プレイレポート
英雄システムや住宅リフォームが実装される「ArcheAge」大型アップデート「新たなる英雄達」を先行プレイ。英雄とともに戦場を駆け抜けよう
このアップデートでは,各勢力を率いる「英雄」を選抜するシステムや,個人住宅を用途に応じた機能的な家にリフォームできる新たな「住宅システム」,そして新エリア「オースト王国駐屯地」の開放など,バラエティに富んだコンテンツが実装される予定だ。すでに公式サイトで概要が公開されているが,今回実装に先立ち,ゲームオンで運営スタッフのサポートを受けながらプレイしてきたので,より詳細な情報をお届けしよう。
「ArcheAge」公式サイト
同胞に大きな恩恵を与える「英雄システム」とは?
まずは「英雄システム」から紹介していこう。これは,英雄となるプレイヤーキャラクターが,3勢力それぞれで10名ずつ任命されるというもので,任命されたキャラクターには,英雄の証として陣営ごとにデザインの違うマントが授けられる。任命条件については,後述しよう。
英雄がこのマントを装備すると,自身と周囲にいる同勢力キャラクターのスキルダメージや移動速度がアップするなどのバフ効果が与えられる。
ただし,どの英雄も同じバフが与えられるわけではない。英雄は選挙の投票により選出されるのだが,その投票数によって,上位から「イフニール」「エアナード」「デルフィナード」「エペリウム」の4つに分けられるのだ。英雄のランクが上がるごとにマントによるバフ効果が異なり,さらに効果の異なるマント同士で効果範囲が重なると,バフ効果も重複し,より多くの同胞を鼓舞できるという。
英雄になったプレイヤーには,マントのほかに2つの特権が与えられる。その1つが「動員令」だ。動員令を使うと,今回のアップデートで実装される各勢力の「勢力本部」へ,同勢力のレベル30以上のキャラクター全員に招集をかけられる。動員令を受けたプレイヤーは,どこにいてもその場から一瞬で勢力本部にテレポート可能だ。もちろん,各プレイヤーは「Yes/No」で招集に応じるかを決められるので,強制されるわけではない。PvP前に動員令で参加者を集め,みんなでそろって出陣するといった使い方になるだろう。
しかし,この動員令は無条件に使えるわけではない。というのも,管理NPCから入手できる「凝縮された英雄の力」というアイテムが必要になるからだ。
英雄に与えられるもう1つの特徴は,英雄のみが発行できるデイリークエスト「専用オーダー発行」だ。このクエストは,同勢力のキャラクターが本拠地でのみ受けることができる。
なお,「動員令」を受けたり,「専用オーダー発行」のクエストをクリアすると,「勇者の証」が入手できる。これは強力な装備を作るための素材となるので,可能な限り英雄からのオーダーは受けておいたほうが良さそうだ。
次にどのようにして英雄が誕生するのか,そのプロセスを紹介していこう。そもそも,このアップデートが実施される6月17日にポンッと英雄が生まれるわけではない。英雄が誕生するには,マントの紹介部分で触れたように,プレイヤーによる選挙という民主主義的なプロセスが必要となるのだ。
英雄を決める投票のスケジュールは,毎月最初の木曜日に「統率力」上位20名が英雄候補として登録されることからスタートする。ここに登録されたものの,英雄に選ばれたくないプレイヤーは,金曜日の0:00までに棄権する必要がある。
そして投票は金曜日の0:00から土曜日の23:59のあいだに勢力で実施され,日曜日の0:00をもって10名の英雄が誕生するというわけだ。
つまり,アップデート実装後最初の投票プロセスは,7月2日にスタートし,7月5日の0:00に初代英雄が誕生となるわけだ。なお,英雄に任命された後には拒否権がない。戦場で目立ってしまうなどの理由で,どうしても遠慮したいというプレイヤーは,忘れずに投票開始前に棄権しておこう。英雄の任期は次の投票が始まるまでの約1か月。なお,任期が切れると自動でマントは消えてしまう。
さて,英雄の候補者を決める「統率力」だが,これも今回のアップデートで実装された新しい概念だ。統率力とは,PvPなど勢力間での戦争に参加して勝利したり,パーティメンバーから高評価を得たり,「赤露が滴る戦い」などのPvPコンテンツのクエストを達成したりすることで上がっていく。仲間とともに戦い,その働きが認められた人間こそ,英雄にふさわしいということになるのだろう。
