［TGS 2009］SCEAマネージングプロデューサーに聞いた。PlayStation 3向けオンライン配信専用タイトル「ぽっちゃり☆プリンセス」はこんなゲームだ

　ソニー・コンピュータエンタテインメントがオンライン配信専用タイトルとして，2009年11月に発売予定の「ぽっちゃり☆プリンセス」。本作は二つのチームに分かれて，可愛らしいキャラクターが血みどろの戦いを繰り広げるチームアクションストラテジーで，東京ゲームショウ2009でも試遊台が展示されている。

　基本的なゲームプレイは，敵国に攻め込み，捕らわれた自国の姫を救出すること。幽閉している敵国のお姫様にケーキを食べさせてどんどん“ぽっちゃり”と太らせ，敵に連れ去さられにくくするというのが本作のポイントとなっている。

全７章からなる
『ぽっちゃりプリンセスの伝説！』

とある二つの国に住む二人の仲良しプリンセス。

ある日、「ガトーの森」で見つけた不思議なケーキをひとくちパクリ。ケーキの美味しさのとりことなった姫たちは、食べる、食べる、食べる。「ケーキプリーズ！」


ケーキを食べ続ける二人のプリンセスの呪いを解くため、二つの国の王様は力を合わせて、、、
と思いきや？？？


ぽっちゃりプリンセスをめぐる壮絶なバトルロワイヤルが幕をあける！！

　ゲームには，木こり，戦士，レンジャー，魔法使い，僧侶という5種類の職業が登場し，それぞれの職業に対応した帽子を被ることでいつでも転職できる。木こりは材料を集めて城の強化を行ったり，抜け道やジャンプ台などを建設したりでき，戦士，レンジャー，魔法使い，僧侶の役割は，それぞれのスキルを活かして敵陣に攻めることだ。


　本作には，シングルプレイ用のストーリーモードと，最大32人対戦が可能なオンラインモードがあり，4種類の対戦モードと九つのマップ（その内の一つは特殊マップ）が用意されている。
　また，PS3版とはマルチプレイの仕様が異なり，対戦モードやマップ，ストーリーモードをボリュームアップさせたPSP版の発売も予定されている。

Sony Computer Entertainment America
マネージングプロデューサーデボラ マーズ氏

　そんな本作について，TGS会場でSony Computer Entertainment Americaのマネージングプロデューサーであるデボラ マーズ氏に話を聞くことができた。

　可愛らしいキャラクターと過激なバトルを組み合わせるというコンセプトは，開発当初から念頭に置かれていたもので，本作ではそれをとことん突き詰めることを重視したと語るマーズ氏。先行して発売されている北米では予想以上の評判で，発売直後から「次はどんなコンテンツが追加されるのか」といった問い合わせが殺到しているとのこと。

　ケーキを食べてお姫様がどんどん太っていくという，女性にとっては少々悩ましい設定については，アメリカのフェミニスト的な団体から抗議を受けたこともあるようだ。しかし，これはすべてエンターテイメントとしての面白みの一部であり，けっして攻撃的な内容ではないとのこと。女性であるマーズ氏自身，太っていたからといって美しくないとは考えていないそうだ。実際，マーズ氏がイベントなどに出席すると，かなりの数の女性プレイヤーがいてびっくりさせられるのだとか。


　マーズ氏はこの人気の秘訣について，ゲーム自体にユーモアがあること，キャラクターのデザインにゲームをやってみたいと思わせるフックがあること，そして実際に遊んでみると可愛いだけでなく，戦略的な深みがあることが理由ではないかと分析している。そして最後に，カジュアルゲーマーもハードコアゲーマーも，まずはストーリーモードで物語を楽しんだあと，オンラインモードでわいわい盛り上がってほしいとのメッセージをくれた。

　仲良しだった姫がなぜ敵国に捕らわれ，争うようになったのかが気になるストーリーは本作のミソとなっており，今はまだ秘密とのこと。追加マップやキャラクターのカスタマイズパーツの配信も予定されており，本作のデザインやキャラクターが気に入った人は長く遊べるゲームになりそうだ。女性でも楽しめるオンライン対戦ゲームであるとマーズ氏が太鼓判を押す本作に，ぜひ期待したい。