正)メーカーの公式発表に併せ,来場者数を修正しました。
「イナズマイレブン」シリーズポータルサイト
そのとき日野氏は少数の関係者に向けて「皆さんは,きっと円堂守君を好きになる」と述べたとのことで,「今日,これだけたくさんの人に応援していただけるようになったことをたいへん嬉しく思います」と,「イナズマイレブン」というコンテンツを育ててくれたファンに,感謝の意を表した。
また日野氏はイベントについて,「皆さんの盛り上がり次第では,延長も辞さない覚悟です」とコメントし,来場者達から拍手喝采を浴びていた。分かる人には分かるだろうが,これはかなりの太っ腹な発言である。
続いてイナズマジャパンの11人がステージに登場すると,会場が大きな歓声に包まれる。その熱気もさめやらないまま,T-Pistonz+KMCが登場。アニメ版「イナズマイレブン」の主題歌「勝って泣こうゼッ!」のライブパフォーマンスを披露した。
そのあと,あらためて登壇した日野氏は,T-Pistonz+KMCが第1作「イナズマイレブン」からずっと主題歌を担当してきたことに触れ,「ともに『イナズマイレブン』を作り上げてきた,欠かせない存在」と述べた。
ここで日野氏は,「イナズマイレブン」シリーズがたどってきた軌跡をプレゼンテーションした。
その概要は,先日の「二ノ国 制作発表会」で紹介されたものとほぼ同内容で,2008年8月発売の第1作「イナズマイレブン」は約40万本,2009年10月発売の第2作「イナズマイレブン2 脅威の侵略者 ファイア」「イナズマイレブン2 脅威の侵略者 ブリザード」は,2バージョン合計で約120万本と,シリーズ合計の累計出荷本数は約160万本を突破していると紹介した。
加えて,来たる7月1日に発売される「イナズマイレブン3」は,すでに前作を超える勢いで受注が集まっており(※),売上,人気ともに,前作を超えてシリーズ最高のものになるだろうと述べた。
※日野氏はこのイベントでは具体的な数字に触れなかったが,「二ノ国 制作発表会」で,受注数は2バージョン合計で約92万本を超えていると明らかにしている。
「アニメでは先行してストーリーが進んでいるが,ゲームにはゲームならではの仕掛けを用意している」という日野氏の言葉によって上映されたのは,「イナズマイレブン3」の最新プロモーションムービーだ。
冒頭の“円堂守 伝説 最終章”という衝撃的なキャッチコピーでどよめきが起きるが,息を付く間もなくイナズマジャパンをはじめとした,本作に登場するキャラクター達がスクリーンに映し出されるたびに,客席からは大きな歓声が沸き上がる。これには日野氏も,上映後に「皆さんの声援の方が衝撃的」と感想を漏らしたほどである。
なお本作では4ギガROMを採用し,登場キャラクター数は2200以上,必殺技は350以上,登場チームは130以上と,シリーズ過去最高スペックを誇っている。というか,以前の発表より,キャラクター数も必殺技もさりげなく割増しされている。
そして,必殺タクティクス,シュートチェイン,ガチャスカウトといった,新システムについてもムービー中で紹介されていた。
個人的にムービー中で非常に気になったのは,「ひもとかれる全ての真実」というキャッチのあとに映し出された,鬼道有人がゴーグルを外すシーンだ。日野氏によれば,「ストーリーの中でしっかり説明される」とのことなので,気になる人はゲームの発売日を楽しみに待とう。
そのあとは,「スパーク」「ボンバー」それぞれのオープニングムービーが上映された。オープニング/エンディング曲が異なるというのは,「2」と同様だが,「3」では両バージョンのムービーが,ぱっと見で分かるほど異なるものになっている。
また会場では,元サッカー日本代表選手で,現在は一般財団法人TAKE ACTION FOUNDATIONの代表理事を務める,中田英寿さんが出演するテレビCMの映像も上映された。その内容は,中田さんと一緒にサッカーをやっている子供達が,中田さんを「イナズマイレブン」の必殺技できりきり舞いさせたり,中田さんまで必殺技を使えるようになってしまったりと,ファンなら爆笑ものの内容となっていた。気になる人は,実際にテレビで確認してほしい。
ちなみに日野氏によれば,中田さんは,自身をモデルにしたキャラクター「ヒデ ナカタ」に,もっと人気者になってほしいと述べていたとのこと。
