プレイレポート
「ArcheAge」大型アップデート「ArcheAge4.5 新世の鼓動」プレイレポート。6体のドラゴンがひしめき合う大戦争に勝利したのは!?
特設サイトや公式番組などで公開されているように,このアップデートではワールドボスであるレッドドラゴンをペットにできるようになる。また,「こちら」の記事でもお伝えしたが,新サーバー「Re:フレッシュサーバー BlueSalt」が新設されるなど,かなり大がかりなアップデートが予定されている。
今回,実装に先立だってゲームオンでメディア向け体験会が催され,本作の日本運営プロデューサーである石元一輝氏からアップデートの内容を聞くことができたので,その内容をお届けしよう。
新騎乗ペット「レッドドラゴン」は勢力クエストで育成
石元氏によると,今回のアップデート「ArcheAge4.5 新世の鼓動」は,「新騎乗ペット レッドドラゴン」「能力値やスキルなどの大幅調整」「製作系統の仕様変更」「その他 利便性向上の調整」と,テーマが大きく4つに分かれているという。
「新騎乗ペット レッドドラゴン」は,その名のとおりワールドボスであるレッドドラゴンを騎乗ペットにできるというものだ。といっても,レッドドラゴンを“テイム”するという形ではない。レッドドラゴン討伐時にドロップする「凍り付いた火炎の心臓」というアイテムを,各大陸の大都市(+フリーダムロード)に追加されるNPC「ダル司祭」に預け,勢力クエストとしてドラゴンを育成するという流れだ。育成が完了すると,晴れて騎乗ペットとなる。レッドドラゴンの育成は,同勢力のプレイヤーもクエストという形で参加可能で,参加すると名誉ポイントが得られるとのことだ。
ちなみに育成期間は,理論値では3日で完了するとのこと。ただし,それは現実的なプレイではないので,早くて1週間,普通ならば2,3週間はかかるだろうとのことだった。とはいえ,そもそも「凍り付いた火炎の心臓」が必ずドロップするわけではないので,ゲーム内でお目に掛かるのは1か月ほど先の話になるのではないか,と石元氏は話していた。
個人で所有することになるレッドドラゴンは5分間連続して飛ぶことができ,国家で所有できるワイバーンロードと違って上昇も可能だ。攻撃方法も多彩で,咆哮でグライダーを地面に叩き落としたり,翼で巻き起こした風で地上の敵を吹き飛ばすこともできる。なかでも圧巻なのが,ブレス攻撃だ。
「火力ならばワイバーンロードよりも上」(石元氏)と言わしめるほど絶大な威力を誇るブレス攻撃は,大砲などと同じ攻城ダメージ扱いになっており,攻城戦で大きな活躍が期待できる。もちろん,プレイヤーキャラクターに当たれば一発で死亡するほどの威力がある。その威力の大きさからか,1回使用するのに8時間のチャージが必要で,3発分まで溜めることができる。
そのレッドドラゴンだが,ダル司祭に預けるタイミングで,「グリーンドラゴン」や「ブラックドラゴン」といった希少種になることもあるという。基本的な能力は同じだが,外見の色とブレスの効果が異なるとのこと。グリーンドラゴンのブレスは「ダメージ+スリップダメージ+移動速度ダウン」,ブラックドラゴンのブレスは「ダメージ+スリップダメージ+回復防止」となる。なお,レッドドラゴンのブレスの効果は「ダメージ+スリップダメージ+効果終了時に追加ダメージ」だ。
適性と能力値の仕様変更。それに伴うスキルの大幅な調整も
「能力値やスキルなどの大幅調整」は,ArcheAgeの特徴とも言える「適性」と「能力値」について,仕様変更を行うというものだ。
適性について石元氏は「適性の名称と,それによって使えるスキルの関連性が合っていなかったことと,人気の職業が偏ってしまっているので,もっと多様性を持たせたい」と,変更の理由を挙げた。
具体的には,主に戦闘での役割の方向性を示すメイン適性と,それをサポートするサブ適性の役割を明確にするといった形になるようだ。これに伴ってスキル性能の再調整や,より適性イメージにあったスキルの入れ替えなども行われる。スキルによっては,まるで性能が異なるものもあるそうだ。なお,適性の組み合わせによるクラス名は,従来のまま継続される。
能力値の調整については,ステータス上昇効果の変更や,効果の入れ替えが行われる。これにより,ある職業には必要のないパラメータを戦闘のために上げざるを得ない,といったことが解消されるという。
