プレイレポート
PC版と変わらないプレイフィールを実現。PlayStation 3版「真・三國無双 Online 〜神将乱舞〜」プレス向け先行試遊会レポート&開発スタッフインタビュー
また越後谷氏は,同タイトルの概要を紹介。基本的にはPC版とまったく同じで,プレイヤーが4対4で対戦する「激突」,最大24人でのバトルが可能な「乱戦」,所属勢力の力を結集する都市争奪戦「争奪」といった対戦コンテンツのほか,生産など多くの要素を楽しめると説明した。
一方,PS3版ならではの要素としては,コントローラのみでのプレイや,アナログテレビのSD解像度でも快適に楽しめるようユーザーインタフェースに配慮したとのこと。越後谷氏は,キーボードおよびマウスの使用を前提とするPC版とは異なり,PS3専用ゲームと同じ感覚でプレイできるとアピールした。
さらに越後谷氏は,コーエーの新たな試みとして,PlayStation Homeでの展開を発表。2月11日にスタートするラウンジ「回廊」は,ゲーム内の勢力の垣根を超えて,同じ無双プレイヤー同士としてコミュニケーションを図る場になるだろうと展望を述べた。また,2月25日と3月4日には,PlayStation Storeにて,同タイトルのPlayStation Home用衣装アイテムを販売開始することも発表された。
続けて越後谷氏は,3月18日実施予定の次期アップデート「Revolution 6」について簡単に言及。勢力で達成を目指す「君命」や,ギルドをアピールする「ギルド勧誘設定」などの実装予定が明らかとなった。なお,このアップデートでは,PC版もPS3版も同じタイミングで,同じ内容のものが実装される。
試遊を踏まえてPlayStation 3版の気になるアレコレを開発プロデューサー/ディレクターに聞いてみた
PS3版をプレイするうえでの最初の注意点は,アカウントについてだ。PS3版をプレイするためには,PlayStation Networkアカウントと,コーエーのGAMECITYアカウントの二つが必要となる。注意してほしいのは,PC版(GAMECITY経由かネットマーブル経由かを問わず)で作成したキャラクターは使用できないので,PS3版では新たに作成しなければならないという点だ。無論,有料でチャージした「無双コイン」も,アカウント間での共有はできない。またPS3版のソフトや導入に関する問い合わせは,すべてGAMECITYが担当することになる。
「新しいプラットフォームでサービスを始めますので,新規のお客様が増えます。ここでアカウントの共通化などで手続きの時間を取ってしまうよりは,まず新規の方に早く遊んでいただけることを最優先に考えました」
(藤重氏)
チュートリアルでは,基本的なコントローラの操作方法も画面に表示される |
順次出される課題をクリアすることで基本操作を覚える。コンシューマゲームとして見ると,かなり丁寧だ |
その一方で,サーバーは共通となっており,PC版プレイヤーもPS3版プレイヤーも一緒に遊ぶことができる。まったく新規でプレイを始めたPS3版のプレイヤーが,往年のPC版プレイヤーに,太刀打ちできない状態になるのではないかという懸念も出てきそうだ。
「対戦アクションでは,確かに長く続けてきたお客様のほうが上手になっている可能性が高いです。とはいえ,これまで開発・運営を続けてきた中でマッチングシステムも構築してきていますので,初心者がコテンパンにされてしまうケースはほとんどなくなっています」
(藤重氏)
実際にPS3版をプレイした感覚は,驚くほどPC版と変わらない。藤重氏と越後谷氏は,PS3版を開発するにあたり,むしろPC版と差が生じないようにすることにもっとも配慮したという。
「PC版もPS3版も,遊ぶ感覚は同じにしようと心がけました。PCとPS3では技術的に異なる部分があるので,そこをプログラムで合わせることに一番苦労しています。これは,どちらが有利ということになってしまいますと,トラブルになってしまいかねないからです。結果として,お客様に不利益を被らせてしまいますので,両者が平等になることを心がけました」
開発ディレクター 越後谷 和広氏
(藤重氏)
「PCとPS3では,ハードウェアのスペックが異なります。対戦ゲームは平等でないと成立しませんから,その特性による違いを出さないためにかなり苦労しました。実際にプレイしたときに,差がないと感じていただければ,成功といえます」
(越後谷氏)
その配慮した結果の一つが,ユーザーインタフェースである。多くのPCゲームプレイヤーは高解像度表示でゲームをプレイしているが,コンシューマゲーム機は必ずしもそうではない。まだまだアナログテレビのSD解像度で遊んでいる人も多く,HD解像度を前提としたフォント表示やレイアウトに不満を抱くケースも少なくない。