さて,どちらかといえば,PvP向けのコンテンツである英雄システム。彼らが最前線に立つことで味方がパワーアップし,士気も上がるはずなので,戦線に大きな影響を与えることが予想できる。今後はどれだけ英雄を動員できるかが,勝負の分かれ目になるかもしれない。
英雄のバフ効果はPvPだけではなく,どの場面でも随時発動するので,ダンジョンの攻略に英雄が1人加わるだけで,かなり楽になるはずだ。簡単になれるものではないが,仲間のために英雄を目指してみてはどうだろうか。
特産品の加工から鉱石の発掘まで多様な機能が住宅に追加。用途にあったリフォームで充実した生産,加工ライフを送ろう
続いて紹介するのは,住宅の「リフォーム」だ。リフォームによって,採集や採掘といった生産や,鍛冶や錬金といった加工に特化した機能を,住宅に持たせることができる。対象となるのは中・大型住宅と,草屋根の農園タイプの2種類。それぞれの住宅と,その機能について紹介していこう。
中・大型住宅は,練金と鍛冶,そして貿易と加工製作に特化した3タイプにリフォームできる。リフォーム後は屋上に当たる部分にそれぞれのタイプに特化した製作台と,金属や木工などが行える製作棚が設置される。この製作棚では「高速製作」や「超高速製作」などが行え,短時間で大量のアイテムが製作できるようになる。
それでは,それぞれの住宅の特徴を紹介していこう。
練金特化の住宅は,HP,MPポーションの製作に特化した機能を持っている。これまでは最上級のポーションを製作するのに一定以上の熟練度が必要だったが,この住宅ではその制限がなくなり,さらに“誰でも失敗せずに製作が可能”になる。
また,最上級のポーションを製作するには,ひとつ低い等級のポーションも材料として必要だったが,いちいちこれを作る必要がなくなり,材料さえそろっていれば,一気に最上級のポーションが製作できる。ただし,低い等級のポーション製作分の労働力は必要になる。それでも手間が大きく省けるのは嬉しいところだ。
鍛冶特化の住宅は,練金特化の住宅の機能と似ていて,熟練度に関係なくマスター等級以上の武器や防具,アクセサリーの製作が可能になる。さらに稀ではあるが,“できの良い”装備品ができることもある。もちろん,製作が失敗することもない。
これまでは特産品を製作するには1つの地域に1つしかない「特産品製作台」まで移動しなければならなかったが,住宅を貿易特化に改装することで,自宅で特産品の製作が可能になる。
さらに地域によって特産品の材料は異なっていたが,貿易特化の住宅で製作すれば固定の材料で製作が可能になる。そのうえ,製作した特産品を交易商に売ると,通常よりも高く売れるようになるなど,良いことずくめだ。貿易商を自称しているプレイヤーなら,ぜひともリフォームをオススメしたい。
もう1つの草屋根の農園は,採集,畜産,採掘と生産に特化したタイプにリフォームができる。この草屋根の農園をリフォームすると,中・大型住宅と同様に生産系の加工機,水がくめる水車,苗床が2つ,そして冬虫夏草やブルーベリーなどが採集できる壁が固定施設として追加される。
採集タイプの農園は,標準で2つある苗床に1つ加えて,合計3つの苗床が設置される。この苗床1つはジャガイモでいえば50スペース分の広さと同等で,従来の畑の約半分と省スペースだ。水をやらなくても農作物は自動で育っていき,種まきも収穫もまとめて50個分一気にできる。農作物の育成スピードはこれまでの畑と変わらないが,効率的な農業ができそうだ。なお,住宅を一般に公開していなければ,育った農作物を盗まれるようなことはないという。
畜産タイプは,ガレージに畜舎が追加された感じの家となる。家に付随する苗床と同様に省スペースの畜舎で,小さいながらも牛を5頭飼うことができる。こちらは畜産と農業を両立したいプレイヤーにオススメといったところだろう。