ただし,これまで以上に「極振り」――あるパラメータを最大まで上げるといった振り方が顕著になる可能性もあり,振り方の自由度が少し減るかもしれないと石元氏は語った。
この調整に伴って,“ユスティンの祝福”で1キャラクターにつき3パターンまでパラメータ振りを記録できるようになる。また,手軽に切り替えも可能になるとのこと。そのほか,回避ロジックや回復によるヘイトの上昇量の低下,PvPに変化をもたらす状態異常の免疫付与確率などにも調整が行われる。
かなり大規模な変更になるため,アップデート後は一定期間,適性やパラメータの変更を無料で行えるようにするとのこと。この期間を利用して,いろいろと試してみたほうが良さそうだ。
強化失敗でも装備が残る! 製作委託システムもいよいよ実装へ
「製作系統の仕様変更」では,最初に装備強化の変更の説明が行われた。
これまでは装備強化に失敗すると,装備そのものが消滅してしまったが,ArcheAge4.5以降は“失敗しても装備が消滅しない”。その代わり,その装備は「強化停止状態」となり,強化と分解が不可能になる。
ただし,これは製作装備のみの措置で,黒曜石装備や,モンスターやダンジョン由来の装備は対象外となる。強化に失敗すると,従来どおり消滅するので注意したい。
また,装備の段階の調整も行われる。製作装備はアプレンティスとワークマンが撤廃され,マスターの段階からになるとのこと。さらに,マスターの一段階上のマエストロ装備を素材として,黒曜石装備3段階へと派生させることが可能になる。これに合わせて,素材から黒曜石1段階の作成,黒曜石2段,4段は撤廃となる。
続いて「製作依頼システム」について石元氏から説明された。
これは,製作をほかのプレイヤーに依頼できるという,いわば製作代行システムで,依頼する側は製作に必要なアイテムや依頼金,労働力を少量消費して製作依頼書を作成。これをオークションに出すと,ほかのプレイヤーが労働力を消費して受諾でき,実際に製作することで製品は依頼者へ,依頼金は製作者に報酬として送られる。
依頼するプレイヤーは欲しい製作物があるが熟練度が足りない場合などに活用できるわけだ。依頼を受けたプレイヤーは,製作時と同じ労働力を消費するが,製作報酬と製作による熟練度を入手できる。依頼料にもよるが,基本的には依頼者も制作者もWin−Winな関係のシステムなので,発展を期待したいところ。なお,オークションなどと同様に,サーバーを越えて運用されるとのことだ。
最後の「その他 利便性向上の調整」について,新実装されるいくつかのコンテンツが紹介された。
その1つは,マップに出現するネームドモンスター討伐すると,その後に追加でモンスターが出現する,「反乱の影」というPvEコンテンツだ。
3段階に分かれて出現するモンスターを倒すと,雑魚モンスターからは「金の箱」が,ボスを討伐すると部位パーツをドロップすることがあるとのこと。この部位パーツを使って特産品を製作すると,なかなかの利益を得られるらしい。このコンテンツに合わせて,平和地域以外の全マップにネームドモンスターが追加実装されたり,配置変更が行われたりするので,今後はネームドモンスターを狙いやすくなりそうだ。
そのほか,クレセントストーンの第三段階の開放,状態異常効果の延長や短縮効果のある新色クレセントストーン「紫色」の追加が行われる。オークションでは,アイテムの分割購入や最小販売個数の設定も可能になるとのことだ。
また,「大きな怪物箱」の出現地域が拡大し,さらに「秘密の箱」が旧大陸に出現するようになる。当たりを引けば高額で販売が可能だが,ハズレだとミミックに変化し戦闘になってしまう。運次第なコンテンツだが,ハズレたとしても戦闘になるだけなので,見つけたら積極的にチェックしていきたいところだ。
運営チームvsメディアチームによる怪獣大戦争勃発
アップデートに関する説明後,実機でのテストプレイとなった。その目玉となったのは,やはりレッドドラゴンだ。その大きさは目を見張るものがある。実際に騎乗してみると,ドラゴンの大きさというか,キャラクターの小ささが一目瞭然だ。
説明にもあったように,レッドドラゴンにはいくつもの特徴があるが,やはり試したくなるのは飛行性能だ。その場から飛び立ち,大きな翼をゆっくりとはためかせて跳ぶ姿は雄大で,一家に一匹は欲しくなるぐらい気持ちがいい。連続飛行時間が5分という制限はあるが,上昇も下降も思いのままで,気分よく空の旅を楽しむことができた。