なんでも,3月28日に開催された「フットボールフロンティア決勝大会」でプロモーションムービーが上映されたとき,ヒデ ナカタよりも,ほかのキャラクターが登場したときの歓声のほうが大きかったのが悔しかったそうだ。なんとも“SHOGUN”らしいエピソードといったところだろうか。
「2」では,育て上げたチーム同士の試合では膠着状態となりがちだったが,「3」では必殺タクティクスが導入されたことで,使い方次第で試合の流れを変えられる“戦略の要”ともいえる要素になるとのこと。
なお必殺タクティクスは,画面右上の「T」ボタンを押し,「TTP」を消費して発動する。また,1回発動すると10秒経つまで再び発動できないようになっている。
なお,イベント終盤のトークで,T-Pistonz+KMCから,KMCさんとヒロシ・ドットさんがすでにゲームをプレイしているという話題が出た。それによると,「シュートチェインはオフサイドになりやすく決めるのが難しい」とのことだ。
「2→3スーパーリンク」は,前作「イナズマイレブン2」にのみ登場したキャラクターを登場させられる機能。具体的な例を挙げると,グランと基山ヒロト,赤マントと青マントの鬼道有人を,同一のチームに迎えるようなこともできるわけだ。
ここで日野氏は,ムービーでしれっと登場キャラクター数や必殺技が割り増しされていたことに触れ,ギリギリまで調整期間を取っていたと話していた。その甲斐もあってか(?),エンディングを迎えたあとも200時間以上は遊べるほどのボリュームになっているという。
これは会員登録無料のサービスで,「イナズマイレブン」の最新情報のほか,ゲームとの連動パスワードがもらえる「おみくじ・検定」などが提供されるとのこと。
また,お気に入りのキャラを自分の分身に設定して着せ替えができる「イナズマイレブンアバターズ」も用意される。その第一弾として,7月1日から円堂 守と豪炎寺修也のアバターが無料で配信され,7月15日以降,イナズマジャパンのメンバーが続々と追加されていく予定(※一部有料コンテンツを含む)。
ほかにも,すでにお伝えしたとおり,会場で初出しとなった“イナズマイレブンWii版”が開発中であることが発表された。これは,「イナズマイレブンブレイク!」として開発が進められていたもので,シリーズの人気キャラクター達が集結しての“オールスターゲーム”のような内容になるとのことだ。
ちなみに日野氏は,「イナズマイレブン3」にも女性キャラはたくさん登場するので,前作同様,女性キャラクターだけでチーム編成をすることも可能だと話していた。アニメのフットボールフロンティアインターナショナル参加資格の設定に心配していた人は,安心してほしい。
また,中田英寿さんについては,現在ワールドカップサッカーの南アフリカ大会の真っ最中とのことで,メッセージが読み上げられた。
中田さんは,レベルファイブとの共同プロジェクトである「11 for AFRICA」が実現したことの喜びを伝えるとともに,若いうちから社会活動に間接的にでも貢献することは,世界の中の日本にとってこの先大切であるというメッセージを送った。
続く「イナズマイレブン スペシャルステージ」では,イナズマジャパンのメンバーが再び登場。メンバーが一人ずつ紹介されると,客席からは一際大きな歓声が上がり,「イナズマイレブン」の人気の高さをうかがわせた。ステージでは,キャプテンの円堂 守を中心に,“絶対に諦めない心”を持って世界一を目指すことが宣言された。
そしてこのあとは,竹内順子さん(円堂 守役),野島裕史さん(豪炎寺修也役),釘宮理恵さん(宇都宮虎丸役),峯 暢也さん(飛鷹征矢役),田野めぐみさん(壁山塀吾郎役),西墻由香さん(風丸一郎太役),阪口周平さん(綱海条介役)という,「イナズマイレブン」の声優陣7名が登場してのトークセッションが行われた。
田野さんが「壁山のビビリなところ」を挙げると,ほかの声優陣から「逆にそこが可愛い」という意見が出たり,西墻さんが「風丸の女子に弱いところ」を挙げると客席から大きな歓声が上がったりと,欠点もまた各キャラの魅力となっているようだ。
また,釘宮さんは「虎丸が小生意気」,阪口さんは「綱海はしゃべるほど偏差値的なものが下がっていく」,竹内さんは「円堂の格言が,最近,格言じゃなくなってきている」といった部分に言及。 野島さんは「豪炎寺はイライラが頂点に達すると,その対象にボールをぶつけるのが気になる」と発言し,会場を沸かせたのを皮切りに,話題は「綱海は海にばかり行っている」「壁山はなんであんなに大きいのか」といった各キャラの設定や演出部分の疑問に発展。