これまでは家の近くに鉱山がなければ採掘で鉄鉱石を採集できなかった。そういった場所は1大陸に1マップほどしかなく,すでに家が建っていることもしばしば。そのため,採掘のハードルは少し高かった。だが,採掘特化にリフォームすれば,どんな土地かは関係なく,採掘が可能となる。採掘は1時間に1回,岩石や鉄鉱石の採掘が“自動”で行われる。稀にレアな鉱石が得られることもあるようだ。
中・大型住宅も草屋根の農園も,リフォームの条件は,それぞれの住宅を持っていることだけでハードルはそれほど高くない。ただ,リフォームにはかなりの数の素材や労働力が必要で,とくにキーとなる「魔力の青写真」は,家の図面を分解すれば手に入るのだが,一番グレードの低い家の図面を分解しても2個しか手に入らない。一番低いグレードの家の図面を手に入れるとしても,「デルフィナードの星」15個が必要なわけで,どれだけ大変かは想像できるだろう。
※初出時,“「デルフィナードの星」30個が必要”と誤って記載しておりました。正しくは15個となります。お詫びして訂正致します
実際に改築するまではかなりの手間が掛かるがその効果は高いので,ぜひプレイヤー自身が求める機能を持ったリフォームを実現してもらいたい。
新フィールド「オースト王国駐屯地」で異形の魔物がプレイヤーを待つ。ペットのレベルキャップ開放やペット装備なども数多く実装に
最後に紹介するのは,新たに開放されるフィールドマップ「オースト王国駐屯地」だ。このマップへは旧大陸のスパーキングビーチから行くことができる。
この王国では,アンタロンを信奉する人間が,魔物を呼び出すための儀式を行っており,それを阻止するべく動いていた組織が,冒険者達に魔物の討伐を依頼する……といったストーリーが展開する。プレイヤーはデイリークエストを受ける形で,討伐に乗り出すことになるわけだ。
このマップは大きく4つのエリアに分かれており,各エリアで地面から飛び出ている「目玉」を潰すと,それに応じて魔物が新たに出現する。これらを倒し,また次のエリアで目玉を潰し……ということを繰り返し,最後のエリアに登場するボス・ヘイトレッドアイを倒せば,デイリークエストはクリアとなる。それぞれのエリアには制限時間があるので,迅速に敵を倒していくことがポイントになりそうだ。
このフィールドに出現する新規モンスターからは,新素材「亡霊のソウルストーン」が得られ,新たに実装される新装備を製作できる。この装備は黒曜石装備の第4段階に相当する強さで,製作難度は黒曜石装備と比べても容易になっており,これらの装備は英雄等級かつクレセントストーンが装着できるため,レベル50以降のステップアップとして頼もしい装備になるとのことだ。
これらのほかにも,ペットのレベルキャップが50から55まで引き上げられ,ペット用の装備品がなんと252種類も追加されたりする。ペット用の装備品は製作も可能で,ペット装備専用の製作台も実装されるとのことだ。
また,実装はされていたものの,これまで使いどころがなかったアイテム「目標の星」の使い道がついに決定した。それは,蜃気楼の島へ持っていくと,専用アイテムとの交換ができるようになるというもの。交換できるアイテムの中には,今回の住宅のリフォームに必要な「建築物の変更証紙」もあるので,リフォームを検討している人は交換用に貯めておこう。
以上が,今回のアップデートの内容となる。英雄システムがどのようにゲームに影響を与えるかが興味深いところだ。PvPへの影響はもちろんのこと,投票というシステムがプレイヤーにどう受け入れられるのかにも注目したい。
もう一つの目玉でもある住宅のリフォームは,生産や加工をメインに遊んでいるプレイヤーには待望といってもいいアップデートではないだろうか。プレイヤーからの要望に応えた内容だと運営側は話していたが,なるほど,たしかにどれも嬉しい機能を備えたリフォームがそろっている。できれば,いろいろな家を持ちたいところだが,現実的にはそんなプレイは難しいので,それぞれのプレイスタイルにあった改築を行い,充実した生産,加工ライフを送ろう。
なお,今回のアップデートの詳細については,本日(6月12日)20:00から配信開始の「ArcheAge」ニコニコ公式生放送で紹介予定とのこと。こちらも合わせて確認しよう。
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