もちろん,この状態からブレス攻撃が可能だが,地上か空中かでブレスの性能が変化する。地上でのブレスはいわゆるコーン形状の範囲攻撃だが,空中でのブレスは直線攻撃となる。空中から狙ったところに当てるのが難しいので,使いこなすには練習が必要になりそうだ。
一通りレッドドラゴンで遊んだ後,運営チームとの勝負「レッドラ怪獣大決戦」が行われた。ルールは,レッドドラゴンに乗っての3on3だ。戦闘エリアは狭い白波島に限定し,島から出たらアウトとなる。
さっそく白波島に行ってみると……これは狭い。レッドドラゴンが大きいこともあって,逃げ場がほとんどない。
全員が白波島に集まったところで,いよいよ試合開始となった。
みんな揃ってノシノシと歩き回り,相手へ近づいていく。ダメージを与える方法は「ドラゴンの息吹」のみ。この試合に限り,チャージ時間なしでのプレイとなったが,さすが相手もドラゴン,直撃しても20%減っているかどうかという感じだ。使用後にはクールタイムがあるので,その間は逃げ回らなければならず,互いにそれを繰り返していて,なかなか勝負が付かない。
ドラゴンではなくプレイヤーキャラクターにブレスが当たればすぐに勝負が付くのだがそれは難しく,地上でブレスを放っては逃げるという地味な展開が続く。最終的に,運営チームを1体倒したものの,先にメディアチームが全滅し,敗北してしまった。
しかし,対戦した全員が「これは跳ばないと勝負にならない(あと絵面が地味すぎる)」という認識を共有。「このままでは(取材的な意味で)いろいろ困る」となったため,この回を練習と位置づけて改めて勝負を行った。
2度目の対戦ということで「ドラゴンよりもプレイヤーを狙うべし」という戦術を得た全員が,試合開始と同時に上空へ舞う。これぞ,怪獣大戦争という雰囲気だ。
高く跳びすぎないように,しかし海に落ちないように飛ぶ両チーム。これでブレスを相手プレイヤーにヒットさせれば勝ちが転がり込んでくるのだが,ブレスが直線状になったことと遠近感のつかみにくさから,なかなか当たらない。
かといって,攻撃に気を取られていると,連続飛行時間の5分が経過して落下してしまう。落下位置が海上だとその場で失格なので,こまめに島に降りる必要がある。着陸と離陸を繰り返し,攻撃を仕掛けるがなかなかヒットせず,前回とは違う意味での膠着状態に陥ってしまった。
しかし,意外な形で決着が訪れた。運営チームのドラゴンがブレスを吐きすぎて,ドラゴンのMPが無くなってしまったのだ。つまり,運営チームが攻撃できなくなるということでもある。このチャンスを逃さず地上に降りて,地味に,そして確実にブレスを当てて1頭ずつ減らしていき,なんとかメディアチームが勝利した。
なんだか無理やりなところがあったが,勝利は勝利。ということで,読者向けにシリアルコードをもらえたので,ぜひ活用してもらいたい。
勝利の宴:14級(名誉ポイント100点)×1
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※使用期限:2018年8月31日23:59
試合を終えた石元氏から,ArcheAge4.5以降のアップデートで実装予定の「古代装備」の情報が発表された。
古代装備は,旧大陸のモンスターがドロップする装備品で,新たな装備品の大系の1つになるとのこと。これにより,今後のArcheAgeの装備品は,製作装備,黒曜石装備,そして古代装備の3系統になるという。この古代装備は,イフニール装備と同様に素材を合成して経験値を得るタイプで,最終的にはエアナードや高段階の黒曜石装備に見劣りしない装備になるそうだ。
また,古代装備にはステータスがプラスされる効果もあるらしく,自分のクラスに合った装備を探す楽しみもありそうだ。
アップデート内容は以上だが,これらは新サーバー「Re:フレッシュサーバー BlueSalt」にも,ほぼすべてが適用されるという。
今回のアップデートはレッドドラゴンの存在に目を奪われがちだが,適性や能力値の調整など,ゲームを大きく変えうる仕様変更もあり,注目すべき点が多い。確認と試行錯誤で大変なことになるプレイヤーも少なくないと思うが,それもオンラインゲームらしさと受け止めて,アップデートを楽しんでもらいたい。
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