インタビュー
「ArcheAge」,2014年のアップデートも生産から戦闘まで幅広いものに。2014年初頭に実装予定のアップデート内容を紹介
今回,ArcheAgeの日本運営プロデューサーを務める野田真央氏と,GMルシウス氏に,2014年初頭に実装を予定しているアップデートについて紹介してもらったので,その内容をお届けしよう。
なお,詳細な日程は現在調整中で,これらのアップデートは複数回に分けて導入する可能性があるとのことだ。
●生活系コンテンツ
・海上住宅
ArcheAgeのハウジングは,インスタンスゾーンなどではなく,通常エリアのフィールド上(建築可能な範囲は設定されている)に,プレイヤー自身が家を建てるという仕組みだ。そのため,遊んでいるサーバーによっては,その地域に家を建てたいというニーズに対して,建築できるスペースが見つからないという状況も起こりえる。
そこで,建築可能な範囲を広げたいわけだが,陸地には当然限界がある。「それなら,海の上はどうだろう?」ということで登場するのが「海上住宅」だ。これによりプレイヤーは,対象となる一定の海上に,大きなものではないが,「コテージ」を持てるようになるのだ。蜃気楼の島には,海沿いにモデルルームが存在していたので,くまなく歩いたプレイヤーであれば外観などはご存じだろう。
なお,海上住宅の建築対象となるエリアは,西大陸と東大陸,それぞれ2エリアずつ用意されるとのこと。そのエリア内であれば,陸地からの距離といった制限もなく(ちなみに,土台は海底に刺さっているらしい),場所によっては360度見渡す限り水平線といった絶景が望めるかもしれない。
もちろん,海上住宅には景観以外のメリットもある。例えば畑の代わりというところか,庭にあたる場所で“いけす”を作って,サンゴなどの海産物を養殖できるとのことだ。また,ドアを開けたら目の前が海なので,そのまま「釣り」を楽しんだり,目の前に船を浮かべて移動したりと,貿易を嗜むプレイヤーにとってはすこぶる便利だろう。こうした利点から,セカンドハウスとしても,人気がでるかもしれない。
・潜水艇
ArcheAgeといえばさまざまなタイプの“乗り物”も特徴の一つだ。先日12月19日のアップデートでは,高性能なレーシングカーも登場。ちなみにArcheAgeの世界は,一部で機械文明が発達しているので,世界観的には問題ない……らしい。
そんな魅力いっぱいの乗り物に,水中に潜ることができる「潜水艇」が加わることになったのだ。生身での素潜りと比べて移動スピードが速く,海底のお宝を引き上げる“サルベージ”などの冒険も行いやすくなるだろう。
潜水艇は,プレイヤー自身が製作するのだが,製作時に搭載するアビリティ(パーツ)を複数の中からチョイスできるのがユニークな点だ。アビリティは「レーダー」「酸素補給機」「魚雷」などといったラインナップがあり,プレイスタイルに応じて選ぶことになる。
当然だが,海面からは海中に何が潜んでいるのか,目視で確認するのは難しい。この潜水艇を海賊が巧みに操るとどうなるのか,プレイヤーとしては気になるところかもしれない。
・「熟練スキル」の拡張
現在,アイテム製作のジャンルは21種類が用意されている。どのジャンルも一定まで成長すると,それ以上は熟練度が得られなくなるのだが,成長しきったジャンルを「専門見習い」化することで,それをさらに育てられる仕組みになっている。
ただ,これまでは専門見習い化で選べるジャンルは最大で「5種類」だった。しかも専門を解除すると,専門にしていたときに得た熟練度を消失してしまうので慎重に選びたいところなのだが,2014初頭のアップデートで,選択できる専門の数が最大「10種類」に拡張されることとなったのだ。これによる選択幅の広がりは,生産を楽しむプレイヤーにとって,大きな朗報と言えるだろう。
・ランキング機能
サーバー内のすべてのプレイヤーキャラクターから,特定のジャンルにおける上位成績者がリストアップされるようになるという。これに一定期間を設けることで,ランキング上位のプレイヤーに対して,特典などが検討されているとのこと。
なお,ランキングのジャンルに関しては,今回のアップデートでは「釣り上げた魚の大きさ」「釣り上げた魚の重さ」,そして「戦場(内容は後述する)」の三つとなる予定だ。ランキングの対象は今後,プレイヤーの要望次第で拡張も検討するという。
●戦闘系コンテンツ
・戦場
プレイヤーが5人対5人の同じ条件で戦える,新たなPvP系コンテンツ「戦場」が登場する。
これまでのArcheAgeのPvP(PKや攻城戦)は,基本的に通常フィールド上で行われていたが,この「戦場」はインスタンスゾーンで行われるのが大きな特徴となる。PvPでは,遭遇時の状況の有利不利が,そのまま勝ち負けに影響することも多い。しかし,ここでは敵味方の人数やルールが公平なため,スポーツライクなPvPが楽しめるわけだ。
戦場のエリア内では,各陣営にタワーが配置されており,敵チームのタワーの破壊が主目的となる。また,キル数を重ねていくと,特別なスキルが使用可能になる仕組みも用意されているとのこと。
なお,戦場への参加条件はレベル40以上。開催時間も決まっており,特定エリアにいるNPCを通じて申請を行うことで参加できる。そして,同一サーバー内で10人分の申請が集まるとインスタンスへと移動するのだが,このとき,東西勢力に関係なくチーム分けが行われる点に注目だ。普段は敵対勢力として襲い,襲われるプレイヤー達が,このひとときだけ共闘するというのは,かなり新鮮だ。
