プレイレポート
「ArcheAge」の大型アップデート「饗宴の園」を先行プレイ。桃源郷でアトラクションやアイドルのライブを楽しもう
今回のアップデートは,特設サイトでも情報が公開されているように,華やかな女性が舞う桃色の世界――「饗宴の園」が舞台となる。これまでのアップデートの雰囲気とは趣が大きく異なるので,戸惑ったプレイヤーも多いのではないだろうか。4Gamerでは,アップデートに先駆けてプレイする機会を得たので,饗宴の園がどんな世界なのか。そして,どんなコンテンツが実装されるのかなどをレポートしよう。
なお,今回のテストプレイは調整中のデータで行われたため,スクリーンショットには,通常プレイではあり得ない状況や数値などが表示されていることがある。その点,ご了承願いたい。
「ArcheAge」公式サイト
時が止まった永遠の桃源郷「饗宴の園」はフィールドギミックが満載
桃源郷「饗宴の園」は,かつて旧大陸エペリウムで栄華を極めた巨大庭園で,ここではあらゆる快楽と娯楽を謳歌できたという。それも旧大陸の崩壊と共に失われたのだが,いまになって再び出現したのだ。その理由を調査するために神の盾の先遣隊が送られたのだが,何があったのか誰も帰ってはこない。そこで,プレイヤー達が調査に赴くことに……というストーリーになる。
この饗宴の園はインスタンスダンジョンで,赤露の祭壇に出現した龍の形のゲートから入れるようになっていた。ただ,ここまでのアクセスが悪いうえ,PvPコンテンツ「赤露の戦い」が始まってしまうとたどり着けなくなる可能性もあることから,誰でも行きやすくなるような場所を検討した結果,運営は各勢力の主要都市エリアとスパーキングビーチにゲートの設置を決めたそうだ。なおゲートの形は変わらないので,龍のゲートを目印として覚えておこう。
入場条件はLv55以上で,挑戦できるのは1日3回まで。アイテムを使うことにより,入場回数を増やすことも可能だ。なお,後述するボスと戦うには,5人パーティで装備もそれなりにしっかりしたものでないと難しいという。
さて,ワープゲートを抜けると,目の前に現れるのは琵琶を奏でる美しい女性と壮麗な庭園,そして巨大な建築物だ。それらを一望するムービーから,「ようこそ,ここは饗宴の園。最高の快楽を与えましょう」なんてボイスが流れてくるのだから,本当にここはArcheAgeの世界なのかと疑ってしまう。
饗宴の園は,最初に降り立つ広場を中心に,北と南東,南西の3方向にボスが待つ闘技場や劇場,庭園が存在している。それぞれのボスまでのルートは,比較的安全な外周ルートと,最短距離の直線ルートの2種類がある。
直線ルートは距離こそ短いが,ボスクラスの強敵と3度戦う必要があり,非常に困難な道のりとなる。実際に進んでみたが,後述する外周ルートと比べて大きな被害を受ける可能性が高く,さらに結果としてかかる時間にも大差はないようだ。であれば,無理にこちらを選ぶ必要はなさそうに思えるが,饗宴の庭のボス装備を強化する素材や,ペットの進化に使う素材が手に入るという。攻略に慣れてきたら,このルートを選択してみるのも良さそうだ。
外周ルートは,直線ルートを避けるようにボスへと向かう遠回りのルートだ。ここでは,灯籠から放たれる火や,門の上から投げられる樽を避けながら進んだり,飛び石をジャンプで渡ったりと,アトラクション要素満載だ。何やら別のゲームを始めてしまったのではないかと勘違いしそうなほどのギミックだが,これがなかなか新鮮で楽しい。さすがは,「この世のすべての娯楽を集めた」というだけはあって,プレイヤーを楽しませてくれるといったところか。先に進みたい身としては迷惑なのだけど。
さまざまなギミックを抜けた先でプレイヤーを待つのは,3体のボスモンスターだ。ここではそれらボスについて紹介しよう。各ボスは,召喚時に上級,中級,低級の3つの難度を選べるが,上級は現時点で未実装となっている。
●嬌艶の庭園〜白蛇娘
南西にある嬌艶の庭園は,まるで神殿の入り口のように静謐な雰囲気に包まれている。
嬌艶の庭園でプレイヤーを待つ白蛇娘は,この庭園にある沼のほとりで暮らしている,美しい女性の姿をした蛇の妖怪だ。彼女は,かつて人間の男性に恋をしたものの,その男性が亡くなってしまい,それ以来悲しみに暮れた日々を送っているのだという。
遠距離攻撃を得意とする白蛇娘に攻撃を仕掛けていると,いつしか白蛇娘の周囲にお札のようなものが漂い始める。この状態になるとダメージが1しか通らなくなるが,周囲の灯籠を破壊すれば解除されるという仕掛けだ。ある程度ダメージを与えると,本来の姿を現すのだが,基本的な攻撃方法は変化しないので,変身前と同じ戦い方で問題ない。
●狂宴の闘技場〜トウテツ
北にある狂宴の闘技場には,トウテツがプレイヤーの到来を,今か今かと待ちわびている。
モンスターの死骸を集めて作られたという設定のトウテツは,そのあまりの暴れん坊っぷりに,この闘技場に封じ込められたのだという。
戦いぶりは,まさに鬼神ともいっても過言ではないほどで,これまでのArcheAgeのキャラクターとはまるで違った動きを見せる。その上,攻撃力が非常に高く,なかには「ヒットしたら死ぬまで攻撃を続けるコンボ」も存在する。今回のテストプレイでは,回避不可能に思えたのだが……何らかの回避手段があるのだろうか?