そのほか,「イナズマイレブン」の納得がいかない点として,「飛鷹が一人でキックの練習をしている姿が絵的におかしい」「鬼道が必殺技で使うペンギンはどこから出てくるのか」といった意見や疑問が挙がり,ステージ,客席とも盛り上がった。
ちなみに,飛鷹の髪型を指摘された峯さんが「これでいいと思います」という一幕もあった。なお各キャラの生みの親にあたる日野氏は,飛鷹について,“昭和の不良”をイメージしたそうだが,鳥の翼のようなリーゼントについては「やり過ぎ。シリアスな場面で笑っちゃわないか? と思った」とコメントしていた。
そのほか虎丸については,円堂に次ぐ“裏”の主人公として活躍してもらいたいという期待を込めて,あえて小さな身体にしたという。
トーク中,竹内さんから日野氏に対して「なんで鬼道の必殺技がペンギンなのか?」という質問が出た。
日野氏はこの質問について,ペンギンは,鬼道がもともと所属していた帝国学園からの連想で,帝国といえば皇帝,皇帝といえば皇帝ペンギン,加えて皇帝なのに可愛らしいというギャップによって決定したとのこと。
なお,開発中に「皇帝ペンギン2号」は巨大なペンギンが出る演出案だったが現在の形に変更されたことや,今後,ペンギン関係でさらなる展開(?)を予定していることも明らかにされた。
そして,これもお伝え済みだが,PSP用新作ソフト「ダンボール戦機」のプロモーションムービーも公開された。
このタイトルのストーリーは,「LBX」と呼ばれるロボット型の高性能オモチャをめぐり,主人公達が陰謀に巻き込まれていくというもの。
ゲームのみならず,テレビアニメ,プラモデルなどが同時展開される,「イナズマイレブン」同様のクロスメディア展開に注力していくそうだ。
そうなると気になるのは,今後の「イナズマイレブン」の扱いだが,日野氏は「ダンボール戦機」とは別個にきちんと続いていくと明言。なお「ダンボール戦機」の詳細については,今後の情報で徐々に情報が明らかにされる模様である。
そして,いよいよ迎えたエンディングでは,再びT-Pistonz+KMCが登場。「イナズマイレブン3」の主題歌「GOODキター!」「元気になリーヨ!」のライブパフォーマンスを披露した。
そのあとのトークタイムでは,ついに「3」でKMCさんがゲームキャラクターとしてデビューを飾ることが明らかにされた。
そしてイベントの最後には,来場者へのサプライズとして,「劇場版イナズマイレブン 最強軍団オーガ襲来」が,全国東宝系にて2010年12月23日に封切となることが発表された。
「今度の敵は未来からやって来る」というムービー中のキャッチや,最後に「2」にも登場した,円堂 守とゆかりの深い“あの人”が確認できたことから,「イナズマイレブン フューチャー」となにかしらの関係がある……のかもしれない。
というわけで,当初1時間40分の予定だったイベントは,終わってみれば約2時間30分と,大幅に予定時間を超えての開催となった。
これは,ステージイベントの一部で来場者によるフォトセッションの時間を設けたり,声優陣のトークセッションで来場者からの質問を募ったりと,ところどころでファンサービスが挟み込まれた結果といえるもので,イベントの進行自体は非常にスムースであった。
一つだけ残念だったのは,イベントの告知当初,おみやげとして用意されるはずだった「友情のイヤホン」は,準備が整えられなかったため,後日宅配便での発送ということになってしまった点だろう。ただこれは,冒頭で書いたように,当初の予定から急遽700人以上招待者枠を増やしたことで,準備が間に合わなかったものだろうと推測される。
全体的には,ファンのツボを心得たサービスぶりに,来場者の満足度も非常に高かったのではないだろうか。
なおイベント中で日野氏は,どのような形にするかは決まっていないが,「フットボールフロンティア」もファン感謝祭も,今後も続けていきたいと語っていた。残念ながら今回参加できなかった人は,次回の開催実現を期待して待とう。
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