・ナチャッシュガル インスタンスダンジョン
レベル50以上のキャラクター10名を対象とした,ハイエンド系のインスタンスダンジョン「ナチャッシュガル」が追加される。ダンジョン内は全部で5層に分かれているが,最初の層を除いた途中の層は,全9パターン用意された中からランダムで選ばれるという。どんな内容でもうまく立ち回れるよう,臨機応変な対応が求められそうだ。
なお,このダンジョンは,もともと12月19日のアップデートで導入予定のものだった。しかし,公式サイトでも発表されたように,韓国サーバーで深刻な不具合が明らかになったため,日本での延期が決められたのだ。そして,改めて2014年2月ごろに実装される予定であることも発表されている。
・エターナルアイランド インスタンスダンジョン
こちらも,レベル50以上のキャラクターを対象としたインスタンスダンジョンだ。最大の特徴は「水中に作られたダンジョン」ということ。途中で息継ぎが行えるポイントがあり,ずっと水中というわけでもないが,構造に慣れるまでは移動に手間取りそうだ。
ちなみに,この場所はかつて島で,神の怒りによって丸ごと海底に沈められたのだという。ダンジョンには,島だった当時の建築物などが地形に反映されており,神秘的な雰囲気でプレイヤーを出迎えてくれるそうだ。
なお,攻略の対象人数は,現実時間の曜日によって変化するという独特な仕組みになっている。具体的には平日は10人用,週末は5人用向けとなり,ダンジョン内のモンスターも,その人数に合わせた強さに調整されるとのことだ。
・麦畑を揺らす戦い
「麦畑を揺らす戦い」は,先ほど紹介した「戦場」とは異なる,新たなPvP系コンテンツだ。こちらはインスタンスではなく,中立エリアの「ゴールド平原」で行われる。このエリアが戦争状態(※)になるとバトル開始となる。
※中立エリア内で敵対勢力とのPvPが行われると,紛争状態,戦争状態へと段階的に変化していく
バトルが始まると,ゴールド平原の東西にそれぞれの陣地ならびにタワーが出現。これは戦場も同様だが,こちらはさらにエリアの中央に1本の“旗”が出現する。この旗を自陣に持ち帰ることに成功した勢力は,迎撃用の大砲が建造可能になる。当然戦力に差ができるので,開始直後はこれを奪い合う展開となりそうだ。
・攻城戦の仕様変更
ArcheAgeの公式サイトでは,これまでに本作に関するアンケートが3回実施されている。そのなかで,10月24日の大型アップデートで導入された“攻城戦”に関して,プレイヤーがどのように受け止めているのかという質問も行われていた。今回,そのアンケート結果を受ける形で,攻城戦の仕様が若干変更されることになったというのだ。
アンケートの結果は掲載画像を見てもらいたいのだが,現状の攻城戦は「必要資金が高すぎる」「攻城兵器のコストが高いわりに活用できない」といったところに不満があるようだ。ゲームオンとしては,この原因を「短い時間に多額の金銭を使わねばならないため」だと認識しており,攻城戦の必要コストや開催スパンの変更を検討しているという。
「2014年初頭」に予定されているアップデートは,以上のようになっている。生産系はもちろん,インスタンスダンジョンや対人戦要素の追加といった戦闘系まで,さまざまな内容が網羅されたアップデートになるようだ。
さて,実はこれで終わりではなく,今回「2014年春」に予定しているアップデート内容についても,話を聞けたので紹介したい。ただし,現時点では韓国版の仕様がまだ完全に固まっていないものもあり,具体的な内容については明かされていない。どのような中身になるのかは続報に期待したいが,その概要からなんとなく想像できるところもあるだろう。
●生活系コンテンツ
・生産関連の仕様調整
・装備アイテムの外見変更
・エステ(外見変更),性別変更の機能
●戦闘系コンテンツ
・大人数で挑戦するインスタンスダンジョン
・生産できる上位装備品の追加
・職業バランスの調整
今後のArcheAgeは生産系・戦闘系の両面でアップデートを展開
というわけで,2014年初頭から春にかけて導入が予定されている,主なアップデート内容を紹介してきた。これらは韓国版と並行して開発・調整が進められているものもあり,今後の状況によっては導入時期が若干変更される可能性もあるとのこと。そのときは,判明次第公式サイトで発表されるので,プレイヤーは定期的にチェックしておこう。最後に,今回取材を行った,野田氏とGMルシウス氏からのメッセージを紹介しよう。
●ArcheAge GMルシウス氏:
来年もゲーム内を盛り上げていきたいので,イベントなどを見かけたときは,気軽に参加してくれると嬉しいです。
●ArcheAge 日本運営プロデューサー 野田 真央氏:
今回は2014年の初頭から春にかけてのアップデート予定を紹介させていただきましたが,何より生産/戦闘のバランスを最重視しています。ですので,どのようなプレイスタイルの方も,安心してArcheAgeを楽しんでください。
2014年のArcheAgeも,お客様からのフィードバックを真摯に受け止め,より楽しんでいただけるように進化させていきます。これからも,忌憚ない意見をよろしくお願いします。
・2013年12月に行ったアンケートの結果
「ArcheAge」公式サイト
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