饗宴の園に登場するボスの中でも最強とのことで,5人パーティで挑んだとしても勝つのは非常に難しそうだ。闘技場の外周には逃亡防止のための爆弾や,闘技場を埋め尽くす範囲攻撃ギミックなどもあり,攻略にはかなり手こずるのではないだろうか。
●興宴の劇場〜アリア
南東の興宴の劇場の前には,ライブの開演を待ちわびる大勢のアリアファンで埋め尽くされている。
饗宴の園のトップアイドル,アリア。しかし,饗宴の園を存続させるために男性との恋を禁じられ,永遠にアイドルとして活動しなくてはならないという,非業の使命を背負わされている。
さて,そんなことを知らない観客の声援とともに開始されるライブ,もといボスバトルは,アリア自身と戦うのではなく,フィールドに出現する巨大なアリアのイリュージョンを相手に戦うことになる。アリアはステージ上でダンスや演奏をしていて,それと同じ動きをする幻影と戦うというわけだ。ArcheAgeでもアイドルへのお触りは禁止ということのようだ。
ライブというだけあって,ここで流れるBGMは,アリア役を演じる声優の久保ユリカさんが歌うボーカル曲だ。この曲は韓国版でも同じで,歌詞を日本語訳したものだという。
ギミックや敵の戦闘方法などを体験した感じでは,攻略難度は低いほうから白蛇娘,アリア,トウテツという順番ではないかと思う。とくにトウテツは,本当に倒せるのだろうかと不安になるくらいだ。これらのボスを撃破すると,装備品の製作材料のほかに,新たに実装される装備品が手に入る。デルフィナード等級と同等クラスの能力を持っており,このダンジョンで登場するボスの衣装をモチーフにしたユニークな見た目のものばかりだ。ぜひとも手に入れてほしい。
憧れのツリーハウスがついに実現! ハリハラ黒瓦宅など,充実のハウジングコンテンツが追加
今回のアップデートでは,インスタンスダンジョンだけではなく,ハウジングコンテンツなども新たに実装される。そのなかでも,プレイヤーから注目を浴びているのがツリーハウスだろう。
子供のころに夢見た,木の上に作られた秘密基地のような家。それが,このツリーハウスだ。たとえゲームの中だけとはいえ,これを自分のものにできるとなると,感激もひとしおだ。
現実のツリーハウスは,それが建てられる木があってこその家だが,ArcheAgeでは木もセットになっており,住宅を建てられる土地ならばどこにでもツリーハウスが建設できる。さらに,木の幹に傷を付けて樹液を採取したり,果実などを採取したりといったことも可能だ。
もうひとつの家として,ハリハラ黒瓦宅の建築も可能になる。中華風のこの邸宅は,ヌイア邸宅やブルーム邸宅と同じ大型のもの。さらに建築素材を追加して改築することで,「離れ」の付いた邸宅にもできるという。
左が通常のハリハラ黒瓦邸。右のハリハラ楼閣が「離れ」の付いた邸宅だ。離れの部分を除けば,屋内の広さは同じだ |
邸宅内はかなり広い。個人の家というよりは,大型の中華料理店のような印象だ。円卓が似合いそう |
もうひとつ,ハウジング要素としてプレイヤーの公共施設として建築可能な「憩いの広場」の改築が可能になり,機能をアップグレードできるようになる。見た目は少し派手になって2階が付いたぐらいだが,紋章変更が可能になるほか,蜃気楼の島へのゲートが追加されたり,雑貨屋が追加されたりなど,製作台さえ用意すれば,村の機能がすべてここに内包され,共用施設としてより使いやすくなるわけだ。
ただし,改築には大量の資材と労働力が必要になる。使い勝手は大きく上がるので,余裕があるなら,もしくは協力者を募れるのであれば,改築してみるのもアリだろう。
報酬は「ロマン」。海底に眠る沈没船から古代の財宝をサルベージ