「以前,PS3版「大航海時代 Online 〜Cruz Del Sur〜」をリリースしたときに,予想以上にSD解像度でプレイされている方が多かったんです。そこで今回は,開発スタッフがベストだと思うSD用の4:3に収まる画面レイアウトを別途用意しようと考えたのです」
(藤重氏)
またユーザーインタフェース面では,コントローラでの操作にもかなり配慮している。
「キーボードなしでプレイできるようがんばりました。アクションゲームとしてはコントローラのみで問題ないよう設計していますので,まずはそこに注目してください。その上でプレイを続けるなか,深いコミュニケーションが必要になったらキーボードを使っていただくと良いのではないでしょうか」
(越後谷氏)
PS3版をプレイするためには,最初にパッケージを購入する必要があるが,以降のアップデートはPC版同様に無料となる。なお,何かを記念した限定アイテムなどを同梱した特別パッケージを販売する可能性はあるとのことだ。
「PC版では,基本無料でアップデートも行われています。例えば,2009年の『神将乱舞』も,コーエーのほかのオンラインゲームではアップグレードパッケージに相当する規模でしたが,無料でした。こうした無料アップデートは,PCオンラインゲームでは当たり前なのですが,コンシューマゲームでは必ずしもそうではありません。そこで今回,PS3版でもアップデートを無料で行っていく,一度パッケージをご購入いただければずっと遊び続けられるということを,きちんとお伝えしていこうと考えています。」
(藤重氏)
またコーエー初の試みとなる,PlayStation Homeでのラウンジ展開も気になるところだ。上記のとおり,ラウンジの設置と衣装アイテムの販売などが発表されているが,イベントなども企画しているとのこと。詳細は,追って発表となる。
「ラウンジの外観は,ゲーム内の『回廊』と同じ空間です。コーエータイトルでは初となりますので,「真・三國無双 Online」のプレイヤーだけでなく,ほかの無双シリーズファンのPS3ユーザーの方に集まっていただいて,一つのコミュニティの場になるのではないかと期待しています。来ていただくだけで新兵になれるアイテムをプレゼントしますので,ぜひお試しください」
(越後谷氏)
3月18日予定の次期アップデート「Revolution 6」については,今のところ,上記でお伝えしたとおり。詳細は,実装までの間に順次発表される予定だが,今回の試遊会では,そのうち新武器の「双刃剣」を先行体験することができた。これは二つの剣の持ち手を繋げたような形状の武器で,実際に二本に分けて使うこともできる。
「君命とギルド勧誘設定は,PS3版のお客様が1か月ゲームを続けたところで,PC版のお客様とより多くのコミュニケーションが取れるように設計しています。前者は,勢力単位の目標を設定して,それを達成してもらうというものです。争奪とは,また違った形での勢力間の競い合いも見れそうですね。参加すると勢力全体にいいことがありますので,『みんなでやろうぜ!』という感じで盛り上がっていただきたいです。また後者は,文字数制限の範囲で告知文を自由に設定できます。積極的にアピールして,ギルド勧誘に活かしてください。
また新武器は,強化のスロット順を独特なものにしています。これまでと異なる戦術を立てていただけるといいなあ,と思っています。双刃剣以外の新武器も追って公開しますので,楽しみにしてください」
(越後谷氏)
それでは最後に,PS3版「真・三國無双 Online 〜神将乱舞〜」に期待する人に向けてメッセージをいただいたので掲載しておこう。
「PC版「真・三國無双 Online」の存在を知らなかった,あるいはゲーム向きのPCがなくて手を出せなかった無双ファンのプレイヤーさんもいらっしゃるかと思います。そういった方も含め,「真・三國無双 Online」未経験の方に,今回,参加していただきたいと考えています。PC版を長らく続けてきた猛者もたくさんいますが,その中で切磋琢磨して楽しんでください」(越後谷氏)
「PS3版のリリースは,我々の長年の希望でしたし,お客様からの強い要望もありました。こうしてリリースできるのは大変嬉しいですし,またお待たせしていた皆様にもご満足いただける内容になっています。オンラインを通じて,それを皆様と共有できるようにしたいと考えています」(藤重氏)
「真・三國無双 Online 〜神将乱舞〜」公式サイト
- 関連タイトル:
真・三國無双 Online 〜蒼天乱舞〜
- 関連タイトル:
真・三國無双 Online Z
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