プレイレポート
[TGS 2009]オープンワールドでの自由なプレイが魅力「ライオットアクト2」デモ&体験会
前作「ライオットアクト」は,作り込まれた巨大な町の中を自分の好きなように行動できるという,いわゆるオープンワールド型のゲームデザインが高く評価されていた作品だ。今回のデモ&体験会では,開発元であるRuffian Gamesのスタッフによるデモプレイが行われたので,その模様を中心にレポートしたいと思う。
昼と夜のコントラストを描く最新作
前作のいいところは生かし,そうでないところは改善
巨大な街を自由に動き回れるゲーム性は,前作から継承。「前作でとくに評価されていたポイント」という,画面から感じ取れる距離感の表現もしっかりと受け継ぎつつ,本作ではさらに,昼夜のコントラストをしっかりつけることに留意したとのことだ。
実際,ライオットアクト 2では,昼と夜で街の様相が大きく異なり,ゲーム内には「昼間は食料や兵器,燃料といった『リソース』を集め,夜にはそれを使って戦闘を行う」サイクルが存在している。
その戦闘では,新しい要素がさまざまな形で盛り込まれている。最大のポイントは,一度に,前作よりも多くの敵キャラクターを相手にできるようになったこと。また,素手で戦うときのモーションにかなりの改良が施されている点や,地面から引っこ抜いたオブジェクトを使って戦うことができるようになったのもトピックだ。
前作で批判のあった,「エージェントが強すぎてプレイが単調になりがち」という点に対しては,敵を強くする方向のバランス調整で解決を図ったという。敵は高所まで追いかけてくるようになっており,「危なくなったら屋上に逃げればOK」といった,単純な攻略法は通用しない。平面的でなく,立体的な――Ruffian Gamesの発言を借りれば,「バーティカルな」――戦いを楽しめるようになっている。
ほかにも,ライオットアクトの戦闘には,プレイヤーが創意工夫を発揮できるような仕組みが取り入れられているという。
一例として紹介されたのが,「くっつく手榴弾」だ。これは,さまざまな場所にくっつけられるだけでなく,「くっついて,アクティブになった手榴弾が複数あると,それらは互いに引き寄せ合う」という,ユニークな性質を持つ。
デモでは,まず一つめを壁にくっつけて,もう一つを駐車してあった自動車にくっつけた。すると両者の間にトラクタービームのようなものが発生し,自動車が壁に引き寄せられていく。この状態で,壁の反対側にあるもう一方の壁に手榴弾をくっつけると,「両側の壁から,同じ力で引っ張られている自動車が,真ん中で宙づりになる」という状況を迎える。
それだけではない。ここでプレイヤーキャラクターは,自動車を引っ張り,そして手を離すことで,スリングショット(≒パチンコ)のように自動車を弾き飛ばすことができるのだ。もちろん,弾き飛ばされた自動車の進行方向にいた敵は,あっけなくやられてしまう。
このほかにも,デモでは,「火がつくとロケット花火のように飛んでいくガスボンベを一か所に集めて一気に打ち上げる」といった,ちょっと愉快なプレイも見せてもらえた。戦闘においては,相当にいろいろなことができそうな気配である。
マルチプレイ対戦を実装
立体的な思考を要求されるのが面白い
ライオットアクト 2では,マルチプレイ対戦がサポートされている。前作ではプレイヤー2名の協力プレイだけだったが,今回は,デモのあと,マルチプレイのデスマッチを実際に体験することができた。
プレイヤーキャラクターはかなりの高所までジャンプできるのだが,それに合わせて,ステージも,地面からビルの屋上まで,高低差のある構成になっており,ほかの作品では見られないほどの,立体的な思考を要求されるものになっていた。
システム面では,敵に照準を合わせてコントローラのトリガーをホールドすると,オートで銃口がターゲットをとらえ続ける機能が便利。アナログスティックを使った細かな照準操作が苦手という人にはうれしい機能だろう。
本作は基本的に,自分が好きなようにミッションを受けて,好きなように進めていけるという,自由度の高い作品になっている。ミッションは,「やや単調」という評価のあった前作の反省を踏まえ,同じ轍を踏まぬよう,さまざまに工夫を施したとのこと。GTAシリーズなどでオープンワールド型ゲームの面白さを知った人には,楽しみなタイトルが登場してきたといえそうだ。
- 関連タイトル:
ライオットアクト 2
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