最後に紹介するのは,海のロマンとも言えるコンテンツ「貿易船サルベージ」だ。
この貿易船は,現在のArcheAgeの時代よりもはるか過去に存在した古代のもの。何らかの理由で沈没したこの貿易船をサルベージして,お宝を頂戴しようというロマンに溢れたコンテンツとなる。
しかし,広大な海から何の手がかりもなく沈没した船を探そうというのは,どう考えても無謀すぎる。そこでまずは,海上に漂う「漂流船」を見つけることから始めよう。
実のところ,この漂流船を発見するだけでもかなりの幸運を必要とするらしく,運営チームでもなかなか見つけられないらしい。今回のテストプレイでは運良く一発で発見できたが,運営スタッフによると「奇跡だ!」とのこと。筆者の日頃の行いに感謝。
古代の船の救命艇が,なぜ今になって漂流しているのかは謎だ。細かいことは考えず,発見できた幸運を喜ぼう |
漂流船を調べると,そこに乗っていた船員の手記のようなものが読める。正気と狂気の入り交じった手記は,生死の境を彷徨う船員の心情が表れている |
この漂流船は,あくまで沈没船を見つけるためのキーにすぎない。サルベージはここからが本番だ。
1:海底まで潜って,沈没船のある場所を特定
2:海底の泡に向かってソナーを放ち,沈没船の姿をあぶり出す
3:沈没船に圧縮砲を打ち込んで,その姿を明らかにする
4:沈没船に浮き袋を設置して,サルベージ作業スタート!
これで無事にサルベージは完了。沈没していた船の甲板上にある“荷物”が,サルベージで得られるお宝だ。これを調べて荷物を手に入れ,海洋交易商に売却すれば,それが報酬となる。中にはより高額な財宝が入っている“光が漏れる荷物”もあり,これを開封するには冒険熟練度が高いキャラクターが必要となるようだ。
以上がサルベージの流れだが,実際にはかなりの装備が必要となる。海底に潜って沈没船のサルベージを行うには,潜水艇やその装備品,プレイヤーが溺れないための酸素ボンベが必須だ。もちろん,すべての財宝を回収するためには,貿易船や小型帆船ほどの大きさの船が必要になるだろう。さらに,先述のとおり,厳重に梱包された荷物の開封に,冒険熟練度の高いキャラクターが必要なので,お宝を手にするのは一筋縄ではいかない。
正直なところそれに見合う報酬があるのかどうか運営チームに聞いてみたのだが,出現する財宝の価値は開けてみないと分からないようになっているので,一概には言えないとのこと。光が漏れる荷物もちゃんと回収できるなら,美味しいかも,ということらしい。全体的な必要経費と時間を考えると,開けてみるまで分からないというのは不安だが……ただ,こういった運試しも冒険やロマン要素の一つであり,それこそがサルベージの魅力でもあるのだろう。ひとまず利益は置いておいて,一度はお宝探しにチャレンジしてもらいたい。
というわけで,今回のアップデートを紹介してきたが,やはり目を引くのは饗宴の園だろう。見た目の華やかさだけではなく,従来のダンジョンと違ったギミックの多彩さもあって,非常に楽しめるダンジョンとなっている。
ゲーム上の扱いとしてはエンドコンテンツで,入場できるのはレベル55以上と少し高めだが,それ以下のレベルのプレイヤーでも観光に行けるように,例えばアリアのライブツアーといったイベントがあってもいいのではと思える。
そのほか,ツリーハウスやサルベージなど,ロマンに溢れたコンテンツが目白押しだ。これまでになかったArcheAgeの新たな一面を,このアップデートで感じてもらいたい。
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